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春日部市立病院再整備基本設計業務 基本設計 報告版
2013 年 3 月
≪目次≫
1
2
基本方針・設計主旨
1-1
基本設計の検討体制
1-2
新病院基本設計の特徴
・・・・・・・
1
建築計画
2-1
病院の概要
2-2
敷地条件
2-3
計画概要
・・・・・・・
2
2-4
配置計画
・・・・・・・
3
2-5
平面計画
1階平面図
・・・・・・・
4
2階平面図
・・・・・・・
5
3階平面図
・・・・・・・
6
4階平面図
・・・・・・・
7
5階平面図
・・・・・・・
8
6・7階平面図
・・・・・・・
9
2-6
外観デザイン
・・・・・・・
10
2-7
内観デザイン
・・・・・・・
11
2-8
付属施設
2-9
アートワーク
・・・・・・・
12
・・・・・・・
13
・・・・・・・
14
・・・・・・・
15
外観イメージ1
・・・・・・・
16
外観イメージ2
・・・・・・・
17
内観イメージ1
・・・・・・・
18
内観イメージ2
・・・・・・・
19
資料1(都市計画の変更)
・・・・・・・
20
資料2(周辺道路計画)
・・・・・・・
21
3
外構計画
4
構造計画
5
設備計画
6
防災計画
7
その他
7-1
今後のスケジュール
7-2
整備事業費
春日部市立病院再整備基本設計業務 基本設計 報告版
目次
1
基本方針・設計主旨
1-1
基本設計の検討体制
1-2
(1)新病院建設に関する検討委員会
春日部市立病院の新病院建設について総合的な調整を行うため、春日部市立病院の新病院建設に関す
る検討委員会を設置。
○構成員
副市長(委員長)
、病院事業管理者(副委員長)
、病院長、総合政策部長、新病院整備担当部長、
財務担当部長、健康保険担当部長、病院事務部長
以上8名
新病院基本設計の特徴
■地域の拠点病院としての機能強化
○各部門強化のため、延べ床面積を現病院の約1.5倍とする約28500㎡に拡充。
○医療技術の高度化に対応するため、手術部門、画像診断部門、内視鏡部門などの拡充。
○高度な治療を進めるため、新たに、集中治療室(ICU)、冠動脈疾患集中治療室(CCU)、新生児
特定集中治療室(NICU)、重症観察室(HCU)を設置。
(2)市立病院建設会議
新病院の基本設計を進めるために、病院全体の運営や今後の方針を考慮して新病院の全体像を決めて
いくための組織として市立病院建設会議を設置。
○構成員
病院事業管理者(議長)
、病院長(副議長)
、副院長、診療部長、薬剤部長、
看護部長、副看護部長、新病院整備担当部長、病院事務部長、病院事務部次長、新病院整備課長、
新病院建設担当課長
以上12名
(3)ワーキンググループ
各部門の業務動線、患者動線、必要個室などを検討するための組織として部門ワーキングを設置。
○設置ワーキング
①入院、外来部門ワーキング、②救急部門ワーキング、③検診部門ワーキング、④看護部門ワーキング、
⑤薬剤部門ワーキング、⑥病理、検査部門ワーキング、⑦放射線部門ワーキング、⑧リハビリテーショ
ン部門ワーキング、⑨栄養部門ワーキング、⑩中央手術部門ワーキング、⑪内視鏡ワーキング、⑫医療
機器ワーキング、⑬物品管理ワーキング、⑭情報システムワーキング、⑮地域医療連携ワーキング、
⑯医療安全ワーキング
以上16ワーキンググループを設置。
○がん医療を総合的に対応するため、新たに緩和ケア病棟の設置。
○より多くの救急患者の受入を目指して、救急部門の拡充。
○患者への迅速な対応を図るため、病棟の井型構成などの工夫による看護動線の短縮。
○院内感染対策の徹底に向けて、接触感染や空気感染などの防止のための設備の充実。
■利用しやすく快適な病院の実現
○エントランスホールやメイン通路に面して、主要な機能(外来、検査など)を集約した、わかり
やすい配置計画。
○「迷わない」「長い時間待たせない」に配慮した施設運営計画。
○すべての外来待合を独立したスペースとすることで、落ち着きがある待合スペースの実現。
○ユニバーサルデザイン、バリアフリーの徹底、わかりやすい案内表示の工夫など、誰もが利用し
(4)外部アドバイザー
基本設計を進めていくにあたって、病院機能面における管理学的な観点や建築的な観点から指導・助
言をいただくため、外部アドバイザーへ依頼。
○外部アドバイザー
・日 本 大 学 医 学 部 医 療 管 理 学 診 療 教 授 梅里 良正氏
・工学院大学建築学部建築デザイン学科教授 筧 淳夫氏
・日本工業大学生活環境デザイン学科准教授 勝木 祐仁氏
やすい施設。
○患者・スタッフの動線を適切に分離したわかりやすく使いやすい動線。
○車椅子利用、ベッドサイドリハビリなどを考慮したゆとりある病室。
○敷地内駐車場台数は現行の約2.5倍となる約200台を確保。
検討体制図
■環境や周辺地域の配慮並びに災害対応機能の強化
外部アドバイザー
新病院建設に関する検討委員会
市立病院建設会議
○自然採光、太陽光発電、廃熱などの活用を図り、エネルギー消費量の削減。
○公園の緑の継承や周辺が住宅であることを考慮した、緩衝緑地帯の設置。
○地震に強い免震構造を採用、エネルギーの多重化や自家発電施設、備蓄水槽などにより、災害時
※有識者会議
連 携
基本構想、基本計画策定において設置された
に自力運営を可能とする施設整備。
受託者
○災害時に多くの負傷者の受入ができるよう、病院内通路、リハビリ室、講堂などに非常用電源や
有識者会議に対し、必要に応じて報告や意見
交換を行います。
基本設計業務
ワーキンググループ
医療ガスを整備。
○立体駐車場を災害時の医療活動(軽症者)の場とするため、非常用電源などを整備。
春日部市立病院再整備基本設計業務 基本設計 報告版
基本方針・設計主旨
1
2
建築計画
2-1
病院の概要
病 床
数
2-3
計画概要
(1)建築概要
総病床数 363床(予定)
(ICU、CCU、NICU、GCU、緩和ケア病床、感染症病床などを含む)
診療科目
項目
【現在の診療科】
内科、循環器科、血液・化学療法科、小児科、外科、整形外科、脳神経外科、
呼吸器外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、神経科、
計
18診療科
【新たに設置を予定している診療科】
総合診療科、糖尿病・代謝内科、形成外科、緩和ケア科
計
外来患者数
4診療科
約7,000㎡
4,436.75㎡
延べ床面積
約28,500㎡
18,459.44㎡
約49%
29.50%
容 積
率
約201%
122.74%
階
数
地上7階建、塔屋 1 階
東棟:地下1階/地上5階建、塔屋1階、西棟:地下1階/地上6階、塔屋2階
最高高さ
約37m
東棟:26.7m、西棟:27.2m
構
鉄筋コンクリート造(免震構造)
東棟:鉄筋コンクリート造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)
造
西棟:鉄筋コンクリート造
1日当たりの想定患者数 800人
その他付属施設
2-2
現病院
建築面積
建ぺい率
放射線科、麻酔科、歯科(口腔外科)、健康管理科
新病院
立体駐車場 200台程度
敷地内 81台 隔地 59台
駐輪場
駐輪場
※現病院の階数、最高高さ、構造は主な建物を示す。なお、看護師宿舎は除く。
敷地条件
建築場所
春日部市中央六丁目 7 番地 1、他
事業区域
約 14,500 ㎡
(1)地域地区および規制
(都市計画の変更)
(2)階層構成図
項目
変更予定
用途地域
近隣商業地域
▽RF
容 積 率
300%
▽7F
建ぺい率
80%
日影規制
指定なし
防火・準防火地域
防火地域
設備機器
▽6F
※詳細計画につきましては、資料 1 参照。
病棟
病棟
病棟
病棟
緩和
病棟(NICU/GCU)
▽4F
コ
病棟
分娩
ア
(2)周辺道路計画
▽3F
(道路幅員の拡幅)
項目
病棟
病棟
▽5F
設備機器
道路幅員(変更予定)
東側:市道 5-347 号線
10m
西側:市道 5-346 号線
10m
南側:市道 5-356 号線
10.5m
▽2F
▽1F
手術 ICU/CCU アンギオ 中央材料 ME
医局・管理
講堂
外来 健診 食堂 検体・生理検査 化学療法 リハビリ
薬剤 給食 中央倉庫 剖検・霊安
外来 地域医療
救急
中央処置 内視鏡
画像診断 医事
放射線治療
核医学
設備機器
サービス
ヤード
供給
エネルギーセンター
※現在、所轄警察署と協議中のため変更となることがあります。詳細計画につきましては、資料 2 参照。
春日部市立病院再整備基本設計業務 基本設計 報告版
建築計画
2
+500
+1000
+500
+600
3
WC
WC
WC
WC
WC
WC
ME
WC
WC
4
4
4
4
1
1
1
1
1
4
1
4
NICU/GCU
1
1
1
4
1
4
4
4
1
1
1
1
1
4
4
4
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4
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1
1
1
1
4
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1
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1
1
1
1
1
1
4
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
4
4
4
1
1
1
1
1
4
4
4
4
4
4
4
1
4
4
1
1
1
4
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
4
4
1
1
1
1
4
1
1
1
4
1
1
4
1
4
1
4
4
4
10
11
2-8
付属施設
■立体駐車場・駐輪場
市民の利便性に配慮した敷地内駐車場・駐輪場を計画します。
○自走式駐車場3層4段スキップ形式で約 200 台を整備します。
○立体駐車場の最下層に患者用駐輪場と職員用駐輪場を設けます。
○サブエントランスに近接して患者用駐輪場を確保します。
○立体駐車場にはエレベーターを設置し、病院2階とデッキで接続します。
2-9
アートワーク
患者の不安やストレスを軽減するため、アートによるヒーリング効果の活用を図ります。
(一
部導入)また、サインシステムや色彩計画、内装のしつらえなどを活用し、自分の行く場所は
どこか、自分のいる場所はどこかを正しく認識できる、わかりやすい誘導方法「ウェイ・ファ
インディング」にもアートを活用していきます。
○各階エレベーター乗り場の壁に印象的なグラ
フィックアートを設け階の認識をしやすくし
ます。
○災害時にはエントランス広場と連携しトリアージと軽症者への医療活動の場
として活用可能な計画とします。
イメージ写真
イメージ写真
○小児病棟の一部には子供達の不安を和らげる
工夫をしたデザインを施します。
イメージ写真
イメージ写真
○病院の西側は誰もが憩える空間としアートモ
ニュメントの導入なども検討します。
イメージ写真
イメージ写真
ウェイファインディング:サインシステム・色彩計画・内装・アートなどを活用し、誰もがスピーディに、正確に目的地
へたどり着くことのできるわかりやすい誘導方法。
春日部市立病院再整備基本設計業務 基本設計 報告版
付属施設・アートワーク
12
+500
+1000
+500
+600
N
0
10
13
3-2
屋上庭園
5
設備計画
5-1
(1)基本的な考え方
利用者の心と身体をほぐしてくれる、眺めのよい庭をつくります。また、患者さんがリラックスでき、
時にはひとりの時間を楽しめ、リハビリにも使える場所として整備します。
設備計画
(1)基本的な考え方
地域中核病院として、災害に強い病院(3 日間機能維持・重要機能確保)
、自然に優しい設備機能(省
エネ性の高い設備)
、保守性の高い設備(複雑になり過ぎない設備)を基本として計画します。
(2)電気設備
電気事業者からの受電、ガス発電機、重油発電機により電気供給の多重化を採用します。
■受変電設備
負荷のバランス等を考慮し、エネルギーセンターに、主受変電設備を設置し
屋上に、病棟を対象とした屋外型キュービクルを設置します。
■発電機設備
ガス発電機を、コ・ジェネレーション設備として設置します。
また、ガスの供給停止時を想定し重油発電機を設置します。
(3)給排水衛生設備
飲用水並びに雑用水の受水層を設置します。
■給水設備
給水については、市給水本管より、引込を行います。
飲用受水槽は、将来の保守性を考慮し、単独の水槽の2槽式とします。
■排水設備
汚水については、地域の下水本管に排水水質基準を守り放流する計画とします。
なお、雨水排水については、埼玉県雨水流出抑制施設の設置等に関する条例に基づき、雨水排水抑
制設備を設置します。
(4)空調換気設備
■熱源設備
熱源機器の構成は、ガスによる設備と電気による設備を設置します。
■空調方式
空調方式については、各場所の特性に合わせ、病棟階は、各室ごと冷房、暖房の選択を可能とし、
屋上庭園 平面図
4
診療階は、エリア・ゾーンごとの冷暖房の選定を可能な方式とします。
手術室は、各室の温度・湿度の設定が異なること、緊急時にも、運転が可能な空調設備とします。
構造計画
防災センターは、火災時においても最後まで、機能を確保する必要があるため、完全に独立した空
(1) 基本方針
調方式とします。
再整備計画の基本計画のなかで、大規模震災時にも支障なく医療活動ができる機能的な建築計画の実
現、躯体の長寿命化をめざした構造計画を行います。
(2) 構造計画
■上部構造性能
① 耐震安全性の目標と構造形式
5-2
環境配慮
(1) 自然エネルギーの利用
環境負荷の低減を目標として、自然エネルギー活用技術を採用します。
大地震時にも構造体の補修がなく、人命の安全確保、十分な機能確保が図れる免震構造を採用
太陽光発電の採用
します。
(エネルギーセンターを除く)
自然光の有効利用
② 構造種別
病棟の居住性、遮音性確保のためRC造とします。建築計画や将来対応の自由度確保のため、
純ラーメン構造とします。
③ 基礎構造
支持層(GL-40m)まで既製杭のプレボーリング拡大根固め工法(大臣認定工法)を採用します。
春日部市立病院再整備基本設計業務 基本設計 報告版
(2)省エネルギー
■照明エネルギーの削減
LED照明と高効率なHf型蛍光灯照明器具を採用します。またトイレ等常時人がいない部分につ
いては、人感センサーによる、不要な点灯を削減します。
■節水対応
節水型器具を採用し、節水対応します。また、井戸水を処理して活用します。
屋上庭園・構造計画・設備計画
14
6
防災計画
6-1
7
機能維持
その他
7-1
今後のスケジュール
(1)基本的な考え方
平成 24 年度
大地震などの災害時にも病院機能を維持できる建物計画とします。このため、外部インフラ途絶時に
平成 25 年度
基本設計
も、病院機能を最低 3 日間は維持できる備蓄容量を確保します。
実施設計
平成 26 年度
平成 27 年度
建設工事
24.4.25~25.3.22
○非常用発電機容量を 3 日分(72 時間)確保
都市計画の変更
○総発電機容量を契約電力の 50%以上確保(電力事業者からの送電停止時)
○給水量を 3 日分確保
○各種医療ガスを7日分確保
(議会)
(2)停電時対応
中間報告
報告
報告
●
●
●
近隣住民への
説明会 3/3
大地震に強い中圧ガス配管網から、ガスの供給を受けて、ガス発電設備(コ・ジェネ)により、主要
電力を確保する。また、電気ガスの供給停止を考慮して、重油焚発電機を設置し、生命維持装置なの特
(市民)
別非常電源を確保します。
工事監理
現場見学
内覧
●
●
近隣住民
○
○
◎市民
(3)給水停止対応
パブコメ
3/1~3/20
飲用水受水槽により3日分の飲料水を確保する。また、雑用水槽(トイレ排水等)や井戸水の利用に
より雑用水の確保を行います。
(4)免震構造
大地震時も構造体に損傷は生じず、建物の機能がほぼ維持され、主要業務、活動が可能。インフラ等
の復旧に伴い、機能はほぼ完全に回復する。地震時でも建物内部の揺れは小さいため、家具や備品等へ
7-2
整備事業費
の影響も少なく、利用者の不安感も軽減されます。
(単位:億円)
項
6-2
目
整備事業費
施設の転用
実施設計
(1)基本的な考え方
災害時には、多くの方を治療することとなるため、既存スペースを転用可能となるよう考慮して整備
をしていきます。
(2)転用の考え方
建設工事(工事監理含む)
93
医療機器
25
・立体駐車場1階をトリア-ジエリアとして転用可能となるよう整備。
・外来待合、ホスピタルモールの1階を重症者対象エリア、2階を軽症、中症者対応エリアとして転
2
合
計
120
※
このほかに、立体駐車場建設費、情報システム導入経費、移転費用、既存施設の解体撤去費用など
が見込まれます。
・講堂、病棟 4 床室(6 床室に転用)を重症者の臨時入院が可能となるよう整備。
※
現段階での仮の試算であり、実施設計ができた時点で確定していきます。
・総合受付前スペースを臨時薬局となるよう考慮。
※
医療機器は平成 25 年度に詳細検討します。
用可能となるよう整備。
・在宅酸素の方々の対応エリアとして、化学療法室を転用可能となるよう整備。
・災害対策本部を外来食堂に設置できるよう設備配管を整備。など
※実施設計において詳細を決定します。
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防災計画 スケジュール 整備事業費
15
16
17
18
19
市立病院再整備事業に伴う都市計画の変更について
資料 1
(2)周辺道路計画
(1)地域地区および規制
(道路幅員の拡幅)
(都市計画の変更)
項目
現行
変更案
項目
道路幅員(現況)
道路幅員(変更案)
用途地域
第一、二種住居地域
近隣商業地域
東側:市道 5-347 号線
8m
10m
容 積 率
200%
300%
西側:市道 5-346 号線
8m
10m
建ぺい率
60%
80%
南側:市道 5-356 号線
9.3m
10.5m
日影規制
4時間/2.5時間
指定なし
※道路幅員等につきましては、現在、所轄警察署と協議中のため変更する可能性があります。また詳細は、資料 2 参照。
防火・準防火地域
指定なし
防火地域
※周辺道路につきましては、都市計画道路(区画街路)として定める予定であります。
用途地域図
(現行)
第一種住居地域 約 2.6ha
第二種住居地域 約 1.0ha
↓
(変更案)
近隣商業地域 約 3.6 ha
20
資料2
21