葛城市新地方公会計制度導入支援業務委託仕様書 1 委託業務名 葛城市新地方公会計制度導入支援業務 2 業務の目的 これまで葛城市では総務省方式改定モデルによる財務書類を作成してきたが、総務省より「統一的 な基準による地方公会計の整備促進について」 (平成27年1月23日付総務大臣通知)により、統 一的な基準による財務書類等の作成が要請された。 この要請に従い平成28年度決算に基づく財務諸表を平成29年度中に公表すべく、当該財務書類 の作成、分析及び活用を適切かつ効果的・効率的に実施するため、専門的知識を有する者に当該支援 業務を委託することとし、その委託に当たり事業者を選定するため公募型プロポーザルを実施する。 本市では、固定資産台帳については平成28年度末を目途に整備中であり、この整備を前提として 事業者を募集する。 3 委託期間 契約締結日から平成29年3月31日(金)まで 4 委託業務内容 (1)財務書類の作成等に係る支援 ① 国の動向及び他団体の事例等の情報提供支援 総務省を中心とした国の動向や他自治体の取組など、本業務の遂行に必要な情報収集・提供に努 めることとする。 また、「統一的な基準による地方公会計マニュアル」(平成27年1月総務省)等の更新が行わ れた場合は、速やかに本業務にも反映させるとともに、上位方針との整合を図ること。 ② 総務省「統一的な基準」の適用指針の策定に係る指導・助言 総務省の「統一的な基準」を本市に適用するに当たり必要となる指針策定について、本業務での 基本方針や資産評価、財務書類作成方法などの検討過程を踏まえ、専門的な指導・助言を行い、総 務省「統一的な基準」の適用指針(案)を作成するものとする。 ③ 複式簿記導入に係る指導・助言(庁内体制、仕訳方式の検討等) 統一的な基準への移行に際して、事業を円滑かつ効率的に進めることが出来るよう指導・助言を 行う。 また、移行後において、統一的な基準を適切に運用し、財務書類を積極的に活用していくために 必要な庁内体制についても指導・助言を行うものとする。 また、本市のこれまでの財務会計の処理などに基づき、勘定科目や仕訳方法についても、専門的 な知識を用いて助言するものとする。 ④ 固定資産台帳整備業務との連携について 固定資産台帳に関連する内容については、本市が別に策定を進めている「固定資産台帳整備業務」 との連絡調整を図りながら業務を進めるものとする。 ⑤ 財務書類の作成支援(開始貸借対照表含む) 統一的な基準の適用に際して、財務書類の作成のための支援を行う。なお、財務書類の作成につ いて、市職員と協議した結果を手順書として取りまとめる。 ⑥ 連結財務書類の作成支援 市と連携協力して行政サービスを実施している関連団体も含めた連結財務書類の作成のための 支援を行う。なお、連結財務書類の作成について、市職員と協議した結果を手順書として取りまと める。 ⑦ 財務書類の活用に係る支援 人口減少・少子高齢化が進展している中、統一的な基準による新しい公会計を、これからの行政 マネジメントに使う新しいツールと捉え、「単なる導入」に終わらせることなく、統一的な基準に より得られる情報を用いて事務事業や施設について評価を実施することで予算編成等に積極的に 活用するなど、本市の限られた財源を「賢く使う」ための活用方法について支援を行う。 (2) 財務会計システム等の連携に係る助言 公会計に係る総務省の標準ソフトウェアの導入若しくは民間企業等のソフトウェアの導入、財 務会計システム改修による対応の比較検討により最適な手法の提案を行い、財務会計システムと 公会計ソフトウェアとの連携に必要な支援を行うこと。 (3) 職員研修に係る支援 庁内の情報共有、職員スキルアップなどを目的に、以下の内容で研修を実施するものとする。なお、 開催時期、研修内容等の詳細については、市担当者と協議した上で決定するものとし、受託者が担当 する研修に必要な資料は、受託者が作成するものとする。 ① 制度研修(制度全般の共有等) ② 実務研修(複式簿記・連結財務書類に係る論点等) ③ 実務研修(財務書類の活用等) ※ 上記に含まれていない項目で、本業務の目的を果たすため実施が必要な作業又は本市の実情から業 務の効率化、省力化、業務の質を高める手法などがあれば、企画提案書に盛り込むこと。 5 本業務における留意点 (1) 財務書類関係 ① 平成28年度決算から、統一的な基準による財務書類の作成を予定しているが、その準備段階と して、平成27年度決算の財務書類(普通会計ベース)を平成28年度中に試行的に作成する。そ の作成作業の中で課題の洗い出しを行うものであること。 ② 本市は現在、総務省方式改訂モデルを採用しており、本格的な複式簿記による財務書類の作成に ついてのノウハウがない状況であり、また、複式簿記の知識を持っている職員は極めて少ない状況 であること。 ③ 財務書類については、作成・公表するに留まることなく、将来的には積極的に活用し、市政運営 において限られた資源を賢く使うことができるようにすることが目的であり、そのような視点から の助言等を求めるものであること。 ④ 将来、財務書類を積極的に活用していく段階においても、財務書類の作成等については、できる だけ効率的に行うことを想定していること。 6 業務に要する消耗品等の経費の負担 受託者は、本業務を履行するに当たって必要となる消耗品、交通費等の諸経費について負担するも のとする。 7 社内体制 受託者は、本業務の窓口として、公認会計士の資格を有する者を責任者として配置するものとする。 8 成果物 (1) 4(1)②については、会計基準 (2) 4(1)⑤については、財務書類の作成の手順書 (3) 4(1)⑥については、連結財務書類の作成の手順書 (4) 上記を除き、助言を求める全ての業務について、受託者は随時資料を提出するものとし、これ ら業務期間中の助言等の内容をとりまとめ、年度末までに「業務報告書」として提出を求める。 (5) その他企画提案等の内容等を考慮し、両者の協議により決定する。 9 資料の貸与 葛城市は業務の履行のために必要な資料を受託者に貸与するものとし、受託者は当該業務完了後速 やかに当市に返却するものとする。 10 機密の保持 受託者は業務上知り得た事項を第三者に漏らしてはならない。 11 その他 本仕様書に記載のない事項が発生した場合は、両者の協議により決定するものとする。
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