第6回千葉県脳卒中連携の会 平成27年2月8日(日) 場所:アパホテル&リゾート東京ベイ幕張 リハビリテーション分科会報告 ~パスを使ってシームレスな連携を広めよう~ 報告者 東京湾岸リハビリテーション病院 理学療法士 田口 崇 テーマ パスを使ってシームレスな連携を広めよう ・リハシートの内容・流れついての説明 五位病院 内山 安正(OT) ~計画管理病院から地域生活期までパスで繋がった症例の報告~ 急性期:千葉脳神経外科 佐々木 亨(PT) 回復期:東京湾岸リハビリテーション病院 熊谷 美咲(PT) 地域生活期:谷津居宅サービスセンター 森田 とわ(PT) リハビリシートの概要について ・リハシートの流れの説明を行った。 ・パスが導入されることにより、必要な情報を漏れなく送ることが可能となっ た。 ・昨年より新しい地域生活期リハシートが運用になった。その特徴に関する 説明。 ・今後地域生活期でのパス利用を広めるため、多方面に対し啓蒙活動が必 要となる。 ~計画管理病院から地域生活期まで パスで繋がった症例の報告~ 【計画管理病院】 千葉県共用 脳卒中地域医療連携パス 連携シート リハシート 【急性期病院作成用】 ・パスを使用することにより病院間の連携がス ムーズに行われ、平均在院日数の大幅な減少 が見られる。 発行病院 送り先 リハビリテーション基本情報( 記入) 記入者 患者名( イニシ ャル可) 生年月日 ID リハ開始日 病前の活動状態(家屋内移動・散歩・買い物・旅行) 1 .禁忌( 血圧、心拍、Sp O 2 制限な ど ) (記述) 2.リハ拒否な ど (記述) 3.失語 なし あり 4.嚥下障害(有・無) 5.端座位 なし 未実施 あり ( 全介助 部分介助 自立 6.立位 未実施 全介助 部分介助 自立 7.歩行 特記事項 未実施 全介助 部分介助 自立 ( 退院時情報( リハ開始日 PT開始日 退院) 記入者 年 月 日 リハサー ビ ス 処方単位数/ 週PT OT ) 不明 ) 不明 ・定型書式のため、セラピストの技量による内 容の過不足や情報漏れがない。 記入日 OT開始日 年 月 日 ST開始日 年 月 日 ST 骨・関節疾患による禁忌・配慮事項 その他の配慮事項 :0 なし :1 :2 あり( 3.意欲 なし あり 4.訓練中のバイタル変動 5.配慮事項 なし :4 :5 ) あり( 6.日常的な コ ミュ ニケー シ ョ ン手段 (記述) 7.握力 右 kg 8.痛み なし あり( 右 上肢( )手指( )下肢( 左 上肢 下肢 上肢( なし なし )手指( あり ( あり ( )下肢( ) 重度 中等度 重度 中等度 11.R OM制限 12.半側空間無視障害 なし なし あり( あり 不明 移乗 13.見当識障害 14.問題行動 なし あり 不明 ベッド・イス・車イス トイレ 15.失語 正常 あり 不明 浴漕・シャワー 16.構音障害(有・無) なし あり 不明 17.嚥下障害(有・無) なし あり 不明 検査:V F 、V E 、水のみテ ス ト (有・無) 嚥下訓練開始日 なし あり : VF 不明 ) (記述) 9.B r.s ta g e(手/上肢/下肢) 10.感覚障害(上肢/下肢) 評 価 項 目 :3 F IM :6 不明 セルフ ケア 食事・スプーン 1.機能的・能力的予後:mR S 2.認知症 左 ) ) ) 不明 排尿 不明 排便 実施:開始 未実施 未実施 実施:開始 立ち上がり回数 未実施 1-10回 歩行 応用歩行(階段・屋外な ど ) 未実施 未実施 実施:開始 実施:開始 実施:開始 小計 移動 (下のセルにて退院時移動を選択) 歩行 車イス 階段 VE 水飲みテスト 年 年 月 月 日 日 小計 コミュニケ ー ション 年 年 月 月 日 日 理解(聴覚・視覚) 11-20回 実施:開始 20回以上 年 年 月 月 日 日 表出(音声・非音声) 小計 社会認識 社会的交流 問題解決 記憶 19.基本動作能力 ベッ ド上動作 全介助 座位 立位 未実施 未実施 全介助 全介助 部分介助 部分介助 自立 自立 歩行 未実施 全介助 部分介助 自立 20.下肢装具使用(記載) なし あり:(記述) 部分介助 小計 不明 (記述) 未実施 未実施 トイレ動作 小計 自立 小計 できる している FIM合計 特記事項 リハ内容・途中終了など(サマリー代用可) 添付資料 在宅リハ の継続目標 本人・家族の希望 VF結果 通院 SLTA結果 通所 その他( ・チェック方式のため、作成時間の短縮が可能 であり、急な転院にも対応が可能。 排泄コ ント ロー ル 軽度) 軽度) 18.リハ経過( 動作練習実施の有無) 移乗 立ち上がり・立位 整容 入浴(洗い動作) 更衣(上半身) 更衣(下半身) kg (記述) ベッ ド上動作 座位 点数 ) 訪問 *送付先:退院時に、回復期病院又はかかりつけ医等へ写しを送付してください。また、必要に応じて患者に写しを交付してください。 平成23年4月版 *保 管:急性期病院が作成し、原本を保管してください。 ・回復期病院からのフィードバックを得られるこ とにより、患者の経過情報を得る事ができる。 ・自由記載欄が小さい為、困難事例の場合追 加情報を伝えきれない可能性がある。 ~計画管理病院から地域生活期まで パスで繋がった症例の報告~ 【回復期病院】 千葉県共用 脳卒中地域医療連携パス 連携シート リハシート 【回復期病院作成用】 リハビリテーション退院時情報( 患者名 ( イニシ ャ ル可) 担 当 リハ開始日 送り先 退院) 記入者 記入日 生年月日 担当PT ID 担当OT PT開始日 リハ サ ー ビ ス 処 方 単 位 数 / 週 発行病院 担当ST OT開始日 PT OT ST開始日 ST 禁忌・配慮事項 リハ拒否な ど 1.認知症 なし 無し あり あり 2.意欲 なし あり 4.訓練中のバイタル変動 なし あり( 5.日常的な コ ミュ ニケー シ ョ ン手段 発語 筆談 Yes/No その他( 6.握力 右 kg 左 kg 7.痛み なし あり( 8.B r.s ta g e(手/上肢/下肢) 右(上肢: 2.うつの有無 評価困難 なし 9.感覚障害(上肢/下肢) 評 価 項 目 不明( 軽症 ( ) 中等症 やや重症 重症 ) 点 不明( ) ) ) ) 手指: 下肢: ) 左(上肢: あり: 上肢 重度 中等度 軽度 下肢 重度 中等度 軽度 手指: 下肢: ) 10.R OM制限 なし あり( ) 11.見当識障害 なし あり( ) 12.問題行動 なし あり( ) 13.半側空間無視障害 なし あり( ) 14.失語 正常 あり( ) 15.失行・失認 なし あり( ) 16.記憶障害 なし あり( ) 17.注意障害 なし あり( ) 18.遂行機能障害 なし あり( ) 19.構音障害(有・無) なし あり( 20.嚥下障害(有・無) なし あり( 検査: V F、V E、水のみテ ス ト( 有・ 無) なし あり: VF 嚥下訓練開始日 ) ) VE 水飲みテスト 記述 21.基本動作能力 ベッ ド上動作 全介助 部分介助 見守り 自立( 座位 全介助 部分介助 見守り 自立( 立位 全介助 部分介助 見守り 自立( 院内歩行 全介助 部分介助 見守り 自立 連続歩行距離約 m 屋外歩行 全介助 部分介助 見守り 自立 連続歩行距離約 m 全介助 部分介助 見守り 自立( なし あり:(記述) 階段昇降 22.下肢装具使用(記載) F IM 入院時点数 退院時点数 福祉用具・介助方法等 入浴(洗い動作) ) ) 入院時点数 退院時点数 ・入院後、全て記入されたパスが手元に届く までに時間差がある場合があり、今後の課 題と言える。 階段 小計 更衣(下半身) ン ケ コ 理解(聴覚・視覚) ミ シ ュ 表出(音声・非音声) ー トイレ動作 ョ 排尿 社 会 認 識 排便 小計 小計 ニ 社会的交流 問題解決 記憶 小計 F IM合計 トイレ 浴漕・シャワー 日常生活 関連動作 小計 家屋調査の有無 有 実施 未実施 無 必要性のある 環境設定 退院後リハ の 継続目標 家族指導 無 ・入院時評価・初期評価を行う際の指標とな り、余計な評価に時間を割くことなくスムーズ な訓練の引き継ぎが可能となる。 福祉用具・介助方法等 車イス 更衣(上半身) ベッド・イス・車イス 移 乗 ) ・転院の段階で転倒防止や能力を最大限生 かせる病室の環境設定、最適な歩行補助具 の選定などにも生かされている。 歩行 移 動 整容 小計 排 泄 ) FI M ( 下 の セル で 退 院 時 移 動 を 選 択 ) 食事・スプーン セ ル フ ケ ア ・計画管理病院で作製されたパスの内容で、 ある程度患者の状態を把握することが出来 る。 有(家族指導内容) 添付資料 VF結果 SLTA結果 特記事項 リハ内容など(サマリー代用可) 家屋調査報告書 その他( ) *送付先:退院時に、かかりつけ医等及び急性期病院(報告)へ写しを送付してください。また、必要に応じて患者に写しを交付してください。 *保 管:回復期病院が作成し、原本を保管してください。 平成26年4月版 ~計画管理病院から地域生活期まで パスで繋がった症例の報告~ 【地域生活期】 千葉県共用 地域医療連携パス 連携シート リハシート 【地域生活期作成用】 発行施設 評価日 評価者 PT OT リハビリテーション基本情報 患者名(イニシャル可) 1) 要介護度 発症日 要支援1 禁忌・配慮事項 要支援2 要介護1 /週: /月 性別 男性 3) 4) 2) 要介護2 要介護3 1.身体機能 2.コミュニケーション 4.寝返り 不可 5.起き上がり 不可 6.座位 不可 7.立ち上がり 不可 8.立位 不可 9.移動 不可 歩行 車椅子 その他 右: 上肢( 軽度 中度 重度) 左: 上肢( 軽度 中度 重度) あり( ) あり( なし あり( 嚥下障害 なし あり( コミュニケーション障害 なし あり なし あり( 不明 その他 無し ) ) ( 失語症 構音障害 難聴 ) 見当識障害 問題行動 失行 なし あり 介助量 自立 見守り ・ 声かけ 道具 なし あり 介助量 自立 見守り ・ 声かけ 道具 なし あり 介助量 自立 見守り ・ 声かけ 連続保持時間 1分~ 5分~ 道具 なし あり 介助量 自立 見守り ・ 声かけ 回数/30秒 ( )回 道具 なし あり 介助量 自立 見守り ・ 声かけ 連続保持時間 ~60秒 ( )秒 歩行補助具 なし あり 介助者 なし あり( 介助量 自立 見守り ・ 声かけ 連続移動距離 移動不可 ~1m 分 秒( ( ( ( ( ( 軽介助 浴漕・シャワー 小計 中等度介助 軽介助 中等度介助 重度介助 中等度介助 重度介助 1時間~ 保持困難 手すり 中等度介助 杖 その他 軽介助 中等度介助 ) 全介助 ) 全介助 手すり 杖 座面・肘掛を押す 軽介助 ) 全介助 柵 背もたれ クッション等 その他 軽介助 ) ) 重度介助 柵 その他 重度介助 全介助 重度介助 全介助 ) 手すり 杖 歩行器 シルバーカー 屋内装具 屋外装具 ) ) ~3m 居室 J1 J2 中等度介助 ~5m ~10m 重度介助 それ以上 全介助 ( m ) ) 右回り ベッド 軽介助 :左回り 秒 屋内 A1 秒 屋外 A2 福祉用具・介助方法等 B1 FIM B2 点数 C1 C2 福祉用具・介助方法等 歩行 移 動 ョ コ ミ ュ 階段 理解(聴覚・視覚) 表出(音声・非音声) 小計 ニ 社 会 認 識 ・今後6ヶ月毎、もしくは身体能力に大きな変化 が見られた際には継続して実施し、次に繋げて いきたい。 車イス 小計 ケ ・身体能力が事前に確認できる為、利用者に合 わせた詳細な訓練内容を通所開始時より設定 が可能となり、利用開始日から適切な訓練を行 うことが可能となる。 ) それ以上 ン 小計 その他( 柵 その他 10分~ 30分~ ( 不明 失認( 半側空間無視 その他 記憶障害 注意障害 遂行機能障害 うつ症状 道具 小計 トイレ )) その他( ・サービス利用前に利用者の身体状況が把握で きるため、施設内での移動能力・安静度の設定 に大きく役立っている。 不明 不明 ) シ ベッド・イス・車イス 移 乗 ) なし トイレ動作 排便 重度 なし 更衣(上半身) 排尿 中度 呼吸循環機能障害 ー 排 泄 軽度 関節可動域制限 食事・スプーン 更衣(下半身) ) 下肢( 痛み 測定困難 点数 重度 ) 移動範囲 12.寝たきり度ランク ) 下肢( 中度 あり( [ ] 上記に要する時間 11.生活範囲 ) 軽度 なし 10.TUG 整容 要介護5 感覚障害 認知症 3.高次脳機能・ 精神機能 入浴(洗い動作) 要介護4 女性 転倒 誤嚥性肺炎 褥瘡 その他 ( なし 運動障害 失調( ) その他( 麻痺 ( ) 筋力低下 セ ル フ ケ ア ID リハ頻度(時間) 診断名・既往歴 FIM ST ( ) 生年月日 リハ開始日 社会的交流 問題解決 記憶 小計 FIM合計 FIM採点 目安 [7点:自立][6点:修正自立][5点:見守り][4点:軽介助(25%介助)] [3点:中介助(50%介助)][2点:重介助(75%介助)][1点:全介助] 特記事項(意欲・栄養状態・家屋状況・福祉用具・介護力・コミュニケーション方法、 IADLなど・・・) ・退院から通所までの間に期間が空いている場 合、能力が変化している場合がある。 質疑応答 ・急性期から直接在宅へ帰られる場合、パスを利用しているのか? ➢現在サマリーを作成しているが、今後パスをサマリーの代用として 利用する事も検討していきたい。 ・地域生活期へのパスシート利用を増やすためにはどうしたらよいと考える か? ➢パスが算定可能かどうかに囚われず、「退院患者全員にパスを利 用する」・「サマリーの代用として活用する」など、業務に取り入れる対 応が必要ではないか。 ➢パスの流れを途切れさせないためにはケアマネージャーに対し認 知してもらう事が重要なのではないか。 まとめ ・パスを利用することにより、セラピストの技量に関係なく必要な情報を漏れるこ となく送ることが可能となった。 ・パスの情報がリスク管理、シームレスな医療・サービスの提供の一助となり、開 始時の安静度設定やプログラム立案などを行う事が可能となる。 ・パスを次につなげフィードバックを受けることにより、患者様・利用者様への還 元にもなり、またセラピストの成長につながる可能性もある。 ・パスがセラピストに渡るまでに時間がかかる。パス自体が回ってこないと言った 問題があり、今後の課題と言える。
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