NISHIMATSU TECHNICAL REPORT ノッチタンク式濁水処理装置 天然ヤシ繊維を用いた環境に優しい濁水処理 技術概要 本装置は、沈砂池に替わる工事濁水の1次 処理として、ノッチタンクに天然のヤシ繊維 フィルター(バイオログナチュラルフィルタ ー)を装備しており、環境に優しく省スペース で濁水処理が可能です。 バイオログナチュラルフィルターは、 100%天然ヤシ繊維を円筒形に形成したも ので、高密度に充填されたヤシ繊維が濁水の 流速を低減し浮遊土粒子を効率よく沈殿させ るため、濁水処理の過程において凝集剤等の 化学薬品を一切必要としません。 バイオログナチュラルフィルター 濁水処理の流れ 工事濁水は、以下に示す三つのプロセスで処理されます。 ①自然沈降による除去:工事濁水中に含まれる大きな土粒子分は濁水流入側で自然沈降により除去され ます。 ②沈降促進による除去:自然沈降で除去できない粒径の小さい土粒子は、水平方向に連続的に設置され たバイオログナチュラルフィルターを濁水が下面から上方に通過することに より、流速が低減し沈殿処理が促進されます。 ③沈殿槽による除去 :バイオログナチュラルフィルターで処理された濁水を一定時間滞留させること で濁水中の土粒子をさらに除去します. 切羽からの泥水 現場内再利用または ③沈殿槽 ②沈降促進 ①自然沈降 濁水処理設備(二次処理)へ 沈殿槽 泥土集積ノズル 排泥装置 Nishimatsu Construction Co., Ltd. 泥土集積ノズル 技術の特長 凝集剤等の化学薬品を一切使用せず、フィルター材すべてが天然ヤシ繊維からなるた め、放流先の河川等への環境影響を極力低減させることができます。 比較的短時間で濁度の低減が図れる(測定事例:平均低減率 45 パーセント)ととも に、沈砂池に比べて省スペース化が図れますので、比較的狭隘な土木現場に適してい ます。 バイオログナチュラルフィルターの設置数により、フィルター面積の調整が可能です ので、幅広い流入量や濁度に対応可能です。 濁水の通過方向を下から上にすることで、フィルター下部に土粒子は自然沈降するた め、フィルターが目詰まりしにくいためメンテナンスを軽減させることができます。 使用済みバイオログナチュラルフィルターは、緑化基盤材としても再利用可能です。 現場適用例 氷見第8トンネル工事での設置例 七尾トンネル工事での設置例 (濁水処理能力:1 ㎡当たり 4 トン/時間) 本装置は、(株)ウエスコットウエストとの共同開発です。 本 社 広報課 TEL(03)3502−7601 問い合わせ先 技術研究所 TEL(03)3502−0247 ※「連絡先」は予告なく変更することがあります 右のQRコードをスマートフォンで読み取ると、より詳しく、最新の「連絡先」がご確認頂けます (スマートフォンにQRコード読み取りアプリが必要です) Copyright(C) Nishimatsu Construction Co., Ltd. All rights reserved. 作成 2015.8
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