毎月 第1月曜日 発行 平成27年(2015年)1月21日(水曜日) 1 いわき青年会議所 だより 「心の復興推進座談会」 第3号 いわき青年会議所 〒970-8026 いわき市平字掻槌小路18-8 ☎0246(24)0780 いわき民報社 〒970-8026 いわき市平字田町63-7 ☎0246(23)1666 いわき青年会議所 10 周年記念事業「櫻井よしこ講演会&パネルディスカッション」 平成 26 年 12 月 14 日(日)/いわき市平・いわきワシントンホテル椿山荘にて開催 12 14 今、動き出す時が来た 26 ︱︱新しい故郷づくりへ 第3回心の復興推進座談会﹁これからのいわきとふたばの 話をしよう﹂は平成 年 月 日、いわき市平のいわきワシ 10 ントンホテル椿山荘で開かれた。公益社団法人いわき青年会 議所︵JC︶の 周年記念事業として、 基調講演とパネルディ スカッションが繰り広げられた。基調講演の講師は、ジャー ナリストで国家基本問題研究所理事長の櫻井よしこ氏が務め た。パネルディスカッションは、櫻井氏のほか、清水敏男い わき市長、遠藤智広野町長、広野町を中心に活動を展開して いるNPO法人ハッピーロードネットの西本由美子理事長が 登 壇 し た。 福 迫 昌 之 東 日 本 国 際 大 経 済 情 報 学 部 長・ 教 授 の コーディネートのもと、﹁いわき市民と双葉郡から避難して ︵2∼4面に概要掲載︶ いる人々が良き隣人として理解し合い共生するために、何を 「日本中が福島の味方」 為︵な︶すべきか﹂について、意見を交換した。 櫻井氏 本紙は、公益社団法人いわき青年会議所と株式会社いわき民報社が共同で企画・発行しています これからの いわきとふたばの話をしよう 基調講演とパネルディスカッション 復興は主体的に進めるもの 「心の復興推進座談会」 (いわきJC、いわき民報社共催)は、 双葉郡の人々との間にあるあつれきを大きくしている」といった 同JC「心の復興推進委員会」事業として展開されている。 「こ 点が浮き彫りになった。その上で「進めるべきは、避難生活の常 れからのいわきとふたばの話をしよう」と題し、 「いわき市民と 態化の一刻も早い解消」であり、それが真の復興への道筋になる 双葉郡から避難している人々の共生」をテーマに、平成 26 年7 ことを確認し合った。 月に第1回、同9月に第2回が開かれた。 そして第3回、今回のキーワードは「今、動き出す時が来た」 。 現在、いわき市には、震災・原発事故により避難している双葉 開催にあたり、コーディネーターを務めた福迫氏は「復興は、誰 郡の2万 4000 人が生活している。その人々といわき市民の間に かに任せてやってもらうものではない。われわれが自分たちで主 は「良き隣人としての理解・共生」が必要だが、それらをはぐく 体的に進めなければいけない。避難している双葉郡の人々、いわ むには解決すべき課題が多い。前2回の座談会では、原発避難者 き市民双方のよりよい未来のために、行政、民間それぞれが何を が受け取っている賠償金をめぐるいわき市民とのあつれきなど、 為すべきかを考え合おう」と呼び掛けた。さらに今回は、清水い 共生を阻む問題点を考え合った。避難している人々を受け入れて わき市長、そしてすでに帰町し故郷での生活を再開している広野 いるいわき市民、また長い避難生活を送っている双葉郡の人々が 町の遠藤町長もパネリストとして登壇した。双葉8町村、そして 相互に意見を述べ合った。 いわきが連携しての安心して暮らせる新しい故郷づくりの必要性 その結果、 「原発問題においては、復興の担い手となるべき現 も強く打ち出された。また、 櫻井氏からは「日本中が福島の味方、 役世代(20 ∼ 50 歳代)が、子育て世代であるがゆえに、さまざ 応援している。放射能、原発には〝科学的視点〟に立ち、前向き まな影響を懸念し声を上げにくい」 「行政の壁が、いわき市民と に取り組んで」とエールが送られた。 ︿パ ネ リ ス ト ﹀ 井よしこ 櫻 ︵さくらい・よしこ︶ 氏 清水 敏男 氏 ︵しみず・としお︶ ま れ る 悩 み や 住 民 と ません。それぞれの行 住民には、︵国に対し︶ いと思います。そして のあつれきが大きいこ 政に目に見える形の動 そろそろ道筋をつけて 日 本 中 が 福 島 の 味 方 と、もう1つは賠償金 きが全くないように思 ほしいという気持ちも で、福島を何とかした 月 日投 また皆さんの話を聞 のことでした。賠償金 えるのです。形になっ あ り ま す。 一 方、 総 いと応援しています。 に関しては、事故から た行政の施策が見えて 選挙︵ 年 て使われるべきです。 ほしいと思います。 る今、外からの視点に 況を、十分には分かり 励みになるお金﹂とし 行政の在り方を示して 地と中央のずれを感じ はどうしても地元の状 金は、人々が﹁生きる に見える分かりやすい た。このように、被災 じました。中央にいて いると思います。賠償 ことです。今こそ、目 ことはありませんでし に打ち出すべきだと感 いといけない時に来て ない︱︱これは悲しい 高く﹁復興﹂を掲げる 為されるべきかを鮮明 府がきちんと見直さな ても何ひとつ納得でき 党も、マニフェストに が先頭になって、何が 4年近くがたつ今、政 こない。4年近くたっ 票︶においては、どの き、やはり地元の行政 14 ジャーナリスト・国家基本問題研究所理事長 い わ き 市 長 広 野 町 長 藤 智 氏 遠 ︵えんどう・さとし︶ ︵にしもと・ゆみこ︶ 氏 西本由美子 氏 NPO法人ハッピーロードネット理事長 ︿コ ー デ ィ ネ ー タ ー ﹀ 東日本国際大学経済情報学部長・教授 12 浜通りの形成には、い です。その中で、いつ いろなことが見えてこ すが、中の人々は個人 央 ︵政府︶ に示すべきで ています。また、新しい いる人々に伝えるため も、活動しないといろ したらいいかを考えま て、具体的な計画を中 興に取り組んでいかな ています。避難し、そ いるのでは、と考える 櫻 井 外 の 人 間 は、 た 時、 地 元 の 市 町 村 ければならないと思っ の状況を知りたがって と き も あ り ま す。 で 客観的・総合的にどう が協力し主体性をもっ ま た 私 は、 週 1 度、 こんな中で、われわ 立った櫻井さんの意見 得 ま せ ん。 そ の 中 で 通の目標をベースに復 郡内の警戒区域に入っ れの活動が空回りして をお聞かせください。 復 興 の 全 体 を 考 え 迫 昌之 福 ︵ふくさく・まさゆき︶ 26 在の状況に対処するに により︶地域経済が活 いているいわきの皆さ 方の地域づくり活動を は、従来型の行政シス 気を帯びているという んには、とても感謝し 展開している︶NPO ています。広野町︵を 法人ハッピーロードネ 大切なのは〝お互い 含めた双葉郡︶は長年、 ットの西本さんの意見 テムでは限界があるこ 良い面もあります。 とも痛感しました。そ こで、清水市長と遠藤 さま〟の精神ではない 電力需要の安定供給に をうかがいます。 西本 ずっと双葉郡 町長に、現況に対する でしょうか。いわき市 寄与しているという誇 認識をお聞きします。 は、双葉郡の人々が故 りを持って生活してき を誇りに思い、震災後 浜通りそして福島の 郷 に 戻 れ る そ の 日 ま ました。その中で起き は、故郷に戻りたいと 復興のけん引役でもあ で、皆さんを見守り支 た原子力災害に対して いう人のために、でき ﹁双葉はひとつ﹂を共通の目標に 〝お互いさま〟の精神で共生図る ︱︱ 西本 ︱︱ 遠藤 ︱︱ 清水 ています。 現在、 東電が で地域連携や共生が語 た 役 割 が 求 め ら れ ま ば、いわき、双葉を含 出 し て い る 賠 償 金 は、 られなかったのは、そ す。その中で双葉にと む浜通りは必ず良くな 建設的に使われていま の必要性がなかったか って大切な土地の集積 ると思っています。そ せん。賠償金は、 仮設や らともいえますが、震 活用、住民の健康、子 して、そうしたものの 借り上げ住宅で生活す 災によって状況は大き どもの教育などを再構 原点にあるのは、人々 るためではなく、故郷 く変化し、民間への期 築していくには市場の の融和ではないでしょ に帰って前向きに暮ら 待も大きく、その果た 形 成 が 欠 か せ ま せ ん。 うか。今あるあつれき す た め の 資 金 と し て、 す べ き 役 割 も ま す ま これは、民間と行政が をなくすために、行政、 という視点から、話し はまだ平穏に暮らせる 政、国の責任だと思い ることが大事だと思い とを考え、税や住民票 そして何より双葉郡が 連携を為し遂げるべき 示 す べ き で す 。 ま た 、 合いたいと思います。 場所がないのです。本 ま す 。 で も 私 た ち︵ 住 ます。いわき市として の問題に関して、国に ひとつになっての拠点 だと考えます。イノベ 災害列島である日本に 貫校の整備が進んでお 積やさまざまな事業等 ようなシステムを国が ーション・コースト構 おいては、どんな災害 西本 震災以来、原 当は帰りたいと考えて 民︶も悪いところはあ は、8町村とは常に話 しっかりした制度設計 づくりが必要です。 広野町は今、中高一 想などによる技術の集 が起きても対応できる 発廃炉やイノベーショ いる子育て世代が安心 り ま す 。﹁ 愚 痴 は 言 う し合いを持ち、国への などを要望している段 ン・ コ ー ス ト 構 想︵ 福 して暮らせる故郷づく が行動せず﹂ではダメ 要望活動も展開してき 階です。 校 が︵ 年 4 月 に ︶ 広 していくことが大事だ の話し合い﹂ではない られています。そこに いと考えています。 思います。 遠藤 真の復興に向 り、また居住できる北 の展開などを、皆さん 構築し、常に国民に示 ました。今は、いわき 島・国際研究産業都市 なのです。 り を し な け れ ば 、﹁ 双 葉 ︵県立の︶中高一貫 と双葉郡が一緒に発展 け て 必 要 な の は﹁ 本 音 限の町として位置付け と一緒に進めていきた しておく必要があると 構想︶などに関する会 は な く な っ て し ま う ﹂ 議に多数出席していま とさえ思います。 事故の避難民の す。未来を担う子ども 場や市民農園、交流セ 入ったからこそできる になりますが、生活す ことについて、2人の 治体の首長は単なる首 ための都市とし たちが学ぶ場が広野町 ンターなど、互いが自 事業を構築しなければ る人々が希望を持って 首 長 か ら 聞 き ま し た 長であってはいけない て、同原発から にできることは、広野 然な形で交流できる場 ならないと思っていま 前進できるような町に が、櫻井さんは福島の と思います。一首長の らないと思います。 越えていかなければな めに、町村ごとの壁を 日本の基礎をつくるた 幸福のため、より強い す。より大きな住民の との対立などは論外で 必要です。市町村ご で全体を見渡せる力が けでなく、大きな視野 持ち、自分の市町村だ 浜通りはどうあるべき 立場を超える心構えを そして、中長期的に だと思いますか。 西に ㌔のとこ 町=双葉郡の町と考え 所の整備も進めたい思 す。復興には、行政と企 したいと思います。 ろ に 建 設 さ れ ています。そこには当 い が あ り ま す 。 ま た 、 業、住民が一体となっ た︶スラブチッ 然、生活の場としての ︱︱ 西本 こには原発で働 とする行政、特に8町 察しました。そ なります。国をはじめ チという町を視 インフラ整備が必要に 平穏に生活できる場所の構築を ︱︱ 清水 ︱︱ 櫻井 ︱︱ 遠藤 ﹁共生﹂に向かって8町村と協力 いていた人の家 村には、協力し合って、 族など2万40 私たちが戻る場所をし 浜通り全体の広域連携の推進を 00人が、安全 っかりと構築してほし 対策が講じられ いと思います。そのた 大きな視野で市町村の壁越えて た中で、放射能 めに今こそ、私たち住 す。民間と行政がどう て進めていくことが重 ことを考えていかねば 東電ではなく国から支 す重要になると思いま 支え合い、両輪となっ 民間それぞれのできる 払われるべきです。 故郷に帰るために大 連 携 し て い く べ き か、 要 で あ り ま す。 ま た、 ならないと思います。 西本 本日のよう 切なのが、科学的な視 考えてみたいと思いま 復興は補償金で為すも のではありません。行 に、双葉郡の私たちが、 点です。1㍉シーベル す。 遠藤 まず前提とし 政と地域の民間事業者 いわき市の人々と共生 トの意味、 ㍉シーベ ルトの意味︵4面の講 て、8町村の置かれて が 寄 り 添 い、 し っ か について考える機会を 年後、2年後と期限を 力なプランを作り、1 言えることで、国は強 解決や復興においても これは、原発問題の す。 べきだったと思いま 確たる指導力を発揮す さがあるのなら、国が 得ない地方自治の難し うか。そうならざるを じられているのでしょ なのに、なぜ今ごろ論 要というのは当たり前 櫻井 この状況にあ り、市町村の連携が必 す。 のではないかと思いま り、真の復興は難しい これが解消されない限 め な く な っ て い ま す。 は、恐れ過ぎて前に進 す。今、被災地の人々 安や恐れが解消されま 不必要かつ過剰な不 べきです。 それにより、 りやすい情報提供をす う、行政が正しく分か きちんと認識できるよ 義 が あ る と 思 い ま す。 そして、やはり大事 が大切です。 の道を進んでいくこと 解し合いながら﹁共生﹂ 宿命があり、それを理 です。双葉にも同様に 宿命を背負っているの す。いわきはそうした とっては必要な政策で 入れているいわきに からの人々を多数受け ます。しかし、双葉郡 しているようにも思え 会を見据えると、逆行 は来るべき人口減少社 講じていますが、これ 直しなど独自の施策を け、市が都市計画の見 迫していることを受 福迫 いわきにおい ては、住宅用地がひっ しいと思います。 って歩む姿を見せてほ ず。前向きに希望を持 要な恐れはなくなるは 立ち現実を知れば、不 関しても科学的視点に 原発のコントロールに ぶ 人 も 多 く い る ほ か、 る中、福島の産品を選 す。風評被害といわれ の人々は応援していま 櫻井 頑張っている 福島の皆さんを、全国 と思っています。 政に協力する時がきた ち上がり、行動し、行 にも民間の私たちが立 幸せな生活を送るため た い と 思 っ て い ま す。 シティーです。そこで ンチをチャンスに変え 必要なのはコンパクト れていますが、そのピ です。これから双葉に い年月がかかるといわ なのは﹁双葉はひとつ﹂ また、廃炉までに長 していくつもりです。 をつくりましょう。 トウエイの役割を果た のプロジェクトチーム わきは、浜通りのゲー きと双葉の民間レベル ます。その中でまずい ︵ 復 興 に 向 け た ︶ い わ ができるかを考えてい 大事です。本日を機に、 市はどういう立場で何 わきに貸す﹂の精神が が示された今、いわき に貸し、双葉の力をい ション・コースト構想 に﹁いわきの力を双葉 クトとして、イノベー す。敵対意識を持たず いくかというプロジェ こ で も 共 生 が 大 切 で 清水 国から、浜通 今、いわき市なくして りをいかに復興させて 双葉はありません。そ す。 演要旨参照︶を誰もが いる状況はそれぞれに りと進めたいと思いま 得たことは、大きな意 20 り、双葉郡の人々を多 え続ける立場にあると は、短期的・中長期的 る限りのことをしよう 数受け入れているいわ 考 え て い ま す。 そ の に何を為すべきかを見 と、休むことなく活動 でたくさんの問題が分 きについて、清水市長 ためにも困難を乗り越 極めて取り組んでいか してきました。その中 はどうお考えですか。 え、共生を図っていく ねばなりません。 清水 いわきは被災 つもりです。 まずは、双葉地方の かりました。中でも深 福迫 いわきに隣接 8 町 村 が 協 力 し、﹁ 双 刻だったのは、いわき 地ながら、双葉郡から 避難している2万40 し、また双葉郡の南端 葉はひとつ﹂という共 での避難生活の中で生 行政の施策の形が見えてこない ︱︱ 櫻井 福迫 行政には、さ まざまな復興の施策が ていきましょう。 地元行政が先頭に立った復興を これから何を為すべきか 求められていますが、 この点について現在の 双葉8町村も確固た 画整理、高台移転、災害 福 迫 ﹁ 復 興 の 全 体 憤りを覚えることがあ なく幸せに暮らしてい 状 況 は い か が で す か 。 清水 いわき市内の が 見 え な い ﹂﹁ 地 元 ります。それは、議論の ます。そこは住みたく 津波被災地に関する区 行政がもっと主体的に 中に﹁住民の生活の場﹂ なる町でした。 動くべき﹂との意見が が全く出てこないこと 出ましたが、すべての で す。避 難 を 余 儀 な く る広域連携を図り、こ 公営住宅建設等の復興 責 任 を 行 政 に 押 し 付 されている人が一番求 うした町をつくるべき 事業は早期の事業完了 けるべきではありませ めているのは﹁平穏に だと思っています。例 を目指し、鋭意工事を ん。具体的に今、われ 暮 ら せ る 故 郷 の 再 生 ﹂ えば、郡の南北2カ所 進めており、一定の安 わ れ に 何 が で き る か 、 な の に、そ れ が 抜 け 落 にこうした町を整備し 定感が出てきました。 双葉郡に関しては、 そして行政に何を求め ちているのです。﹁除染 てもいいでしょう。こ ていくべきかを、これ が済んだから戻れ﹂と うした町もつくれない まず県や国が前面に出 櫻井よしこ 氏 清水 敏男 氏 遠藤 智 氏 西本由美子 氏 まで考えてきた ﹁共生﹂ は言いますが、そこに としたら、これこそ行 て支援する体制をつく 真 の﹁ 共 生 ﹂ と い う こ て 取 り 組 む べ き で す 。 は、浜通り全体の広域 切った形のある施策を いわきもふたばも一緒になって声を出そう している人々との共生 さまざまな問題が生じ ともいえますが、いか が必要だと考えます。 本当にそこに戻って安 福迫 このように当 入った今、福島の人こ 福迫 双葉地区の住 心して暮らせる故郷づ 地において、復興は現 そ困難を乗り越え、立 を阻むものの1つとし ていることは認識して がでしょうか。 て﹁行政の壁﹂が浮き い ま す。 そ の 一 方 で、 遠藤 避難者を受け 民 の 立 ち 場 か ら、︵ 広 くりができるとは思え 在進行形であり、また ち上がらないといけな 彫りになりました。現 ︵ 実 質 的 な 人 口 増 な ど 入れ、力添えをいただ 野町を中心に、双葉地 葉郡からいわきに避難 あります。これにより、 町。難しい立場にある 共存共栄に向かうこと 町 村 ご と の 復 興 策 で、 て活動していきます。 ん。しかし、4年目に り方ですが、根本的に 福迫 震災・原発事 違います。それゆえ町 世 界 に 誇 れ る 技 術 で 変えた方がいいと思っ 故が起きるまで、当地 村ごとの特性に基づい 廃炉を成し遂げられれ 福迫 前2回の座談 00人を受け入れてい に位置し、住民の帰町 わきと双葉、そして相 も感じるのは、8町村 ない、前に進めないの 的な痛みがあり、なか す。 そして、賠償金の在 会で、いわき市民と双 るという複雑な状況に も 始 ま っ て い る 広 野 馬 の 3 地 域 が 結 束 し、 の 連 携 の 必 要 性 で す。 で、これからも頑張っ な か そ う は い き ま せ いわきの今、ふたばの今 登 壇 者 福迫 現状を踏ま すが、行政の方々と席 同時に、こうした危 以 前 、︵ ウ ク ラ イ ナ 野町に開校します。こ と考えています。そう でしょうか。そこには は 新 し い﹁ 共 生 ﹂ の 場 を 同 じ く す る 会 議 で 、 のチェルノブイリ原発 れは〝双葉郡〟の学校で した中、パークゴルフ 住民も入って、住民が が形成されていくこと え、行政が果たすべき 機においては、地方自 27 におびえること 民も積極的に声を出し いわき双葉それぞれの宿命理解し前進を 迫 福 福迫 昌之 氏 50 民間の役割、行政の責任 行政と民間が両輪となり支え合う―― 遠藤 いわきが浜通りのゲートウエイに―― 清水 力合わせプロジェクトチームを―― 西本 希望を持ち前向きに取り組んで―― 櫻井 2 平成27年 (2015年)1月21日 (水曜日) 3 日ま がいないのは、情報被 福 島 で 原 発 と 立 ち 向 味、日本の原発技術の 高さを示したともいえ 「これからのいわきとふたばの話をしよう」 市 民 意 見∼来場者アンケートから 考 え た い と 思 い ま す。 本当に子どもたちの健 だと思っています。 や原発に関して、こう 対策﹂については、よ 福島原発は、国内で一 かっていくために大切 ここでは﹁放射能に対 康に危険を及ぼすなら つまりは、心の問題 害 だと思います。 す る 受 け 止 め 方 を ど そうすべきですが、決 です。ですから、まず もう1点の﹁東京電 なことがあります。原 う す る か ﹂﹁ 東 京 電 力 してそうではないので 福島の人々は、放射能 力の汚染水対策、原発 発 事 故 に 立 ち 返 れ ば、 により福島第一原発が す。 ベルトまでに抑えるよ 思っています。頭に入 です。例えば、汚染水 ド9の地震でも壊れな どこまで回復している ﹁ 平 常 時 に 受 け る 放 した科学的な思考を取 く考えると予想以上に 番古い原発にもかかわ か﹂について述べてみ 射線量を年間1㍉シー り入れていくべきだと 進んでいると言えるの ら ず、 マ グ ニ チ ュ ー ます。 ︵ALPS=アルプス︶ で原発が機能しなくな 1番目の放射能の問 うにする﹂という根拠 れ、そして心に届けて から放射性物質を除去 かったのです。津波で 題ですが、私は広野町 は、国際放射線防護委 いくことが非常に大事 す る 多 核 種 除 去 装 置 電 源 が 失 わ れ た こ と の仮設住宅などを巡る 員会︵ICRP︶の安 なのです。 福 島 が 被 っ た 震 災・ 中で、科学的視点での 全 策 に よ る も の で す。 今、仮設住宅や借り による処理も適正に進 り、 メ ル ト ダ ウ ン し、 原発事故を、私たちは 放射能の話をしてきま また、ICRPは、5 上げ住宅で避難生活を んでいるのですが、現 水素爆発が起きたとい 乗り越えて行かねばな した。科学的に正しい 年間で100㍉シーベ 送っている人々の多く 状に対する理解が低い うのが事実です。つま ㍉ シ ー ベ ル ト ︶ 抱えているのではない です。地元であればこ によるものではなかっ りません。その際に大 視点に立つことで、傷 ルト︵1年間に換算す が、大きなストレスを 人が大勢いるのが実情 り、事故は地震の揺れ 切なのは、必ず問題は ついた人々の心を、中 る と 原発への対応は前向きな姿勢で 解決できるというとこ 立に戻したいと思った までの線量の放射能を でしょうか。健康には、 そ、この現状把握は非 た ︱︱ こ れ は あ る 意 ろに軸足をおいて、前 向きな姿勢で臨むこと (避難訓練や自主防災組織の訓練に積極的に参加しましょう) ます。 □地域の防災訓練に参加しましょう です。 (7日分の食糧や3日分の飲料水などを備蓄しましょう) そして福島は廃炉に 向かい、さまざまな技 □家庭内の備蓄に努めましょう 科学的思考による現状把握が大切 (防災マップなどで避難所や津波避難場所を確認しましょう) 日本は、3・ 以降、 原子力発電に対する見 □最寄りの避難所を確認しましょう 術を開発していかない 受けても、がんが増え ストレスの方が放射能 常に大事で、これを踏 といけない立場にあり る ﹂ と い う︵ 当 時 の ︶ い。情報被害だ﹂とあ 全になったか、まだ危 に使っていかねばなり 遂げられれば、福島は る た め に も、 地 元 の 人々が常に科学的視点 を頭に前向きに取り組 むことが大切なので す。 ﹁私たちには必ず できる﹂と信じて、真 家庭と地域で災害に備えましょう! 方が全く後ろ向きに な っ て し ま い ま し た。 からです。科学の知識 ることはないという結 よりも悪い影響がある まえ、問題がどこにあ ます。廃炉には、開発 うのです。 された﹁1㍉シーベル 記録にも﹁一番怖いの の中で、正しい情報を 術を福島で確立し、日 果 を 発 表 し て い ま す。 と思います。チェルノ るかを考えないといけ 以上に非常に高度な技 ただ、実際に事故の きるだけ前向きに対応 被 害 を 受 け た 福 島 の できるようになるから ト以上の場所を除染す は、放射能被害ではな 受け取り、どこまで安 本のため、世界のため れることによって、で 人 々 に と っ て﹁ 原 発 ﹂ です。 民主党政府の方針によ ります。福島も同じで 険なところはどこかを ません。福島の原発を これではいけないと思 を頭に、そして心に入 例えば︵追加被ばく は、違う意味があると いうのも当然です。そ 線量年間︶1㍉シーベ り、多くの国民の中に す。広野町や川内村な 知ることが、原発に正 世界一素晴らしい形で の熱い思いを力に変え 正面から取り組むこと を期待します。 JQA-EM6170 JQA-QM4555 〒972-8318 いわき市常磐関船町上関83 TEL 0246-43-2981 FAX 0246-43-2985 URL http://www.wacon21.co.jp しかし、3・ 後に出 ブイリ原発の事故後の ません。東電との協調 術を要します。この技 れは分かります。しか ルトという基準につい いわき市南台にある双 て、同ダルマ市への来 こうした福島の再生 をスピードアップさせ もう1つ、これから 世界一になれるのです。 は危険﹂という思い込 の場所ができているの と思います。 し、それでも今、同じ て、これにこだわる人 ﹁ 1 ㍉ シ ー ベ ル ト 以 上 ど、すでに戻れるはず しく立ち向かう方法だ 廃炉に導くことが成し 日本人として、皆さん は多いです。この1㍉ メンバー6人と、いわ いる﹁夢ふたば人﹂の よい掛け声をいわき駅 前に響かせた。 ﹁双葉ダルマ市﹂︵1月 きJCの会員4人の若 のさくらに照らされな 葉町応急仮設住宅で同 担ぎ手は、震災以降、 がら﹁共生﹂への相互 が披露された。 ﹁ダルマ神輿︵みこし︶﹂ き男衆。氷雨の中、光 ∼ 日開催︶で担ぐ 葉町の新年のお祭り とともに原発について シ ー ベ ル ト の 線 量 が、 みができてしまったの にもかかわらず戻る人 夢ふたば人 辺 弘 代表取締役 渡 11 一緒に担ぐ! 渡 辺 組 株式会社 11 場を呼び掛け、威勢の ダルマ神輿を囲むいわき と双葉の 10 人(写真は 双葉町復興支援員提供) いわきJCは ダルマ神輿を 猪狩 謙二 常磐共同ガス株式会社 代表取締役社長 20 ダルマ市を繰り広げて いわき市 行政経営部 危機管理課 ℡.0246-22-1242 ●お問い合わせ先 で、浪江JCと南双葉 JCとの共催で、いわ き駅前で﹁第3回いわ いわきJC ●故郷に帰れない双葉の人、双葉の人を受け入れたために故郷が変わってし まったと感じるいわきの人。どちらも故郷を奪われたという点で同じ。力 を合わせた前向きの話し合いは不可欠。 (40 代) ○復興に向けては、 若い力が重要。先頭に立って頑張れ、 JC世代!(50 代) ●いわきなくして、双葉は生きていけない。 (50 代) ○櫻井さんの話は分かりやすく、科学的な視点の重要性に共感した。 (70 代) ●「情報被害」の克服は大事。 (70 代) ○自分から考え、判断していくことが必要だと思った。 (50 代) ●このイベントを通して、 共生への提案をまとめ、 発信していくべき。 (40 代) ○このようなイベントを継続させてほしい。 (50 代) ●今回のイベント自体がPR不足。 (40 代) ○行政では実施できないこういった企画をもっと増やしてほしい。 (40 代) ●登壇者同士のディスカッションが聞かれなかったのが残念。 (40 代) ○行政は「帰還できるようになった」というが、 本当にそうなのか?(70 代) ●「必要以上に放射能を怖がらず生活すればいい」と言われても、真実が分 からない状況で、なかなか納得はできない。 (50 代) ○市や町村は肝心なことは伝えず、 除染にばかり費用をかけている。それが、 人々の不安を大きくしていると思う。 (50 代) ●戻りたいのは、もともとの故郷であって、作られた双葉郡の拠点に戻りた いわけではないと思う。 (40 代) ○どうして双葉に若い世代が戻る場所が必要なのか。戻るべきでないと考え ている。 (30 代) ●避難者はもっと、自分がどうすべきかを考え、プライドを持って生活しよ う。 (50 代) ○企業誘致やインフラ整備のためにも、国の施策や援助について、地元行政 や住民がもっと話し合う必要がある。 (30 代) ●原発問題は国の責任。 なのに施策が見えてこない。 東電任せは責任転嫁。 (70 代) ○いわき市民にとって、本当に双葉の人たちとの連携が必要なのか。彼らが 手にしている賠償金を考えると疑問に思っている。 (50 代) ●原発被害者と津波被災者の補償の差が大きすぎる。 (60 代) 防災 減災 き光のさくらまつり﹂ 12 11 基 調 講 演 要 旨 を展開し ク た。その会 ッ ピ 場で昨年 ト 月 日、双 20 10 櫻井よしこ氏 ジャーナリスト、国家基本問題研究所理事長。新 潟県立長岡高卒、 ハワイ大歴史学部卒。 NTVニュー スキャスターを経て、2007年に国家基本問題研 究所を設立。国防、外交、教育、経済など幅広いテー マに関して、日本の長期戦略の構築に挑んでいる。 12 4 平成27年(2015年)1月21日(水曜日)
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