平成27年度 関西医療大学 公開講座 (通算第30回) 『未病から先がけの医療へ』 -生と医の未来を切りひらく- 2015 ●と き 平成27年10月17日(土) 午後1時30分~4時30分 ●ところ 関西医療大学 5号館 3階 講堂 大阪府泉南郡熊取町若葉二丁目11番1号 TEL 072-453-8251 JR阪和線:熊取駅から南海ウイングバスで約15分 ※熊取駅からは無料送迎学園バスを運行 南 海 本 線:泉佐野駅から南海ウイングバスで約30分 プログラム テ ー マ 『転倒しない身体づくり』 ( 総 合 司 会 13:30~ ごあいさつ 関西医療大学 保健医療学部 理学療法学科 教授・理学療法学科長 鈴木 俊明 ) 関 西 医 療 大 学 学長 吉田 宗平 13:40~14:40 講 演 『転倒予防-包括的介入方略とエビデンス (科学的根拠)-』 北海道公立大学法人 札幌医科大学 保健医療学部 理学療法学科 理学療法学第一講座 教授 古名 丈人 14:40~14:50 -休 憩- 14:50~ シンポジウム 『転倒予防の運動療法』 ( 司 会 関西医療大学 保健医療学部 理学療法学科 准教授 谷埜 予士次 ) 14:55~15:25 『転倒予防に向けた姿勢の改善』 関西医療大学 保健医療学部 理学療法学科 准教授 米 田 浩 久 15:30~16:00 『転倒予防の運動療法に運動イメージを取り入れる試みについて』 関西医療大学 準研究員 16:05~16:25 『総合討論』(質疑応答) ■ 聴 講 無 料 定員200名(先着順) ■ 〈申 込 先〉 平成27年度 関西医療大学 公開講座 実行委員会 〒590-0482 大阪府泉南郡熊取町若葉二丁目11番1号 電話 072-453-8251 お申し込み頂いた方には、受講票をお送りします。 佐々木 英文 ごあいさつ 関西医療大学 吉田 宗平 学 長 日本は、今や超高齢社会に突入して大きく疾病構造が変化しています。かつての結核をはじめとする感染性疾患 から、心筋梗塞、糖尿病、がん、肺気腫などの慢性非感染性疾患(NCD)が増加し続け、医療というだけでなく 重要な社会問題となっています。その解決のためには、健康を第一として早期診断し、病気の重症化を避け、病気 を予防することが必要です。しかし、今までの予防医学は「集団の予防医学」でした。個人の特性を問わず、ある 集団に対して喫煙・肥満・高血圧症など「リスク因子」を避けることが主体でした。それが、予防のモチベーショ ンが上がらない理由の一つでした。 近年、第二次大戦時の「オランダの飢餓」の追跡調査結果が大きな問題になっています。ナチス・ドイツの政略 によってオランダの一部でひどい食糧難となり、1日平均600キロカロリーという飢餓状態となりました。その長年 の追跡調査により、当時の母親から生まれた子供が成人後に、統合失調症やパーソナリティー障害、また、心筋梗 塞、糖尿病、高血圧症など慢性非感染性疾患(NCD)を多発していることが明らかになってきました。その他の 調査でも、低体重児にメタボリックシンドロームや心筋梗塞が多いことが解ってきました。そのため、早期に胎児 から健康管理を始めるべきだと言われるようになりました。遺伝性疾患は遺伝子異常に起因しますが、遺伝子発現 には胎児の栄養状態などエピジェネティックな要因より修飾されます。“エピ(epi)”とは、「後で」や「上に」 という意味です。遺伝子異常の上に、様々な修飾因子が付加されて発病することが解ってきました。そのため、胎 生期から老年期に亘って個人を対象とした「ライフコース・ヘルスケア」が重要とされています。 東洋医学には「治未病」(未だ病にならざるを治す)という概念がありますが、現代はそれを越えてはっきりと 病気の発症前に、個人の遺伝的な特性や過去の環境に配慮して、一定の確度で予測し、その発症に介入する予防医 学としての「先がけの医療」(先制医療)が提唱されています。今、この医療の対象として、レベル1に挙げられ ているのはアルツハイマー病の早期の発症前診断による予防です。レベル2は骨折です。寝たきりの原因の一つが 転倒による骨折と言われます。一般に高齢者は、とくに大きな病気がなくとも、体重が減少し、体力の低下は避け られません。その背景には、加齢に伴う筋肉減少症(サルコペニア)があり、高齢者の日常動作(ADL)や生活 の質(QOL)の低下に大きく影響しています。サルコペニアによるADLの低下のリスクは約3.5倍、転倒や骨折の リスクは約2倍、死亡するリスクは約2倍と言われています。 本公開講座のテーマは、「先がけの医療」の一つの課題として『転倒しない身体づくり』を取り上げました。ま ず、演者の北海道公立大学法人札幌医科大学保健医療学部理学療法学科理学療法学第一講座教授古名丈人先生に は、「転倒予防-包括的介入方略とエビデンス(科学的根拠)-」についてお話して頂きます。次いで、シンポジ ウムにおいては、本学保健医療学部理学療法学科谷埜予士次准教授の司会により、シンポジストとして本学保健医 療学部理学療法学科米田浩久准教授と本学佐々木英文準研究員の二人から話題を提供して頂きます。最後に、皆さ んとの総合討論を通じて、内容を一層深めたいと思っております。 皆さんのご参加を心からお待ち致しております。宜しくお願い申し上げます。 と き 平成27年10月17日(土) 午後1時30分~4時30分 ところ 関西医療大学 5号館 3階 講堂 大阪府泉南郡熊取町若葉二丁目11番1号 TEL 072-453-8251 JR阪和線:熊取駅から南海ウイングバスで約15分 ※熊取駅からは無料送迎学園バスを運行 南 海 本 線:泉佐野駅から南海ウイングバスで約30分 『転倒予防-包括的介入方略とエビデンス(科学的根拠)-』 講演 北海道公立大学法人 札幌医科大学 保健医療学部 理学療法学科 理学療法学第一講座 教 授 古名 丈人 転倒は、高齢者の健康を阻害する大きな要因の一つとなっています。高齢者 において、顕在的な疾病などが存在しなくても、1年に4人に1人は転倒して しまいます。転倒すると、不運な場合、手首の骨折や大腿部の骨折が発生しま す。特に、後者(大腿骨頸部骨折)は手術を含めた治療が順調に進まなかった 場合、認知機能の低下やねたきりを招き、自立や生活の質(QOL)に影響を 及ぼします。また、転倒時に怪我をしなくとも、その経験は「転倒恐怖感」を 惹起させることになり、転倒を恐れるあまり行動や活動を狭め、ひいては虚弱 を招くという事態に陥ります。 このように高齢者の健康を担保するためには、転倒予防を心がけることが重 要な要件の一つとなっています。転倒というと、真っ先に重力と身体の関係、 すなわち姿勢や運動との関係が想起され、その文脈から筋力やバランスの向上 を来すことを考えます。これは有力な方法の一つですが、上述したように、運 動機能はもちろんのこと、認知や心理、そして環境など、転倒に関与する要因 は多く、このため予防方略も多岐に及びます。 講演では、転倒発生のメカニズムとその予防法について、科学的証拠に基づ きながらひもといてゆく予定です。 『転倒予防の運動療法』 シンポジウム 『転倒予防に向けた姿勢の改善』 高齢者の転倒は、敷居のような小さな段差を越えるときや夜中に トイレに行くときといった本来は転倒が起こりそうもない、慣れた 状況であるはずの日常生活のなかで起こります。転倒が起こる原因 としてさまざまな問題がありますが、転倒というとっさの事態に踏 関西医療大学 保健医療学部 理学療法学科 准教授 米田 浩久 ん張ったり、手をつくことができれば、転倒は防ぐことができるの かもしれません。手や足が充分に力を発揮し、よく動くようにする ためには、身体の胴の部分、すなわち体幹がしっかり固定され、か つ柔軟である必要があります。本日は、転倒予防を行うための体幹 の重要性について説明させて頂きたいと思います。よろしくお願い 致します。 『転倒予防の運動療法に運動イメージを取り入れる試みについて』 転倒のリスク因子には、個人の特性による内因性リスクと、環境 などの外因性リスクに大別できます。内因性リスクとして、バラン ス障害、筋力低下、薬剤など様々なものが知られています。 我々の研究グループでは、これらの要因の中で足趾の筋力低下に 関西医療大学 準研究員 佐々木 英文 よる転倒に注目して、実際は運動を行わずに運動をしているイメー ジをするだけで、筋力低下を抑制出来るような運動イメージの方法 を、転倒予防の運動療法に取り入れようと研究をしています。 今回は、足趾の運動イメージによる効果についての研究で分かっ てきたことをお話させていただきます。 附属診療所・施術所のご案内 関西医療大学附属診療所では、西洋医学の科学性と東洋医学の深くて永い経験を融合させた、人にやさしいより自然な疾病治療を実践 しています。 内科、神経内科、整形外科、皮膚科、心療内科・精神科、リハビリテーション科、総合診療科(整形・漢方)では、医師による診療や 各種検査により、患者様の状態を科学的に把握し、新薬の投与はもちろんのこと、東洋医学的診断による漢方薬の投与(エキス剤)も積 極的に行っております。 また、鍼灸治療所では、鍼灸による「自然治癒力」を生かした体にやさしい治療を西洋医学と協力して行っております。 さらに、附属接骨院では、運動療法をメインとした通常施術だけでなく、日常生活における運動習慣や腰痛・肩こり等の予防等の観点 から、より健やかな毎日を過ごせるよう運動教室・運動指導の取り組みを行っています。 最後に、大学の附属機関という特性を生かし、各種の健康教室の主催や、地元自治体などと共催で健康講座などを開催し、地元の皆様 の健康管理にお役立ていただけるよう取り組んでいます。 診 療 内科・神経内科・整形外科・皮膚科・心療内科・精神科・総合診療科(整形・漢方) 所 リハビリテーション科・通所リハビリテーション 診察時間 診療科目 内 科 神 経 内 科 整 形 外 科 皮 膚 科 午前9時~正午 心 療 内 科 精 神 科 リハビリテーション科 通所リハビリテーション ( 午 前 9 時 ~ 正 午 ) 午後1時30分 ~3時30分 内 科 神 経 内 科 整 形 外 科 心 療 内 科 精 神 科 総合診療科(整形・漢方) リハビリテーション科 通所リハビリテーション (午後1時~4時30分) 月 ※○ ※○ ○ ※○ 火 ※○ 木 ○ ○ ※○ ○ ※○ 水 ○ 金 ※○ ○ 第1・3週のみ ※○ ※○ 土 ※○ ※○ ○ ※○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ※○ ※○ ※○ ○ ○ ○ ※○ ○ ○ ※○ ※○ ○ ○ ○ ○ ※○ ※○ ※○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ※○は予約制です。新患の方があると時間がずれることがあります。 ●漢方外来の診察日は月曜日午後と水曜日午後です。 診療受付時間は、午前8時45分から午前は11時45分迄、午後は15時15分迄。日曜・祝祭日と第2・4・5土曜日は休診 電 話 072-453-8255 鍼 灸 治 療 所 はり・きゅう・小児ばり治療(保険は取り扱っておりません) 予約制 治 療 時 間 月~金 午前 9 時~、10時15分〜・午後 1 時15分~、2 時30分〜 土 午前 9 時~、10時15分〜 電話予約受付時間 月~金 午前 8 時45分~午後 4 時 土 午前 8 時45分~正午 日曜・祝祭日と第2・4・5土曜日は休診 予約受付専用電話 072-453-5801 附属接骨院 (健康保険取扱) ■骨折・脱臼・打撲・捻挫等、様々な症状でお悩みの方はご相談ください。 施 術 時 間 月~金 午前 9 時~午後12時15分・午後3時~午後7時 土 午前 9 時~午後12時15分 受 付 時 間 月~金 午前 9 時~午前11時45分・午後3時~午後6時30分 土 午前 9 時~午前11時45分 日曜・祝祭日と第2・4・5土曜日は休診 電 話 072-451-1006 主催 関西医療大学 〒590-0482 大阪府泉南郡熊取町若葉二丁目11番1号 TEL 072-453-8251
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