第14回 図書館業務と情報資源

第14回
図書館業務と情報資源
ここでは図書館情報資源論に関わる図書館業務を記載する。
選書・発注→第13回を参照のこと
• 受入業務
– 受取チェック
– 会計処理
– 図書装備
• 目録・分類→「情報資源組織論」参照
• 補修・保存・廃棄
図書館情報資源概論
福田博同2015
第14回
受取システム
図書館業務と情報資源:受入業務
手順
•受取リスト(発注番号,タイトル,著者,版,出版社,出版年,冊
数,ISBN)と現物照合
•欠品、落丁、乱調のチェックと同データ入力
•図書等登録番号付与
第14回
会計システム
•予算登録処理
•当初予算,費目別配分処理
•会計処理
•受取リストからの精算処理
•予算執行状況照会
•クレーム処理
•欠品等書店への連絡処理
•書店登録修正処理
図書館業務と情報資源:受入業務
図書装備
手順
•蔵書印押印(「天」または「遊び紙」等)
•目録担当より「図書記号」受取り
1.
2.
3.
•
1.
•
•
•
図書記号(分類番号+著者記号等) 打出し→「背」に貼付
登録番号ナンバリング→「遊び紙」等
登録番号打出し→「遊び紙」に貼付または 4と一体
バーコード打出し→裏表紙に貼付(例:AIM Group)
ICタグ打出し→裏表紙またはページの間に貼付。
4,5一体型もあり(例:TRC)
ICタグ(RFID式のセキュリティマーカー)はブックディテクション用に
タトルテープ(磁気テープ)貼付(ブックディテクション用)(例:住友3M)
•オーバーコート(透明フィルム)
•ブックカバーや、本体の上に貼付(例:Kihara)
•オーバーラミネート
• バーコードやICタグ等の上に貼付(例:AIM Group)
資料収集実務(購入以外)
•寄贈
•基準,ガイドラインを策定し処理。例:
•都立図書館
•熊谷市立図書館
•筑波大学附属図書館
•紀要類寄贈:例:三重大学図書館
•移管
•市区町村図書館→県立図書館(保存図書館)例:岡山県
資料収集方針
•協力貸出
•県立図書館→学校図書館例:埼玉県立図書館
•交換
•大学の紀要類:学科研究室同士
資料収集実務(購入以外)
•寄託
法的な指定を受けて,一定の出版物を網羅的に収集
することができるよう,その保存用コピー(deposit
copy)を自動的に受け取り,これを公開,保存する図
書館(コトバンク)
例:国連寄託図書館14館
•規程例:一橋大学附属図書館
•会員加入
•例:日本図書館協会に機関で加入:施設会員→『図
書館雑誌』、『現代の図書館』等を会費に応じて選択。
雑誌の製本
•
雑誌の各号は散逸しやすい、一定期間でまとめて製
本、もしくは廃棄候補を選択。
製本決定の場合の手順
•
各号をまとめる→総目次・総索引の確認→リストデータ作成
→業者へ発注・製本→納品→受入・備品登録→配架
•
この間の期間が短いほど良い
•
この間の流れをWebで追跡できれば良い
• 製本の種類:上製本, 並製本, くるみ製本, 観音製本
•
製本業者の説明例:ナカバヤシ , 美装社 ほか
•
製本講習会テキスト(都立図書館)
資料保存
• 資料保存ガイドライン(例:都立図書館2010)
• 保護・修理
• 原形保存
• 媒体変換
•
国立国会図書館:デジタル化基本方針
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国立国会図書館:資料デジタル化の手引き2011
課題:↑の手引きの要点をまとめよ
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国立国会図書館:著作権処理について
資料保存
• 資料劣化調査(例:都立図書館)
• 酸性紙(第5回p.12参照):紙の劣化/臼田誠人
課題↑の要点をまとめよ
• TACフィルム(第5回p.11参照)
課題↑の要点をまとめよ
• 破損等の補修
•
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修理に使う道具類:(例:都立図書館)
神奈川県:資料の修復と保存2011
• 同質和紙繊維水溶液→リーフスキャニングマシン
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国立公文書館被災公文書等修復マニュアル2015