紋別市営大山スキー場 安全報告書 平成２６年度 NPO法人紋別市体育協会 特定非営利活動法人紋別市体育協会索道事業安全報告書 （紋別市営大山スキー場） （第１ロマンスリフト・第２リフト） 平成２６年度 １．利用者の皆様へ 当協会の索道事業に対して、日頃のご利用とご理解、誠に有難うございます。 当協会は、運行管理の第一に安全の確保を掲げ、関係法令及び安全管理規程を遵守し、 安全輸送に努めております。 本報告書は、鉄道事業法に基づき、輸送の安全確保のための取組や安全の実態に ついて、自ら振り返るとともに広くご理解いただくために公表するものです 皆様からの声を輸送の安全に役立てたく、積極的なご意見、又は情報を頂戴でき れば幸いです。 特定非営利活動法人紋別市体育協会 会 長 森 安 春 ２．基本方針と安全目標 （１）基本方針 当協会の経営理念の第一は、安全の確保です。「安全基本方針」を次のように掲 げ、会長以下従業員に周知・徹底しております。 ア、一致協力して輸送の安全の確保に努めること。 イ、輸送の安全に関する法令及び規定をよく理解するとともにこれを遵守し、厳 正、忠実に職務を遂行すること。 ウ、常に輸送の安全に関する状況を把握するよう努めること。 エ、職務の実施に当たり、推測に頼らず確認の励行に努め、疑義のある時は最も 安全と思われる取扱をすること。 オ、事故・災害等が発生したときは、人命救助を最優先に行動し、すみやかに安 全適切な処置をとること。 カ、情報は漏れなく迅速、正確に伝え、透明性を確保すること。 キ、常に問題意識を持ち、必要な変革に果敢に挑戦すること。 〔安全は、日頃の点検、整備と停める勇気〕乗客の安全確保の充実に努める こと。 （２）安全目標 第２年次索道輸送安全目標（平成２４年～２８年）は次表のとおりです。 1 区 分 項 目 内 ①設備の摩耗等の不具合による事故。 定量的 な目標 容 乗客の死亡を伴う事故を発 ②人的エラーによる整備不良による事故。 生させない。 人身傷害事故 ５年間の発生件数を１件以 下とする。 ３．事故等の発生状況とその再発予防措置 昨シーズンは事故の発生もなく無事終了することができましたが、今後とも全職員 一丸となり安全管理に対するスパイラルアップに努めていきます。 ①関係機関からの事故事例情報の教訓を当事業所においての安全研修に反映する。 ②当事業所における事故に至らない情報を収集分析して営業時に活用する。 ③非常事態発生を想定したシナリオに基づいた訓練を実施し、非常事態発生時に備える。 ・地震「震度１、又は震度２以上」の発生及び余震発生を想定した別途対応訓練。 ・保安装置が起動「脱索、索条異常等」した場合を想定した別途対応訓練。 ・救助器具を使用して実際に人員を搬器から降ろす救助訓練。 ・その他の非常事態発生時の対応マニュアルを作成し、複数部所に掲示する。 ④上記の内容を把握して見直しによる改善、又は対策を講じ、安全に対するノウハウを 構築する。 ４．輸送の安全確保のための取組み （１）従業員の安全研修 当事業所では、経営トップより安全方針、関係法令の遵守等がつたえられ、施設を 利用する皆様の安全確保を充実するためにシーズン営業開始前に輸送に関する施設操 作装置の取扱い、服務内容、事故事例からの教訓等を周知教育する場として安全研修 を実施しています。なお、研修終了時には索道従業員に対して研修内容の理解度を把 握する調査を行い、次シーズンの研修資料内容に活用しております。 2 （２）非常事態発生時の対応訓練 ①毎年シーズン営業開始前に紋別消防署職員出向指導をお願いし、索道従業員一同に て心肺蘇生に関する講習会を実施しています。 ・AED取扱講習 ・心肺蘇生講習 ②非常事態発生時「地震、保安装置が起動した場合」の対応訓練 ・地震発生時の対応訓練 ・脱索装置が起動した場合の対応訓練 ③非常事態発生時の救助訓練（救助する側及び救助される側の双方を交代で実施。） ・救助用具の取扱説明 ・救助訓練 3 （３）安全のための投資と支出 安全の維持・向上のため、修理、修繕については、直ちに対応できるものは、迅速に 対応することとしています。 本年度は、下記のとおり更新・整備・調整を行い、設備的な安全の充実を図りました。 ※平成２６年度の更新・整備・調整状況 ①第１ロマンスリフト （ア）制動ユニット及び緊張ユニット ・低温対応仕様作動油の交換、エア抜き作業。 （イ）受圧索装置 ・劣化したスナップリング及び索輪ピン、ベアリング等の交換。 ・山麓折返滑車軸受けの油脂交換。 ・第３号支柱の実線側、入りの１番輪ライナー交換。 ・山頂折返滑車のベアリングケース内の油脂交換。 （ウ）減速機 ・高速ギヤー、中速ギヤー、低速ギヤーの軸受けの油脂交換。 ②第２リフト （ア）受圧索装置 ・劣化したスナップリング及び索輪ピン、ベアリング等の交換。 ・山頂折返滑車のベアリングケース内の油脂交換。 ・第 ６号支柱の実線側、入り及び出の２輪ビーム２台更新。 〃 空線側、入り及び出の２輪ビーム２台更新。 ・山頂中央単輪ピン実線側、更新。 〃 空線側、更新。 （イ）保安装置 ・第 １号支柱の実線側、脱索リミットスイッチ更新。 〃 ・第 空線側、 〃 ６号支柱の実線側、脱索リミットスイッチ更新。 〃 空線側、 〃 ・第１１号支柱の実線側、脱索リミットスイッチ更新・ 〃 空線側、 〃 （ウ）索道業者委託による施設の経年劣化現状に関する総合検査 紋別市は第２リフトに対して運行を開始してから３５年経過しているこ とから施設の総合的な経年劣化の判定調査を実施することとなり、調査の 結果判定に基づき今後の対応を検討することと想われる。 ・原動機室内 ～主電動機の巻き線抵抗値測定、ブラシ及びスリップリングの 摩耗状態確認、軸受けの振動検査。減速機の高速ギヤー、中 速ギヤー、低速ギヤー軸受けの振動検査。 各制動機のシュー、又はパッドの摩耗残量測定。制動作用 の測定。加重制動検査。 おもり式緊張設備の各部位確認。緊張台車の移動量測定。 索条異常検出スイッチの作用確認。 ・運転操作盤 ～ 主開閉器／正運転・逆運転等マグネット／電動機起動時の 4 抵抗回路・主電動機への電圧及び電流測定。各マグネットの 接点の腐蝕状況確認。 非常停止スイッチ、風監視装置、脱索検出等の保安装置起 動及び２４V回路の電圧及び抵抗測定。 運転操作盤から主電動機までの埋設ケーブルの抵抗値測定。 監視小屋から運転室までの通信ケーブルの現状確認。 ・支 柱 ～ 各支柱の基礎、ボルトナットの締付及び腐蝕現状の確認。 ・受圧索装置 ～ 山麓及び山頂のガイドローラ（中央単輪ピン）の現状確認。 ２輪、４輪、６輪、８輪ビームの現状と索輪ベアリングの 触覚検査、索条の心通りの目視点検。山頂折返滑車の軸受け の振動検査。 ５．当協会の安全管理体制 会長をトップとする安全管理組織を構築し、各責任者を明確にしています。 会 長 大山スキー場統括 事務局長 （全体統括管理者） 安全統括管理者兼 事務局員 索道技術管理者 索道技術管理員（３名） 代替補助員（１名） 運転 係 会 改札係 長 大山スキー場統括 （全体統括管理者） 安全統括管理者兼 索道技術管理者 索道主任 （索道技術管理員） 乗務係 監視係 輸送の安全の確保に関する最終的な責任を負う。 索道事業の輸送の安全の確保に関する業務を統括 する。 索道の運行の管理、索道施設の保守管理、係員の 教育訓練に関する業務の統括管理する。 索道技術管理者の指揮の下、索道技術管理者の行 う保守管理業務を補佐する。 5 ６．利用者の皆様の連携とお願い （１）「お客さまの声をかたちにしています」 より安全で信頼される索道事業を行うため、皆さまからお寄せいただいた声 を役立てています。 （２）リフト乗車時の注意事項 ①乗り方に慣れていないお客様は、係員にそのことを申し出て下さい。 ②空き缶・煙草の吸いがら、その他の物品を、乗っているリフトから投げ 捨てないで下さい。 ③搬器から飛び降りたり、搬器を揺らさないで下さい。 ④衣服・携帯品・髪の毛などが、施設に巻き付かないよう注意して下さい。 ⑤改札後は係員の指示に従って下さい。 ７．ご連絡先 安全報告書へのご感想、当協会への取組に対するご意見をお寄せ下さい。 〒０９４－００１３ 北海道紋別市南が丘町７丁目７５番地の３ 特定非営利活動法人紋別市体育協会 事務局 お客様 係 ＴＥＬ ０１５８－２４－７０１６ ＦＡＸ ０１５８－２３－７０１１ 6
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