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1. 要約
1.実証事業の目的
電力システム改革の進捗に合わせ、適切な時期にネガワット取引の速やかな定着を図るべく、我が国におけ
るネガワット取引のポテンシャル(需要削減量、反応時間・持続時間等)を、需要家の属性(業態、規模、
エネルギー使用設備等)に応じて検証する。
F-Power は既にディマンドリスポンス(DR)を商用サービスとして提供しているノウハウを活かしつつ、ア
グリゲーターとして自らの需要家および一般電気事業者の需要家に対して、平成27年3月に提示された「ネ
ガワット取引に関するガイドライン」に即した DR の実効性を確認する。
三菱電機は、電気事業者⇔アグリゲーター⇔需要家間の DR に係るコミュニケーションが円滑に遂行される
為に必要な DR 業務支援システムを構築・施行する。
2.実証事業の概要
(1)DR コミュニケーションの実施
F-Power がアグリゲータとして、電力 DRAS(VTN)からの要請を VEN で受信し、各需要家への配分を計
画する。この VEN(DR システム)は三菱電機が提供する。F-Power は需要家に対して DR 依頼、ベースラ
インの策定・通知、DR 応諾意思確認など、コミュニケーションを計る。F-Power は、DR 結果を収集・集計
し、回答する。
(2)DR 業務の支援に係るシステム構築
<VTN-VEN 間の連係および需要家コミュニケーションの実証構成イメージ>
(早稲田大学内)
一般電力
F-Power
電力DRAS
VTN
DRタイミング指示
メールで実績を報告
アグリゲーター(F-Power)
システム(三菱電機)
アグリゲータ
DRAS
VTN
VEN
DR計画
(配分)
DRコミュニケーション
ポータル
DR結果
(集計)
電力使用量
30分値データ
一般
電力
需要家向けサービス
(料金確認など)
F-Power
電力供給
電力供給
インターネット
DRポータルとメールを併用し
需要家とコミュニケーション
(DR意思確認・回答・ベー
スライン通知など)
計測器
(パルス検出)
メータ
需要家A
メータ
需要家B
メータ
需要家C
メータ
需要家D
需要家は依頼を受け、手動でネガワット対応
VEN
今回の実証では、F-Powerとして
自動でのDR制御はなし
発電
機
空調、
照明等
発電
機
26
空調、
照明等
発電機
発電機
「DR コミュニケーション実証事業」
3.各社分担
役 割
担 当
DR アグリゲーター
F-Power
実証システム設計
F-Power、三菱電機
実証システム構築
三菱電機
プロジェクトマネジメント
F-Power
4.事業のスケジュール(事業全体)
役 割
実証システム構築
4-6 月
7-9 月
10-12 月
1-3 月
構築
修正
修正
運用開始
運用
運用
分析
分析
評価
要件定義
仕様検討
実証システム運用
分析・評価
5.27 年度の成果
(1) 前日予告DR・1時間前予告DRの運営および分析・評価
(2) DR業務の運営に係る支援システム構築
① VTN-VEN 間連係システムの構築
② 需要家コミュニケーションに係るシステム構築
<画面イメージ>
2
平成 26 年度次世代エネルギー技術実証事業
(補正予算に係るもの)
「DR コミュニケーション実証事業」
成果報告書
平成 28 年 3 月
株式会社 F-Power
三菱電機株式会社