治療用装具の療養費支給基準について

重 要
名古屋木材健康保険組合
治療用装具の療養費支給基準について
平素は療養費の適正支給の取組にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
以下に治療用装具の療養費支給基準ならびにご注意いただきたいことをご案内いたします。
治療用装具を作成し、療養費支給申請するときは、装具の写真を添付してください。
(内容については問合せ下さい)
1. 治療用装具の療養費支給基準
① 療養の給付(保険診療の範囲内での医療処置のこと)で対処することができない医学的見地からの理由
があり、装具療法が必要不可欠であること
(支給基準を満たさない例)
関節部幹部の固定・保護のため、保険診療の範囲内の医療処置であるギプス・シーネ(副子)
・テーピ
ングなどで対応することが可能であったと判断される場合
(特にサポーターは保険診療の医療処置の範囲内に含まれるものであり、患者からの費用徴収は認め
られていません。
② 治療遂行上必要不可欠の範囲のものであること
治療用装具は原因疾患の患部に直接作用(支持・矯正・固定・免荷)し、原因疾患を解消させるのが目的です。
(支給基準を満たさない例)
※ 以下のような場合は治療遂行上必要不可欠な範囲とは認められません
Ⅰ. 日常生活の向上・改善(スポーツ・通勤・通学・歩行・食事・娯楽・介護などの日常生活のための
利便性、効率性、快適性など)を目的とするもの
Ⅱ. 職業上の目的のもの
Ⅲ.美容目的のもの
Ⅳ. リハビリ目的のもの
Ⅴ.原因疾患の解消目的でなく、因って発したる症状の緩和(除痛など)を目的とするもの
Ⅵ.手術や処置によって解消状態にある原因疾患の再発予防を目的とするものなど
③ 原則として厚労省の定めた「基本工作法」に則してオーダーメイドで作製されたものであること
基本工作法によらない市販品や既製品の転用は認められません。
④ 症状固定前のものに限られること
症状固定後や障がい者の方の日常生活のために必要な装具は治療用装具ではなく「補装具」と呼ばれ、健康
保険制度ではなく市町村の福祉制度の対象となります。なお、健康保険制度における治療用装具は事後の申請
ですが、福祉制度における補装具は事前に市町村窓口に申請することが必要となります。
2. ご注意いただきたいこと
① 療養費はあらかじめ必ず支給することが確約、保証されているものではありません
患者のためにどの療法や医療処置がベターあるいはベストなのか、個々の医療機関によって判断は様々ありえ
ます。健保は医療機関の判断に対し、けっして異を唱えるものではありません。医療機関の個々のご判断を尊重
しつつ、作成経緯や作成目的などを患者や医療機関に照会し、その処置が保険適用の範疇となるか否かを支給基
準に則して審査し、支給可否の判断をします。よって療養費はあらかじめ必ず支給することが確約、保証されて
いるものではないことをご理解いただきたく、お願いいたします。
② 医療機関や装具業者からの説明が不適切な場合もあります
医療機関や装具メーカーから「装具は必ず保険がきくので、あとで払い戻しが受けられます」と説明を受
ける場合は、医療機関や装具メーカーの健康保険における療養費への誤解や不知の可能性がありますので、
ご注意ください。
(たとえ医療機関、装具メーカー、患者に悪意がなくても、支給基準を満たさない場合は療養費の支給はで
きません。
)