平成28年度取組方針

1 世界遺産推進プロジェクト
長崎市には、平成27年7月に世界遺産登録された「明治日本の産業革命遺産 製
鉄・製鋼、造船、石炭産業」と、世界遺産登録をめざしている「長崎の教会群とキ
リスト教関連遺産」があります。
プロジェクト
の概要
目的
(ゴール)
そこで、このプロジェクトでは、2つの世界遺産登録の実現に向けて、世界遺産
委員会における勧告の対応や構成資産の保全を行うとともに、世界遺産登録を見据
え、来訪者の受入態勢の充実、周知啓発等を進め、来訪者の満足度や市民の機運醸
成を高め、世界遺産を活用した交流人口の拡大による地域活性化をめざします。
何を(対象)
どういう状態にしたいのか(意図)
「明治日本の産業革
命遺産 製鉄・製
鋼、造船、石炭産
業」
「長崎の教会群とキ
リスト教関連遺産」
2つの世界遺産が登録され、資産が適切に保存・活用されるとと
もに世界中の人々に知られている。
これまでの
成果
平成27年7月の世界遺産委員会において、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製
鋼、造船、石炭産業」が世界文化遺産に登録された。
これまでの
課題
「産業革命遺産」は、第39回世界遺産委員会において8項目の勧告が示され、平
成29年12月までに進捗状況の報告を求められている。また、構成資産を後世に伝え
るための保護措置を進める必要がある。
「教会群」は、イコモスの中間報告をふまえ平成28年2月に登録推薦を一旦取り下
げることとなり、推薦書の見直しが必要である。
「産業革命遺産」及び「教会群」ともに、受入態勢の整備や理解促進に対する取り
組みを進めてきたが、来訪者の満足度を向上するため更なる推進が必要である。
平成28年度の取組方針・主な取組み
取組方針
● 「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の世界遺産委員会に
おける勧告への対応、構成資産の保護措置及び世界遺産価値の理解促進を推進し
ます。
● 「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の平成30年の世界遺産登録を推進しま
す。
≪明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業≫
● 世界遺産登録における世界遺産委員会勧告に対応するとともに、構成資産を保全
し価値を後世に伝えるため、調査や計画の策定、保全のための整備に取り組みま
す。
(主な事業)
・高島炭坑跡、端島炭坑跡、小菅修船場跡、旧グラバー住宅のアクション
プランの策定
・高島炭坑跡及び端島炭坑跡の遺構調査
・端島炭坑跡の保全整備
・端島(軍艦島)整備基金の充実
・旧グラバー住宅の耐震診断対策検討
● 平成27年の世界遺産登録後に増加している観光客の満足度向上を目指し、更な
る受入態勢の充実を図るとともに、関係自治体と連携して周知啓発等を行い、世
界遺産価値の理解促進を進めます。
(主な事業)
・情報通信技術を活用した世界遺産ガイドシステムの構築
・グラバー園内の第2ドックハウスにおける展示施設の整備
・市民ボランティアガイドの研修
・世界遺産の構成資産見学者に対する安全誘導対策
「明治日本の産業革命遺産」推進費
「明治日本の産業革命遺産」理解促進費
主な取組み
関連事業
87,662 千円
2,584 千円
世界遺産保存整備事業費(「明治日本の産業革命遺
産」
30,800 千円
文化財保存整備事業費
(国指定史跡高島炭鉱跡高島北渓井坑跡)
14,400 千円
文化財保存整備事業費
(国指定重要文化財旧グラバー住宅)
16,600 千円
文化財保存整備事業費補助金
(国指定史跡小菅修船場跡)
612 千円
文化財普及啓発費
972 千円
世界遺産観光客受入費
57,003 千円
≪長崎の教会群とキリスト教関連遺産≫
● 平成30年の世界遺産登録を目指し、推薦書の見直しを進めるとともに、構成資
産及び関連資産の適切な保存のための調査、整備を行います。
(主な事業)
・出津教会堂石垣及び関連資産現況調査
・バスチャン屋敷跡(関連資産)整備
● 観光客の満足度向上を目指し、更なる受入態勢の充実を図るとともに、関係自治
体と連携して周知啓発等を行い、市民の機運醸成を図ります。
(主な事業)
・教会守の配置と市民ボランティアガイドの研修
・長崎市外海の石積集落景観の多言語パンフレット作成
「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」登録推進費
21,201 千円
世界遺産観光客受入費(再掲)
57,003 千円
関連事業