欧州復興開発銀行 (EBRD) 代表事務所の開設 SPOT 国際局開発機関課課長補佐 宇多村 国際局開発機関課係長 八田 哲也 尚樹 1.EBRD 代表事務所 欧州の架け橋として大きな役割を果たすとともに for Reconstruction and Development)は、平 ほしいとのお話しがあった。 欧州復興開発銀行(EBRD:European Bank 成 28 年 3 月 14 日、欧州域外の支援国で初の代表 事務所を東京に開設した。 EBRD 代表事務所は、EBRD の支援対象地域へ の投資に関心を持つ日本企業に対する融資・出資 等のビジネス関係を発掘・構築し、またメディア や学術研究機関とも連携しつつ日本企業の EBRD への理解や認知を高めることを主たる業務とす る。 2.開所式 自然と人が集まってくるような事務所を目指して スピーチ終了後、大岡財務大臣政務官とチャク ラバルティ総裁によるテープカットが行われ、そ の後のレセプションでは参加者が近しい雰囲気の 中で歓談した。 3.今後の活動予定 EBRD 代表事務所では、本年 6 月にトルコ大使 館との共催でトルコに特化したビジネスセミナー を開催するための準備を進めており、また今年の 秋には大阪で、EBRD の業務を説明し新たなプロ 3 月 14 日にはチャクラバルティ総裁の参加の ジェクトの発掘につなげるためのビジネス・ディ 下、EBRD 代表事務所の開所式が丸の内の代表事 ベロップメント・セミナーを開催する予定であ 務所オフィスで行われ、大岡財務大臣政務官が出 る。 席した他、各開発金融機関の東京事務所長、金融 EBRD 支援対象地域の中でも、中央アジアやコ 機関、商社、政府関係者、報道関係者ら約 50 名 ーカサス諸国、モンゴルといった初期段階移行国 が参加した。 は、市場経済への移行に向けて取り組むべき課題 開所式では、チャクラバルティ総裁より、日本 が山積しており、日本としても重視している。代 の四半世紀にわたる貢献に対し謝意が述べられる 表事務所の開設を契機に EBRD と日本企業の連携 とともに、経済体制の移行という設立当初の目的 が強化され、日本が有する知見、技術が EBRD 支 に沿いつつ支援対象地域の新しい課題に対応して 援対象地域においてより一層活用されることが期 いく、代表事務所はそのために重要な役割を果た 待される。 すとの意図が表明された。 大岡財務大臣政務官からは、来賓を代表して、 代表事務所を東京に開設したチャクラバルティ総 裁の尽力に謝意が示され、代表事務所がアジアと 56 ファイナンス 2016.4 文中、意見にわたる部分は、筆者の個人的見解 である。 欧州復興開発銀行(EBRD)代表事務所の開設 SPOT 大岡財務大臣政務官とチャクラバルティ総裁によるテープカット 大岡財務大臣政務官によるスピーチ ファイナンス 2016.4 57
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