高砂火力発電所新1・2号機設備更新計画環境影響評価 - J

高砂火力発電所新 1・2 号機設備更新計画
環境影響評価方法書のあらまし
平成 27 年 1 月
はじめに
平素より皆様には、当社の事業活動につきまして、格別のご理解とご協力を賜り、厚くお礼を申し上
げます。
当社の高砂火力発電所は、1 号機(25 万 kW)が昭和 43(1968)年、2 号機(25 万 kW)が昭和
44(1969)年に営業運転を開始し、現在では計 50 万 kW の石炭火力発電設備が稼働しており、日本
の電力供給の一端を担っております。
しかしながら、1・2 号機ともに運転開始以来すでに 45 年以上が経過しており、今後も低廉かつ安定
した電気を需要家に供給していくためには、設備の高経年化対策が必要な状況となっております。
このような背景のもと、当社は高砂火力発電所の高経年化対策として、最新設備を導入するとともに、
ベースロード電源としての供給力の確保を図るため、出力を増加することとし、既設 1・2 号機(計 50
万 kW)を新 1・2 号機(各 60 万 kW、計 120 万 kW)に更新する計画としました。
設備更新に際しては、最新の石炭火力発電設備を導入することにより、硫黄酸化物(SOx)・窒素酸化
物(NOx)
・ばいじんを削減し、地域環境への負荷低減を図るとともに、エネルギー利用効率の向上によっ
て単位発電量あたりの CO2 排出量を削減することで石炭火力発電の低炭素化を推進していくこととしま
す。
なお、運転開始は新 1 号機が平成 33(2021)年度、新 2 号機
福井県
が平成 39(2027)年度以降を予定しています。
鳥取県
兵庫県
京都府
対象事業実施区域
岡山県
大阪府
香川県
灰貯蔵サイロ他
新1・2号機
発電設備
愛媛県
高知県
滋賀県
徳島県
奈良県
和歌山県
0
50
100km
排水処理設備他
屋外貯炭場
橋
桟
炭
揚
凡 例
対象事業実施区域
発電設備設置予定地
〔平成 26 年 10 月撮影(電源開発株式会社)〕
対象事業の概要
●対象事業の内容
対 象 事 業 の 名 称
高砂火力発電所新 1・2 号機設備更新計画
対象事業実施区域の所在地
兵庫県高砂市梅井六丁目
原
汽力
動
力
の
種
類
現状:1 号機(25 万 kW)
・2 号機(25 万 kW)
合計
出 力 50 万 kW
将来:新 1 号機(60 万 kW)
・新 2 号機(60 万 kW)
合計 120 万 kW
計画段階環境配慮書に関するお問い合わせ先
燃 料 石炭
工
事
開
始
時
期
平成 30 年度(予定)
運
転
開
始
時
期
新 1 号機:平成 33 年度(予定)
・新 2 号機:平成 39 年度(予定)
●設備配置計画の概要
取水位置
姫路市
高砂市
主変圧器 主変圧器
屋外貯炭場
放水
位置
タービン タービン
ボイラ ボイラ
脱硝装置 脱硝装置
集じん装置 集じん装置
︵新 2 号 機 ︶
︵新 1 号 機 ︶
揚炭
桟橋
脱硫装置 脱硫装置
排水処理
設 備 他
煙突
灰貯蔵サイロ他
対象事業実施区域
ユーティリティー桟橋
0
1
凡 例
2km
0
対象事業実施区域(陸域)
100
200m
●発電設備の概念図
凡 例
蒸気
純水・給水
排煙脱硝装置
循環水 送電線へ
ポンプ
主変圧器
G
蒸気
タービン
ボイラ
空気予熱器
排煙脱硫装置
給炭機
石炭
煙突
空気
集じん装置
復水器
ポンプ
微粉炭機
F
P
P
海水
海水
石炭
バンカ
発電機
排ガス
F
F
一次通風機
押込通風機
排水
誘引通風機
海水
電気
空気
石炭
排水口
排水処理装置
●工事工程(予定)
工 事 開 始 後 の 年 数
項目
全
体
工
炭
設
備
工
2
12
程
新 1 号機着工
▼
取放水設備工事(浚渫等)
揚
1
月
事
本 館 建 屋・設 備 他 工 事
既設 1・2 号機撤去工事
3
24
4
36
5
48
6
60
既設号機停止
新 1 号機運開
1号2号
▼
▼
7
72
8
84
新 2 号機着工
▼
9
96
10
108
新 2 号機運開
▼
環境影響評価について
環境影響評価とは、環境に影響を及ぼすおそれがある事業について、その事業の着工前に、環境の現
状を調査し、事業の環境への影響を予測及び評価して、その結果に基づき適正な環境配慮について検討
を行うものです。
今回の環境影響評価方法書は、環境影響評価を行うために必要な対象事業の概要、対象事業実施区域
周辺の状況及び環境影響評価を行う項目並びに調査、予測及び評価の手法について記載したものです。
●対象事業実施区域及びその周囲の概況
◎自然的状況
大気環境、水環境、土壌及び地盤、地形及び地質、動植物、生態系、景観及び人と自然との触
れ合いの活動の場の状況について、既存の文献等を参考に概況を調査いたしました。 ◎社会的状況
人口及び産業、土地利用、海域等の利用、交通、学校・病院・住宅等の配置、下水道の整備及
び廃棄物の状況について、既存の文献等を参考に概況を調査いたしました。
また、環境保全を目的とした法令等による指定地域、規制基準についても内容を調査いたしま
した。
●対象事業に係る環境影響評価の項目
環境影響評価を行う項目は、「発電所の設置又は変更の工事の事業に係る計画段階配慮事項の
選定並びに当該計画段階配慮事項に係る調査、予測及び評価の手法に関する指針、環境影響評価
の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価を合理的に行うための手法を選定するための指
針並びに環境の保全のための措置に関する指針等を定める省令」(平成 10 年 、 通商産業省令第
54 号)(以下「発電所アセス省令」という。)に基づき、対象事業の特性と対象事業実施区域及
びその周囲の地域特性を踏まえ、右表のとおり選定いたしました。
●調査・予測の手法
発電所建設等の工事や運転によって、環境の変化が予想される大気や水質等について、文献調
査及び現地調査により現況を把握したのち、数値計算等により影響を予測し、環境保全に対して
配慮すべき事項を検討いたします。
●評価の手法
調査及び予測の結果を踏まえ、環境影響が実行可能な範囲内で回避又は低減されているか、環
境保全についての配慮が適正になされているかを検討、評価いたします。
また、国や自治体によって、環境基準や環境保全上の規制基準等の環境保全施策が示されてい
る場合には、それらとの整合が図られているかを検討、評価いたします。
環境影響評価項目の選定表
酸
化
物
○
○
○
炭
粉
じ
じ
ん
○
ん
等
○
○
◎
騒
音
○
○
○
○
振 動
振
動
○
○
○
○
その他
低
周
波
音
水
の
汚
れ
○
富
栄
養
化
○
水
の
濁
り
水
有
その他
流 向 及 び 流 速
地形・
地質
重要な地形及び地質
物
害
物
◎
○
温
底 質
動
○
○
○
質
○
重要な種及び注目すべ
き生息地(海域に生息
するものを除く。)
○
海域に生息する動物
植
物
重要な種及び重要な群
落(海域に生育するも
のを除く。)
系
地域を特徴づける生態系
人と自然との豊か
観
な触れ合いの確保 景
を 旨 と し て 調 査、
予測及び評価され 人と自然との触れ
るべき環境要素
合いの活動の場
主要な眺望点及び景観資
源並びに主要な眺望景観
廃
態
棄
物
等
温室効果ガス等
主要な人と自然との
触れ合いの活動の場
産
業
廃
棄
酸
化
炭
残
二
○
○
○
○
○
○
○
海域に生育する植物
生
○
○
騒 音
水 質
その他
の環境
○
○
重金属等の微量物質
水環境
環境への負荷の量
の程度により予測
及び評価されるべ
き環境要素
○
浮 遊 粒 子 状 物 質
石
廃棄物の発生
素
資材等の搬出入
窒
機械等の稼働
物
温排水
化
粉
環境の自然的構成
要素の良好な状態
の保持を旨として
調 査、予 測 及 び 評
価されるべき環境
要素
生物の多様性の確
保及び自然環境の
体系的保全を旨と
し て 調 査、予 測 及
び評価されるべき
環境要素
酸
排 水
大 気
環 境
黄
施設の稼働
排ガス
大気質
硫
土地又は工作物の存在及び供用
地形改変及び施設の存在
環 境 要 素 の 区 分
造成等の施工による一時的な影響
建設機械の稼働
影 響 要 因 の 区 分
工事用資材等の搬出入
工事の実施
○
○
○
○
物
○
土
○
素
注:1. は、「発電所アセス省令」に記載のある火力発電所の参考項目であることを示します。
2.「○」は参考項目のうち、環境影響評価の項目として選定する項目であることを示します。
3.「◎」は環境影響評価の項目の検討を行い、追加選定した項目であることを示します。
○
○
参 考
●経 緯
平成 26 年 7 月 計画段階環境配慮書の提出
平成 27 年 1 月 環境影響評価方法書の提出
●環境影響評価の手続き
法律に基づく環境影響評価の手続きは以下のとおりです。今回の「環境影響評価方法書」の縦覧は、
太枠の段階のものです。
今後、皆様のご意見をお聞きした上で、調査の結果を踏まえ、予測及び評価を行い、その結果を「環
境影響評価準備書」として作成、縦覧し、法律に基づく審査を経て、「環境影響評価書」として取りまと
めることになります。
国
事業者
住民・地方自治体
環境影響評価方法書の手続き
計画段階環境配慮書
届出
経済産業大臣
環境影響評価方法書
公告・縦覧・説明会
意見概要・見解
とりまとめ
届出
審 査
勧告/通知
都道府県知事
送付
意見書
照会
住民の皆様の
ご意見
意見
関係市町村長
送付
意見書
評価項目等の選定
現況調査・予測・評価
経済産業大臣
環境影響評価準備書
勧告
環境影響評価書
意見
環境大臣
県知事・市長
意見
住民の皆様のご意見
事業の実施
●環境影響評価方法書の縦覧について
縦覧時間
備 考
平成 27 年
1 月 23 日(金)
午前 9 時
市役所、県庁は
土曜日、日曜日、祝日
は除く
加古川市役所 環境政策課
兵庫県庁 環境影響評価室 3 号館 12 階
高砂火力発電所
∼
姫 路 市 役 所 環境政策室
2 月 23 日(月)
∼
縦覧期間
縦覧場所
高 砂 市 役 所 1 階市民室
午後 5 時
電源開発高砂火力発電所では、縦覧期間終了後も平成 27 年 3 月 9 日(月)までご覧いただけます。
当社ホームページ(http://www.jpower.co.jp)でもご覧になれます。(期間:平成 27 年 1 月 23 日(金)∼ 3 月 9 日(月))
環境保全の見地からご意見をお持ちの方は、平成 27 年 3 月 9 日(月)[当日消印有効]までに意見書
を電源開発株式会社 立地・環境部 環境室へお寄せください。
環境影響評価方法書に関するお問い合わせ先
電源開発株式会社 立地・環境部 環境室
電 源 開 発 株 式 会 社 高 砂 火 力 発 電 所
〒104-8165 東 京 都 中 央 区 銀 座 6 - 15 - 1
〒676-0074 兵 庫 県 高 砂 市 梅 井 6 - 4 - 1
TEL:03-3546-2211 FAX:03-3546-6120
TEL:079-447-1301 FAX:079-447-0631
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