仕様書 - 国立研究開発法人日本医療研究開発機構

仕様書
「平成 28 年度国内研究機関における研究者の利益相反管理の実態調査業務」
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
研究公正・法務部
1.背景
日本医療研究開発機構(以下「AMED」と記載)においては、平成 27 年度より、厚生労働省所管事業
に限り「厚生労働科学研究における利益相反(Conflict of Interest: COI)の管理に関する指針」の趣旨
に基づき、研究機関に対して利益相反管理及びその報告を求めることとしている。さらに、平成 28 年度
以降は AMED の全事業に対して同様の運用を図る予定であるが、これに伴い、研究機関における利益
相反管理にかかる現状を調査することが急務となっている。本調査結果から問題点を把握することで、
今後より実効的な利益相反管理体制を支援することが可能となり、AMED の支援する研究成果の最大
化の実現に寄与するものと期待される。
2.調査概要
本調査業務においては、AMED が研究費を配分する研究機関(大学、法人、病院)を対象に、所属す
る研究者にかかる利益相反管理(自己申告、委員会による審査、利益相反状態の是正等)の実情を調
査・分析し、報告書にまとめる。これらの調査・分析結果から、研究機関及び研究者に過度の負担を要
求することなく、透明性の確保された利益相反管理がなされるために必要な制度の改善及び効率的な
運用法を提案する。
3.調査項目
以下の項目について調査・分析を行うこと。
調査対象は、AMED 事業に参加する大学・公的研究機関等のうち、AMED が抽出した300機関程度
とする。
(1)機関における利益相反管理の構造
機関の規模(部局、センターの数、教員数、学生数、職員数等)を示したうえで、機関における
利益相反管理を行う際の組織構造(センター別、部局別の管理、担当部署は単一か複数か等)
を、類型に分類し、数量化して示すこと。
(2)利益相反の管理をどのように分類して実施しているか
厚労事業、医学系研究倫理指針、産学連携、機関で定期的に実施するもの等、各機関について
どのように分類分けしているのか、(していない場合はその理由)また、各類型それぞれについて
の申告・委員会開催の有無を明らかにすること。
(3)上記分類ごとの数量的調査
申告件数(申告内容・類型別の各申告件数を含む)/委員会開催件数、
対象期間(Ex. 申告の前後一年)/内容(兼業、エクイティ、種別、金額)、
利益相反委員会の人数と構成員の属性/招聘の方法及び回数、
委員会の審査の結果行った指導・管理措置の類型とその件数、
を数量的に明らかにすること。
(4)研究者と事務担当者の負担
研究者と事務担当者双方が感じている負担について、類型化して分類し数量的に示すととも
に、特に負担が大きいもの 10~20 件程度の事例を挙げること。
(5)機関内における利益相反の申告受理、審査対象の振り分け、審査方法等の手続的フロー
機関の規模に応じて、手続的フローに変化が見られるのかを調査・分析し、明らかにすること。
また、利益相反管理対象者の数量が多い研究機関等において、効率的かつ効果的に運用
するために、どのような手法、対策を講じているかを調査し、その内容を明らかにすること。
(6)平成 26 年度に実施された厚生労働科学研究における利益相反管理の報告に対し、研究機
関がどのように対応したのか。
(7)委員会を設置していない共同研究等の外部機関から、審査の代行を受け付けているか。受け
付けている場合の類型とその件数。
4.作業要件
AMED 担当者が提示する対象機関リストから抽出した機関に対し、3.(1)~(7)の調査項目を把握
する調査・分析を行うこと。作業にあたっては、以下の項目を要件とする。
(1)調査手法は、アンケート方式(郵送のほか電話、電子等の手法含む)、ネット調査等、事前に受注
者が提案した手法により行うことを想定するが、調査対象機関数に対し、7 割程度を下限として
有効回答を得ること。また、その回答が有効であることを説明可能とすること。
(2)AMED が提供する資料及び受注者による事前調査等を行った上で、調査項目に示された全ての
事項を把握可能とする調査方法を考案すること。
(3)調査項目を明確に把握するに資する報告書を作成すること。
報告書作成に際して、資料・文献・訪問調査の要否については受注者の判断で行うこと。ただし、
必要な情報を AMED が有しており、AMED が提供可能と判断する場合は当該情報を提供する。
その他調査手法の詳細については、受注者決定後、AMED 担当者と協議の上決定する。
(4)作業にあたっては、全ての質問事項、質問方法等作業要領を記載した調査要領書を作成するこ
と。作成に際しては、事前に AMED 担当者と内容等詳細について協議し、指示を受けること。
(5)作業にあたり、AMED が委託する調査であることを証するために必要となる事項(AMED のロゴマ
ークの使用、調査票への AMED の担当者名の記載等)は、事前に AMED の承諾を得た上で行う
こと。また、受注者が AMED の保有する資料の提供を求めた場合、AMED は可能な限り当該資料
を提供する。この場合、受注者は調査終了後の資料の取り扱いについて、AMED の指示に従うこ
と。
5.報告書作成要件
3.調査項目に示した全ての事項を網羅し、その調査結果を明確に示した報告書を作成すること。
また、調査結果を分析したうえで、以下の報告及び提案をすること。
1)研究機関の実務担当者の負担感や要望についての意見
2)効率的かつ効果的な運用をしている研究機関等の実例
3)研究機関及び研究者に過度の負担を要求することなく、透明性の確保された利益相反管理が
なされるために必要な制度の改善及び効率的な運用法の提案。
6.守秘義務
本件に関連して知り得た AMED 事業推進上の秘密、個人情報及びその他の一切の秘密に関しては、
これを第三者に遺漏してはならない。また、本業務遂行のため、特定の業務を第三者に外注する場合
(有識者等からの指示、指導を受けた場合を含む)は、事前に AMED 担当者の許可を得るとともに、そ
の者に、受注者と同等の守秘義務を課すとともに、受注者が一切の責任を負うものとする。
7.受注要件
(1)実施期間
受注者決定日から平成 28 年 8 月 31日まで。
(2)納品物
ⅰ)調査報告書(紙媒体及び電子媒体)
ⅱ)当該調査のために作成及び取得したデータ(word、excel、その他の電子媒体含む)
(3)納品場所
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-7-1 読売新聞ビル 23 階
国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 研究公正・法務部
(4)監督員および検査員
監督員 研究公正・法務部 杉山 美里
検査員 研究公正・法務部長
(5)検収
AMED 担当者が提出された納品物を検査・検品し、本仕様書および受注者による提案書に沿った内
容であり適切に納品されたことを確認後、検収とする。
8.資格要件
(1)組織内で情報管理体制が規定により整備されていること。
(2)本業務を可能とする調査・分析体制が整備されていること。
(3)過去 3 年以内に、官公庁及び公的機関の調査・分析業務の受注実績があること。
(4)応募者から提出された提案仕様書、規定、体制整備に関する書面に基づき、AMED 担当者が行
う技術審査に合格すること。
9.その他
(1)実施に当たっては、AMED 担当者と適宜打合せを行い、作業の円滑な推進を確保すること。
業務開始前ならびに報告書等作成完了前に、AMED 担当者と打合せを行い、調査方法、報告書作成
方法について、承認を得ること。
(2)本業務のデータ及び実施上適用したデータ処理方法、分析方法、計算方法及びそれを使用した
根拠、考察などを行った際に参考とした資料なども適宜示すこと。また必要に応じて提出すること。
(3)本事業により得られた成果物および著作物等の知的財産権は、受注者が従前から保有するものを
除いて全て AMED に帰属するものとする。
(4)本仕様書の内容について、不明な点は AMED 担当者と協議し、その指示に従うこと。
(6)調査に要する郵送費、旅費は、別途実績払いとし、金額の妥当性、適切性について AMED と協議
のうえ、金額を確定するものとする。また、回答データの入力については、1件あたりの単価を示し、実績
に応じて支払うものとする。
以 上
別紙
提案書の作成要領
本入札に関しては技術審査を行う。本入札に参加を希望する者は、本提案書作成要領に基づき提案仕様書等
を作成すること。
1.提出書類及び作成内容
1)提案仕様書及び付属説明資料
当機構の示す要求仕様を全て満たす業務を遂行できることを証明する書類として、当機構から交付する仕様
書に基づいて、当該仕様等の詳細を記載した提案仕様書を作成すること。
下記例のとおり、対比した形式で作成すること。提案仕様書のほか、要求仕様を満たすことを証明する付属
説明資料を添付すること。
提案仕様書記載例
機構仕様書
提案仕様書
提案内容を証明する記載
作業要件
作業要件
作業内容の具体的な記載
○○を行うこと。
○○を行います。
作業手法の具体的内容
■■を作成すること。
■■を作成します。
考案の具体的内容
◆◆を考案すること。
◆◆を考案します。
報告書作成要件
報告書作成要件
(上記作業要件に同じ)
(上記作業要件に同じ)
資格要件
資格要件
資格要件
規定の有無
規定があります。
規定の写し
体制の整備
体制を整備しています。
体制表
受注実績
受注実績があります。
受注実績を証明する資料
2)その他
表紙には以下を記載すること。
①提出日 ②所在地、企業名、代表者名、代表者印
③担当者の氏名、所属、役職、電話番号、メールアドレス
2.提出部数、提出先、提出期限
①提出部数:5 部(正 1 部、副 4 部) ②提出先、提出期限:入札説明書による
3.審査基準
①提案仕様書が当機構の仕様書及び本作成要領に基づいて作成されていること。
②提案仕様書が当機構の仕様を全て満たす業務を遂行できる内容であり、証明する記載や書類が添付されてい
ること。
4.その他
提案仕様書等の内容について説明及び資料の提出を求める場合があるので、迅速に対応すること。
以上