新規事業「障害者スポーツ部会」始動! 平成23年に施行された「スポーツ基本法」に則り、スポーツ推進委員会においても障害者がスポーツに参加できる環 境の整備・体制づくりが急務となりました。我が委員会では、平成26年度より「障害者スポーツ部会」を発足させたもの の、具体的な取組みに至るまで暗中模索の日々が続きました。先ず、4名の委員が初級障がい者スポーツ指導員の資 格を取得し、障害者に対する認識を深めました。 障害について学ぶほど、そのカテゴリーの広さに、部会での議論が 迷走しました。 幸い、知的障害者スポーツ指導に精通した柳澤委員から東京都知的障害者サッカー連盟(TFID)につながり、既存の サッカー教室に数名の委員が参加させていただきました。小学生低学年から青年までの年齢層の参加者が同じプログ ラムの中で、個々のスタンスと技量に応じた“サッカー”を体感していました。これを是非、東久留米市の「ニュースポー ツデ―」に組み入れるべく、連盟指導者の津島氏の絶大なご協力を仰ぎました。念願のイベント「ボールで遊ぼう知的 障害者フットサル教室」が8月と11月に開催することができました。 ” 案ずるより産むが易し ” 不安な一歩を支えてくれたのは、参加された障害者の皆さんでした ともかく一歩を踏み出すことを目標に、「障害者スポーツ 部会」と「ニュースポーツ部会」が結束して事業開催に至り ました。フットサル教室の実施内容についてはTFIDの津島 直樹氏に負うところが多く、知的障害者の特性を熟知した 段階的なトレーニング・プログラムと参加者全員を巻き込ん でいくムード作りは一朝一夕に身に付くものではないと思 いますが、我々スポーツ推進委員にとっても必要なスキル と思われます。 しかし、2回のイベントに参加して私の心に残ったものは、 運営のノウハウより “楽しかった!” “いい汗をかいて気持ち 良かった!” そしてなにより “障害者の方と仲良くなれて嬉 しかった!!!” という幸福感でした。始めは、初対面の参加 者に声をかけてバディ(障害者と手をつないだサポーター) を組むことに多少の不安もありました。拒絶されたら? 別の 人の方が相性がいいかも?とか、目が合わないとか、何とも 自意識過剰になっていました。 津島氏他TFIDのスタッフ フットサル教室での準備運動の様子 それから音楽に合わせて準備体操をしたり、手をつない で鬼ごっこをしている内に、“そうだ、今日はフットサルをす るんだった”と気づき、その後は一緒にボールを追うことに 必死になりました。上手くいかない時は、つないだ手に力 が入ります。成功すると、思わずハイタッチ! 一心同体と なった私たちはゲーム練習の段階になると、いつの間にか チームメイトになっていました。何故なら、そこにボールが あって目指すゴールは1つだったから。 ほんの少し前に集まった私達、フットサルにはほど遠い かもしれませんが、ボールで遊んでみたら楽しかった。お まけに仲間もできました。迫力のシュートを目の当たりにし て、もっと上手になりたいと思いました。また、やりたいと思 いました。そしてまた、会いたいと思いました。 障害があろうとなかろうと、下手でも上手でも、参加者も 主催者もそこには壁が全くありませんでした。 (記・山村委員) 主催者もそこには壁が全くありませんでした。 (記・山村委員) 〔ボールで遊ぼう知的障害者フットサル教室〕実施報告 東久留米市スポーツ推進委員・柳澤繁氏及びTFID津島直樹氏の報告書から抄録 実施日、場所 平成27年年8月8日(土) 10:00~11:30 東京ドームスポーツセンター東久留米 参加者数 18名(市内在住者11名)。事前申込制でなく、当日受付 指導体制 ・TFIDコーチ4名 ・東京ベルディ・コーチ4名 ・推進委員7名(バディ5名、他) ・フットサルを通じて身体活動やボール運動に親しむことを大きな狙いとする。 実施内容 ・ボールを足で扱うだけでなく、手や身体全体でボールに関わること。 ・仲間と一緒に身体を動かすことの楽しさを感じること。 ・フットサルの原理・原則(ボールを奪うこと、ゴールを奪うこと)を体感できるゲーム ・初めて、ニュースポーツデ―の中で障害者対象のイベントを実施することができた。 主な成果 ・短い準備期間であったが、高部部会長の周知活動の成果で予想以上の参加者があった。 ・以前ニュースポーツデ―に来ていた障害者が参加者として戻ってきてくれた。感激 ・第1体育室の1/3スペースでは狭かった。(バディを含めて20名が限界) 課題/ ・事前に参加人数が把握できれば、ボランティアの確保やコートの広さの調整ができより 今後の展開 効率的な運営が可能となる。 実施日、場所 平成27年年11月21日(土) 10:00~11:50 東京ドームスポーツセンター東久留米 参加者数 18名(市内在住者17名)。事前申込制 指導体制 ・TFIDコーチ3名、 ・都立東久留米西高校ボランティア6名 ・推進委員12名(バディ10名、他) ・前回に引き続き、フットサルを通じて身体活動やボール運動に親しむことを大きな狙いとする。 実施内容 ・前回の活動から少し発展し、ボールを足で扱う時間を増やす。狙った所に思い切ってキックしてみることに挑戦する。 ・どのようにボールに触れると、自分の思った通りに扱えるのか、左右の足で感じながら経験できる内容とする。 ・その上で、フットサルの原理・原則を体感できるゲーム活動の中で、練習したドリブル・シュートを実践 ・第1体育室の半面(1/2)を使用することで十分なスペースを確保することができた。 ・2グループで行った力試しゲームでは、1対1や2対2等の負荷の軽い練習で一人ひとりの活動時間の確保ができた。 ・最後の合同による全員ゲーム(参加者全員vs日本代表+ユリート君)では、1つのボールにみんなが集中してプレーし 主な成果 ゴールを挙げる達成感を味わうことができた。 ・今回初めて使用した「ミニゴール」は大きさ、安全面で参加者に対して丁度良かった。又、「ソフト・フットサルボール」 は、軽量で蹴り易く、中の空気量が少ないので足からあまり離れる事がなく、参加者のスピードに合っていた。 ・「ゆりーと」の起用は効果的だった、場が盛り上がり参加者も皆喜んでいた。 ・TFIDと連携し、フットサル教室やサッカー教室を実施していき、この過程で障害者スポーツに関する知識や方法を 課題/ 今後の展開 吸収し、今後の事業に活かしていく。 ・今回の半面使用で約30名(バディ込み)がスペースの限界である。今後も継続したボランティアの確保が必須である。 スポーツ推進委員やボランティアと一緒にドリブル
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