20160401-151100

東日本大震災5年 後方支援の集い
期日
平成 28 年3月 12 日(土)
開会 14:00~
あえりあ遠野 交流ホール
会場
開 催 趣 旨
東日本大震災から5年の節目を迎えるにあたり、遠野市を拠点に実施した後方支援
活動の状況を振り返り、これからの災害対応における自治体間の水平連携、官民連携
を強固なものとするため、「東日本大震災5年
主催
後方支援の集い」を開催する。
遠野市
開催報告
東日本大震災5年 後方支援の集い
平成 28 年3月 12 日開催
場所
あえりあ遠野 交流ホール
参加人数
380 人
遠野市では、東日本大震災から5年の節目を迎
えるにあたり、遠野市を拠点に実施した後方支援
活動の状況を振り返り、これからの災害対応にお
誓いのことばを述べる松田富子さん
ける自治体間の水平連携、官民連携を強固なもの
とするため、
「東日本大震災 5 年 後方支援の集い」
を開催しました。
後方支援活動紹介
東日本大震災の発災により市が行った沿岸被災
地後方支援活動をまとめた映像を見ながら、当時
集いの誓い
開会に先立ち、東日本大震災で犠牲になられた
方々に対し、黙祷を捧げました。
時の様子を振り返りました。
その後、
「遠野市後方支援資料館研修感想文コン
クール」で最優秀賞に輝いた附馬牛小学校4年野
市職員幹部により、これまで5年間分の芳名記
村光太郎君により感想文が朗読されました。震災
帳簿と支援金名簿が祭壇に奉献されました。また、
当時、保育園児だった光太郎君は、後方支援に取
臼井悦男遠野市社会福祉協議会長により、東日本
り組んだ遠野の人は「優しい」と思ったこと、普段
大震災に関する記録誌とその書籍リストが奉献さ
の避難訓練に真剣に取り組みたいと堂々と朗読し
れました。
てくれました。
記録誌を奉献する臼井悦男遠野市社会福祉協議会長
最後には震災後、市婦人消防協力隊長として後
感想文を朗読する野村光太郎君
来賓紹介
方支援活動を支えた松田富子さんが「今も全国か
後方支援の集いには東京都調布市長友貴樹市長
ら支援の手が差し伸べられていることに感謝し、
をはじめ、遠野の後方支援に大きく関わった自衛
互いに助け合うことを誓います。」と力強く誓いま
隊関係者、震災後、市に職員派遣をいただいた友
した。
好都市など8名の来賓の方々に出席いただきまし
防災基調講演
た。
来賓紹介の後、2名の方にご挨拶をいただきま
「外から見た 3.11 遠野市後方支援活動と官民連
した。平成 20 年に遠野運動公園等を会場に陸上自
携の地域防災」と題して、平成 25 年に当市が発刊
衛隊東福方面隊震災対処訓練を主催した、元陸上
した「3.11 東日本大震災
自衛隊東北方面総監の宗像久男さんは「遠野市長
証記録誌」の制作に担当と共に深く携わっていた
が後方支援拠点構想を持ってきた時は驚いたが、
だき、多くのご助言とご協力をいただいた東京学
活動拠点を提供してくれることは非常にありがた
芸大学教育学部物理科学分野専門研究員 織原義
かった。訓練が実活動に非常に役に立った。」と話
明氏を講師にお招きし、基調講演をいただきまし
しました。
た。
遠野市後方支援活動検
発災直後、陸上自衛隊第9広報支援連隊長(当
講演では全国に影響を与えた「遠野モデル」を
時)として、遠野運動公園を拠点に災害派遣活動
細かく分析、解説しながら、現在、全国に与えてい
を指揮した六車昌晃陸上幕僚監部装備計画部武
る影響を紹介しました。災害時はもとより、平時
器・化学課長は「発災直後、停電で真っ暗な中、運
の防災における自治体や関係団体との水平連携が
動公園を開放して、ロウソク1本と毛布で自衛隊
重要でより効果的だと強調しました。
を待ち続け、発電機を集めて照明を準備して迎え
ていただいた。」と当時を振り返りました。
広がる「遠野モデル」を解説する織原義明氏
訓練の重要性を語る宗像久男さん
取組み事例発表
「官民連携による防災対策の取組み」をテーマ
に震災発災後から現在まで活動されている 4 名の
方々に取組み事例について発表していただきまし
た。
遠野町第 3 区の山本順一区長は、遠野市仮設住
宅「希望の郷 絆」の避難者の皆さんを自治会に招
き入れ、地域住民と一緒に自治会活動に参加して
いる様子を紹介いただきました。
震災当時を振り返る六車昌晃武器・化学課長
災害時相互応援協定締結式
「後方支援の集い」の最後に、東京都調布市との
災害時相互応援協定の締結を行ないました。
調布市と遠野市は、調布市名誉市民である故水
木しげるさんが遠野物語を漫画化したことなどの
縁により交流を育み、東日本大震災時には多くの
支援物資を提供いただきました。また、当市に災
害ボランティア活動の拠点を置き、両市の繋がり
はより深いものとなりました。
避難者を受け入れた自治会活動を紹介する山本順一区長
締結した協定の内容は、災害によりどちらかの
市に甚大な被害が発生した場合には、応援市が物
前岩手県石油商業協同組合遠野支部長の佐々木
資や資器材等の提供、職員の派遣、また、被災者の
進さんは、震災直後、ガソリンの供給が止まって
一時受け入れ施設の提供や、被災児童等の一時受
混乱する中、組合員をまとめながら市災害対策本
け入れ、ホームページの代理掲載による災害時の
部と協議し、調達に奔走した苦労を紹介いただき
情報発信などで被災市を支えることというもので
ました。
す。
東京大学救援・復興支援室 佐藤克憲遠野分室係
協定締結を終えた長友貴樹調布市長は、
「無事に
長は、大槌町にある海洋研究センターの被災に伴
締結することができ、大きな安心をいただくこと
い、東京大学が遠野市に活動拠点を置き、活動が
になる。こちらも同じように大きな安心をお返し
スタートしたことや、学生の学習支援が現在も続
したい。」と遠野市民を前に力強く呼びかけました。
いていることを紹介しました。
本田敏秋遠野市長は「人口規模に差はあるが、遠
静岡県ボランティア協会の清水慈子氏は、静岡
県から継続して被災地にボランティアを送り、現
野の心で安心を届け、お互いしっかりと支え合う
パートナーとして歩んでいきたい。
」と話しました。
在も継続して取り組んでいる活動を紹介いただき
ました。
協定締結を終えた長友貴樹調布市長(左から 3 人目)と
本田敏秋遠野市長(左から 4 人目)
継続したボランティア活動の紹介する清水慈子氏