門司メディカルセンター 地域医療連携室だより

発行日 平成27年9月25日
門司メディカルセンター
地域医療連携室だより
こんにちは。平成 27 年 4 月から第 3 外科部長として赴任いたしました、松村勝
といいます。
個人的には後期研修医時代にも旧門司労災病院で修練を積み、その後東北労災病
院へ渡り、腹腔鏡下手術を中心に技術を学んできました。
今回、約 7 年ぶりに再び門司地区の医療に携わることができ光栄に思うとともに
身が引き締まる思いです。
上記にもあるように、鼠径ヘルニアは高齢になるにつれて罹患率が上昇する疾患
です。門司地区は高齢者が多く、患者数は非常に多い印象があります。
これまでは鼠径部の膨隆部分の近くを約 5cm 切開し、mesh などで修復する前
方法が主流でしたが、昨今の腹腔鏡下手術の広まりと診療報酬改定も影響し、腹腔
鏡下ヘルニア修復術を採用する施設が急増しています。
当科としては昨年から導入を開始し、本年 4 月より腹腔鏡下手術を第 1 選択とし、
9 月までに 20 例を経験しています。
本術式のメリットは①傷が 5mm を 3 箇所なので痛みが少ない②早期退院が可能
(術後在院日数は平均 2.8 日)③両側の評価が可能④再発が極めて少ない、などです。
デメリットとしては、一般的に①手術時間が延びる②全身麻酔が必要になるなど
ですが、当科では手術時間の平均が 60 分前後ですので、大幅な延長は見られませ
ん。
また、出血は極めて少ないため、抗凝固・抗血小板薬は休薬することなく行って
います。
下腹部手術歴(前立腺・膀胱・直腸など)の有無も特に問いません。
技術の進歩に伴い、鼠径ヘルニアをより安全に確実に治療することができるよう
になっております。
発行日 平成27年9月25日
また、当科では鼠径部以外のヘルニア(腹壁瘢痕ヘルニア、食道裂孔ヘルニアな
ど)にも腹腔鏡下手術を導入しています。特に、食道裂孔ヘルニアに関しては、逆
流性食道炎や胸部違和感、息切れ、咳嗽などの症状を伴う症例に関しては手術適応
となります。開腹手術と比較し、創が小さく回復が非常に早いため、満足していた
だけています。
食道裂孔ヘルニアによる合併症でお悩みの患者さんがおられましたら是非ご紹介
ください。
腹腔鏡下ヘルニア修復術はまだまだ認知度の低い手術方法ではありますが、非常
に良好な術後経過を得ています。その他の消化器疾患の治療と合わせ、門司地区に
貢献できるように努めますので、今後とも宜しくお願い致します。
門司メディカルセンター
第三外科部長 松村 勝
地域医療連携室からのおしらせ
この度、医師の異動がありましたのでお知らせします。
[新任] 平成27年9月1日付け
よろしくお願いいたします。
脳神経外科
黒川 暢
[退職] 平成27年8月31日付け
お世話になりました。
脳神経外科
近藤 弘久
発行日 平成27年9月25日
この度平成 27 年 8 月末で退職されました近藤弘久先生の
後任として、平成 27 年9月1日付けで脳神経外科に配属とな
りました。8月末に脳神経外科専門医を取得し、一脳神経外科
医として門司地域の脳神経疾患の治療に携わることが出来れば
と考えております。特に専門分野としていきたい脳血管障害は
早期治療が必要不可欠であり、脳卒中が疑われる患者様がいら
っしゃいましたら気軽にお声をお掛け下さい。今後とも宜しく
お願いします。
脳神経外科
黒川
9 月 30 日(水)に地域医療支援病院運営会議を開催します。
地域医療支援病院は、地域のかかりつけ医等からの要請に適切に対応し、また、地
域における医療の確保のために必要な支援を行えるよう、医師会の代表の方等地域の
有識者の方に業務遂行状況について報告、意見をお伺いする事となっています。参加
をお願いしました先生方には、ご多忙のところ、出席方よろしくお願いいたします。
会議の内容は、来月の「連携室だより」にて報告いたします。
病院理念
働く人々と地域の人々の健康管理の支援と信頼される医療を提供します。
発行
独立行政法人 労働者健康福祉機構 九州労災病院門司メディカルセンター 地域医療連携室
〒801-8502 北九州市門司区東港町3番1号
TEL:093-332-7616(直通)
課長
小関 浩文
係長
上田 昌史
PHS:093-332-1250(連携室担当看護師直通) 事務
上田 英理子 天野 有希
FAX:093-331-3466(直通)
本田 美穂
MSW 柿内 陽子
看護師 野副 可奈子
小山 真純
暢