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特定医療法人豊司会
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広報誌
新門司病院
新門司病院
広報誌
「癒し」
広報委員会
発行
「 癒 し 」
2015
理念
Vol.29
私達は医療を通して社会に貢献します
私達は病める人ともに悩み、考え、行動します
私達は最高の医療を提供できるよう研鑽します
基本方針
地域や地域福祉・医療機関との連携を密にし、地域のニーズに貢献する
患者の権利を認識し尊重する
職員は絶えず医学的知識の向上のため、たゆまなき研修に励む
医療の質の向上と安定した経営を維持する
特集
最新のアルコール依存症治療
アルコール依存症の早期介入と入院治療から
退院後まで新門司病院は早期介入を念頭に
一貫した治療システムを提案します。
○トピックス
○只今奮闘中
○2014 出来事・行事
○地域精神医療推進室、地域連携・生活支援室のご案内
○診療案内
Vol.29
April
特定医療法人豊司会
特集
新門司病院
広報誌
「癒し」
Vol.29
最新のアルコール依存症治療
当院はアルコール健康障害対策基本法推進賛同団体です
当院のアルコール依存症治療について
アルコール依存症治療専門プログラム
クリニカルパスを用いた円滑な治療
早期では減酒指導も可能
認知行動療法を用いた入院治療
院内断酒会(北九州断酒友の会新門司病院支部)
アルコール健康障害対策基本法推進賛同団体
福岡県飲酒運転撲滅運動推進条例指定医療機関
うつ病との合併にも対応
アルコール依存症になると…?
•アルコール依存症になると飲酒のコントロールを失い、健康が損なわれるだけではなく、飲酒に関連した様々な問題に家族や職場が巻
き込まれ、事態は時間とともに深刻になっていきます。
•飲酒を止められないのは、意志が弱いからではありません。止めようと思っても、アルコールの持つ精神依存と身体依存が強力なため、
止めることができないのです。
•アルコール依存症は完治することはできませんが、断酒することで依存症から回復することができます。しかし、自分ひとりの力や家
族のみの努力で依存症から回復することは困難です。
AUDITとは…?
•AUDIT(Alcohol Use Disorders Identification Test)は、世界保健機関(WHO:World Health Organization)の主導により作
成されたものです。
•AUDITは過度の飲酒をスクリーニングし、短時間で評価するための簡単な方法として医療従事者やさまざまな保健施設で使用されてい
ます。
•AUDITは現疾患の原因として、過度の飲酒の有無を特定する際に用いられます。これにより、ハイリスク飲酒者の節酒や断酒を支援し、
その結果として飲酒による有害事象を回避することを目的とした介入の枠組みです。また、AUDITはアルコール依存症や有害な飲酒に
特有な事象の特定にも有用です。
•AUDITは10の質問で構成され、それぞれ0~4点で回答する加点式スクリーニングテストです。
•点数の目安…1~7点:害の少ない使用、8点~19点:有害な使用、20点以上:アルコール依存症を疑う
アルコール依存症の治療とは…?
•一度、依存を形成してしまうとお酒とうまく付き合うことができません。お酒で失敗しない為には、お酒を断つ、すなわち「断酒」し
かありません。
•当院では専門の研修を修了したスタッフによる入院治療プログラムを中心に、院内断酒会や他の自助グループとも連携を図りながら、
患者様のニーズに沿った支援を行っていきます。
•アルコール依存症ではなくとも飲酒量を減らしたいと希望される方には、ワークブックと飲酒日記を用い、飲酒量低減を目的とした通
院治療も行っております(医師の診察の結果、断酒をお勧めする場合もあります)。
アルコール依存症の治療薬は?
•抗酒剤(シアナミド、ジスルフィラム)はALDH2の働きを阻害することで、一時的に酒に弱い体質を作ります。この状態で飲酒する
と、頭痛や動悸、吐き気、めまい等の不快な症状が出現します。このような副作用を理解して服薬することで、飲酒欲求を抑制するこ
とができ、また心の支えにもなります。
•アカンプロサートは中枢神経に作用し、アルコール依存により亢進したグルタミン酸作動性神経活動を抑制することで、飲酒に対する
欲求を抑制すると考えられています。ただし、心理社会的治療との併用が必要です。
治療を受けるには…?
•まずは地域連携生活支援室までご連絡ください。Tel(093)481-1368
•患者様の断酒の意志や酒害に対する認識をご確認ください。
•診療情報提供書をご用意ください。お急ぎの場合はFAXをいただき入院対応が可能かご検討させていただきます。※重篤な身体合併症
や多くの介助を要す方等は入院治療の対象外となる場合があります。
•患者様の否認が強く受診に至らない場合は、まずご家族からの相談等をお受けします。
癒し1
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新門司病院
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「癒し」
Vol.29
解毒期(入院初日~4週間)
入院治療は3ヶ月間を基本としています。
急にお酒をやめたことによる離脱症状(幻覚、けいれん発作)が心配されます。よって、
入院後の一定期間(1~4週間)は離脱症状や身体合併症の治療が中心になります。この
間は原則として外出泊できません。
主な内容:オリエンテーション、諸検査、離脱症状の治療、院内断酒会参加など
リハビリテーション期(解毒期終了後~3ヶ月)
「アルコール依存症治療プログラム」に参加していただきます。
長期の飲酒による生活の乱れを見直し、忍耐力や協調性を養うため、集団生活を基本とし
たアルコール依存症治療プログラムを準備しています。ここでは酒害について学び、アル
コールへの精神依存、身体依存といった問題の解決を図るとともに、社会復帰への準備を
進めていきます。また、ご家族にもアルコール依存症についての詳しい知識と断酒継続の
ための方法を学んでいただくため、断酒例会への参加をお勧めしています。
主な内容:作業療法、レクレーション、ミーティング、断酒勉強会、断酒会例会、座禅、
外出泊(入院1ヶ月後から)など
後治療期(退院後)
在宅復帰した後、実際に断酒を継続して社会復帰することが目標です。
定期的に外来通院し、心と体の健康維持に努めましょう。また、断酒会例会へ欠かさず参
加し、断酒の動機づけを行っていただきます。お一人で悩むことのないよう、お気軽にス
タッフへご相談ください。
※予後調査のため、看護師よりご自宅へお電話させていただくことがあります。
主な内容:外来通院、地域断酒会への入会、院内と地域断酒会例会への参加など
入院プログラムの一例
断酒勉強会
アルコール依存症に対する正しい知識を学びます。
変化のステージ
(ミーティング)
認知行動療法を用い、飲酒に関する偏った考えや行動に焦点を当て、「断酒」という行動変化を促し
ます。
ミーティング
(テキスト)
酒のない人生を始めるため、テキストのテーマに沿ってこれまでの生活を振り返り、断酒に向けて患
者さん同士で意見を交わします。
ウォーキング/
行 軍
飲酒生活で鈍った足腰の鍛錬を行います。患者さんの体力に応じて2~5㎞のコースを歩きます。弁当
持参で長距離を歩く「行軍」も不定期で行います。
作業療法/
レクレーション
手作業や体を動かして作業することで心を癒し、社会生活に適応する能力を回復させるリハビリテー
ションの一環です。ウォーキング、スポーツ、料理、創作活動などを行い、患者さん同士の親睦を深
める役割も果たします。
断酒会例会
同じ悩みを持つ仲間で集う自助グループの一つです。断酒生活を続けている人たちの体験発表などを
通じて、自分なりの具体的な断酒継続の方法を見つけます。
癒し2
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Vol.29
トピックス
アルコール依存症からの回復
~酒への依存、体験語って断つ~
平成26年12月にアルコール依存症などからの回復を支える小倉北区の支
援施設が、利用者らにこれまでの体験を語るセミナーを開催致しました。
回復プログラムなどに取り組む施設の代表としてゲスト参加した当院の
櫻井修診療部長は、講話の中で「仲間と話を共有するのは、回復に効果的
」と指摘しております。
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講話した医師の桜井さん=北九州市小倉北区
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(平成26年12月8日朝日新聞より抜粋)
癒し3
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只今奮闘中
新門司病院
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「癒し」
Vol.29
部署紹介…看護部
1病棟
急性期治療病棟(Ⅰ)
1病棟の目標
•思いやりのある心で患者さんと向き合います
•心暖まる声掛けを行い、患者さんと寄り添います
•チーム医療で、患者さんの最善をサポートします
1病棟は、精神症状が悪化し集中的に治療の必要な患者さんが入院される病棟です。個
人としての尊厳を尊重し、その人権に配慮しつつ、多職種(医師、看護師、作業療法士、
精神保健福祉士、臨床心理士など)がチームを組み、患者さんの症状にあった様々な治療
(精神療法・薬物療法・精神科作業療法等)を行っています。
急性期症状の軽減と心身の安静に努めながら、入院中における合併症や事故防止にも十
分に配慮し、患者さんの不安軽減・安全の確保に努めています。また、患者さんが安心し
て治療に専念していただける療養環境の整備にも力を注ぎ、質の高い治療・看護を提供し
3ヶ月内(平均入院期間62日)の早期社会復帰を目指しています。
その他にも患者さんの人権を尊重し、その後の円滑な治療関係をつくることを目的とし
情報(インフォームドコンセント)を伝えて行く努力を心がけております。
癒し4
1病棟は、患者さんの人権を尊重した療養環境を
提供して、急性期の患者さんが安心して治療を
受けられる構造となっています。
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しんもじ
フラッシュ
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Vol.29
ニュース
今年も『北九州マラソン2015』に出場しました
2月8日の「北九州マラソン2015」に3名の職員が出場しました。
強風と寒さの中、全員が無事に完走しました。完走した時の喜びを分かち合う
ことができました。感動をありがとう。来年も懲りずに出場するとの事です。
頑張って下さい!!
表彰・認定
福岡県医師会永年勤続表彰(30年勤続)・・・2病棟課長
福岡県医師会永年勤続表彰(20年勤続)・・・2病棟
福岡県医師会永年勤続表彰(20年勤続)・・・2病棟
福岡県医師会永年勤続表彰(10年勤続)・・・外来主任
福岡県医師会永年勤続表彰(10年勤続)・・・3病棟
福岡県医師会永年勤続表彰(10年勤続)・・・南病棟
福岡県医師会永年勤続表彰(10年勤続)・・・2病棟
坪根 正
植木夏美
宮木稚春
矢田芳子
辻野恵子
柏木紀美
古谷憲一
いつの間にか病院に入職して時日が経ちました。これからも頑張って充実した日
々を送りたいと思います。よろしく御願いします。
精神科薬物療法認定薬剤師認定・・・薬剤課
課長
池田美幸
2年間の苦労の末ようや
く精神科薬物療法認定薬
剤師として認定をしてい
ただきました。薬に関し
てわからないことや、お
困りのことがありました
ら、ご遠慮なくご相談く
ださい。
癒し5
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Vol.29
2014の行事・出来事
病院機能評価受審
3月
4月
5月
院内研究発表
スポーツイベント祭
地域精神医療推進室開設
盆踊り大会
8月
開院50周年記念
10月
9月
院内研究発表
猿喰地区塩抜き穴清掃活動
職員旅行
九州精神医療学会発表
11月
文化祭
12月
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新門司病院
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「癒し」
Vol.29
地域精神医療推進室、地域連携・生活支援室のご案内
地域精神医療推進室、地域連携・生活支援室は、当院にて皆様
に安心して気持ち良く治療を受けていただくための窓口です。
皆様がお困りの際は、お気軽に声をお掛けください。
下記のような支援と相談に応じています。
●入退院の相談と支援
早期入院支援、通常の入院支援…
● 地域医療支援
通院支援、デイケア、訪問看護…
● 地域生活支援
介護保険、障害者総合支援等のサービス…
● 地域連携
様々なサービスについての情報提供…
問合せ先
病院電話 093(481)1368
受付時間 月~金
直通電話093(481)8844
9:00~17:00
土 9:00~12:30
診
診療科目 精神科
神経内科
内科
内線171 172
療
案
内
リハビリテーション科
診療時間
午前
9:00~12:30
受付12:00まで
午後
13:30~17:00
受付16:30まで
新患の方の受付は午前11:30 午後16:00まで
休診日
土曜午後休診・日曜、祝日
※新患の方は、できるだけ事前にお電話にて
ご相談ください。
外来担当医師名(平成27年4月1日現在)
月
PM
AM
火
白川知泰
櫻井修
櫻井征彦
白川知泰
水
白川伸一郎
櫻井修
木
金
土
櫻井征彦 白川伸一郎 白川伸一郎
白川知泰
櫻井修
プライバシー・ポリシー
当院は、患者様のプライバシーを尊重し個人情
報の適切な管理運営に努めています
患者様の権利
当院は、患者様が適切な医療を受け、安心して
治療に専念することが出来るよう、患者様の人
権尊重に努めています
休診
新門司病院
〒800-0102 福岡県北九州市門司区大字猿喰615番地
TEL 093(481)1368
FAX 093(481)5595
ホームページhttp://www.shinmoji.com
e-mail : [email protected]
編集・発行責任者:院長 白川 伸一郎
発行日:平成27年4月1日
発行部数:250部
★広報誌のバックナンバーは当院ホームページでご覧戴けます。
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