2016 年 月 日 東京都知事 舛添要一殿 都立広尾病院移転計画にかかわる解明要求書 東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会 代表世話人 氏家 祥夫 広尾病院を都立のままで存続・充実させる会 代表世話人 福井 典子 代田 和博 太田 重次 窪田 光 東京都が発表した東京都平成 28 年度予算知事原案において、都立広病院を現在地から移転し、 「首都災害医療センター」(仮称)として整備する方針が発表された。移転計画地は「青山病院跡地」 及び「こどもの城跡地」となっている。 都はこれまで、既存病院の建て替えにあったっては現地建て替えを基本とし、移転した場合でも 近隣地などのそれまでの医療環境に大きな変更が生じないようにしてきた。改築の影響を最小限に とどめるための検討を行うのは当然であり、島しょ医療を支える患者搬送ヘリコプター離着陸の地 元住民の理解と協力も考慮されるべきものもある。 都立広尾病院は、基幹災害基幹病院しての医療機能と救急医療、地域医療にとって重要な役割を 果している。入院および通院患者の近隣からの利用も多く、とりわけ広尾病院の重点医療の一つの 島しょ住民の入院割合は相当数となっている。また、精神科救急や母子医療など地域に不足する医 療分野の担い手として重要な役割を果たしている。 こうしたことから、「改築移転」計画に伴う「広尾病院の基本構想」の検討に先立ち、現在果た している広尾病院の役割との関連で、どのよう前提条件のもとで検討していくのか諸事項について 解明いただきたい。また利用する住民の立場からいくつか要望するものです。 記 1 現在地での建て替え改修が望ましいと考えるが、現在の場所で改築ができないとした理由を 明らかにすること。移転地の検討において港区白金都職員住宅跡地に検討、看護学校との併 設の検討などどのように行われたのか。 2 移転予定地の土地の形状は細長く基幹道路に接する面が少ない。災害時 や通常の救急搬送 車両などの出入りに大きな課題があると思われる。また、島しょ等からの患者輸送ヘリコプ ターの離着陸に生ずる問題についても検討が行われたか明らかにされたい。 3 現在広尾病院が行っている島しょ医療が、移転によってどう変わるのか明らかにされたい。 4 移転改築される病院は「首都災害医療センター」(仮称)とされているが、地域医療を担っ てきた病院としてこれまで果たしてきた役割が引き続き果たせる基本構想とすること。 5 病院跡地利用の検討の方向について明らかにされたい。 6 基本構想検討にあたっては「広尾病院を都立のままで存続・充実させる会」などの住民代表 を検討に加えること。
© Copyright 2024 ExpyDoc