インド、半年ぶりに利下げを実施 (PDF)

インド、半年ぶりに利下げを実施
XXXXX
経済成長を後押しする0.25%の利下げ
ご参考資料 2016年4月6日
インド準備銀行(RBI、中央銀行)は4月5日の金融政策決定会合
合で、政策金利(レポ金利)を0.25%引き下げ、6.50%とすると
発表しました。インドでは2015年9月29日以来、およそ半年ぶりの
の利下げとなります。インドの金融政策と今後の見通しについ
て、ご説明します。
政策金利と消費者物価指数(CPI)上昇率*(前年同月比)の推移
政
(2012年1月~2016年4月)
政策金利を6.50%に引き下げ
 4月5日、RBIは定例の金融政策決定会合で、
市場予想通り政策金利であるレポ金利を
6.75%から6.50%に引き下げることを決定しま
から
に引き げる とを決定しま
した。政策金利の引下げは今年初めてとなりま
すが、昨年1月に始まった今回の利下げサイク
ルにおいては5回目となります。
 前回2月2日の金融政策決定会合後の声明文
で、RBIのラジャン総裁は「予算案で歳出を抑
制しつつ構造改革が進めば、金融緩和の余地
制
構 改革
、 融緩和 余
が高まる」との見解を示していましたが、2月末
に発表された予算案で財政規律が堅持された
ことによって、利下げの可能性が高まったと見
られていました。
(%)
(%)
政策金利(左軸)
10
CPI上昇率(右軸)
12
9
10
8
8
7
6
CPI上昇率の
昇率
CPI上昇率の
目標水準※※(右軸)
目標水準 (右軸)
6
5
201
12
2013
4
2014
2
2016 (年)
2015
出所:Bloomberg L.P.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
出
*CPI上昇率は、2014年12月までは旧基準(2010年=100)、2015年1月以降は新基準
(2
2012年=100)。データは2016年2月まで。
※
※RBIによるCPI上昇率の目標水準は、2016年1月までに+6%、2016年以降は2017年
3月
月までに 5%
月までに+5%。
 また、3月14日に発表された2月の消費者物価
指数(CPI)上昇率(前年同月比)は+5.18%と
前月から鈍化し 市場予想を下回ったことも利
前月から鈍化し、市場予想を下回ったことも利
下げ期待につながりました。
イ
インドルピーの推移(2014年1月1日~2016年4月5日)
流動性管理のフレームワークを改善
 RBIは昨年の1月から積極的に利下げを行って
きましたが、銀行が抱える不良債権への対応の
難しさなどを背景に、利下げが銀行の貸出金利
に反映されにくい状況となっていました。今年に
入ってから不良債権の処理に進展が見られて
います。さらに今回、貸出金利の引下げを促す
ため、RBIは0.25%のレポ金利の引下げに加え
て、RBIによる資金供給などの流動性管理のフ
て、
による資金供給などの流動性管理のフ
レームワークを改善する対策を示しました。
2.0
ルピー高
18
1.8
1.6
1.4
ルピー安
1.2
対円(円)
1.0
2014
4/01
2014/07
2015/01
対米ドル*(米ドル)
対米ドル
(米ドル)
2015/07
2016/01 (年/月)
出所
所:Bloomberg L.P. のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
*対
対米ドルは100ルピー当たり。
英国プルーデンシャル社はイーストスプリング・インベストメンツ株式会社の最終親会社です。最終親会社およびそ
そのグループ会社は主に米国で事業を展開しているプルデンシャル・ファイナンシャル社とは関係がありません。
イーストスプリング・インベストメンツ株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第379号/加入協会 一般社団
団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会
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2
160406(05)
ご参考資料 2016年4月6日
市場の反応と今後の見通し
XXXXX
 4月5日のインド株式市場(SENSEX指数)は
24,883.59ポイント(前日比2.0%下落)、債券市
場(10年国債利回り)は7.461%(前日比0.05%
上 昇 ) 、 イ ン ド ル ピ ー ( 100 ル ピ ー 当 た り ) は
1.504米ドル(前日比0.4%下落)となりました。
前日まで株式市場、債券市場ともに堅調となっ
ていたことから、今回の政策金利の引下げは金
て
た とから、今回の政策金利の引下げは金
融市場で織り込み済みであったと考えられます。
 RBIは、今後のモンスーン期の雨量や原油をは
じめとした商品価格の動向などの不確定要素を
挙げながらも、CPI上昇率は緩やかに鈍化して
今年度中は前年度比+5%近辺に留まり、2017
年3月に+5%の目標を達成できるとの見方を示
しました
しました。
 十分な雨量を背景に食料品価格が落ち着いて
推移すれば、物価の安定により追加利下げが
行われる可能性もあると見られます。2年連続で
の少雨の後、今年は平年を上回る降雨量にな
るとの民間の予報会社の予測も出ており、今後
の物価の動向が注目されます。
イ
インドSENSEX指数の推移(2014年1月1日~2016年4月5日)
(ポイント)
30,0
000
27,0
000
24,0
000
21,0
000
18,0
000
15,0
000
2014/01
2014/07
2015/01
2015/07
2016/01 (年/月)
出所
所:Bloomberg L.P. のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
インド10年国債利回りの推移(2014年1月1日~2016年4月5日)
(%)
10
9
8
7
6
2014/01
2014/07
2015/01
2015/07
2016/01 (年/月)
出所
所:Bloomberg L.P. のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成。
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