大分県文化創造戦略【本文】 [PDFファイル/1.14MB]

大分県文化創造戦略
平成28年3月
大
分
県
-目
第1
次-
1
2
戦略策定の背景と目的
第2
策定の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
策定の目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
1
2
現状と課題、求められている対応
第3
現状と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
求められている対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
1
2
戦略の目標・実施期間
第4
戦略の目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
戦略の期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
重点戦略と目標達成に向けた県の事業展開
重点戦略1
重点戦略2
重点戦略3
重点戦略4
重点戦略5
芸術文化を享受できる機会の提供・・・・・・・・・・・・・5
芸術文化ゾーンにおける芸術文化の創造及びネットワーク
の構築・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
創造性を生かした教育、産業、福祉などの課題対応、地域
づくりの展開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
次代を担う人材やアートマネジメント人材の育成・・・・・・7
国民文化祭や東京オリンピック・パラリンピック文化プログラム
を見据えた展開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
第5
施策評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
第6
各重点戦略に関連する県の取組・・・・・・・・・・・・・・・・10
第1
1
戦略策定の背景と目的
策定の背景
芸術文化は、人々に喜びや感動、生活の楽しさや心の安らぎをもたらすとと
もに、豊かな人間性や創造性を育みます。また、人と人との心をつなげ、互い
を理解し尊重しあう社会の形成にも寄与してきました。このような役割を担う
芸術文化の振興を図るため、本県では「大分県文化振興条例」を平成16年4
月に制定しました。さらにこの条例に基づいて、県の芸術文化振興施策を総合
的かつ計画的に推進する指針となる「大分県文化振興基本方針」を平成17年
3月に策定し、各般の施策に取り組んできました。
条例や基本方針の策定後10年が経過し、その間に本県の芸術文化を取り巻
く環境は大きく変化しています。
〔芸術文化への期待〕
芸術文化は、これまで人々に生活の潤いや精神的な豊かさをもたらすものと
されてきました。しかしながら人々の価値観やライフスタイルが多様化してい
く中で、社会が抱える課題は複雑多様化し、その解決にはこれまでの手法にと
らわれない、新たな発想が求められています。そのため、社会の創造力を引き
出す芸術文化の力に着目し、産業や観光の振興、人材育成や地域づくりなど社
会的、経済的課題への対応に広く活用しようという取組が見られるようになり
ました。
〔芸術文化ゾーンの誕生〕
平成27年4月に県立美術館が開館しました。美術館と隣接する県立総合文
化センターとで構成された空間は、美術と音楽、演劇、舞踏等幅広い分野の芸
術文化が融合し、新たな価値を創造する「芸術文化ゾーン」となりました。そ
の果たす役割についてはゾーン誕生前から様々な検討が行われており、芸術文
化をはじめ大分に新たな活力をもたらす様々な取組が期待されています。
〔「創造県おおいた」への取組〕
スペインのビルバオやフランスのナントなどの都市では、産業構造の変化に
-1-
よる都市の空洞化や荒廃が問題となる中、芸術文化の持つ創造性を生かした産
業振興や地域活性化の取組が進められてきました。
国では、芸術文化の持つ創造性を地域振興や観光・産業振興等に活用し、地
域課題の解決に取り組む地方自治体を「文化芸術創造都市」として位置付け、
その取組を支援しています。
本県においても、平成26年6月に「創造都市ネットワーク日本(CCNJ)」
へ加盟し、芸術文化の創造性を活用して様々な行政課題に対応しようとする取
組を推進することとなりました。
〔大規模イベントの開催〕
本県では、平成30年に国民文化祭及び全国障害者芸術・文化祭が開催され
ます。中でも国民文化祭は平成10年の前回大会から20年ぶり2回目の開催
となり、今後県内の芸術文化活動が活発化し、県民の関心も一層高まっていく
こととなります。また、翌年の平成31年には、アジアで初めてのラグビーワ
ールドカップが開催され、大分も試合会場の一つに決定されました。さらに平
成32年には東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。このように、
平成30年からの3年間は、大分に国内外から注目が集まることにより、芸術
文化を含めた大分の魅力を幅広く情報発信する好機となります。また、国民文
化祭や全国障害者芸術・文化祭に県民総参加で取り組み、得られた成果をしっ
かりと両大会の文化イベントに生かしていく必要があります。
2
策定の目的
本県では、
「創造県おおいた」の取組をはじめ、芸術文化の創造性を活用して
様々な行政課題に対応していく施策を推進しています。
今後は、国民文化祭の開催やオリンピック・パラリンピック文化プログラム
の展開などを見据えて、本県の芸術文化のさらなる活性化と、芸術文化を通じ
た地域づくりが求められています。
本県の芸術文化の活性化をどのように図っていくのか、その方策を具体的に
示し、着実に実行していくために、今回「大分県文化創造戦略」を策定するこ
ととしました。
-2-
第2
1
現状と課題、求められている対応
現状と課題
〔芸術文化を支える基盤の脆弱化〕
本県は、高齢化率が全国上位であり、県の人口も平成11年以降、死亡数が
出生数を上回る自然減が続くなど、少子高齢化が著しく進行しています。こう
した状況は、これまで芸術文化活動を担い、伝統文化の保存や継承の役割をは
たしてきた地域社会の衰退や担い手の不足を招き、芸術文化を支える基盤その
ものが脆弱化しつつあります。それを防ぐためには、県民が質の高い多彩な芸
術文化に触れる機会を確保するとともに、気軽に芸術文化活動に参画できる環
境を整備するなど、芸術文化の裾野を広げていくことが必要です。
〔芸術文化ゾーンの活用〕
芸術文化ゾーンには、本県の芸術文化振興の中心としての役割のみならず、
芸術文化関係団体や、博物館や美術館、文化ホールなどの芸術文化施設、各地
で展開されているアートプロジェクトなどとの連携を図る中心としての役割も
期待されています。
芸術文化ゾーンを芸術文化活動のネットワークの核として機能させていく効
果的な取組が求められます。
〔「創造県おおいた」の推進〕
本県では、芸術文化の持つ創造性を教育、産業、福祉など様々な分野の社会
的・経済的課題への対応に活用し、地域振興や地域活性化を図る「創造県おお
いた」の取組を進めています。
例えば、大分や別府、竹田、国東など県内各地で個性的なアートプロジェク
トが行われていますが、このような取組は地域の魅力向上につながり、交流人
口の増大や都市からのアーティストの移住、地域活性化、若者の定着など様々
な効果が期待されます。
こうした動きが県内全域に広がるよう、県による支援や取組を実行できる人
材の育成、関係団体との連携強化などを積極的に進める必要があります。
-3-
〔大規模イベントの活用〕
平成30年から32年にかけての3年間に、国民文化祭及び全国障害者芸
術・文化祭、ラグビーワールドカップ大分開催、東京オリンピック・パラリン
ピック文化プログラムなど、県内で大規模イベントが集中的に展開されます。
また平成30年は、大分県民芸術文化祭や別府アルゲリッチ音楽祭が20回目
となるとともに、県立総合文化センターが開館20周年を迎えるなど、本県の
芸術文化振興の節目となる年でもあります。芸術文化への注目が集まるこの機
会を生かして芸術文化活動への県民の積極的な参画を促し、その成果が大分の
芸術文化の財産として残るような取組が必要です。
2
求められている対応
本県の芸術文化を取り巻く現状と課題に対して、次の5つの項目を柱として
対応していきます。
(1) 子どもから高齢者まで、また障がいの有無などに関わりなく、県民誰も
が多彩で優れた芸術文化を鑑賞する機会の充実と、創作活動へ参画できる
環境の整備
(2) 芸術文化の担い手となる子どもたちや若者が、芸術文化に触れ豊かな感
性や創造性を育む機会の提供
(3) 芸術文化ゾーンを核とした広範な関係団体や、県内各地で展開されてい
る芸術文化活動とのネットワーク化の推進
(4) 「創造県おおいた」の取組の中心となる人材育成や関係団体等との連携
(5) 国民文化祭の開催や文化プログラムの実施に向けた、県民参加の機運醸
成やマネジメント人材の育成
第3
1
戦略の目標・実施期間
戦略の目標
県内各地で展開されている多彩な芸術文化活動や、本県の歴史と風土に育ま
れた文化財・伝統文化は優れた地域資源でもあります。これらを観光・産業振
興、地域づくりや人材育成などに多面的に活用することで、創造県おおいたを
実現し、地方創生の一助となるよう芸術文化の振興による地域振興・地域活性
化を目指します。
-4-
2
戦略の期間
目まぐるしく変化する社会経済情勢に応じた芸術文化振興施策を展開してい
くためには、機動的に施策を見直していくことが必要です。そのため本戦略の
実施期間を平成28年度から30年度の3年間とします。
第4
重点戦略と目標達成に向けた県の事業展開
本戦略の目標達成のために5つ重点戦略を設定し、戦略に沿った取組を展開
していきます。
重点戦略1:芸術文化を享受できる機会の提供
子どもから高齢者まで、また障がいの有無などに関わりなく、県民誰もが芸
術文化に対する理解と関心を深めるとともに、芸術文化の創造や活動に主体的
に参画できるよう、多彩で質の高い芸術文化や、豊かな自然や多様な歴史に育
まれ、各地域で継承されてきた文化財・伝統文化を身近に鑑賞し、体験や発表
できる機会を提供します。
【主な取組項目】
○多彩で優れた芸術文化に触れる機会の提供
・別府アルゲリッチ音楽祭や大分アジア彫刻展など優れた芸術文化イベントの
開催を支援
・県内各地の芸術文化施設で、多彩で質の高い芸術文化の鑑賞や創作活動に参
加できる機会の充実
・大分県芸術文化振興会議の活動を通じた芸術文化活動への支援を推進
・インターネット等急速に発達した情報通信技術を活用した、多様な芸術文化
情報の発信
○県民参加による芸術文化活動の推進
・国民文化祭や全国障害者芸術・文化祭、オリンピック・パラリンピック文化
プログラム、県民芸術文化祭等の取組により、県民が多彩な芸術文化活動に
参加する機会を充実
・大分や別府、竹田、国東など県内各地で広がりつつあるアートイベントなど
を支援し、県民が身近な地域で芸術文化に接し、創作活動を行える環境を整
-5-
備
○文化財・伝統文化の保存・活用
・文化財の指定・登録制度を活用し、適切な保存・管理を推進
・文化的景観や伝統的建造物群保存地区など、地域全体を歴史・文化空間とし
て捉えた面的な保存と活用の推進
・文化財・伝統文化は、地域の人々の誇りや絆の礎となるものであるため、そ
の保存と継承を推進
・文化財や伝統文化を地域資源として積極的に活用し、日本遺産の認定に取り
組むなど、地域の歴史的魅力や文化的特色を生かした地域活性化や観光振興
を推進
重点戦略2:芸術文化ゾーンにおける芸術文化の創造及びネットワークの構築
芸術文化ゾーンを、多様な芸術文化の融合や人の交流により、新たな価値を
創造する場とするとともに、ゾーンを芸術文化関係団体だけでなく、多分野の
団体等とのネットワークの中心拠点として活用し、社会的・経済的な課題への
対応や地域づくりを推進します。
【主な取組項目】
○県立美術館、県立総合文化センターにおける鑑賞・創作機会の提供
・県民が世界レベルの作品や演奏、演劇等が鑑賞でき、また県外からの誘客が
図られるよう、質の高い芸術文化事業を企画・誘致
・県民が芸術文化活動の成果を発表する機会や、美術館のワークショップなど
の創作活動へ参加する機会を充実
○芸術文化ゾーンを拠点とした広範な団体とのネットワーク構築
・芸術文化ゾーンを核に、県内の文化施設、博物館や美術館、アート系NPO
等広範な関係団体との連携を推進
・芸術文化ゾーンを、県内各地で展開されているアートプロジェクトのネット
ワーク化の拠点や、アーティストやクリエイターが交流・創造する場として
活用
-6-
重点戦略3:創造性を生かした教育、産業、福祉などの課題対応、地域づくり
の展開
芸術文化が持つ創造性は、従来の枠組みにとらわれない、自由で柔軟な発想
を生み出します。この創造性を、教育、産業、福祉などの各分野が抱える課題
への対応や地域づくりに活用し、効果的な取組を推進していきます。
【主な取組項目】
○芸術文化の持つ創造性を活用した行政課題への対応
・次代を担う子どもたちの創造性を育成するため、乳幼児期から幼稚園や保育
園、小中学校等それぞれの段階に応じた教育普及活動を推進
・クリエイター等と県内企業とが連携し、モノやサービスの付加価値の向上を
図る取組を推進
・障がい者アートの発表機会創出や商品化に向けた研究を支援するとともに、
社会福祉施設の利用者などが芸術文化に触れる機会を提供
・病院等が実施する芸術文化を活用した療養環境の改善に向けた取組を推進
・芸術文化の創造性を活用し、少子高齢化や人口減少社会など社会的課題への
対応を推進
・児童・生徒の郷土を愛する心を涵養するため、地域で育まれた芸術文化の歴
史や魅力を伝える教育活動を推進
・県立美術館における芸術家や美術品等の調査・研究を推進
○芸術文化の創造性を生かした地域づくりの推進
・地域の活性化につながる新たな動きが生じる「創造の場」をつくる取組を推
進
・地域に創造の場をつくるための芸術文化の支援、調査、研究のあり方を検討
・芸術文化の創造性を活用した新たな地域コミュニティの創出を支援
・芸術文化を地域資源として活用し、観光・地域振興を推進
・芸術文化による地域づくりを推進するための人材の確保・育成
重点戦略4:次代を担う人材やアートマネジメント人材の育成
本県の芸術文化活動を維持・継承するため、次代の芸術文化の担い手となる
子どもたちや若者が、芸術文化の鑑賞や創作活動等の体験を通して、豊かな感
性や創造力を育てる機会を充実し、芸術文化への関心を高めます。また県内各
-7-
地において多彩で質の高い芸術文化活動が展開されるよう、アートプロジェク
ト等をマネジメントできる人材を育成します。
【主な取組項目】
○芸術文化を創造し支える人づくり
・アーティストやクリエイターなどの人材育成を推進
・県内各地で多彩なアートプロジェクトが展開されるよう、マネジメントでき
る人材の確保・育成
・芸術文化による地域づくりに貢献できる人材育成に向けた教育機能充実のた
め、県立芸術文化短期大学の施設整備を実施
・県立芸術文化短期大学で、クリエイティブ産業論や文化経済学等、アートマ
ネジメント教育を推進する科目を拡充
○次代の芸術文化の担い手づくり
・子どもたちが、本物の芸術文化に触れ、そのすばらしさを感じることができ
るよう鑑賞や体験する機会を充実
・若者が、自主的に芸術文化活動に取り組める環境の整備や発表の場の充実
○文化財・伝統文化の継承
・継承者となる子どもたちが文化財や伝統文化に親しむよう、県立歴史博物館
等による学校への訪問講座の実施等、鑑賞・体験する機会を充実
・地域の祭りなどの地域に根付いた伝統文化の継承を支援
・県民が文化財や伝統文化の持つ意義や価値を認識するよう、積極的な情報発
信を実施
重点戦略5:国民文化祭や東京オリンピック・パラリンピック文化プログラム
を見据えた展開
平成32年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、全国で文
化プログラムが展開されます。本県ではそれに加えて、平成30年の国民文化
祭と全国障害者芸術・文化祭の開催、平成31年のラグビーワールドカップ大
分開催など、国内外から注目を集める大規模イベントが集中して行われます。
また平成30年は、本県の芸術文化活動のメモリアル年でもあります。このよ
うな機会を活かして、本県ならではの文化イベントや文化プログラムを実施し、
大分の芸術文化の魅力を県内外へ広く発信するとともに、オリンピック終了後
も、その成果を本県の芸術文化活動の活性化と次代を担う人材育成に生かして
-8-
いきます。
【主な取組項目】
○平成30年国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭開催、平成31年ラグビー
ワールドカップ大分開催、平成32年東京オリンピック・パラリンピック
に向けた本県独自の文化イベントや文化プログラムの構築・推進
・国民文化祭や全国障害者芸術・文化祭、文化プログラム、そのほか県内で展
開されている芸術文化活動の魅力を広く情報発信する取組を推進
○文化イベントや文化プログラムの地域展開を見据えた体制整備や人材育成の
推進
・各地の芸術文化活動団体の基盤強化を図る取組を推進
・国民文化祭や全国障害者芸術・文化祭、文化プログラムでの活動を通じたノ
ウハウの継承や経験の蓄積等による、本県の次代の芸術文化活動を牽引して
いく人材を育成
第5
施策評価
戦略に沿って実施されている各施策の進捗状況を把握し、事業効果を客観的
に評価するために施策評価を行い、施策の改善等に活用します。なお評価は県
で実施している政策・施策評価で行い、その結果を大分県文化振興県民会議に
報告します。
参考:大分県長期総合計画「安心・活力・発展プラン2015」掲載の
芸術文化関係の目標指標
指標名
県立美術館入場者数
子どもたちが芸術文化に
触れる機会(児童生徒数)
国・県指定の文化財数
基準値(H26 年度)
目標値
H31 年度
H36 年度
-
50 万人
50 万人
11,896人
12,500人
13,100人
894件
920件
945件
10.1万人
11.3万人
11.5万人
県立歴史博物館・県立先哲
史料館・埋蔵文化財センター
の利用者数
-9-
第6
各重点戦略に関連する県の取組
重点戦略1:芸術文化を享受できる機会の提供
○多彩で優れた芸術文化に触れる機会の提供
取
組
芸術文化の鑑賞
機会の提供
取組の概要
□公演や演奏会、美術展、地域での文化フェスティバルなど多彩な芸術文
化イベントが行われる「大分県民芸術文化祭」を開催
□「別府アルゲリッチ音楽祭」や「大分アジア彫刻展」の開催
別府アルゲリッチ音楽祭
ⓒRikimaru Hotta
第 12 回大分アジア彫刻展
□子どもたちが本物のクラシック音楽に触れる機会を提供するため、
「しい
きアルゲリッチハウス」でコンサートを開催
□県立美術館の収蔵品を活用して、地域で中学生を対象とした鑑賞授業と
展覧会を実施
□大分県芸術文化振興会議を通じて県内の小中学校等で公演、講演、展示
活動を行う団体に対し助成
□大分香りの博物館の収蔵品を活用した香り文化の普及
- 10 -
取
組
芸術文化の鑑賞
機会の提供
取組の概要
□県民や小中学生を対象に、県内各地で県立芸術文化短期大学音楽
科生による演奏会を実施
地域巡回演奏会(日出町立川崎小学校)
□県立芸術文化短期大学音楽科生、教員、卒業生による混声合唱、
ピアノ協奏曲、管弦楽等のコンサート開催
第 51 回定期演奏会(iichiko グランシアタ)
□国東半島・宇佐地域の独自の神仏習合文化である「六郷満山文化」につ
いて、平成 30 年の開山 1300 年に向けて巡礼を柱とした周遊観光ルート
づくりなど文化の持つ魅力を広く情報発信
□国東半島芸術祭の成果を踏まえ、アートをキーワードに国東半島への誘
客を推進
□大分市内の会場において、フラワーアレンジメントや生け花等の花文化
の展示会や花き展を開催
□大分市中心部の商店街で、高校生等の芸術作品を展示
□県内各地で県立歴史博物館の出張企画展を行い、講座やワークショップ
を実施して、県民に鑑賞機会を提供
- 11 -
取
組
芸術文化の創作活動
への参加機会の充実
取組の概要
□県内各地の小学校において、県立芸術文化短期大学美術科の学生が児童
参加型の創作活動を実施
地域ふれあいアート講座(由布市立由布川小学校)
□髙山辰雄賞ジュニア美術展の作品募集及び優秀作品の展示
□県立芸術文化短期大学が、県民を対象に油彩画教室や声楽個人レッスン等
の専門的・継続的な講座を開催
□〈再掲〉公演や演奏会、美術展、地域での文化フェスティバルなど多彩
な芸術文化イベントが行われる「大分県民芸術文化祭」を開催
□〈再掲〉大分市中心部の商店街で、高校生等の芸術作品を展示
芸術文化活動への
□大分県芸術文化振興会議を通じて芸術文化団体の活動に対し助成
支援
□〈再掲〉大分県芸術文化振興会議を通じて県内の小中学校等で公演、講
演、展示活動を行う団体に対し助成
- 12 -
○県民参加による芸術文化活動の推進
取
組
取組の概要
多彩な芸術文化活動 □平成 30 年開催の国民文化祭及び全国障害者芸術・文化祭の準備に向けた
への参加機会の充実
実行委員会を立ち上げ
国民文化祭内定書交付式
□高齢者の生きがいと健康づくりの推進を目的に開催される「豊の国ねん
りんピック」において美術展を開催
豊の国ねんりんピックシルバー作品展
□障がい者の自立と社会参加の促進を目的に、障がい者の作品展などが行
われる「障がい者秋の交歓会」の開催を支援
□〈再掲〉公演や演奏会、美術展、地域での文化フェスティバルなど多彩
な芸術文化イベントが行われる「大分県民芸術文化祭」を開催
- 13 -
取
組
取組の概要
多彩な芸術文化活動 □創造的地域づくりを推進するため、地域のアートプロジェクトを支援
への参加機会の充実
別府現代芸術フェスティバル 2015「混浴温泉世界」
「アートゲートクルーズ」枝史織作品
作品名:出没(Appearance and disappearance)/枝 史織 Eda Shiori
撮影:久保貴史/(C)別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会
photo:Takashi Kubo/(C)Beppu Contemporary Art Festival "Mixed Bathing World” Committee
「ベップ・秘密のナイトダンスツアー」ツアー風景
撮影:安藤幸代(C)別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」実行委員会
photo:Sachiyo Ando(C)Beppu Contemporary Art Festival "Mixed Bathing World" Committee
□地域におけるアートプロジェクトの育成を図るため、支援人材の派遣等
を実施
- 14 -
○文化財・伝統文化の保存・活用
取
組
取組の概要
文 化 財 の 適 切 な 保 □現埋蔵文化財センターの老朽化に伴い、埋蔵文化財の十分な収蔵スペー
存・管理の推進
スの確保と、温湿度管理が可能な収蔵庫を活用して収蔵物の適切な保存
が可能となる旧芸術会館を改装し移転
旧万寿寺跡9次調査現地説明会
文化財の地域資源と □新埋蔵文化財センターにおいて、旧芸術会館の展示スペースを活用し、
しての積極的活用
県内各地で出土した埋蔵文化財を広く県民に展示・公開
□様々な文化財群を地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内外に
戦略的に発信していくことで地域活性化と観光振興を図ることを目的と
した「日本遺産」の認定を目指す市町村を支援
□〈再掲〉国東半島・宇佐地域の独自の神仏習合文化である「六郷満山文
化」について、平成 30 年の開山 1300 年を契機に巡礼を柱とした周遊観
光ルートづくりなど文化の持つ魅力を広く情報発信
□〈再掲〉国東半島芸術祭の成果を踏まえ、アートをキーワードに国東半
島への誘客を推進
- 15 -
重点戦略2:芸術文化ゾーンにおける芸術文化の創造及びネットワークの構築
○県立美術館、県立総合文化センターにおける鑑賞・創作機会の提供
取
組
取組の概要
県民が県立美術館や □(公財)芸術文化スポーツ振興財団が行う、県立総合文化センターでの公
県立総合文化センタ
演や演劇、県立美術館での企画展など自主事業の実施への支援
ーで鑑賞できる機会
大分県立美術館(OPAM)
を提供
□県立美術館の企画展と連携したイベントを開催し、国内外への情報発信
を実施
開館記念展
モダン百花繚乱「大分世界美術館」
- 16 -
取
組
取組の概要
県民が県立美術館や □〈再掲〉公演や演奏会、美術展、地域での文化フェスティバルなど多彩
県立総合文化センタ
な芸術文化イベントが行われる「大分県民芸術文化祭」を開催
ーで鑑賞できる機会
を提供
県民が芸術文化活動 □障がい者の舞台実演や芸術展覧会など障がい者アートフェスティバルを
の成果を発表する機
開催し、障がい者アートに対する県民意識を醸成
会を提供
障がい者の社会参加を促進する「ときめき作品展」
□県産竹材の利用促進及び別府竹細工産業界の新たな需要開拓を目的とし
て、竹を使った生活雑貨のデザイン画を公募し、優秀作品を製作し展示
竹アートコンペティション
□プロダクトデザインの力で地方の産業を元気にするため、県外のクリエ
イターと地場産業・県内企業との連携により高度なデザインの商品を開
発し、県立美術館で成果発表を実施
- 17 -
取
組
取組の概要
県民が芸術文化活動 □〈再掲〉公演や演奏会、美術展、地域での文化フェスティバルなど多彩
の成果を発表する機
な芸術文化イベントが行われる「大分県民芸術文化祭」を開催
会を提供
県民が創作活動に参 □県立美術館においてワークショップや美術講座を開催
加する機会の提供
□〈再掲〉公演や演奏会、美術展、地域での文化フェスティバルなど多彩
な芸術文化イベントが行われる「大分県民芸術文化祭」を開催
大分県民芸術文化祭開幕行事:バレエ「ドン・キホーテ」
○芸術文化ゾーンを拠点とした広範な団体とのネットワーク構築
取
組
取組の概要
芸術文化ゾーンを核 □大分市中心部の商店街と協同し、教育・福祉分野等と連携したイベント
とした広範な団体
との連携
を実施
□県内の公立文化施設・美術館との連携強化を図るため、共同広報・研修・
企画を実施
芸術文化ゾーンの活 □〈再掲〉大分市内の会場において、フラワーアレンジメントや生け花等
用
の花文化の展示会や花き展を開催
- 18 -
重点戦略3:創造性を生かした教育、産業、福祉などの課題対応、地域づくり
の展開
○芸術文化の持つ創造性を活用した行政課題への対応
取
組
取組の概要
子どもたちの創造性 □学校や学校の教員を対象に、県立美術館の教育普及活動として、美術体
を育成する教育普及
験と鑑賞を組み合わせた体験学習プログラムを実施
活動の推進
姫島村でのワークショップ
□地域の子育てサービスの利用支援を目的とした「おおいた子育てクーポ
ン」の対象サービスに、舞台劇や音楽などの文化とあそびの体験を通じて子
どもたちの成長を促す「おおいた子ども劇場」
(大分市)の活動を指定
- 19 -
取
組
取組の概要
子どもたちの創造性 □子どもたちの感性や豊かな情操を養うため、モデル小学校を選定し、も
を育成する教育普及
のの見方が広がる小学4年生を対象とした能動的な芸術鑑賞活動を県立
活動の推進
美術館で実施
小学生ファーストミュージアム体験事業
□〈再掲〉大分県芸術文化振興会議を通じて県内の小中学校等で公演、講
演、展示活動を行う団体に対し助成
□〈再掲〉髙山辰雄賞ジュニア美術展の作品募集及び優秀作品の展示
□〈再掲〉子どもたちが本物のクラシック音楽に触れる機会を提供するた
め、
「しいきアルゲリッチハウス」でコンサートを開催
しいきアルゲリッチハウス(別府市)
- 20 -
取
組
取組の概要
子どもたちの創造性 □〈再掲〉県立美術館の収蔵品を活用して、地域で中学生を対象とした鑑
を育成するために、
賞授業と展覧会を実施
教育普及活動を推進
大分県立美術館所蔵作品巡回展(佐伯市)
□〈再掲〉県民や小中学生を対象に、県内各地で県立芸術文化短期大学音
楽科生による演奏会を実施
□〈再掲〉県内各地の小学校において、県立芸術文化短期大学美術科の学
生が児童参加型の創作活動の実施
クリエイターと産業 □中小企業とクリエイター等のメンバーにより、クリエイティブ産業創出
の連携
を目指した研究を推進
□クリエイティブの力で新しい価値を創造していく「クリエイティブ産業」
の創出を図るため、企業とクリエイターとの交流、ネットワーク化等の
取組を推進
□〈再掲〉プロダクトデザインの力で地方の産業を元気にするため、県外
のクリエイターと地場産業・県内企業との連携により高度なデザインの
商品を開発し、県立美術館で成果発表を実施
□〈再掲〉県産竹材の利用促進及び別府竹細工産業界の新たな需要開拓を
目的として、竹を使った生活雑貨のデザイン画を公募し、優秀作品を製
作し展示
- 21 -
取
組
取組の概要
障がい者アートの支 □芸術活動を行っている障がい者福祉施設等へ有識者を派遣し、芸術性の
援等福祉関係の課題
高い作品の発掘や、アートフェスティバル等への出展についての指導・
への対応
助言を実施
障がい者アート
フェスティバル
「Action!」
□障がい者福祉施設職員向けに、施設等での障がい者の芸術活動の裾野を
拡大するため、障がい者アートに関するセミナーを開催
□福祉施設の利用者に対し芸術文化の触れる機会を提供し、利用者の生活
の充実を図るため、施設へアーティストを派遣
□〈再掲〉障がい者の舞台実演や芸術展覧会など障がい者アートフェステ
ィバルを開催し、障がい者アートに対する県民意識を醸成
□〈再掲〉障がい者の自立と社会参加の促進を目的に、障がい者の作品展
などが行われる「障がい者秋の交歓会」の開催を支援
□〈再掲〉高齢者の生きがいと健康づくりの推進を目的に開催される「豊
の国ねんりんピック」において美術展を開催
○芸術文化の創造性を生かした地域づくりの推進
取
組
取組の概要
芸術文化による地域 □地域でアートプロジェクトを運営できる人材を育成する講座を開設
づくりの推進
□県内各地でアートプロジェクトに取り組んでいる関係者等のネットワー
ク化と活動の活性化を図るための成果発表会を開催
□津久見市において、まちなかの賑わい創出を図るための実証実験を実施
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取
組
取組の概要
芸術文化による地域 □〈再掲〉創造的地域づくりを推進するため、地域のアートプロジェクトを
づくりの推進
支援
□〈再掲〉地域におけるアートプロジェクトの育成を図るため、支援人材の
派遣等を実施
重点戦略4:次代を担う人材やアートマネジメント人材の育成
○芸術文化を創造し支える人づくり
取
組
取組の概要
アーティストやマネ □芸術文化による地域づくりに貢献できる人材育成に向けた教育機能充実
ジメント人材の育成
のため、音楽ホール棟の新築、芸術デザイン棟や芸術棟の増築・改修な
の推進
ど県立芸術文化短期大学の施設整備を実施
□県立芸術文化短期大学で、クリエイティブ産業論や文化経済学等、アー
トマネジメント教育を推進する科目を拡充
□〈再掲〉地域でアートプロジェクトを運営できる人材を育成する講座を
開設
□〈再掲〉地域におけるアートプロジェクトの育成を図るため、支援人材の
派遣等を実施
□〈再掲〉県民や小中学生を対象に、県内各地で県立芸術文化短期大学音
楽科生による演奏会を実施
□〈再掲〉県立芸術文化短期大学音楽科生、教員、卒業生による混声合唱、
ピアノ協奏曲、管弦楽等のコンサート開催
□〈再掲〉県内各地の小学校において、県立芸術文化短期大学美術科の学
生が児童参加型の創作活動の実施
□〈再掲〉県立芸術文化短期大学が、県民を対象に油彩画教室や声楽個人レ
ッスン等の専門的・継続的な講座を開催
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○次代の芸術文化の担い手づくり
取
組
取組の概要
子どもたちの鑑賞や □(公財)大分県芸術文化スポーツ振興財団による、音楽を通じた子どもた
体験する機会の充実
ちの健全育成を目指して結成した「ジュニアオーケストラ」の運営
ジュニアオーケストラ演奏会
□大分市中心部において、小学生を対象に高校生が芸術文化に関するワー
クショップを開催
□〈再掲〉髙山辰雄賞ジュニア美術展の作品募集及び優秀作品の展示
□〈再掲〉子どもたちが本物のクラッシク音楽に触れる機会を提供するた
め、
「しいきアルゲリッチハウス」でコンサートを開催
□〈再掲〉大分県芸術文化振興会議を通じて県内の小中学校等で公演、講
演、展示活動を行う団体に対し助成
□〈再掲〉学校や学校の教員を対象に、県立美術館の教育普及活動として、
美術体験と鑑賞を組み合わせた体験学習プログラムを実施
□〈再掲〉県民や小中学生を対象に、県内各地で県立芸術文化短期大学音
楽科生による演奏会を実施
□〈再掲〉県立芸術文化短期大学音楽科生、教員、卒業生による混声合唱、
ピアノ協奏曲、管弦楽等のコンサート開催
□〈再掲〉県内各地の小学校において、県立芸術文化短期大学美術科の学
生が児童参加型の創作活動の実施
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取
組
取組の概要
子どもたちの鑑賞や □〈再掲〉地域の子育てサービスの利用支援を目的とした「おおいた子育
体験する機会の充実
てクーポン」の対象サービスに、舞台劇や音楽などの文化とあそびの体
験を通じて子どもたちの成長を促す「おおいた子ども劇場」
(大分市)の
活動を指定
□〈再掲〉子どもたちの感性や豊かな情操を養うため、モデル小学校を選
定し、ものの見方が広がる小学4年生を対象とした能動的な芸術鑑賞活
動を県立美術館で実施
若者が芸術文化活動 □大分県芸術文化振興会議を通じた次代を担う人材の海外研修派遣に対す
に取り組める環境整
る助成
備や発表の場の充実 □〈再掲〉公演や演奏会、美術展、地域での文化フェスティバルなど多彩
な芸術文化イベントが行われる「大分県民芸術文化祭」を開催
□〈再掲〉大分市中心部の商店街で、高校生等の芸術作品を展示
○文化財・伝統文化の継承
取
組
文化財に親しむよ
う、鑑賞・体験する
機会の充実
取組の概要
□新埋蔵文化財センターにおける、子どもたちを対象とした土器作りや火
起こし体験等の体験学習を実施
□県立歴史博物館、県立先哲史料館、埋蔵文化財センターが実施する展示
の積極的PRや学校への訪問講座の充実
□文化財愛護団体相互のネットワークの強化
地域の伝統文化の継 □小規模集落応援隊による地域の祭りなど伝統行事の実施を支援
承
県民が伝統文化の持 □日本遺産認定のための取組を通じ、地域の貴重な文化財を次世代へ継承
つ意義や価値を認識
する意識を醸成
する取組
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重点戦略5:国民文化祭や東京オリンピック・パラリンピック文化プログラム
を見据えた展開
○平成30年国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭開催、平成31年ラグビー
ワールドカップ大分開催、平成32年東京オリンピック・パラリンピックに
向けた本県独自の文化イベントや文化プログラムの構築・推進
取
組
取組の概要
国民文化祭等の開催 □国民文化祭の開催に向けた県民の機運醸成を図るキックオフイベントの
に向けた準備・機運
醸成の取組
実施
□ラグビーワールドカップ大分開催等に向けた、海外への情報発信や訪日
外国人の受入環境整備等インバウンド対策を推進
□〈再掲〉平成 30 年開催の国民文化祭及び全国障害者芸術・文化祭の準
備に向けた実行委員会を立ち上げ
□〈再掲〉創造的地域づくりを推進するため、地域のアートプロジェクトを
支援
□〈再掲〉障がい者の舞台実演や芸術展覧会など障がい者アートフェステ
ィバルを開催し、障がい者アートに対する県民意識を醸成
○文化イベントや文化プログラムの地域展開を見据えた体制整備や人材育成の
推進
取
組
取組の概要
芸術文化活動団体の □県内の芸術文化活動団体のレベルアップを図るため、人材育成に取り組
基盤強化や本県の次
む団体への助成を実施
代の芸術文化活動を □〈再掲〉地域でアートプロジェクトを運営できる人材を育成する講座を
牽引する人材の育成
開設
□〈再掲〉地域におけるアートプロジェクトの育成を図るため、支援人材の
派遣等を実施
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