株式会社西京銀行

~ 働き方改革推進に向けて ~
山口労働局働き方改革推進本部・企業トップ訪問(株式会社西京銀行)
平成27年2月10日、山口労働局長(山口晃)が(株)西京銀行本社をお訪ねしました。
応対していただいたのは、平岡英雄頭取と上野慎二執行役員人事部長でした。
説明される平岡英雄頭取(右側)と
上野慎二執行役員人事部長(左側)
最初に、(株)西京銀行における働き方改革に向
けた様々な取り組みについてご説明いただきまし
た。
その中で、社員の早期退行(退社)を促す取組で
は、平成20年3月の調査で営業店舗の平均退行時刻
が約19時30分となっていたものが、平成26年3月の
調査では約18時30分と1時間程度早くなったこと
をご紹介いただきました。
そこで、この取組について尋ねてみました。
山口局長 平均して1時間の短縮というのは相当な努力をされた
のではないかと思うのですが、具体的にどのような対策を講じら
れたのですか。
平岡頭取 営業店舗の業務をシステ
ム化する、本店に集約するなどの取
山口労働局長(山口晃)
組を行うとともに、退行時刻の目標
を設定して、その達成状況を店舗の業績指標の一つとしたの
です。現在の目標時刻は18時30分です。
もちろん、本店においても、人事部に「見廻り隊」と称し
て各部署を廻ってもらって、早期退行を促しています。
山口局長
平岡英雄頭取
業務面での変化としては、どのようなものがあり
ましたか。
平岡頭取 無駄な作業がなくなってきました。18時30分までに仕事を片付けないといけな
いという意識が生まれ、行員一人一人が効率的な業務に心がけるようになっています。
営業店舗で事務作業が終了してから開催していた会議、これが17時30分開始となってい
て、我々もこの開始時刻を当然のように受け止めていたのですが、当行の女性委員会から、
この会議を15時30分から開催できないかと提案されました。なるほどだなと気付きました。
15時30分から開催できるよう工夫すればいいのです。
退行時刻の目標についても、次は18時にしようと考えていますが、17時30分とすべきで
はないかと主張する若い行員もいます。時間に対する意識が変わってきているのです。
山口局長
そうした取組を進めているのは、どのような理由からでしょうか。
平岡頭取 私が若い頃は、遅くまで働く、休みも出勤して
働く、これが美徳とされていました。今では、休日や夜遅
い個人宅への訪問も嫌がられるようになってきています。
残業が美徳とされる考えは時代とマッチしなくなっている
のです。仕事が8割で生活が2割ではなく、仕事も生活も
大事にしてもらって、生き生きと働いてもらう。そのこと
が生産性の向上、業績の向上に繋がるのです。
山口局長
今後の取組について、教えてください。
平岡頭取 ワーク・ライフ・バラン
スを進めるため、年次有給休暇の取
得促進に力を入れたいと思っていま
す。そのためにも、支店長自ら取得するよう促していくつもりです。
また、配偶者の出産に伴う男性社員の休暇として5日間の育児休
暇を制度化しているのですが、遠慮して1日や2日しか取得しない
職員もいますので、その完全取得にも取り組んでいきたいと考えて
います。
当行では、20年前、女性従業員の人数が全体の約3分の1でした
が、今では女性従業員の人数が男性従業員の人数を上回っています。退行時間を早くする、
年次有給休暇を取得しやすくする、こうした取組により、女性がよりその力を発揮できる
ようになり、業績の向上にもつながるものと受け止めています。
山口局長 残業が美徳とされる考えは時代とマッチしなくなっている、まさしくそのとお
りですね。
平岡様、上野様、貴重なご意見、ありがとうございました。
<訪問企業プロフィール>
(株)西京銀行(頭取 平岡英雄)
周南市平和通1丁目10番2号
金融・保険業
労働者数 969名(うち女性492名)
ホームページ http://www.saikyobank.co.jp/