ビフレンダー BEFRIENDER BEFRIENDER 第 83 号 2015 年 8 月 発 行 ☐ 新理事 長・新 所長が 選任さ れまし た。~ 第 1 6 回 総 会 ・ 新 理 事 会 5 月 30 日 (土 )長 堀 安 田 ビ ル 4 階 会 議 室 で 大 阪 自 殺 防 止 セ ン タ ー の 第 16 回 総 会 (NPO 法 人 設 立 以 前 も 含 め て 通 算 38 回 )が 開 催 さ れ ま し た 。2014 年 度 活 動・決 算 報 告 、2015 年 度 事 業 計 画・ 活動予算、規則改正案、役員の選任案が承認され、センター新所長には北條達人さんが選任 されました。自殺防止活動を継続させるためにはボランティアの確保が欠かせず、いかに新 しいボランティアを増やしていくか、さらに運営費においても、補助金の減額など厳しい状 況が予想される中、広報、募金活動を強化していくことが、今 後の大きな課題であることを確認して総会を終えました。 ま た 、7 月 11 日 新 理 事 会 が 開 催 さ れ 、長 年 お 世 話 に な っ た 菅 生理事長が退任されることとなり、新理事長には前副理事長・ 元センター所長の横田康生さんが選任されました。今年度も当 センターの活動へのご支援をよろしくお願いいたします。 � 横 田康 生理事長 ご挨拶 日夜、自殺防止活動に励んでおられるビフレンダーの皆様、また、その活動をご支援くだ さる皆様に、心より敬意と感謝の意を表します。 さ て 、1996 年 よ り 、当 セ ン タ ー の 活 動 を 大 き く 支 え 、見 守 っ て い た だ い た 菅 生 理 事 長 が ご 退任されることになりました。非常に残念ですが、ご在任中のご厚情に改めて深謝いたしま す。 ま た 、こ の た び 菅 生 理 事 長 の 後 任 と し て 、身 に 余 る 重 責 を 担 う こ と に な り ま し た 。 1984 年 に 第 15 期 相 談 ボ ラ ン テ ィ ア と し て 認 定 を 受 け 、 30 年 間 コ ー ラ ー の 声 に 耳 を 傾 け て ま い り ま した。今後は電話を離れ、当センターが自殺念慮を抱く方々にとって、一筋の光明となるよ う、皆様方のご指導とご協力をいただき、微力ながらこの重責を全うするよう努めてまいり ます。よろしくお願い申しあげます。 � 北 條達 人 所長(ディ レクタ ー )ご挨 拶 さ る 5 月 30 日 の 総 会 に よ り 、新 た に 所 長 に 選 任 さ れ 、就 任 い た し ま し た 。こ れ か ら 4 年 間 、 もとより微力ではございますが、皆様のお力添えをいただき、所長の責任を果たしたいと思 います。 現在センターはボランティアの不足や資金の不足など、多くの課題を抱えております。こ れ か ら 5 年 、10 年 と セ ン タ ー の 活 動 を 継 続 さ せ て い く た め に は 、ど れ も 早 急 に 取 り 組 ま な け ればならない大きな課題です。まずはボランティアのつながりを大切にし、それからメンバ ー一同、力を合わせて乗り越えていけたらと思っております。 コーラーの声や鳴り続ける電話のコール音を聞くたび、相談電話の必要性を実感いたしま す。死にたいと考えるほど追いつめられたつらい気持ちに耳を傾けられるよう、 今後も多くの課題と向き合い、努力していきたいと思います。今後ともご支援の ほど、どうぞよろしくお願いいたします。 □「自死遺族 支 援フォーラム」を開催しました。 厚 生 労 働 省 H26 年 度 自 殺 防 止 対 策 事 業 と し て 『 自 死 遺 族 支 援 フ ォ ー ラ ム 』 〜 自 死 遺 族 支 援 さ ま ざ ま な 形 〜 を 2015 年 3 月 1 日 ( 日 ) 四 日 市 市 総 合 会 館 で 開 催 し ま し た 。 このフォーラムは近畿で自死遺族わかちあいの会を開催している団体のネットワーク 『 自 死 遺 族 近 畿 ネ ッ ト 連 絡 会 』の 皆 様 の ご 協 力 を 得 て 実 施 し ま し た 。 『自死遺族近畿ネット連 絡会』のメンバーはこころのカフェきょうと、リメンバー神戸、親の自死を語る会、はまか ぜ の つ ど い 堺 、よ り そ い の 会 あ か り( 奈 良 い の ち の 電 話 )、凪 の 会 お う み 、大 阪 自 殺 防 止 セ ン ター6 団体です。 自死で身近な人を亡くした人は亡くなった人をしのぶこともできず、一人でしんどさを抱 えてどこにもだれにも話もできずにおられるだろうと思います。こういうわかちあいの会や つどいがあることをご存知ない方もたくさんいらっしゃいます。実際、わかちあいに来られ た 方 か ら「 こ ん な 会 が あ る こ と を 知 ら な か っ た 。も っ と 早 く 来 た か っ た 。」と い う 声 を 聞 き ま す。そこで遺族支援をしているところがこんなにたくさんあることをより多くの人に知って もらいたいという思いで、一部は基調講演として「自死遺族の置かれた立場」をテーマに梁 勝則さん(リメンバー神戸代表、医療法人林山朝日診療所理事長)からお話しいただき、二 部はリレートークという形で①「親の自死を語る会」③「こころのカフェきょうと」④「凪 の会 お う み 」⑤ 大 阪 自 殺 防 止 セ ン タ ー 「土曜日のつどい」 「水曜日のつどい」 のちの電話「よりそいの会 ⑥奈良い あかり」⑦「ガーベ ラ会」⑧「三重県分かち合いの会」⑨「自死遺族 支 援 弁 護 団 」⑩( 自 死・自 殺 相 談 セ ン タ ー )sotto ⑪リメンバー神戸 の 11 か 所 の 紹 介 を す る と い う内容で行いました。 ほんとうは身近な人を自死で亡くすという人を 増やさないようにすることが大切だと思いますが、 現実は少なくなることはありません。相互に話をききあうわかちあいの会も大切ですが、そ れだけではなく、こころも身体もしんどさを軽減できるようないろんな形の自 死遺族支援が必要だと思います。 私たちは電話相談で培った「傾聴とビフレンディング」を基本として、少し でもご遺族や身近な人を自死で亡くされた方のしんどさをやわらげられる場としてこれから もわかちあいの会を続けていきたいと思います ☐ BW 国 際会議に 出席し ました 。 BW っ て … ? ビ フ レ ン ダ ー ズ ( Befrienders )・ ワ ー ル ド ワ イ ド ( Worldwide)、 イ ギ リ ス のサマリタンズから世界に広がっているビフレンダーズの集まりで、日本の6つの自殺防止 セ ン タ ー を ふ く め 、 世 界 約 40 ヶ 国 、 約 400 の セ ン タ ー が 加 盟 し て い ま す 。 6 月 20 日( 土 )、21 日( 日 )、カ ナ ダ の モ ン ト リ オ ー ル で 5 年 ぶ り に BW 国 際 会 議 が 開 か れ 、 デ ィ レ ク タ ー は じ め 3 人 が 参 加 し ま し た 。 11 か 国 30 人 が 集 ま る 会 議 の 今 回 の テ ー マ の 一 つ は 、「 自 殺 防 止 に 関 す る テ ク ノ ロ ジ ー ( 技 術 )」 で 、 各 国 か ら は 、 若 い 人 が 相 談 し や す い よ う にチャット(インターネットを利用した文字による対話)を用いていること、またビフレン ダー間の連絡にフェイスブックを利用すると関係者の意思疎通がはかれることなど、の発表 がありました。他に各センターの兄弟姉妹関係を深めること(大阪はイギリスのヨークセン タ ー と 兄 弟 姉 妹 セ ン タ ー で す 。)、 ま た よ り よ い ビ フ レ ン デ ィ ン グ の た め の 効 果 的 な 研 修 に つ いて、話し合いました。 インドからは、津波などの被災地域からは電話が出来ないので、その地域に出向いて相談 活動を行った事例、東欧のリトアニアからはユースラインいう若者向け相談電話を運営して お り 、 政 府 が 40% 運 営 補 助 し て 行 っ て い る こ と の 報 告 が あ り ま し た 。 大 阪 セ ン タ ー か ら は 、 2014 年 度 よ り BW 会 費 ( 大 阪 は 年 間 約 1 万 円 負 担 ) が 集 め ら れ て い る の で 、 BW の 予 算 ・ 決 算 を 開 示 さ れ る よ う 要 望 し 、 了 解 さ れ ま し た 。 活動地域や言葉は異なっても、感情に寄り添って自殺を防止するという姿勢は共通してお り、ディナーパーティーなどを通して参加者と交流し、世界に多くの仲間がいることを肌で 感 じ 元 気 づ け ら れ ま し た 。ま た BW の 議 長 や 理 事 、日 本 を 担 当 す る 東 ア ジ ア の コ ー デ ィ ネ ー タ ー ほ か 幹 部 の 方 々 と お 互 い カ オ が わ か る 関 係 を 築 け た こ と は 、BW の 一 員 と し て の 実 感 が 湧 き 、 研 修 プ ロ グ ラ ム や 相 談 の 基 本 姿 勢 で あ る BW 憲 章 に つ い てより関心が深まりました。 今回の会議は、 「 国 際 自 殺 予 防 学 会 」の 第 28 回 世 界 大 会に引き続いて開催され、両方参加したメンバーは、来 年 5 月東京で開催される国際自殺予防学会・アジア太平 洋地域大会に参加希望を述べられ、東京での再会を約し て帰国の途に着きました。今回の参加にあたってご尽力 いただいた皆さまに感謝いたします。 ( 左 よ り )ポ ー ン シ ッ プ 東 ア ジ ア 地 域 コ ー デ ィ ネ ー タ ー 、マ ー チ ン BW 議 長 と ディナーパーティーのひととき ☐ ボラン ティア 養成講 座を 10 月 28日 から開 催 大阪自殺防止センターでは春と秋の年 2 回ボランティア養成講座を開催しており、約 4 ヶ 月 間 の 体 験 学 習 中 心 の ロ ー ル プ レ イ 研 修 と 約 1 0 ヶ 月 の 実 習 で 構 成 さ れ て い ま す 。 83 期 ボ ラ ン テ ィ ア 養 成 講 座 は 10 月 28 日 か ら 毎 週 水 曜 日 に 開 催 さ れ ま す 。時 間 は 午 後 1 時 か ら 4 時 ま でです。センターの仕事は電話相談だけではありません。遺族の会のスタッフなど自殺防止 活動にたくさんの方のお力が必要です。関心ある方は、ぜひご連絡下さい。 82 期 の 養 成 講 座 は 、 4 月 15 日 か ら 毎 週 水 曜 日 夜 に 開 催 し ま し た 。 講 座 の 広 報 に あ た り 、 3 月 3 日(火)センター理事でもある精神科医の渡辺洋一郎先生をお招 き し 、「 精 神 科 疾 患 と 自 殺 」 の テ ー マ で 、 公 開 講 演 会 を 開 催 し ま し た 。 人を自殺に追い込む最大の因子は、 「 孤 独 」と「 絶 望 」で あ り 、自 分 の ことを心配してくれる人、良くなることを願ってくれる人がいるとい ったつながり感が防波堤となる。 「 繋 が っ て い る 」と い う 思 い を 持 っ て もらうことが自殺予防の本質である、というお話で心に強く残るもの となりました。 西原由記子追悼文集「聴く」が刊行 「大阪自殺防止センター」の立ち上げに参加され、また大阪に続き東京で自殺防止センタ ーを設立し、その後、松山、宮崎、熊野、岩手、あいちの各センターの設立にご尽力されて、 今年 2 月 7 日にご逝去された西原由記子さんの追悼文集が刊行されました。 西原さんの熱く、優しく、繊細だけどバイタリティあふれる魅力的な姿を 見せてくれる本です。本を希望される方は事務局までご連絡ください。 ~自 死 遺 族 のつどいのご案 内 ~ 【大 阪 自 殺 防 止 センターの「わかちあいの会 」について】 土曜日のつどい 毎月第1土曜日 水曜日のつどい 午後2時~4時 毎月第3水曜日 午後5時~7時 JR 茨 木 駅 近 く 地下鉄長堀橋駅近く 「長堀安田ビル」 「渡辺クリニックデイケアルーム」 参加費:300円 参加費:300円 (1月・5月は休会) 詳しくは事務局におたずね下さい。 認 定 NPO 法 人 国 際 ビフレンダーズ大 阪 自 殺 防 止 センター 〒 542-0081 大 阪 市 中 央 区 南 船 場 1-11-9 長 堀 安 田 ビ ル 9F http://www.spc-osaka.org/ 事務局 電 話 : 06-6260-2155 FAX06-6260-2157 (月 ~ 金 ;午 前 10 時 ~ 午 後 5 時 )
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