堺市報道提供資料 平成 28 年 4 月 5 日提供 担当課 直 通 内 線 FAX 問い合わせ先 監査委員事務局 監査課 072-228-7899 6705、6706 072-222-0333 住民監査請求監査結果の概要について (政務活動費の返還請求について②) 標記について、地方自治法第 242 条第 4 項の規定に基づき監査を行いましたので、その概要を お知らせします。 1 請求人 …………………… 2 請求の提出年月日 ……… 3 監査結果の通知年月日…… 4 監査請求書の記載内容 第1 監査請求の趣旨 1名 平 成 28 年 2 月 5 日 平 成 28 年 4 月 5 日 平田大士堺市議会議員に対して支出した政務活動費のうち、下記の部分については違法か つ不当な支出であるため、監査委員より下記金額の返還をするように市長への勧告を求めま す。 第2 監査請求の理由 1.平成 25 年度から平成 26 年度にかけての広報紙の印刷代及び配布経費 平田大士堺市議会議員は平成 25 年 9 月に補欠選挙に当選して以来、平成 25 年 10 月か ら毎月広報紙を発行していることになっている。詳細は下記。日付は領収書の日付。 平成 25 年度 印刷 アルファコミュニケーションズ 広告送料 堺メールセンター 平成 25 年 10 月 30 日 50,000 円(甲 1 号証) 10 月 31 日 37,800 円(甲 7 号証) 11 月 29 日 50,000 円(甲 2 号証) 11 月 30 日 37,800 円(甲 8 号証) 12 月 20 日 50,000 円(甲 3 号証) 12 月 21 日 37,800 円(甲 9 号証) 平成 26 年 1 月 30 日 2 月 27 日 50,000 円(甲 4 号証) 1 月 31 日 50,000 円(甲 5 号証) 2 月 28 日 3 月 28 日 50,000 円(甲 6 号証) 平成 25 年度合計 300,000 円 3 月 29 日 37,800 円(甲 10 号証) 37,800 円(甲 11 号証) 37,800 円(甲 12 号証) 226,800 円 平成 26 年度 印刷 アルファコミュニケーションズ 平成 26 年 4 月 24 日 5 月 27 日 配布人件費 52,000 円(甲 13 号証) 4 月 2 日 52,000 円(甲 14 号証) 5 月 1 日 25,000 円(甲 25 号証) 25,000 円(甲 26 号証) 6 月 24 日 7 月 24 日 52,000 円(甲 15 号証) 52,000 円(甲 16 号証) 6月1日 7月3日 25,000 円(甲 27 号証) 25,000 円(甲 28 号証) 8 月 24 日 9 月 24 日 52,000 円(甲 17 号証) 52,000 円(甲 18 号証) 8月1日 9月1日 25,000 円(甲 29 号証) 25,000 円(甲 30 号証) 10 月 24 日 52,000 円(甲 19 号証) 1 10 月 3 日 25,000 円(甲 31 号証) 11 月 27 日 52,000 円(甲 20 号証) 12 月 17 日 52,000 円(甲 21 号証) 平成 27 年 1 月 24 日 52,000 円(甲 22 号証) 1 月 10 日 25,000 円(甲 34 号証) 2 月 21 日 52,000 円(甲 23 号証) 2月3日 25,000 円(甲 35 号証) 3 月 24 日 52,000 円(甲 24 号証) 3月1日 25,000 円(甲 36 号証) 平成 26 年度合計 ・ 11 月 4 日 25,000 円(甲 32 号証) 12 月 1 日 25,000 円(甲 33 号証) 624,000 円 300,000 円 平成 25 年 10 月から平成 27 年 3 月にかけて計 18 回の広報紙を印刷、配布したとして いるが、請求人が独自に堺市西区内及び平田市議の地元菱木地区に対し約 100 件無差別 に聞き込み及び電話での確認をしたところ平田市議の広報紙を受け取った、見たと答え た人は皆無であり配布された痕跡が見当たらなかった。 ・ 計 18 回の広報紙を印刷したとしているが広報紙原本は一枚も添付されていない。毎 月どのような内容を市民に報告していたのか不明である。監査委員は全てのチラシ原本 及び請求書、納品書を提出させて監査頂きたい。 ・ 平成 25 年度広報紙を送付したとする堺メールセンターはネットで検索しても全く該 当はなく実体が不明であり、領収書に記載されている住所を尋ねたが、「堺メールセン ター」を示す看板等は見当たらなかった。監査委員は領収書だけではなく見積書、請求 書も提出させて配布実態を監査頂きたい。 ・ 平成 26 年度の印刷代と配布人件費の領収書の日付の問題 平成 26 年 4 月 24 日に印刷業者アルファコミュニケーションズから 52,000 円の広報 紙印刷の領収書を受け取っているが、その広報紙を配布した人件費の領収書の日付が 4 月 2 日となっており、月初に配布人件費を支払い、月末に広報紙の印刷代を支払うとい う矛盾が起こっており説明がつかない。なお、前年度の 3 月 28 日印刷支払いの広報紙 は、3 月 29 日の堺メールセンターの広告送料の支払いにより完結していることになって いる。 4 月 2 日の領収書の配布人件費はいったいいつ納品された広報紙を配布した対価なの か。以降のすべての月で同様なずれを起こしている。そもそも印刷もせず、配布実態が ないためこのような説明のつかない事態を引き起こしていると考えられる。領収書だけ では配布実態が不明のため監査委員は全ての月の配布の実施報告書等を提出させ、どの 範囲に何枚配布したか明らかにさせて頂きたい。 ・ 印刷会社のアルファコミュニケーションズは堺市物品調達、委託等入札参加有資格者 名簿にも記載されており、消費税の課税業者と推測されるが消費税分が代金に入ってお らず疑問である。 ・ 以上から広報紙の印刷代金及び配布代金は違法かつ不当であることが明らかであるた め、平成 25 年度 526,800 円、平成 26 年度 924,000 円を返還請求するように市長への勧 告を求めます。 2.看板製作費について(甲 37 号証、甲 38 号証) 平成 25 年 11 月 21 日付けでサインウエスト ユウに看板製作費として 152,250 円を支 払っている。この看板は現在も使用されている。 西区内に設置されている平田市議の看板はいずれも後援会連絡所の文字が入っており、 後援会活動の一環として作成されたことは明らかである。按分率を 80%とし、政務活動費 として 121,800 円が支出されているが、後援会活動としての看板製作費であることが明ら かなため、121,800 円を返還請求するように市長への勧告を求めます。 3.平田ひろし選挙事務所あてガソリン代について(甲 39 号証) 2 平成 25 年 11 月 10 日付けでガソリン代 3,845 円を支払い、按分率 50%で 1,922 円を政 務活動費として支出しているが、領収書のあて先が平田ひろし選挙事務所となっており政 務活動費とは認められないため 1,922 円を返還請求するように市長への勧告を求めます。 4.名刺代(甲 40 号証) 平成 26 年 6 月 7 日付けでアルファコミュニケーションズに対して 243,051 円の支払い を行っている。領収書内の但し書きの欄には何も記載されていない。平田市議は名刺代と しているが、一時に政務活動として作成する名刺代金としては高額であり、現物の添付は なく、印刷枚数も記載されていない。名刺代かどうか疑わしく、監査委員は現物と請求書、 納品書等を提出させ監査して頂きたい。 按分率は 80%としており、194,440 円が政務活動費として支出されているが明らかに違 法かつ不当な支出であり、194,440 円を返還請求するように市長への勧告を求めます。 5.携帯電話代金 平成 26 年 1 月以降携帯電話代が政務活動費として支出されている(按分率はいずれも 50%) 。 平成 25 年度 平成 26 年 1 月 15 日 31,895 円(按分後 15,947 円)(甲 41 号証) 1 月 31 日 47,179 円(按分後 23,589 円)(甲 42 号証) 2 月 28 日 23,139 円(按分後 11,569 円)(甲 43 号証) 平成 25 年度合計 102,213 円(按分後 51,105 円) 平成 26 年度 平成 26 年 平成 27 年 4 月 15 日 4 月 30 日 39,561 円(3 月分)(按分後 19,780 円)(甲 44 号証) 30,207 円(4 月分)(按分後 15,103 円)(甲 45 号証) 6月2日 25,696 円(5 月分)(按分後 12,848 円)(甲 46 号証) 7 月 15 日 54,464 円(6 月分)(按分後 27,232 円)(甲 47 号証) 7 月 30 日 43,097 円(7 月分)(按分後 21,548 円)(甲 48 号証) 9月1日 20,895 円(8 月分)(按分後 10,447 円)(甲 49 号証) 10 月 15 日 40,113 円(9 月分)(按分後 20,056 円)(甲 50 号証) 10 月 31 日 19,744 円(10 月分)(按分後 9,872 円)(甲 51 号証) 1月5日 2月2日 17,080 円(12 月分)(按分後 8,540 円)(甲 52 号証) 8,077 円(1 月分)(按分後 4,038 円)(甲 53 号証) 3月2日 3 月 31 日 35,766 円(2 月分)(按分後 17,883 円)(甲 54 号証) 10,259 円(3 月分)(按分後 5,129 円) (甲 55 号証) 平成 26 年度合計 344,959 円 (按分後 172,476 円) ・ すべてドコモケイタイとして引き落としである。 ・ 1 か月の携帯代金は 8,077 円から最大 54,464 円とばらつきが大きい。通常の携帯の使 用料は通話やメールを使用している限りほぼ一定でありこれほどのばらつきが起こる ことは考えられない。 ・ 1 か月の携帯代金が 4 万円から 5 万円が散見されるが携帯代金としては高額すぎる。 明細が添付されていないため推測であるが、お財布携帯等として利用し物品の購入など の支出の疑いがある。 監査委員は全ての月の明細を提出させて監査頂きたい。 ・ 按分率はいずれも 50%としているが政務活動費として使う携帯代として 1 か月 2 万円 を超える月もあり高額で考えられない。 3 ・ 15 日引き落とし月と月末引き落とし月がある。通常引き落とし日は月に 1 回と固定さ れており、1 台の携帯で月に 2 度引き落としされることは考えられず、2 台の携帯を持 って使い分けしているのではないか。 ・ 平成 26 年 4 月分が 4 月 30 日引き落とし、5 月分が 6 月 2 日引き落とし、7 月分が 7 月 30 日引き落とし、8 月分が 9 月 1 日引き落とし、10 月分が 10 月 31 日引き落とし、 12 月分が 1 月 5 日引き落とし、1 月分が 2 月 2 日引き落とし、2 月分が 3 月 2 日引き落 とし、3 月分が 3 月 31 日引き落としされているなど、当月分が当月末もしくは翌月初に 引き落としされることはありえず、虚偽報告であることが明らかである。 以上から政務活動費としての携帯代の支出は虚偽報告の疑いが強く、政務活動費支出と は認められず、 政務活動費として支出した平成 25 年度分 51,105 円、平成 26 年度分 172,476 円を返還請求するように市長への勧告を求めます。 第3 結論 以上のことから、平田大士市議が政務活動として支出したとされる上記金額はそれぞれ違 法かつ不当な支出であることが明らかなため、監査委員は下記金額を返還請求するように市 長への勧告を求めます。 1.広報・広聴費 526,800 円 広報・広聴費 924,000 円 2.事務・事務所費 3.調査研究費 4.広報・広聴費 5.事務・事務所費 121,800 円 1,922 円 194,440 円 51,105 円 事務・事務所費 172,476 円 合計 1,992,543 円 以上の通り、地方自治法 242 条 1 項に基づき、事実証明書を付して監査委員に対し、本請 求をする次第である。 第4 事実証明資料 甲 1 号証 平成 25 年 10 月印刷代領収書 甲 2 号証 平成 25 年 11 月印刷代領収書 甲 3 号証 甲 4 号証 平成 25 年 12 月印刷代領収書 平成 26 年 1 月印刷代領収書 甲 5 号証 甲 6 号証 平成 26 年 2 月印刷代領収書 平成 26 年 3 月印刷代領収書 甲 7 号証 甲 8 号証 平成 25 年 10 月広告送料領収書 平成 25 年 11 月広告送料領収書 甲 9 号証 平成 25 年 12 月広告送料領収書 甲 10 号証 平成 26 年 1 月広告送料領収書 甲 11 号証 平成 26 年 2 月広告送料領収書 甲 12 号証 平成 26 年 3 月広告送料領収書 甲 13 号証 平成 26 年 4 月印刷代領収書 甲 14 号証 平成 26 年 5 月印刷代領収書 甲 15 号証 平成 26 年 6 月印刷代領収書 甲 16 号証 平成 26 年 7 月印刷代領収書 甲 17 号証 平成 26 年 8 月印刷代領収書 4 甲 18 号証 平成 26 年 9 月印刷代領収書 甲 19 号証 平成 26 年 10 月印刷代領収書 甲 20 号証 平成 26 年 11 月印刷代領収書 甲 21 号証 平成 26 年 12 月印刷代領収書 甲 22 号証 平成 27 年 1 月印刷代領収書 甲 23 号証 平成 27 年 2 月印刷代領収書 甲 24 号証 平成 27 年 3 月印刷代領収書 甲 25 号証 平成 26 年 4 月配布人件費領収書 甲 26 号証 平成 26 年 5 月配布人件費領収書 甲 27 号証 平成 26 年 6 月配布人件費領収書 甲 28 号証 平成 26 年 7 月配布人件費領収書 甲 29 号証 平成 26 年 8 月配布人件費領収書 甲 30 号証 平成 26 年 9 月配布人件費領収書 甲 31 号証 平成 26 年 10 月配布人件費領収書 甲 32 号証 平成 26 年 11 月配布人件費領収書 甲 33 号証 平成 26 年 12 月配布人件費領収書 甲 34 号証 平成 27 年 1 月配布人件費領収書 甲 35 号証 平成 27 年 2 月配布人件費領収書 甲 36 号証 平成 27 年 3 月配布人件費領収書 甲 37 号証 看板製作費領収書 甲 38 号証 看板写真 甲 39 号証 ガソリン代領収書 甲 40 号証 名刺代領収書 甲 41 号証 平成 26 年 1 月引き落とし口座写し 甲 42 号証 平成 26 年 1 月引き落とし口座写し 甲 43 号証 平成 26 年 2 月引き落とし口座写し 甲 44 号証 平成 26 年 4 月引き落とし口座写し 甲 45 号証 平成 26 年 4 月引き落とし口座写し 甲 46 号証 平成 26 年 6 月引き落とし口座写し 甲 47 号証 平成 26 年 7 月引き落とし口座写し 甲 48 号証 平成 26 年 7 月引き落とし口座写し 甲 49 号証 平成 26 年 9 月引き落とし口座写し 甲 50 号証 平成 26 年 10 月引き落とし口座写し 甲 51 号証 平成 26 年 10 月引き落とし口座写し 甲 52 号証 平成 27 年 1 月引き落とし口座写し 甲 53 号証 平成 27 年 2 月引き落とし口座写し 甲 54 号証 平成 27 年 3 月引き落とし口座写し 甲 55 号証 平成 27 年 3 月引き落とし口座写し (原文のとおり。なお、資料は省略。) 5 監査の結果 1 本件の監査対象事項 住民監査請求書の記載から、請求人は、請求人の示す平田大士議員の政務活動費(以下「本 件政務活動費」という。)は、違法不当に支出されたものであるとして、監査委員が市長に 5 対し違法不当な支出の返還を求めるなど必要な措置を講ずる勧告をするよう求めている。 以上のことから、本件政務活動費は違法不当に支出されたものかどうか、その結果、市長 は平田議員に返還請求をすべきかどうかを監査対象事項とした。 2 政務活動費の制度について (1) 政務活動費の規定について ア 地方自治制度において対等の立場で相互のチェック・アンド・バランスにより行政運 営を行う首長と議会の関係からすると、議会や議員の活動は、首長の支配、干渉を受け ないことが保障されなければならない。よって、地方議会の活性化のために議員の調査 研究その他の活動の基盤の充実を図る観点から制度化された政務活動費の使途につい ては、会派や議員の自主的な判断に委ねられ、広範な裁量が認められていると考えられ る。 イ 堺市議会政務活動費の交付に関する条例(以下「条例」という。)においては、(ア) 政 務活動費は、本市議会議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部とし て議会における会派(所属する議員が 1 人の場合を含む。)又は議員に対して、議員 1 人当たり月額 30 万円が交付されること(条例第 1 条、第 2 条及び第 3 条第 1 項)、(イ) 会 派及び議員は、政務活動費を、調査研究、研修、広報、広聴、住民相談、要請、陳情、 各種会議への参加等市政の課題及び市民の意思を把握し、市政に反映させる活動その他 住民福祉の増進を図るために必要な活動に要する経費に充てることができるものとし、 交際費、選挙活動経費、政党活動経費、後援会活動経費、私的活動経費に充ててはなら ないこと(条例第 5 条第 1 項、第 2 項及び第 3 項)が規定されている。 ウ そして、政務活動費の交付を受けた会派の代表者及び経理責任者並びに議員は、規則 で定める様式により、前年度の交付に係る政務活動費に係る収入及び支出の報告書(以 下「収支報告書」という。)を作成し、その支出に係る領収書の写しその他の証拠書類 の写しとともに、毎年 5 月 10 日までに議長に提出しなければならず(条例第 7 条第 1 項及び第 2 項) 、議長は速やかにその写しを市長に送付しなければならない(条例第 7 条第 4 項)とされている。 エ 市長は、政務活動費の交付を受けた会派又は議員がその年度において交付を受けた政 務活動費の総額からその年度において第 5 条に定める政務活動に充てることができる経 費として支出した総額を控除して残余の額がある場合は、当該額に相当する額の政務活 動費の返還を当該会派又は議員に命じなければならない(条例第 8 条第 1 項)とされて いる。 また、市長は、政務活動費の交付を受けた会派又は議員の政務活動費の使途が、条例 第 5 条の規定に明らかに違反していると認める場合は、当該違反して支出された額に相 当する額の政務活動費の返還を当該会派又は議員に命じなければならない(条例第 8 条 第 2 項)とされている。 オ これらの規定から、本市において政務活動費の支出が違法不当となるのは、政務活動 費の使途が条例第 5 条の規定に明らかに違反している場合であると考える。 3 本件政務活動費について (1) 本件政務活動費の収支報告書等訂正の流れ ア 平成 28 年 2 月 10 日 平田議員が市議会議長あて、収支報告書及びその支出に係る領収書の写しその他の証 拠書類の写し(以下「収支報告書等」という。)の訂正報告書を提出 (訂正内容) 6 平成 25 年度(10 月分から 3 月分まで)及び平成 26 年度の政務活動費のうち、広報・ 広聴費の市政報告(平成 25 年度 整理番号 10-5 ほか 5 件、計 30 万円)、広報送料(平 成 25 年度 整理番号 10-6 ほか 5 件、計 22 万 6,800 円)、市政報告印刷代(平成 26 年度 整理番号 4-9 ほか 11 件、計 62 万 4,000 円)、市政報告配布代金(平成 26 年度 整理番 号 4-1 ほか 11 件、計 30 万円)、事務・事務所費の看板制作費(平成 25 年度 整理番号 11-8、12 万 1,800 円) 、調査研究費のガソリン代(平成 25 年度 整理番号 11-2、1,922 円) 、広報・広聴費の名刺代(平成 26 年度 整理番号 6-3、19 万 4,440 円)及び事務・ 事務所費の携帯電話代(平成 25 年度 整理番号 1-5 ほか 14 件、計 22 万 3,581 円)の支 出を取消し 取消合計額 199 万 2,543 円 イ 同月 17 日 市議会議長から市長あて、収支報告書等の訂正報告書(写し)を送付 ウ 前記「ア」の訂正報告により、同議員の平成 25 年度の政務活動費に係る収支報告書 の支出決算額は、180 万 1,774 円から 110 万 147 円(70 万 1,627 円の減額)となり、交 付額の 180 万円を下回ったため、69 万 9,853 円の返還が生じている。 また、平成 26 年度の政務活動費に係る収支報告書の支出決算額は、358 万 1,537 円か ら 229 万 621 円となり、減額分全額の 129 万 916 円の返還が生じている。 エ 同月 19 日 市長が、収支報告書等の訂正により、平成 25 年度及び平成 26 年度の政務活動費に返 還額があることを確認し、条例第 8 条第 1 項に基づき、同議員あて、返還請求 返還金額 平成 25 年度分政務活動費 69 万 9,853 円 平成 26 年度分政務活動費 129 万 916 円 オ 同日 同議員が前記「エ」の請求額全額(199 万 769 円)を納付 カ 同月 24 日 市長が、同議員に当該返還額に係る遅延損害金を請求 請求額 ※ 11 万 2,344 円 各年度の政務活動費の収支報告書の提出期限の翌日から支払済みまで民法所定の 年 5 分の割合で算定 キ 同日 同議員が上記「カ」の請求額全額(11 万 2,344 円)を納付 (2) 本件政務活動費についての検討 ア 広報・広聴費の市政報告(平成 25 年度 整理番号 10-5 ほか 5 件)については、支払 額は 30 万円、按分率は 100%で、政務活動費としての支出額は 30 万円、広報送料(平 成 25 年度 整理番号 10-6 ほか 5 件)については、支払額は 22 万 6,800 円、按分率は 100% で、政務活動費としての支出額は 22 万 6,800 円、市政報告印刷代(平成 26 年度 整理 番号 4-9 ほか 11 件)については、支払額は 62 万 4,000 円、按分率は 100%で、政務活 動費としての支出額は 62 万 4,000 円、市政報告配布代金(平成 26 年度 整理番号 4-1 ほか 11 件)については、支払額は 30 万円、按分率は 100%で、政務活動費としての支 出額は 30 万円となっていた。 イ 事務・事務所費の看板制作費(平成 25 年度 整理番号 11-8)については、支払額は 15 万 2,250 円、按分率は 80%で、政務活動費としての支出額は 12 万 1,800 円となってい た。 ウ 調査研究費のガソリン代(平成 25 年度 整理番号 11-2)については、支払額は 3,845 7 円、按分率は 50%で、政務活動費としての支出額は 1,922 円となっていた。 エ 広報・広聴費の名刺代(平成 26 年度 整理番号 6-3)については、支払額は 24 万 3,051 円、按分率は 80%で、政務活動費としての支出額は 19 万 4,440 円となっていた。 オ 事務・事務所費の携帯電話代(平成 25 年度 整理番号 1-5 ほか 14 件)については、支 払額は 44 万 7,172 円、按分率は 50%で、政務活動費としての支出額は 22 万 3,581 円と なっていた。 カ 本件政務活動費について、関係人調査を実施し、平田議員から文書回答及び挙証資料 の提出を平成 28 年 2 月 25 日に受けるとともに、対面による聴き取りを同年 3 月 4 日に 行った。 同年 2 月 10 日に同議員が行った収支報告書等の訂正に関し、同議員は関係人調査にお ける聴き取り調査において、当該訂正金額(199 万 2,543 円)について、説明に要する 挙証資料が調わないなどの理由により、同議員自ら政務活動費を充てることができない 経費であると判断し、取消しを行ったことを認めている。 よって、同議員が行った収支報告書等の訂正金額(199 万 2,543 円)のうち政務活動 費充当額(199 万 769 円)は、政務活動費を充てることができる経費として認めること ができないので、その全額を市長に返還すべきこととなる。 キ このことから、同議員が、政務活動費として認められない経費(199 万 769 円)を政 務活動費に充当した収支報告書等を提出したことは、少なくとも過失による不法行為に 該当すると認められる。したがって、市長は、同議員に対し、民法第 709 条(不法行為) に基づく損害賠償請求として、当該金額 199 万 769 円及びこれに対する遅延損害金を請 求すべきである。 ク 一方、市長は、前記「(1)本件政務活動費の収支報告書等訂正の流れ」に記載のとお り、平成 28 年 2 月 19 日に、条例第 8 条第 1 項に基づき、平成 25 年度及び平成 26 年度 の政務活動費のうち、本件政務活動費に係る返還額 199 万 769 円につき返還請求し、ま た、これに係る遅延損害金 11 万 2,344 円を同議員に請求している。 なお、これらについては、同月 24 日までに請求額全額が同議員から納付されている。 以上のことについて、訂正収支報告書等及び領収証書等により確認することができた。 ケ 本件政務活動費については、政務活動費として支出したという事実自体がなくなって おり、これに係る遅延損害金についても市長から既に同議員に請求され、同議員からは これが納付されている。 よって、本市に損害は発生していないものと判断する。 4 結 論 以上のことから請求人の主張には理由がなく、この主張に基づく措置についても理由がな いものと判断する。 以上 8
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