「まち・ひと・しごと創生」政策5原則・・・・・・・・・・参考2

参考2
「まち・ひと・しごと創生」政策5原則
従来の政策の弊害を排除し、人口減少の克服と地方創生を確実に実現するため、次
の5つの政策原則に基づきつつ、関連する施策を展開することが必要である。
(1)自立性
各施策が一過性の対症療法的なものにとどまらず、構造的な問題に対処
し、地方公共団体・民間事業者・個人等の自立につながるようなものである
ようにする。また、この観点から、特に地域内外の有用な人材の積極的な確
保・育成を急ぐ。
具体的には、施策の効果が特定の地域・地方、あるいはそこに属する企業・
個人に直接利するものであり、国の支援がなくとも地域・地方の事業が継続
する状態を目指し、これに資するような具体的な工夫がなされていることを
要する。また、施策の内容検討や実施において、問題となる事象の発生原因
や構造的な背景を抽出し、これまでの施策についての課題を分析した上で、
問題となっている事象への対症療法的な対応のみならず、問題発生の原因に
対する取組を含んでいなければならない。
(2)将来性
地方が自主的かつ主体的に、夢を持って前向きに取り組むことを支援する
施策に重点を置く。活力ある地域産業の維持・創出、中山間地域等において
地域の絆の中で心豊かに生活できる環境を実現する仕組み等も含まれる。
なお、地方公共団体の意思にかかわらず、国が最低限提供することが義務
付けられているナショナルミニマムに係る施策に対する支援は含まれない。
(3)地域性
国による画一的手法や「縦割り」的な支援ではなく、各地域の実態に合っ
た施策を支援することとする。各地域は客観的データに基づき実状分析や将
来予測を行い、「都道府県まち・ひと・しごと創生総合戦略」及び「市町村
まち・ひと・しごと創生総合戦略」(以下「地方版総合戦略」という。)を
策定するとともに、同戦略に沿った施策を実施できる枠組みを整備する。国
は、支援の受け手側の視点に立って人的側面を含めた支援を行う。
したがって、全国的なネットワークの整備など、主に日本全体の観点から
行う施策は含まれない。施策の内容・手法を地方が選択・変更できるもので
あり、客観的なデータによる各地域の実状や将来性の分析、支援対象事業の
持続性の検証の結果が反映されるプロセスが盛り込まれていなければなら
ず、また必要に応じて広域連携が可能なものである必要がある。
(4)直接性
限られた財源や時間の中で、最大限の成果を上げるため、ひとの移転・し
ごとの創出やまちづくりを直接的に支援する施策を集中的に実施する。地方
公共団体に限らず、住民代表に加え、産業界・大学・金融機関・労働団体(産
官学金労)の連携を促すことにより、政策の効果をより高める工夫を行う。
この観点から、必要に応じて施策の実施において民間を含めた連携体制の
整備が図られている必要がある。
(5)結果重視
効果検証の仕組みを伴わないバラマキ型の施策は採用せず、明確なPDCA1
メカニズムの下に、短期・中期の具体的な数値目標を設定し、政策効果を客
観的な指標により検証し、必要な改善等を行う。
すなわち、目指すべき成果が具体的かつ適切な数値で示されており、その
成果が事後的に検証できるようになっていなければならない。また、成果の
検証結果により取組内容の変更や中止の検討が行われるプロセスが組み込
まれており、その検証や継続的な取組改善が容易に可能である必要がある。