応急手当講習会(普通救命講習)に参加しました(2015/2/3) テーマ:救命活動 場所:仙台市安全防災協会(仙台市青葉区柏木) 大規模災害が起こった際、その救助活動を安全に行うためには、高度な専門知識と技術を備え た有資格者が行わなければならないことは言うまでもありません。一方、東日本大震災では発災 直後、信号機の停止や家路を急ぐ人々の車で交通渋滞が発生し、救急車の緊急走行に大きな影響 をおよぼすこととなりました。救護を待っている間にも刻一刻と傷病者の容体は変化していきま す。そんな時、資格を持たなくともしっかりとその対処方法を学んでおくことで、目の前の傷病 者の命を救うことができます。 2 月 3 日に、仙台市安全防災協会において仙台市消防局による「普通救命講習 II」が開催され、 当研究所から災害医学研究部門 災害産婦人科学分野の三木康宏 講師と笛 未崎 技術補佐員が参 加しました。 「普通救命講習 II 」は誰でも受講することができ、主に成人に対する心肺蘇生法、A ED*の使用法、気道異物除去要領および止血法について学ぶことができます。この講習は座学と 実技からなり、座学の「応急手当に必要な知識」は仙台市消防局の「応急手当 WEB 講習 (http://www.sendai119.jp/) 」 (下右図)であらかじめ履修することが可能です。実技では初めて の経験も多く、うまくできないこともありましたが、指導員の方々から丁寧にコツを教えていた だき、すべての実技を終えることができました。 「普通救命講習 II」ではすべての講習が終了した 後、実技と筆記試験が設けられており、講習内容の理解・到達度を指導員の方々に審査いただき ます。全過程は WEB 講習を含めて 4 時間程度で、終了後には修了証(下左図)が発行されます。 救急時には、たまたまそこに居合わせた人たちが協力して行動する必要がありますが、救命に 関する知識に加えて“そこに参加する勇気”が大事です。しっかりと講習を受けることで、その 勇気も備わってくるのではと感じ、また、修了証を持つことの重みも感じています。救命に関す る実践的防災の第一歩として、これからもさらに専門的知識を学んで、実際の救命活動から、さ らに救命医学の防災教育として役立てて行きたいと思います。WEB講習は自宅でもご覧頂けま すので、広くみなさんに知って頂くことが社会全体の防災につながっていくのではと思います。 * Automated External Defibrillator:自動体外式除細動器 自動的に心臓の状態を判断し、心室細動(心臓が細かくふるえて、血液を全身に送ることができない状態) を起こしていれば、電気ショックを与えて正常の状態に戻す機械。 文責:三木康宏(災害医学研究部門)
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