町内小・中学生の保護者の皆様へ お子様の健やかな成長のために ―児童・生徒の「学習・生活・運動習慣」向上運動に取り組みますー 厚真町教育委員会 厚真町内 小・中学校 厚真町PTA連合会 子どもたちが変化の激しい社会において、夢や目標を実現し、将来自立して生きていくため には、 「生きる力」を育むことが必要です。子どもたちの「生きる力」の育みは、学校だけで行 われるものではありません。家庭でも、地域社会でも取り組むことが大切です。 特に、家庭は、子どもたちが日常生活の多くの時間を過ごすところであり、家庭の果たす教 育的役割は大きいと言えます。 子どもたちの健やかな成長のためには、 望ましい習慣形成など、 家庭における「生きる力」の育みが欠かせません。 しかし、子どもたちを取り巻く状況は、テレビやゲームに相当の時間を費やし、起床や就寝 時間が不規則になったり、朝ごはんを摂ることなく登校したりするなど、望ましい生活習慣が 身についていない状況が垣間見られます。 また、昨年実施したアンケート調査の結果、本町の小中学生の携帯電話やスマートフォンの 所持率は32%で、子どもたちが所持する割合が急速に増える傾向にあります。携帯電話等の 使用に関する家庭でのルールづくりでは、3分の2の家庭でルールを作っているものの、使い 過ぎていたり、食事中に使っていたりして、あまり守られていない状況です。 このような実態から、夜遅くまでメールのやり取りをしたり、メールの返信に気をとられ、 勉強に集中できなくなったりして、 子どもたちの生活習慣が乱れる要因になり、 そればかりか、 無料通話アプリなどの中で、悪口を書き込むいじめやトラブルなどの発生が危惧されます。 このような状況を改善するために、 「厚真町いじめ防止基本方針」の策定とからめ、携帯電話 等の使用にかかる全町的なルールづくりを進めるとともに、子どもたちが、早寝・早起きをし たり、家庭での学習や読書の時間を確保したりするなど、自分から生活リズムを整え、望まし い生活習慣を身に付けられるようにするため、学校をはじめ、家庭、PTA、関係団体、行政 が連携を取り合って、子どもたちの生活習慣の改善に取り組み、知・徳・体のバランスのとれ た子どもの育成とその基盤となる教育環境づくりに努める必要があります。 そこで、本町の子どもたちの生活習慣の乱れを防ぎ、インターネットによるいじめやトラブ ルを防止し、子どもたちの健全な育成に向けて、ご家庭にお願いしたい向上運動の4つの柱を 定め、関係団体との連携を図りながら、町全体で『児童・生徒の「学習・生活・運動習慣」向 上運動』に取り組むこととしましたので、保護者の皆様のご理解とご協力を宜しくお願いいた します。 平成27年4月 ご家庭にお願いしたい向上運動の4つの柱 平成27年4月 厚真町教育委員会、厚真町内小中学校、厚真町PTA連合会 これからの社会を担う児童生徒が、心身ともに健康で、安心・安全な生活を送ることができるよう、 児童・生徒、保護者アンケートの結果をもとに、4月から「学習・生活・運動習慣」向上運動を行 うこととしました。保護者の皆様も、この趣旨をよく理解され、ご家庭のお子様の毎日の生活の在 り方を見直し、良い習慣の向上を心掛けていただくようお願いいたします。 1「早寝・早起き・朝ごはん」 、 「運動(外遊び) ・手伝い」の奨励 (1)お子様に必要な睡眠時間を確保させ、早寝早起きの習慣をつけさせましょう。 小学校低学年(1~3年生)の睡眠時間は、10時間を目安としましょう。 小学校高学年(4~6年生)の睡眠時間は、9時間を目安としましょう。 中学生の睡眠時間は、8時間を目安としましょう。 (必要な睡眠時間は一人一人異なります。 ) (2)朝ご飯を毎日しっかり摂る習慣をつけさせましょう。 (3)学校での体育や遊び時間、部活動も含め、1日60分以上、運動(外遊び)や家の手伝いを 行う習慣をつけさせましょう。 2「家庭学習」 、 「家庭での読書」の奨励 (1)毎日、学年の目安の時間、宿題・予習・復習などの家庭学習の習慣をつけさせましょう。 (2)1日10分以上、家で読書をする習慣をつけさせましょう。 3「テレビ・ゲーム・インターネットに接続するメディア」に触れる時間のルール (1) 1日2時間以内で終了する習慣をつけさせましょう。 (2) 夜8時~9時(中学生は夜9時)を目安に、それ以降は、インターネットに接続するメディ アを使用させないようにしましょう。 4「インターネットに接続する携帯電話等のメディア」利用のルール (1)保護者は、インターネットの特徴をよく理解し、有害なインターネット環境からお子様を守 るための指導、管理に努めましょう。 (青少年インターネット環境整備法による) (2)児童生徒が専用に所有するメディアは、持たせないようにしましょう。(インターネットに接続 しない利用は含まない。) ※専用でない家族共用の場合も保護者の管理できる環境で使用させましょう。 (3)止むを得ず持たせなければならない場合は、携帯電話等の機能制限を活用し、かつ夜8時~ 9時(中学生は夜9時)を目安に保護者が預かりましょう。 (4)止むを得ず持たせなければならない場合は、各種登録や設定等に必要なID(アカウント) や暗証番号は、保護者が責任を持って管理しましょう。 (5)止むを得ず持たせなければならない場合は、書き込みに関すること(個人、地域特定情報の 発信禁止)など、使用に関する約束を決め、メディアの使用状況を保護者が確認できるよう にしましょう。 注)メディア・・・パソコン、タブレット端末、ゲーム機、音楽プレーヤー、携帯電話、スマート フォン等のインターネットに接続可能な端末のすべてを示します。 ・小中学生の健康・安全を高める観点から、児童生徒個人が専用に所有するメディアを積極的に普 及させない立場に立つものとします。 ・厚真町全体で「共通のルール」をつくるべきと考えます。 ・記載している時間については、目安と捉え、家庭内で実態に応じて弾力的に運用可能と考えます。 ・4つの柱は、あくまでも基本的なルールですので、基本ルールを参考に、お子様としっかり話し 合い、お子様が納得する形で家庭でのルールを確立していきましょう。遅くとも7月には全ての 家庭でルールを実行していきましょう。 向上運動4つの柱を参考にして、家庭のルールを作りましょう 携帯電話など「インターネットに接続するメディア」を利用させる場合は。以下のルール作りのポイ ントやルールの具体例などを参考にしてください。 ・小中学生が専用に所有する携帯電話やスマートフォンなどインターネットに接続するメディアは持た せないようにしましょう。 ・止むを得ず持たせなければならない場合は、何のために必要なのか親子で確認し、お子様が納得する 形で家庭のルールをしっかり作り、毅然とした態度で、継続的に守らせるようにしましょう。 ・携帯電話等は保護者が契約、購入し、お子様に貸し与えているものです。インターネット環境整備法 第6条には、保護者の責務として、インターネットの利用状況の把握や管理などが示されており、お 子様の携帯電話等の利用について管理・指導する責任があります。 ・暗証番号やID(アカウント)は保護者が管理しましょう。メール等のチェックは保護者の義務です。 ・段階的にフィルタリングをかけ、違法・有害情報などからお子様を守りましょう。 ・保護者が携帯電話等の利用実態を把握し、正しい知識でお子様を指導しましょう。 【家庭のルールづくりのポイント】 「お子様を有害情報から守るために」から抜粋 (内閣府、総務省、文部科学省等 平成25年3月) 1 お子様と一緒にルールを作りましょう ⇒ルールを一方的に押し付けるのではなく、インターネットを使う目的をはっきりさせ、なぜ ルールが必要なのかを、お子様が理解することが大切です。 2 お子様が使おうとしているサービスを一緒に見てみましょう ⇒一緒に見ることで、懸念されるリスクについて、チェックすることができます。 3 お子様の利用状況を確認するルールを作りましょう ⇒お子様の利用履歴を勝手にチェックするのではなく、折にふれお子様と一緒に確認し、問題が ないか話し合いましょう。 4 ルールを守れなかったときの約束を作りましょう ⇒一時利用禁止など事前に決めておくことで、ルールを守る責任感が生まれます。 5 トラブルのときはすぐに保護者に相談するように話しておきましょう ⇒トラブルのときに慌てないように、事前に対応方法や相談窓口を確認しておきましょう。 【メディア利用の家庭のルールの具体例】 利用する時間や場所(例) □利用は1日○分まで。 □夜9時以降は使わない。 □夜は、○時に保護者が預か る。 □自分の部屋に持ち込まない。 □家では居間で使う。 □充電器は居間に置く。 □勉強中は使わない。 □食事中は使わない。 □お風呂に持ち込まない。 □公共の場所でのマナーを 守る。 利用する機能について(例) □フィルタリングをかける。 □利用してもよい機能を決める。 □名前、顔、学校名など、自分の 個人情報は書きこまない。 □うそや悪口を書き込まない。 □危険なサイトは閲覧しない。 □ブログやプロフ、SNSは利用 しない。 □相手の許可なく写真や動画を 撮らない。 □オンラインゲームはしない。 利用料金など(例) □暗証番号、パスワードは保護 者が管理する。 □何か困った時はすぐ相談す る。 □1ヶ月の使用料金は○○円ま でとする。 □サイトに登録する場合は事前 に相談する。 □月に一度、利用状況を保護者 と確認する。 □ルールが守れなかったとき は、○日間使用できない。 アイフォーンの18の約束 米国のお母さんが13歳の息子にiPhoneを手渡した時のエピソードです。iPhoneの箱の 中にはお母さんが作った使用契約書が入っており、その内容が「18の約束」としてアメリカで話題に なりました。 「18の約束」の一部を紹介します。 あなたは今日からiPhoneを持つことができます。やったね! あなたは責任感のある利口な13 歳なので、あなたにふさわしいと思います。 しかし、このiPhoneを受け取ったからには、それなりの約束を守ってもらいます。以下の約束を 読んでおいてください。~(略)~。これら18個のことが守れないようなら、すぐにiPhoneをと りあげますよ。~(略)~。 ◇ ◇ ◇ や く そ く ◇ ◇ ◇ 1.これは私のiPhoneです。私が買って、あなたに貸してあげています。 (略) 2.パスワードは私が管理します。 3.学校のある日は、前夜7時30分に、休日前は夜9時にママかパパにiPhoneを預けなさい。 次の朝7時30分までシャットダウンしておきます。 5.iPhoneを学校に持って行ってはいけません。メールでやり取りする相手とは直接会話を楽しみ なさい。会話は生きる上で大事なスキルです。 7.この携帯を使ってうそをついたり、人をばかにしないこと。ネットいじめにかかわるようなこともし てはいけません。人のためになることを第一に考え、けんかに参加しないでください。 8.人に面と向かって言えないことを、この携帯を使いメールで言わないでください。 9.友達の両親の前で言えないようなことをメールでしないこと。自己規制してください。 12.あなたや他人のプライベートな写真を送ったり受け取ったりしてはいけません。 (略)あなたがいくら 賢くても、そういうことがしたくなる時期がやってきます。それは、とってもリスクが大きく、学校 生活だけでなく、人生さえも壊してしまう可能性があります。 18.問題があるようなら、iPhoneを没収します。そして一緒にそのことについて話し合います。ま たやり直しましょう。あなたと私はいつも何かを学んでいます。私はあなたのチームメイトです。一 緒に答えを出していきましょう。 携帯電話やスマートフォンの利用で、何かお困りのときは下記の団体(サイト)をご利用ください。 ・北海道青少年有害情報対策実行委員会(事務局;北海道環境生活部・北海道教育庁) http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/kas/seisyonen/conso/u-gai-top.htm ・フィルタリングに関する情報(財団法人日本インターネット協会) http://www.iajapan.org/rating/ ・インターネットトラブル事例と基本的な対応方法に関する情報(インターネット安全・ 安心相談;警察庁) http://www.npa.go.jp/cybersafety/ ・各種トラブルの相談先に関する情報(インターネットホットライン連絡協議会) http://www.iajapan.org/hotline/ ・インターネット、携帯電話などの消費生活に関する相談(北海道消費生活センター) 消費生活相談専用 050-7505-0999 http://www.do-syouhi-c.jp/ 4つの柱;『我が家のルールづくり』の手引き 平成27年4月 「インターネットに接続するメディア」利用のルールを作るときに、以下の手引きを参考にしてください。 1.はじめに ・メディアを単に禁止したり、子どもの言いなりになってはいけません。 「みんなが持っている」からでは なく、 「よそはよそ、うちはうち」という考えで、子どもと話し合いましょう。保護者の気持ちや考えを 伝え、子どもの考えをよく聞くことが大切です。 ・ケータイ・スマホ等、インターネットに接続するメディア利用についての指導は、保護者の役割です。 2.ルールづくりのポイント (1)ルールの必要性を子どもに十分理解させましょう。 ・ルールは、社会性が十分身についていない状態の子どもを、メディア依存や犯罪、事故などから守るた めのものです。 ・ルールは、子どもが自分自身をコントロールする力をつけるためにも必要です。 (2)子どもが納得する内容のルールを作りましょう。 ・子どもの言いなりではだめですが、子どもの考えを十分聞くことが大切です。 ・子どもの学年にもよりますが、子どもが自分自身にとってどういうルールが必要か自分で考えさせ、本 人が納得したルールを作ることが、ルールを守っていくことにもなります。子どもにルールの案を作ら せてみるのも一つの方法です。 ・保護者が一方的にルールを押し付けても、子どもは納得しません。ルールづくりで、親子の信頼関係が 壊れてしまったら何にもなりません。親の意見と子どもの意見をすり合わせ、子どもと相談しながら、 子どもが納得する内容でルールを作りましょう。 (3)子どもが守りやすいルールを作りましょう。 ・いきなり守りにくいルールを作り、結果的に守れない状況となるよりは、守りやすいルールから始め、 段階的に理想のルールに近づけていくことも考えましょう。 ・子どもと話し合いながら、子どもが実行できるような無理のない具体的なルールを作りましょう。 ・ 「ルールを守り続けることができた。 」という達成感を得ることが、自己肯定感を生み、我慢する力や自 己コントロールする力を育み、次の行動(ルール)への意欲につながります。 (4)ルールが決まったら、書面に明記して掲示しましょう。 ・ルールが決まったら、子ども自身に書面に書いてもらいましょう。 ・家族がいつでも確認できるように見やすいところに張りましょう。 3.決めたら、守らせましょう。 ・子ども自身が納得したルールを、保護者が毅然とした態度で、継続的に守らせるようにしましょう。 ・子どもが失敗しても、絶対に怒らず、いつでも子どもが相談できる雰囲気を作りましょう。 4.定期的な話し合いを ・子どもと一緒に定期的にメディアの利用状況を確認しましょう。 ・ルールが守られているか、ルールの運用に課題がないかなどを、定期的に話し合うことが重要です。 5.守れなかったときの約束を ・ルールを守れなかったときの約束を、子どもが同意する形でしっかり決め、書面に明記させましょう。 ・1回守れなかったら○○、2回守れなかったら○○などと、ペナルティの内容を段階的に決めてもよい でしょう。 6.ルールの見直しを ・ルールは、メディアの利用状況や毎月の利用明細などを参考に定期的に見直すことも必要です。 ・ルールやフィルタリングの設定は、子供の成長(子供の知識や能力に応じて)に合わせて見直しをしま しょう。 4つの柱;我が家のルール 約束の時間などを決めて子どもの生活リズムを整えましょう。子どもたちが自分をコントロー ルする力をつけ、自ら基本的生活習慣を身につけられるように、ルールを守らせましょう。 ※必要な箇所に時間やルールを書き込むなどして、ルールづくりに役立ててください。 1「早寝・早起き・朝ごはん」、「運動・手伝い」の奨励 □睡眠時刻 □運動時間 夜( 1日( )時( )分に寝る。 )分、運動(外遊び・手伝い)をする。 2「家庭学習・家庭での読書」の奨励 □家庭学習の時間 □読書をする時間 毎日( 毎日( )分 )分 3「テレビ・ゲーム・インターネットに接続するメディア」に触れる時間のルール □メディアにふれる時間 1日( )時間以内 □夜( )時( )分からは、ネットにつながるメディアを使わない。 4「インターネットに接続するメディア」利用のルール (1)携帯電話等の機能制限(フィルタリング等)について (2)利用時間について □ケータイ・スマホは、夜( )時( )分に、保護者に預ける。 (3)利用場所について (4)利用する機能について (5)暗証番号や利用料金について (6)ルールを守らなかったときについて ・ルールを決めた日 ・子どもの名前 ( ・次は、( 年 月 日 )・保護者の名前 ( )に、ルールを見直します。 )
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