中部地方整備局入札監視委員会第一部会 第4回定例会議を開催

お
知
ら
せ
平成28年
3月31日
中部地方整備局入札監視委員会第一部会第4回定例会議を開催
入札監視委員会は、
「 公 共 工 事 の 入 札 契 約 及 び 契 約 の 適 正 化 の 促 進 に 関 す る 法 律 」に 基 づ き 、
地 方 整 備 局 長 の 委 嘱 に 基 づ き 設 置 さ れ た 学 識 研 究 者 等 で 構 成 す る 第 三 者 機 関 で あ り 、 中 立 ・公
正な立場で客観的に入札及び契約手続きについて審議を行い、意見の具申又は勧告を行い
ます。
また、第一部会第4回定例会議については発注工事等の中から抽出した11件の事
案について審議し、内容については「表1」のとおりです。
1.日
時
平成28年
3月15日(火)14時30分から16時30分
2.場
所
大津橋ビル
5階会議室
3.審議概要
「表1」のとおり
4.問い合わせ
中部地方整備局
主任監査官
市原
久士
TEL052-953-8113
5.配
付
中部地方整備局記者クラブ
表1
平成27年度 中部地方整備局入札監視委員会
第一部会第4回定例会議議事概要
開催日及び場所
委
員
審議対象期間
抽
出
案
件
平成28年 3月15日(火)大津橋ビル
部会長:大橋 正明(公認会計士)、部会長代理:渥美 雅康(弁護士)、
尾島 茂樹(大学院教授)、永田 和寿(大学院准教授)
平成27年10月1日 ~ 平成27年12月31日
総件数
〔工 事〕
一般競争入札
方式 WTO
一般競争入札
方式
随意契約方式
11件
審議案件は表2のとおり
1件
5件
0件
〔建設コンサルタント業務等〕
一般競争総合評
1件
価方式
簡易公募型プロ
1件
ポーザル方式
簡易公募型競争
1件
入札方式
通常指名方式
1件
〔役務の提供等及び物品の製造等〕
企画競争方式
1件
意見・質問
委員からの意見
・質問、それに
対する回答等
委員会による
意見の具申又は
勧告の内容
表3のとおり
な
し
回
表3のとおり
答
抽出事案一覧表
表 2
【工事】
競争参加資
格を確認し
た者の数
入札
参加
者数
契約
締結日
建 築
2
2
H27.11.16
(一般競争入札方式)
平成27年度 中部地整映像情報設備整備工事
通信設備
1
1
H27.11.5
平成27年度 越美山系情報配信機器整備工事
通信設備
1
1
平成27年度 狩野川下河原町南部地区護岸工事
一般土木
4
平成27年度 小渋ダム基礎排水孔更新工事
維持修繕
番号
1
2
3
4
5
6
工事名
(一般競争入札方式 WTO)
伊勢・朝熊地区関連施設(仮称)整備事業
平成27年度 蓮ダム予備発電設備工事
工事種別
契約の相手方
契約金額 落札率
(千円)
備 考
(%)
2,397,600
96.02 営繕部(本官契約)
東芝通信インフラシステムズ
49,140
98.31 企画部(本官契約)
H27.10.2
三愛通信設備(株)
26,460
95.52 越美山系砂防事務所(分任官契約)
4
H27.11.2
土屋建設(株)
239,760
95.27 沼津河川国道事務所(分任官契約)
2
2
H27.12.15
小池建設(株)
7,430
受変電設備
4
4
H27.11.19
(株)東海電工社
業種区分
競争参加資
格を確認し
た者の数
入札
参加
者数
契約
締結日
81,000
80.09 天竜川ダム統合管理事務所(分任官契約)
93.57 蓮ダム管理所(分任官契約)
【建設コンサルタント業務等】
番号
7
8
9
10
業務名
契約の相手方
(千円)
(一般競争入札方式)
平成27年度多治見砂防国道特殊車両審査業務
土木コン
1
1
H27.10.30
(一社)中部地域づくり協
会
(簡易公募型競争入札方式)
平成27年度 天竜川水系上伊那地区土地評価業務
補償コン
6
6
H27.12.3
(通常指名競争入札方式)
平成27年度 長島ダムストックヤード候補地測量業務
測 量
13
13
土木コン
1
業務分類
(簡易公募型プロポーザル方式)
平成27年度 「道の駅」効果分析検討業務
契約金額 落札率
備 考
(%)
14,796
98.63 多治見砂防国道事務所(分任官契約)
(株)リアルアシスト
1,134
25.30 天竜川上流河川事務所(分任官契約)
H27.11.16
新日本設計(株)
2,592
87.91 長島ダム管理所(分任官契約)
1
H27.11.4
(株)長大
9,709 100.00 道路部(本官契約)
競争参加資
格を確認し
た者の数
入札
参加
者数
契約
締結日
2
2
【役務の提供等】
番号
業務名
(企画競争方式)
11 平成27年度 道路整備効果を踏まえた広報検討業務
役務の提供等
H27.10.6
契約の相手方
契約金額 落札率
(千円)
株式会社MBCプロデュース
6,696
(%)
99.84 紀勢国道事務所
備 考
表3 委員からの意見・質問、それに対する回答等
Ⅰ.議 事
(1)報 告
①工事に係る入札方式
別発注工事一覧
②建設コンサルタント業
務等に係る入札方式別
発注業務一覧
③役務の提供等及び
物品の製造等に係る入
札方式別発注業務一
覧
④指名停止等の運用
状況一覧表
⑤談合情報等の対応
状況
⑥再度入札における一
位不動状況
⑦工事種別毎の低入
札価格調査制度調査
対象工事の発生状況
意見・質問
回 答
質 疑 な し
(2)審 議
会議の審議対象案件は、当番の委員が入札契約方式別に事務所毎の審議実績、及び工事種別並びに低入札案
件等を考慮したうえで抽出したものである。
抽出案件
意見・質問
回 答
【工事】一般競争入札方式(WTO)
リユースについて、コスト削減効果
は金銭的な評価をされているのか、
それとも項目での評価となっている
のか。また、大規模な工事であるの
に2社しか応札者がいなかったこと
1.伊勢・朝熊地区関 について理由は何が考えられるか。
連施設(仮称)整備事
業
・本工事は、外務省から支出委任を受け工事を実施している。
・コスト削減効果の金銭的な評価は、行っていない。
・技術提案の内容が優位性が高いと判断した場合は、高く評価して
いる。
・2社しか応札者がいなかったことについては、短期間での施工に
なること、資機材のリユースを前提とした施工が求められること、他
に例のない工事であること、また、施工場所が伊勢市であり、協力
業者の確保が難しい地域であること等もあり、2社の参加となったと
推察している。
リユース前提の仮設庁舎であり、 本工事は、既設の建物だけでは、メディアセンターとして容量が足
終わったら取り壊すことになる。仮設 りないことから、隣接の場所に仮設施設を整備するものである。
庁舎のために23.9億円という大規
模な工事を発注する前に、既存施設
の代替利用を考えなかったのか。
【工事】一般競争入札方式(拡大)
1者応札となっているが、複数の参
加者が見込めるような工夫をされて
いるのであれば教えていただきた
い。
本件について、同種実績のある者は49者を確認している。ダウン
ロードした者も26者となっている。1者しか応札がなかった理由に
ついては、昨年度の補正予算で多くの工事が発注されたため、技
術者の確保が難しかったことも要因ではないかと推察している。
本件において、入札参加者を複数見込めるように、既存設備との
責任分界の明確化を行い、既存設備の改造については、極力行わ
ないこと及び工期の年度末完成を回避することなど工夫を行ったも
のである。
2.平成27年度
中部地整映像情報設
機器の更新の工事ということだが、 既設設備は東芝製であり、受注者が判別することは可能である。
備整備工事
更新対象設備の製造元は分かるよ
うになっているのか。
同種工事とされた「平成25年度
映像情報の蓄積設備の設置工事は、施工場所は同じであるが工
映像蓄積設備設置工事」は同じ箇所 事内容は異なる。
の機械に対する工事であったのか。
抽出案件
意見・質問
回 答
1者応札であり、落札者の加算点
もそれほど高くないという状況だが、
競争性を確保する工夫は何かされて
いるのか。
本件については、地域要件を中部地整管内と最大限広げており、
同種類似についても実績のある者は90者を確認しているところで
ある。今回の発注については同種の工事が同じ時期に集中したこ
とも要因と推察している。
競争性を確保する工夫としては、同種で21者確認しているが、過
年度の参加者数を加味して、類似実績として、「有線通信設備工
事」を設定し、競争性の確保に努めたものである。
【工事】一般競争入札方式(拡大)
ネットワークの設備について更新さ 当該設備については平成19年に設置し、現在8年が経過してい
3.平成27年度
れたということだが、更新の理由は る。耐用年数は5年である。
越美山系情報配信機 何か。カメラにあわせて更新したとい 当該設備の性質から、災害時に映像の受像に不具合が生ずると
器整備工事
うことではないのか。
危機管理上問題であるので、今回更新することとした。
カメラにあわせて更新したということではなく、ネットワーク設備自
体の老朽化のため更新したものである。
工事成績は3人とも75点以上であ 一番低い者の実績が平成21年度の実績であった。工事成績に
るが、それでも評価点としては1点の ついては平成23年度以降の工事の成績を評価することとなってお
評価しかないのか。
り、それ以前については65点の評価となるので、評価点としては1
点となる。
【工事】一般競争入札方式(拡大)
同種工事の状況では、平成26年 狩野川の河口から1Km位の右岸側で、堤防整備が必要であり、
度は東部地区の護岸で、今回は南 順次整備していくこととしている。
部地区の護岸工事となっているが、
今後も護岸工事は続いていくのか。
4.平成27年度
狩野川下川原町南部
護岸工事は過年度工事の延長線 発注に当たり、同種実績のある者は42者を確認しており、ダウン
地区護岸工事
上にあるというイメージだが、そうな ロード者も21者いた。応札者についても今回は4者であるが、過去
ると、他の業者は参入しにくいので
はないか。
の同種工事の応札者数は4~6者となっており、競争性は確保され
ていると考えており、工事の難易度も高くない。
【工事】一般競争入札方式(拡大)
2社の応札があり、1社がかなり予
定価格を超過している。その者は昨
年度同種工事を受注しており、積算
5.平成27年度
にそれほど差が出るとは考えにくい
小渋ダム基礎排水孔 が、入札説明書等の資料の解釈に
更新工事
誤解があった等の何か理由が考え
られるか。
工事費内訳書を確認したところ、差があるのは削孔工の部分で
あった。
その部分は積算基準は公表しており、積算内容に差が生じている
のは、企業の判断によるものであり、発注者としては判断しかね
る。
抽出案件
意見・質問
回 答
【工事】一般競争入札方式(拡大)
1社が入札無効となっているが、そ 入札説明書に資料の交付を受けなかった者は入札することがで
の理由は何か。
きないと記載しており、資料には変更分も含まれ、当該業者は変更
追加分の資料交付を受けなかったため、無効とした。
変更分があるという連絡は各業者 資料をダウンロードした者には、変更が生じるたびにメールで通
6.平成27年度
知している。
蓮ダム予備発電設備 にするのか。
工事
管理所と分室で同じ発電機を3台
設置したのか。
また、分室にも発電機は必要なの
か。
管理所2台と分室の1台は機能は同じだが大きさが違う。
管理所2台というのは、ゲートのあるダムは安全を確保する必要
があるためである。
分室には、多重無線等の情報伝達用の機器があり、停電時にも
それらの機器が使用できるよう発電機が必要である。
【建設コンサルタント業務等】一般競争(総合評価)入札方式
今回の業務は特殊性があるように 今回の業務は、通常であれば年度当初からの業務であるが、追
思われるが、他の業者だとやりにく 加で発注することになった。応札者が少ないのは、技術的に難しい
いものなのか。
というより時期的な問題があったためではないかと推察している。
受注者の加算点は満点と非常に 本業務は、共通仕様書、特記仕様書により実施ができる業務であ
高い。当該受注者は従来の外郭団 り、競争参加資格を満たす者であれば、業務の実施は、可能であ
体であって、過去も同種の業務を受 る。
注していると思われるが、その経験
が高い評価に結びついているとすれ
ば、他の民間業者は手を上げにくい
状況にあるのではないか。
本業務の審査を行う従事者はこの そのとおりである。
受注者の常勤の職員なのか。
7.平成27年度
多治見砂防国道特殊
本案件の資料として、過去の同種 コンサル業務については、工事と違い同種業務の該当がない場
車両審査業務
業務の入札状況は添付しないのか。 合も多いため、添付していない。
技術提案の評価テーマが「ミス防
止の工夫」となっているが、このテー
マを設定した理由と、受注者の評価
は満点となっているが、どのような提
案内容であったのか。
許認可事務においては、申請者へ迅速に回答することが重要で
あると考えており、その審査過程でミスがあると回答自体遅れてい
くことになるので、受注者としてもミスを無くすための工夫が重要で
あることから評価テーマとした。
評価の内容については、提案内容に説得力があり、また、技術者
の代替要員が適切に確保されていることや、発注者からの指示が
的確に伝達できる手法が確立されていたので、高い評価となった。
評価テーマとしては当たり前のこと 申請者は、外部の方から対応が良くないと批判を受けやすいとい
のように見受けられるが、過去に大 うこともあり、申請者に対する適切な対応が必要ということでテーマ
きなミスがあった反省からこのような を設定したものである。
テーマを設けているのか。
【建設コンサルタント業務等】簡易公募型競争入札方式
落札率が25%と非常に低い。品質 業務実績の確保を優先したことからこのような入札額になったと
確保基準価格が設定されない業務 のことであった。
ではあるが、この応札額のバラツキ
はどのような理由によるものか。
多数の参加者が予定されるので基 補償関係コンサルタント業務に関わる参加資格の認定を受けて
8.平成27年度
天竜川水系上伊那地 準を設けたとの説明があったが、ど いる者は、多数の企業等が存在することから中部地整管内に営業
のような基準なのか。
拠点等を有し、かつ、企業及び配置予定主任担当者に土地評価部
区土地評価業務
門に係る補償業務の実績がある者を要件とすることとした。
標準地の選定は受注者が選択す
るのか、発注者が指定するのか。
受注者が選定することになる。
抽出案件
意見・質問
回 答
【建設コンサルタント業務等】通常指名競争入札方式
9.平成27年度
長島ダムストックヤー
ド候補地測量業務
質疑なし
【建設コンサルタント業務等】簡易公募型プロポーザル方式
10.平成27年度
特定テーマが効果の定量分析と
「道の駅」効果分析検 なっているがどのような提案であっ
たのか。
討業務
定量的というのを具体的に教えて
欲しい。
意向調査による高齢者の生活支援効果、産業連関表による生産
波及及び雇用創出の効果、ETCの走行経路の分析による立ち寄り
増加効果を予測する提案がなされている。
数値として表せる効果ということで、例えば、集客数とか、売り上げ
の増加額といった数値を算出するということである。
道の駅の効果分析は、中部地整として過去にも事例がない。
道の駅の効果の分析は毎年やっ 今回の受注者は、過去にも今回業務に関わったことはない。
ているのか。今回の受注者は過去に
この業務にかかわったことがあった
のか。
【役務の提供等】企画競争
参考見積について、特定した業者 予め、業務規模を600万円とお知らせした上で参考見積を取って
の見積を参考として、随意契約してい いるので、参加した2者とも差がない額となっている。
ると思うが、参加されたもう1者の見
積と金額に差はなかったのか。
評価の内容を見ると、差がついた
のが企画書の中の「提案内容が発
注者の意図と合致している」という点
と、ヒアリングの「業務理解力」「取り
組み姿勢」となっているが、どのよう
な点が違ったのか教えて欲しい。
受注した業者は,地元の関係者をワークショップ形式で集め、広報
のやり方を検討するという提案がされていた。他者については、チ
ラシ・ポスターを作成配布するというだけの提案であったので、その
点で評価に差がでたものである。
11.平成27年度
道路整備効果を踏ま 本業務は既に履行期間が終了して 業務実施に先立ち、発注者で地元の行政機関と一緒に調査をし
えた広報検討業務
いるので、具体的にどのような検討 ていたストック効果は、例えば、観光客の増加、土産の売り上げの
業務が行われたのかを教えて欲し
い。
増加、雨量規制区間がなくなって安心して通行ができるとか、合宿
地として知名度が上がったとか、病院まで早く到着できるようになっ
たといったものであった。
道路整備がなされて通勤時間が短縮等され便利になっていますと
いった記事を載せるなど、地元関係者がそれを利用して広報をして
頂くといった取組を行った。
受注金額の内訳は、物品を購入す ワークショップを準備する際の経費とか、当日のスタッフの経費、
るというよりは人件費や移動費が多 意見交換の各種資料を取りまとめて報告書作成経費等を見込んで
いのか。
いる。