(1) 組織形態別経営体数

1 農林業経営体
・ 農林業経営体数は27,420経営体で、5年前に比べて5,658経営体(17.1%)減少している。
内訳としては、農業経営体数が26,361経営体で16.8%減少し、林業経営体数が3,230経営体で25.6%
と、農林業ともに減少している。
表1 農林業経営体数
単位:経営体、%
農林業
経営体
実 数
2010年
2015年
増減数
増減率
農業経営体
林業経営体
33,078
27,420
31,683
26,361
4,341
3,230
△ 5,658
△ 17.1
△ 5,322
△ 16.8
△ 1,111
△ 25.6
2 農業経営体
(1) 組織形態別経営体数
・ 農林業経営体数の構成割合を組織形態別にみると、法人化していない経営体が97.2%と大部分を占
めている。
一方、法人化している農業経営体数は726経営体で、5年前に比べ167経営体(29.9%)増加し、法
人化が進みつつある。
表2 組織形態別経営体数
単位:経営体、%
法 人 化 し て い る
合計
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
31,683
26,361
△ 5,322
△ 16.8
100.0
100.0
会 社
農事組合
法 人
計
559
726
167
29.9
1.8
2.8
小計
45
66
21
46.7
0.1
0.3
429
575
146
34.0
1.4
2.2
株式会社
423
558
135
31.9
1.3
2.1
合名・合資
会 社
3
7
4
133
0.0
0.0
地方公共団
体・財産区
法 人 化 し て い る
合同会社
3
10
7
233
0.0
0.0
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
農協
67
70
3
4.5
0.2
0.3
52
51
△1
△ 1.9
0.2
0.2
0
0
0.0
0.0
法人化し
ていない
各種団体
小計
相互会社
個人経営体
その他の
各種団体
森林組合
1
1
0
0
0.0
0.0
14
18
4
28.6
0.0
0.1
1
その他
の法人
18
15
△3
△ 16.7
0.1
0.1
2
0.0
0.0
31,122
25,635
△ 5,487
△ 17.6
98.2
97.2
30,994
25,560
△ 5,434
△ 17.5
97.8
97.0
(2) 農業経営組織別経営体数
・ 農業経営組織別に農業経営体数をみると、販売のあった経営体は23,907経営体で5年前に比べて
15.8%減少している。
内訳をみると、複合経営が5,374経営体(29.0%)に対し、単一経営が18,533経営体(71.0%)と7割
以上を占めている。
・ 単一経営体数の構成割合を農産物部門別にみると、最も多いのは稲作の37.7%で、次いで肉用牛
21.8%となっている。
5年前と比較してみると、稲作、工芸農作物、果樹類、花き・花木、酪農、肉用牛、養豚、養鶏が
減少し、雑穀・いも類・豆類、露地野菜、施設野菜、その他の作物、その他の畜産が増加している。
、
表3 農業経営組織別経営体数
単位:経営体、%
単 一 経 営 ( 主 位 部 門 の 販 売 金 額 が 8 割 以 上 の 経 営 体 )
販売の
あった
経営体
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
28,394
23,907
△ 4,487
△ 15.8
-
計
稲作
20,272
18,533
△ 1,739
△ 8.6
100.0
100.0
7,843
6,986
△ 857
△ 10.9
38.7
37.7
雑穀・いも
類・豆類
麦類作
4
4
0
0.0
0.0
0.0
工芸農作物
527
567
40
7.6
2.6
3.1
露地野菜
403
245
△ 158
△ 39.2
2.0
1.3
1,399
1,415
16
1.1
6.9
7.6
施設野菜
2,335
2,342
7
0.3
11.5
12.6
単 一 経 営 ( 主 位 部 門 の 販 売 金 額 が 8 割 以 上 の 経 営 体 )
花き・花木
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
455
394
△ 61
△ 13.4
2.2
2.1
その他の
作物
355
430
75
21.1
1.8
2.3
酪農
254
208
△ 46
△ 18.1
1.3
1.1
農林業センサス
肉用牛
養豚
4,667
4,046
△ 621
△ 13.3
23.0
21.8
317
211
△ 106
△ 33.4
1.6
1.1
マスコットキャラクター
2
養鶏
その他の
畜産
養蚕
453
435
△ 18
△ 4.0
2.2
2.3
0
0.0
0.0
0.0
28
42
14
50.0
0.1
0.2
果樹類
1,232
1,208
△ 24
△ 1.9
6.1
6.5
複合経営
(主位部門が
80%未満の
経営体)
8,122
5,374
△ 2,748
△ 33.8
-
(3)農産物販売金額規模別にみた農業経営体数
・ 農産物販売のあった農業経営体数を金額規模にみると、5年前に比べて売上金額規模の小さい経営
体が減少し、5,000万円以上層が増加しており、特に5億円以上層の率が全国を上回っている。
構成割合が最も多いのが「50万円未満」で27.4%。次いで、「50∼100万円未満」10.7%、「100∼
200万円未満」9.6%と、200万円未満で全体の約半数を占める。
(図1)農産物販売金額規模別経営体数の増減率
(%)
38.9
40.0
30.4
30.0
20.0
10.1
10.0
-1.4
-10.0
-14.2 -14.1
-30.0
-14.4 -14.8
-29.1 -26.6
-40.0
50万円
未満
-8.9 -9.7
-22.7 -23.1
50∼
100
100∼
500
500∼
1000
1000∼
3000
宮崎県
3000∼
5000
5000∼
1億円
計
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
31,683
26,361
△ 5,322
△ 16.8
100.0
100.0
300∼500
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
2,184
1,891
△ 293
△ 13.4
6.9
7.2
3,000∼
5,000
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
483
476
△7
△ 1.4
1.5
1.8
1∼5億円
5億円以上
全国
表4 農産物販売金額規模別経営体数
実数
15.5
0.7
0.0
-20.0
12.5
12.5
単位:経営体、%
農産物の
販売なし
3,289
2,454
△ 835
△ 25.4
10.4
9.3
500∼700
1,524
1,304
△ 220
△ 14.4
4.8
4.9
5,000∼
1億円
387
426
39
10.1
1.2
1.6
50万円未満
7,986
7,223
△ 763
△ 9.6
25.2
27.4
700∼1,000
1,790
1,533
△ 257
△ 14.4
5.6
5.8
1∼3億円
245
271
26
10.6
0.8
1.0
3
50∼100
3,998
2,833
△ 1,165
△ 29.1
12.6
10.7
1,000∼
1,500
1,981
1,713
△ 268
△ 13.5
6.3
6.5
3∼5億円
44
54
10
22.7
0.1
0.2
100∼200
3,537
2,532
△ 1,005
△ 28.4
11.2
9.6
1,500∼
2,000
1,040
959
△ 81
△ 7.8
3.3
3.6
5億円以上
36
50
14
38.9
0.1
0.2
200∼300
2,313
1,791
△ 522
△ 22.6
7.3
6.8
2,000∼
3,000
846
851
5
0.6
2.7
3.2
(4) 農産物売上金額1位の出荷先別経営体数
・ 販売のあった経営体のうち、最も売上高が高かった出荷先としては、農協が最も多く6割以上を占
めている。5年前と比べると、小売業者が19.0%、食品製造業・外食産業が16.4%増加している。
表5 農産物売上金額1位の出荷先別経営体数
農産物の
販売の
あった
経営体
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
28,394
23,907
△ 4,487
△ 15.8
100.0
100.0
実数
単位:経営体、%
農産物売上金額1位の出荷先別
農協以外の
集出荷団体
農 協
18,653
15,902
△ 2,751
△ 14.7
65.7
66.5
3,885
2,178
△ 1,707
△ 43.9
13.7
9.1
卸売市場
小売業者
2,606
2,614
8
0.3
9.2
10.9
食品製造
業・外食
産 業
735
875
140
19.0
2.6
3.7
消費者に
直接販売
305
355
50
16.4
1.1
1.5
1,654
1,404
△ 250
△ 15.1
5.8
5.9
その他
556
579
23
4.1
2.0
2.4
(5)経営耕地面積規模別にみた農業経営体数
・ 経営耕地面積規模別に農業経営体数の構成割合をみると、「0.5∼1.0㏊未満」が29.2%と最も多く、
次いで「0.3∼0.5㏊未満」17.9%となっており、1.5㏊未満が全体の約7割を占めている。
5年前と比べると、10㏊未満の経営体が減少し、10㏊以上が「50,0∼100.0㏊未満」を除く全ての
層で増加している。
その結果、1経営体当たり経営耕地面積は0.18㏊増の1.79㏊と規模が大きくなっている。
(図2)経営耕地面積規模別経営体数の増減率
(%)
90
宮崎県
全国(北海道を除く)
70
66.7
53.4
50
30
22.0
10
27.2
31.9
34.8
-0.7
-18.2 -20.5
1ha未満
-17.6
-17.9
1∼5
5∼10
10∼20
20∼30
30∼50
-20.0
50∼100
表6 経営耕地面積規模別経営体数
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
31,683
26,361
△ 5,322
△ 16.8
100.0
100.0
5.0∼10.0
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
1,240
1,231
△9
△ 0.7
3.9
4.7
100ha以上
単位:経営体、㏊、%
経営耕地なしを
含む0.3ha未満
計
実数
25.0
3.2
-10
-30
20.0 23.4
1,138
1,161
23
2.0
3.6
4.4
10.0∼20.0
232
356
124
53.4
0.7
1.4
0.3∼0.5
5,859
4,730
△ 1,129
△ 19.3
18.5
17.9
20.0∼30.0
0.5∼1.0
9,612
7,690
△ 1,922
△ 20.0
30.3
29.2
30.0∼50.0
40
48
8
20.0
0.1
0.2
12
20
8
66.7
0.0
0.1
4
1.0∼1.5
5,296
4,158
△ 1,138
△ 21.5
16.7
15.8
50.0∼100.0
10
8
△2
△ 20.0
0.0
0.0
1.5∼2.0
2.0∼3.0
3,020
2,451
△ 569
△ 18.8
9.5
9.3
2,956
2,503
△ 453
△ 15.3
9.3
9.5
1経営体当た
り経営耕地面
積
100ha
以 上
4
5
1
25.0
0.0
0.0
1.61
1.79
0.18
11.2
-
3.0∼5.0
2,264
2,000
△ 264
△ 11.7
7.1
7.6
(6) 経営耕地面積の集積割合
・ 経営耕地面積規模別に経営耕地面積の集積割合をみると、1∼5㏊の農業経営体が49.4%と約5割を占
めるが、5年前に比べると4.7ポイント減少している。
一方、5㏊以上が34.8%と5年前の27.6%に比べ7.2ポイント増加しており、経営耕地の集積が進んで
いることがうかがえる。
図3 経営耕地面積規模別の経営耕地面積集積割合
0
20
40
1ha未満
1∼5
80
100
10∼20
5∼10
18.2
平成22年
60
54.1
20∼30 30∼50
1.8
16.4
0.9
50∼100
1.4
100以上
5.9
1.2
【5ha以上:27.6%】
2.5
15.9
平成27年
49.4
17.8
1.6
1.2
1.7
10.0
【5ha以上:34.8%】
(7) 経営耕地
・ 経営耕地のある農業経営体数は、5年前に比べて5,388経営体減少の25,730経営体で、経営耕地総
面積も4,072㏊減少の45,985㏊となっている。
経営耕地面積の内訳をみると、田、畑、樹園地の全てで減少している。
また、借入耕地は、経営体数が減少する一方で、面積は増加している。
表7 経営耕地の状況
単位:経営体、ha、%
畑
田
経営耕地
の あ る
経営体数
実数
経営耕地
総 面 積
面積計
畑のある
経営体数
面積計
2010年
2015年
増減数
増減率
31,118
25,730
△ 5,388
△ 17.3
50,057
45,985
△ 4,072
△ 8.1
29,261
23,791
△ 5,470
△ 18.7
26,410
25,040
△ 1,370
△ 5.2
20,473
15,699
△ 4,774
△ 23.3
20,123
17,857
△ 2,266
△ 11.3
2010年
2015年
-
100.0
100.0
-
52.8
54.5
-
40.2
38.8
構成比
樹園地
樹園地
のある
経営体数
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
田のある
経営体数
4,257
3,630
△ 627
△ 14.7
-
借入耕地
面積計
3,524
3,088
△ 436
△ 12.4
7.0
6.7
借入耕地
のある
経営体数
借入耕
地面積
12,964
11,276
△ 1,688
△ 13.0
-
5
15,765
16,788
1,023
6.5
-
3 農家等
(1)農家数
・ 農家数は38,428戸で、5年前と比べて16.1%減少している。
農家の内訳をみると、販売農家数は25,552戸、自給的農家数は12,876戸で、5年前に比べてそれぞ
れ17.5%、13.3%減少している。
表8 農家数
単位:戸、%
総農家数
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
販 売
農家数
自給的
農家数
45,804
38,428
30,958
25,552
14,846
12,876
△ 7,376
△ 16.1
△ 5,406
△ 17.5
△ 1,970
△ 13.3
実 数
100.0
100.0
67.6
66.5
32.4
33.5
※農家 … 経営耕地面積が10a以上又は調査期日前1年間における農産物販売金額が15万円以上の世帯。
販売農家 … 経営耕地面積が30a以上又は調査期日前1年間における農産物販売金額が50万円以上の農家。
自給的農家 … 経営耕地面積が30a未満で、かつ、調査期日前1年間における農産物販売金額が50万円未満の農家。
(2)主副業別農家数(販売農家)
・ 販売農家の構成割合を主副業別にみると、最も多いのは副業的農家51.7%で半数を占めている。
5年前と比べて最も減少率が大きいのは準主業農家(△33.0%)で、構成比も16.4%から13.3%と
低下している。
主副業農家数を全国と比較すると、主業農家の割合は35.0%で全国よりも高く、副業的農家の割合
は51.7%と低くなっている。
(図4)主副業別農家数の構成
宮崎県
3,404戸
13.3%
8,940戸 35.0%
全国
294千戸 22.1%
0%
779千戸 58.6%
257千戸 19.3%
20%
主業
農家
準主業
農家
副業的
農家
13,208戸 51.7%
40%
60%
80%
100%
※主業農家…農業所得が主で、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる農家。
準主業農家…農外所得が主で、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる農家。
副業的農家…調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいない農家。
表9 主副業別農家数( 販売農家)
単位:戸、%
宮崎県
計
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実 数
30,958
25,552
△ 5,406
△ 17.5
100.0
100.0
主業農家
10,620
8,940
△ 1,680
△ 15.8
34.3
35.0
全国
計
準主業
農家
副業的
農家
5,083
3,404
△ 1,679
△ 33.0
16.4
13.3
15,255 1,631,206
13,208 1,329,591
△ 2,047 △ 301,615
△ 13.4
△ 18.5
49.3
100.0
51.7
100.0
6
主業農家
準主業
農家
副業的
農家
359,720
388,883
882,603
293,928
257,041
778,622
△ 65,792 △ 131,842 △ 103,981
△ 18.3
△ 33.9
△ 11.8
22.1
23.8
54.1
22.1
19.3
58.6
(3)農業就業人口(販売農家)
・ 販売農家の農業就業人口をみると、45,001人で5年前に比べて12,075人(△21.2%)減少している。
年齢階層別にみると、75歳以上が29.9%と全体の3割を占め、次いで「65∼69歳」が14.3%、「70
∼74歳」が14.1%となっている。
5年前と比べると、85歳以上の農業就業人口以外の全ての層で減少している。
また、平均年齢も65.1歳と 1.3歳上昇し、高齢化が進んでいることがうかがえる。
表10 農業就業人口
単位:人、歳、%
男女計
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
57,076
45,001
△ 12,075
△ 21.2
100.0
100.0
男
29,294
24,048
△ 5,246
△ 17.9
51.3
53.4
女
27,782
20,953
△ 6,829
△ 24.6
48.7
46.6
年齢階層別
15∼29歳
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
2,335
1,201
△ 1,134
△ 48.6
4.1
2.7
30∼34
1,146
948
△ 198
△ 17.3
2.0
2.1
35∼39
40∼44
1,269
1,161
△ 108
△ 8.5
2.2
2.6
1,654
1,287
△ 367
△ 22.2
2.9
2.9
45∼49
2,719
1,604
△ 1,115
△ 41.0
4.8
3.6
50∼54
3,935
2,666
△ 1,269
△ 32.2
6.9
5.9
55∼59
5,362
4,005
△ 1,357
△ 25.3
9.4
8.9
年齢階層別
65∼69
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
7,232
6,433
△ 799
△ 11.0
12.7
14.3
70∼74
9,561
6,363
△ 3,198
△ 33.4
16.8
14.1
75歳以上
15,444
13,438
△ 2,006
△ 13.0
27.1
29.9
75∼79
8,829
6,753
△ 2,076
△ 23.5
15.5
15.0
7
80∼84
5,023
4,643
△ 380
△ 7.6
8.8
10.3
85歳以上
1,592
2,042
450
28.3
2.8
4.5
平均年齢
(歳)
63.8
65.1
1.3
-
60∼64
6,419
5,895
△ 524
△ 8.2
11.2
13.1
(4)基幹的農業従事者(販売農家)
・ 販売農家の基幹的農業従事者は41,682人で、5年前に比べて7,516人(15.3%)減少している。
この結果、基幹的農業従事者の平均年齢は全国平均の67.0歳より1.8歳低い65.2歳となり、5年前に
比べて1.2歳上がっている。
また、基幹的農業従事者全体に65歳以上が占める割合は57.9%となり、5年前に比べて2.6%増加し
た。
(図5)年齢別基幹的農業従事者数の構成
0
10
15∼39歳
20
40∼49
50∼59
8,782
(17.9)
平成22年
22
3,233
(6.6)
40
60∼64
(人)
50
60
65歳以上
5,897
(12.0)
基幹的農業従業者数
49,198人
【平均64.0歳】
【全国平均66.1歳】
27,193
(55.3)
4,093
(8.3)
6,402
(15.4)
27
平成27年
30
41,682人
【平均65.2歳】
【全国平均67.0歳】
24,136
(57.9)
5,587
(13.4)
2,778
(6.7)
2,779
(6.7)
・ 年齢階層別に基幹的農業従事者の推移を5年前と比べてみると、80歳未満の各層で減少するなか、
80歳以上層は増加している。
(千人)
10
(図6) 年齢別基幹的農業従事者数の推移
9
8
7
6
22年
5
4
27年
3
2
1
0
15∼
29歳
30∼
34
35∼
39
40∼
44
45∼
49
50∼
54
55∼
59
60∼
64
65∼
69
70∼
74
75∼
79
80∼
84
85歳
以上
(5)耕作放棄地
・ 耕作放棄地面積は5,026㏊で5年前に比べて348㏊(7.4%)増加している。
内訳をみると、土地持ち非農家の面積が2,217㏊で、5年前に比べて357㏊(19.2%)増加している。
一方、自給的農家の耕作放棄地面積は20㏊(1.9%)減少している。
表11 耕作放棄地面積
単位:ha、%
計
2010年
2015年
増減数
増減率
2010年
構成比
2015年
実数
4,678
5,026
348
7.4
100.0
100.0
販売農家
1,775
1,786
11
0.6
37.9
35.5
自給的農家
1,043
1,023
△ 20
△ 1.9
22.3
20.4
8
土地持ち
非農家
1,860
2,217
357
19.2
39.8
44.1
4 林業経営体
(1)保有山林面積規模別林業経営体数
・ 林業経営体数を保有山林面積規模別に林業経営体数の構成割合をみると、10㏊未満が43.2%を占め
最も多く、次いで10∼20㏊未満が20.5%と、規模が大きいほど経営体数は少なくなる傾向にある。
5年前と比べると、20㏊未満が減少し、20㏊以上が増加傾向にある。
(図7)保有山林面積規模別林業経営体数の構成割合
0
20
40
10ha未満
平成22年
60
10∼20ha
20∼30ha
45.9
20.7
(%)
100
80
30∼50ha
12.3
50∼100ha
11.4
100ha以上
3.3
6.4
【10ha以上:54.1%】
平成27年
20.5
43.2
12.5
12.3
7.4
4.1
【10ha以上:56.8%】
(2)林業経営体当たりの保有山林面積
・ 保有山林のある1林業経営体当たりの保有山林面積は32.1㏊で、5年前の31.3㏊から0.8㏊、率にし
て2.6%増加している。
(図8) 林業経営体当たりの保有山林面積の状況
0
10
20
平成22年
31.3
平成27年
32.1
30
40
9
(ha)
50
●
調査の概要
1 調査の目的
2015 年農林業センサスは、平成 27 年を調査年とする農林業構造統計(統計法(平成 19 年法律第
53 号)第2条第4項に規定する基幹統計)を作成し、食料・農業・農村基本計画及び森林・林業基本
計画に基づく諸施策並びに農林業に関する諸統計調査に必要な基礎資料を整備することを目的とす
る。
2
3
4
調査の対象
農林業経営体調査においては、規定( 用語の解説「農林業経営体」参照)に該当するすべての農
林業経営体(試験研究機関、教育機関、福利厚生施設その他の営利を目的としない農林業経営体を除
く。
)を対象とした。
調査期日
平成 27 年 2 月 1 日で実施した。
調査方法
農林水産省−都道府県−市町村−指導員−調査員の実施系統で行う調査員調査で、農林業経営体に
よる自計調査(状況に応じて調査員が報告者の報告を補助することを妨げない。)により実施した。
10
●
用語の解説
(1) 農林業経営体
農林業経営体
農林産物の生産を行うか又は委託を受けて農林業作業を行い、生産又は作業に
係る面積・頭数が、次の規定のいずれかに該当する事業を行う者をいう。
(1) 経営耕地面積が30a以上の規模の農業
(2) 農作物の作付面積又は栽培面積、家畜の飼養頭羽数又は出荷羽数、その
他の事業の規模が次の農林業経営体の外形基準(物的指標)以上の農業
① 露地野菜作付面積
15 a
② 施設野菜栽培面積
350 ㎡
③ 果樹栽培面積
10 a
④ 露地花き栽培面積
10 a
⑤ 施設花き栽培面積
250 ㎡
⑥ 搾乳牛飼養頭数
1 頭
⑦ 肥育牛飼養頭数
1 頭
⑧ 豚飼養頭数
15 頭
⑨ 採卵鶏飼養羽数
150 羽
⑩ ブロイラー年間出荷羽数 1,000 羽
⑪ その他
調査期日前1年間における農業生産物の
総販売額50万円に相当する事業の規模
(3) 権原に基づいて育林又は伐採(立木竹のみを譲り受けてする伐採を除
く。)を行うことができる山林(以下「保有山林」という。)の面積が3ha
以上の規模の林業(調査実施年を計画期間に含む「森林施業計画」又は「森林
施業計画」を策定している者、若しくは調査期日前5年間に継続して林業を
行い育林又は伐採を実施した者に限る。)
(4) 農作業の受託の事業
(5) 委託を受けて行う育林若しくは素材生産又は立木を購入して行う素材生
産の事業(ただし、素材生産については、調査期日前1年間に200m3以上の
素材を生産した者に限る。)
農業経営体
「農林業経営体」の規定のうち(1)、(2)又は(4)のいずれかに該当す
る事業を行う者をいう。
林業経営体
「農林業経営体」の規定のうち(3)又は(5)のいずれかに該当する事業を
行う者をいう。
家族経営体
組織経営体
「農林業経営体」の規定のうち、世帯単位で事業を行う者をいう。
「農林業経営体」の規定のうち、世帯単位で事業を行わない者(家族経営でな
い経営体)をいう。
11
(2) 組織形態別
法人化している
「農林業経営体」の規定のうち、法人化して事業を行う者をいう(一戸一法人
(法人経営体) は含まれる。)。
農事組合法人
会社
株式会社
農業協同組合法(昭和22年法律第132号)に基づき農業生産について協業を図
ることにより、共同の利益を増進することを目的として設立された法人をいう。
以下に該当するものをいう。
会社法(平成17年法律第86号)に基づき、株式会社の組織形態をとっているも
のをいう。なお、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17
年法律第87号)に定める特例有限会社の組織形態をとっているものを含む。
合名・合資会
会社法(平成17年法律第86号)に基づき、合名会社又は合資会社の組織形態を
社
とっているものをいう。
合同会社
会社法(平成17年法律第86号)に基づき、合同会社の組織形態をとっているも
のをいう。
相互会社
保険業法(平成7年法律第105号)に基づき、加入者自身を構成員とし、お互い
が構成員のために保健業務を行う団体をいう。
各種団体
以下に該当するものをいう。
農協
農業協同組合法(昭和22年法律第132号)に基づき組織された組合で、農業協
同組合、農業協同組合の連合組織(経済連等)が該当する。
森林組合
森林組合法(昭和53年法律第36号)に基づき組織された組合で、森林組合、生
産森林組合、森林組合連合会が該当する。
その他の各
種団体
農業災害補償法(昭和22年法律第185号)に基づき組織された農業共済組合や
農業関係団体、または森林組合以外の組合、愛林組合、林業研究グループ等の団
体が該当する。林業公社(第3セクター)もここに含める。
その他の法人
農事組合法人、会社及び各種団体以外の法人で、特例民法法人、一般社団法人、
一般財団法人、宗教法人、医療法人などが該当する。
地方公共団体・
財産区
地方公共団体とは、都道府県、市区町村が該当する。
財産区とは、地方自治法(昭和22年法律第67号)に基づき、市区町村の一部を
財産として所有するために設けられた特別区をいう。
12
(3) 農業経営組織別
単一経営
農産物販売金額のうち、主位部門の農産物販売金額が8割以上の経営体をい
う。
複合経営
単一経営以外をいい、農産物販売金額のうち、主位部門の販売金額が8割未満
(販売のなかった経営体を除く)の経営体をいう。
(4) 土地
経営耕地
調査期日現在で農林業経営体が経営している耕地(けい畔を含む田、樹園地及
び畑)をいい、自ら所有し耕作している耕地(自作地)と、他から借りて耕作し
ている耕地(借入耕地)の合計である。土地台帳の地目や面積に関係なく、実際
の地目別の面積とした。
経営耕地=所有地(田、畑、樹園地)−貸付耕地−耕作放棄地+借入耕地
経営耕地の取り扱い方
(1) 他から借りている耕地は、届出の有無に関係なく、また、口頭の賃借
契約によるものも、すべて借り受けている者の経営耕地(借入耕地)と
した。
(2) 請負耕作や委託耕作などと呼ばれるものであっても、実際は一般の借
入れと同じと考えられる場合は、その耕地を借り受けて耕作している者
の経営耕地(借入耕地)とした。
(3) 耕起又は稲刈り等のそれぞれの作業を単位として、作業を請け負う者
に委託している場合は、その耕地は委託者の経営耕地とした。
(4) 委託者が、収穫物のすべてをもらい受ける契約で、作物の栽培一切を
人に任せ、そのかわりあらかじめ決めてある一定の耕作料を相手に支払
う場合は、その耕地は委託者の経営耕地とした。
(5) 調査期日前1年間に1作しか行われなかった耕地で、その1作の期間
を人に貸し付けていた場合は、貸し付けた者の経営耕地とはせず、貸付
耕地(借り受けた側の経営耕地)とした。なお、「また小作」している
耕地も、「また小作している者」の経営耕地(借入耕地)とした。
(6) 共有の耕地を割地として各戸で耕作している場合や、河川敷、官公地
内で耕作している場合も経営耕地(借入耕地)とした。
(7) 協業で経営している耕地は、自分の土地であっても、自らの経営耕地
とはせず、協業経営体の経営耕地とした。
(8) 他の市区町村や他の都道府県に通って耕作(出作)している耕地でも、
すべてその農林業経営体の経営耕地とした。したがって、○○県や○○
町の経営耕地面積として計上されているものは、その県や町に居住して
いる農林業経営体が経営している経営耕地の面積であり、いわゆる属人
統計であることに留意する必要がある。
耕地の取り扱い方
(1) 耕地面積には、けい畔を含めた。棚田などでけい畔がかなり広い面積
を占める場合には、本地面積の2割に当たる部分だけを田の面積に入れ
(斜面の面積ではなく、水平面積を入れる。)、残りの部分については
13
耕地以外の土地とした。
(2) 災害や労力の都合などで調査期日前1年間作物を栽培していなくても、
ここ数年の間に再び耕作する意思のある土地は耕地とした。
しかし、ここ数年の間に再び耕作する意思のない土地は耕地とはせず
耕作放棄地とした。
(3) 新しく開墾した土地は、は種できるように整地した状態になっていて
も、調査期日までに1回も作付けしていなければ耕地とはしなかった。
(4) 宅地内でも1a以上まとまった土地に農作物を栽培している場合は耕
地とした。
(5) ハウス、ガラス室などの敷地は耕地とした。ただし、コンクリート床
などで地表から植物体が遮断されている場合や、きのこ栽培専門のもの
の敷地は耕地とはしなかった。
(6) 普通畑に牧草を作っている場合は耕地とした。また、林野を耕起して
作った牧草地(いわゆる造成草地)も耕地とした。
なお、施肥・補播などの肥培管理をしている牧草栽培地は、は種後何
年経過していても耕地とし、肥培管理をやめていて近く更新することが
確定していないものは耕地以外の土地とした。
(7) 堤防と河川・湖沼との間にある土地に作物を栽培している場合は耕地
とした。
(8) 植林用苗木を栽培している土地は耕地とした。
(9) 肥培管理を行っているたけのこ、くり、くるみ、山茶、こうぞ、みつ
また、はぜ、こりやなぎ、油桐、あべまき、うるし、つばきなどの栽培
地は耕地とした(刈敷程度は肥培管理とみなさない。)。
田
畑
樹園地
借入耕地
耕地のうち、水をたたえるためのけい畔のある土地をいう。
水をたたえるということは、人工かんがいによるものだけではなく、自然に耕
地がかんがいされるようなものも含めた。したがって、天水田、湧水田なども田
とした。
(1) 陸田(もとは畑であったが、現在はけい畔を作り水をたたえるように
してある土地や湛水のためビニールを張り水稲を作っている土地)も田
とした。
(2) ただし、もとは田であってけい畔が残っていても、果樹・桑・茶など
永年性の木本性周年植物を栽培している耕地は田とせず樹園地とした。
また、同様にさとうきびを栽培していれば普通畑とした。
なお、水をたたえるためのけい畔を作らず畑地にかんがいしている土
地は、たとえ水稲を作っていても畑とした。
耕地のうち田と樹園地を除いた耕地をいう。
木本性周年作物を規則的又は連続的に栽培している土地で果樹、茶、桑などが
1a以上まとまっているもの(一定のうね幅及び株間を持ち、前後左右に連続し
て栽培されていることをいう。)で肥培管理している土地をいう。
花木類などを5年以上栽培している土地もここに含めた。
樹園地に間作している場合は、利用面積により普通畑と樹園地に分けて計上し
た。
他人から耕作を目的に借り入れている耕地をいう。
14
耕作放棄地
以前耕作していた土地で、過去1年以上作物を作付け(栽培)せず、この数年
の間に再び作付け(栽培)する意思のない土地をいう。
保有山林
世帯又は組織が単独で経営できる山林をいい、個人、会社等が実際に所有して
いる山林(所有山林)から山林として使用する目的で貸している土地(貸付林)
を除いたものに、山林として使用する目的で借りている土地(借入林)を加えた
ものをいう。
(5) 農家等
農家
経営耕地面積が10a以上又は調査期日前1年間における農産物販売金額が15
万円以上の世帯をいう。
販売農家
経営耕地面積が30a以上又は調査期日前1年間における農産物販売金額が50
万円以上の農家をいう。
自給的農家
経営耕地面積が30a未満で、かつ、調査期日前1年間における農産物販売金額
が50万円未満の農家をいう。
土地持ち非農家
農家以外で耕地及び耕作放棄地を合わせて5a以上所有している世帯をいう。
(6) 主副業別
主業農家
農業所得が主(農家所得の50%以上が農業所得)で、調査期日前1年間に自営
農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる農家をいう。
準主業農家
農外所得が主(農家所得の50%未満が農業所得)で、調査期日前1年間に自営
農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる農家をいう。
副業的農家
調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がい
ない農家(主業農家及び準主業農家以外の農家)をいう。
農業専従者
調査期日前1年間に自営農業に150日以上従事した者をいう。
(7)農業就業人口
農業就業人口
自営農業に従事した世帯員(農業従事者)のうち、調査期日前1年間に自営農
業のみに従事した者又は農業とそれ以外の仕事の両方に従事した者のうち、自営
農業が主の者をいう。
(8)基幹的農業従事者
基幹的農業従事
者
農業就業人口(自営農業に主として従事した世帯員)のうち、ふだん仕事とし
て主に自営農業に従事している者をいう。
15