給食施設における食物アレルギー対応に関する実態

神戸女子短期大学 論攷 60巻 141-149(2015)
- 資 料 -
給食施設における食物アレルギー対応に関する実態調査
~保育園,家庭的保育施設等を中心に~
本田 まり * 西川 貴子 * 下山 亜美 * 永井久美子 **
A Survey of Food Allergy Support in Food Service Institutions,
Focusing on Nursery Schools and Childcare Institutions
with a Family-like Atmosphere
Mari HONDA Takako NISHIKAWA Ami SHIMOYAMA Kumiko NAGAI
要 旨
食物アレルギー児が増加し誤食等の問題も膨らむなか,国や地方自治体はガイドラ
インの作成や講習会活動を活発に行う等して,保育や学校教育等の現場における食物
アレルギー対策への意識を高めている。その中で栄養士は重要な役割を担うが,本学
食物栄養学科では将来の栄養士となる学生に対して,食物アレルギーに特化した講義
や実習科目を平成26年度より開講した。講義や実習では社会の実態をふまえた内容に
するべく,保育園・幼稚園および家庭的・小規模保育施設を対象に,食物アレルギー
対策等に関するアンケート調査を行った。結果,その対策は保育園・幼稚園のみなら
ず家庭的保育施設等においても,調理場内外での対策が進んでいることがわかった。
また,教育研究機関に期待することとして幾つかの項目に対してニーズがあることが
わかり,教育研究機関としての今後の役割が示唆された。
キーワード:食物アレルギー,食事,保育園,家庭的保育,アンケート
1.緒言
食物アレルギー児が増加するなか,この罹患率が高く,特に注意を要する保育や学校教育(小
学校)等の現場では,食物アレルギー対策は必須である。食物アレルギー対策は,栄養士や調
理員に留まらない多職種との十分な連携による対策が必要であり,一歩間違えば生命の危険に
も陥る可能性があることから,これらの施設での十分な対策に対する社会的ニーズは非常に高
い。近年,国や地方自治体は,ガイドラインの作成や講習会の実施等によって普及活動を活発
に行っているが,本学食物栄養学科では,将来の栄養士となる学生に対して,食物アレルギー
に特化した講義や実習を行うためのカリキュラムを整備し,食物アレルギーに対しても即戦力
* 神戸女子短期大学食物栄養学科 ** 神戸女子短期大学幼児教育学科
- -
141
のある栄養士の育成を平成26年度より開始した。この講義や実習にあたっては,実際の現場の
実態をふまえながら進めていく必要があり,そのために保育園・幼稚園および家庭的・小規模
保育施設を対象に,食物アレルギー対策等に関するアンケート調査を行った。
これまでに,公立や民間の保育園等を対象とした食物アレルギー対策に関する実態調査は散
見されるが,家庭的保育(利用定員5人以下)や小規模保育(利用定員6人以上19人以下)を
含めた調査報告は殆どみられない。これらの施設では,食物アレルギーの罹患率が高い3歳未
1)
満の乳幼児を預かる場合が多く,食事は基本的に自園調理の給食が推奨されている
。たとえ
自園調理でなくとも,食事やおやつの時間がある限り食物アレルギーへの認識とその対策は必
須である。今回,これらの施設も含めて,食物アレルギー教育の一端を担う教育研究機関とし
て今後の教育や社会貢献につなげる基礎資料を得るために,実態調査を行った。
2.対象
平成26年2月~平成26年9月に,保育園・幼稚園の15施設(幼稚園2施設含む)および家庭
的・小規模保育の20施設(小規模保育1施設含む),計35施設を対象に,食物アレルギー対策
等に関するアンケート調査を行った。調査の実施にあたり,神戸女子短期大学倫理委員会によ
る審査を受け,承認された。
なお,アンケート調査の結果,施設で食事提供をしていない,食物アレルギー児を経験した
ことがない等の理由で有効回答が得られなかった施設は,幼稚園1施設,家庭的保育13施設,
小規模保育1施設,計15施設であり,アンケート調査の集計から除外した。従って,アンケー
ト調査を実施した35施設中,有効回答が得られた保育園・幼稚園の14施設(幼稚園1施設含む。
以下,保育園等と称す)および家庭的保育の6施設,計20施設を分析の対象とした。
3.アンケート調査の結果
アンケート調査の分析では,食事対応にあたって,集団保育である保育園等と家庭的保育(利
用定員5人以下)とでは違いがあると推測されるため,保育園等と家庭的保育に分けて以下の
分析を行った。アンケート調査の回答者は,栄養士・管理栄養士に限定せず,保育従事者等か
らも回答を得た。回答者の内訳を表1に示した。
表1 アンケート調査の回答者
栄 養 士
管理栄養士
調 理 師
保 育 士
そ の 他
無 回 答
保育園等 (14施設)
家庭的保育 (6施設)
2
6
1
4
0
1
0
0
0
5
1 (保健師)
0
- -
142
食事対応にあたって,医師の診断書が必要か否か等について,表2-1に保育園等の結果を,
表2-2に家庭的保育の結果を示した。アレルギー対応食の実施にあたり,医師の診断書に基
づいて行われる施設は,毎年更新,変化時に更新の違いはあるものの保育園等では14施設全て
であり,家庭的保育では6施設中5施設であった。保護者の申告のみで食物アレルギーに対応
しているケースは,家庭的保育の1施設のみであった。
表2-1 アレルギー対応食にあたって保育園等
医師の診断書 要
保護者の申告
原則毎年更新
変化時に更新
計
11
3
14
2
1
3
表2-2 アレルギー対応食にあたって家庭的保育
原則毎年更新
変化時に更新
医師の診断書 要
3
2
5
保護者の申告
3
0
3
n=14, 医師および保護者の重複回答3施設
計
n=6, 医師および保護者の重複回答2施設
食物アレルギーの有病率と原因食品について表3に示した。有病率は保育園等で8%,家庭
的保育で16%であったが,全体でみると10%であった。原因食品について,保育園等,家庭的
保育の両者とも鶏卵が最も多く,全体でみると鶏卵が原因食品の42%を占めた。次いで牛乳が
多く,種実類,甲殻類も比較的多くを占めた。
表3 食物アレルギーの有病率と原因食品 (%)
有病率
鶏 卵
牛 乳
小 麦
種実類
甲殻類
魚 類
果 物
大 豆
その他
保育園等
8% (2.9~15.2)
43%
18
6
8
9
7
3
2
5
家庭的保育
16% (7.1~30.0)
31%
13
13
16
13
0
13
0
3
両者 計
10%
42%
17
6
9
9
6
4
1
5
保育園等14施設 (乳幼児2275名), 家庭的保育6施設 (乳幼児89名)。 有病率%は平均
値, カッコ内は範囲を示す。 原因食品は延べ数の% (1名に複数の原因食品あり)
アレルギー対応食の内容について,図1-1に保育園等の結果を,図1-2に家庭的保育の結
果を示した。保育園等では原因食品の除去のみの対応は1施設であり,他は原因食品を除去し
た上で時々代替食品を入れたり,原因食品の除去かつ代替食品を入れる施設であった。家庭的
保育でも原因食品の除去のみの対応は1施設であり,原因食品を除去した上で時々代替食品を
入れる,または原因食品の除去かつ代替食品を入れる施設が5施設と多くを占めた。
- -
143
(図 1-1,図 1-2 を横並びに入れる)
(図 1-1,図 1-2 を横並びに入れる)
10
4
10
10
2
3
除去かつ代
替品
除去かつ代
1
2
3
除去かつ代
替品
除去かつ代
替品
時々代替品
を入れる
時々代替品
を入れる
原因食品除
去のみ
図1-2 アレルギー対応食の内容 家庭的保育
図01-2 アレルギー対応食の内容
家庭的保育
* 1-2
n=6,重複回答なし
図
アレルギー対応食の内容 家庭的保育
原因食品除
去のみ
0
2
3
2
時替
々品
代替品
を入れる
2
0
時々代替品
2
を
原入
因れ
食る
品除
去のみ
4
1
原因食品除
去のみ
4
2
1
除去かつ代
替品
除去かつ代
替品
時々代替品
を入れる
原因食品除
去のみ
0
時々代替品
を入れる
原因食品除
去のみ
5
5
1
1
図01-1
アレルギー対応食の内容 保育園等
図1-1 アレルギー対応食の内容 保育園等
図 1-1*アレルギー対応食の内容
n=14,重複回答含む 保育園等
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
3
2
1
0
除去かつ代
替品
5
10
除去かつ代
時替
々品
代替品
を入れる
5
10
時々代替品
10
を入れ
原
因
食る
品除
去のみ
原因食品除
去のみ
5
5 1-1,図
(図 1-1,図
1-2 を横並びに入れる)
(図
1-2 を横並びに入れる)
5
1
5
1
0
0
10
4
10
*n=6,重複回答なし
*n=6,重複回答なし
調理時の注意点について,図2-1に保育園等の結果を,図2-2に家庭的保育の結果を示し
た。保育園等では完成した料理にラップをする対応が殆どの施設で行われ,食材料を先に取り
(図
2-1,図
2-2 を横並びに入れる)
図 1-1(図
アレルギー対応食の内容
保育園等
図
1-12-1,図
アレルギー対応食の内容
保育園等
2-2 を横並びに入れる)
図 1-2 アレルギー対応食の内容 家庭的保育
15
10
図 1-2 アレルギー対応食の内容 家庭的保育
分けて分別しラップをする対応も多くの施設でみられた。さらに調理器具の分別も行っている
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
4
*n=6,重複回答なし
*n=6,重複回答なし
15
4
施設が7施設と半数にみられた。家庭的保育では調理器具の分別はみられなかったが,アレル
13
13
10
ギー対応食を先に調理する,完成した料理にラップをする,対象児専用の食器がある等,種々
2
6
6
6
図 2-1 調理時の注意点 保育園等
図 2-1 調理時の注意点 保育園等
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
図 2-1図2-1 調理時の注意点 保育園等
調理時の注意点
保育園等
図
2-1 調理時の注意点
保育園等
01
2
2
11
2
1
22
22
食品保管 収/
調
納理
時器
の具
分分
別別
0
0
0
調理器具分別
2
1
2
2
2
対象児専用食
器
3
2
2
対完
象成
児品
専に
用ラ
食ッ対象児専用食
プ等
器
器
9
6
対象児専用食
0
9
ラの
け時
,ップ
納
分等
別
0
73
0
1
1
対象児専
食
に用
ラッ
完対
成応
品食
にを
ラ先
ッに完成品
プ器
等
プ調
等理
完成品
対
応
食に
をラ
先ッ
に
対材
応料
食の
を先
先取
に分 プ等
調理
け ラップ等
,
調
理
対応食
のを
先先
取に
分
収/ 材料調
理
材食
料品
の保
先管
取分
時の分別 け ラ,ップ等
け納ラ
,ップ等 材料の先取分
食
品
保
管
収/
け ラ,ップ
食調
品理
保器
管具収
分
分等
別
/ 別納時の
納時の分別
75
13
4 0 4
1
0
調理器具分別
5
13
6
0
対象児専用食
器
10
2
完成品にラッ
器
対象児専用食
プ等
対象児専
食
器
完
成
品
に用
ラッ
対応食を先に プ器
等
完成品にラッ
調理
完成品に
プ等
対
応
食
をラ
先ッ
に
プ
調等
理
材料の先取分
対応食を先に
け ラ,ップ等 対
材応
料食
のを
先先
取に
分
調理
調理
食品保管 収 け ラ,ップ等
材料の先取分/
納時の分別 材料の先取分
け ラ,ップ等 食品保管 収/
10
食調
品理
保器
管具収
分別
/
食
品
保
管
収/
納時の分別 調
納理
時器
の具
分分
別別
調理器具分別 調理器具分別
9
5 の対応がとられていた。
(図
2-1,図
2-2 を横並びに入れる)
(図
2-2 を横並びに入れる)
9
7 5 2-1,図
6
6
37
6
3
150 15
0
2
図 2-2 調理場の注意点 家庭的保育
図 2-2 調理場の注意点 家庭的保育
*n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
図2-2 調理場の注意点 家庭的保育
図 2-2 *
調理場の注意点
家庭的保育
図
2-2 調理場の注意点
家庭的保育
n=6,重複回答含む
* n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
(図 配膳にあたっての注意点について,図3-1に保育園等の結果を,図3-2に家庭的保育の結
3-1,図 3-2 を横並びに入れる)
(図 3-1,図 3-2 を横並びに入れる)
果を示した。保育園等では保育士等との連絡は14施設全てで実施され,調理担当者と配膳者と
15
6
6
の声掛けも殆どの施設で実施されていた。保護者との連絡や喫食時の子どもの観察も,約2/3
15
1
その他
保育士 担,任等
その他
その他
との連絡
保育士 担任等
そ
の絡
他 ,
保保
育護
士者
担と
等連
,任の
との連絡
との連絡
保育士 担,任等
喫食時の子
ども
保と
護の
者連
と絡
の連絡
保護者の
と観
の察
連絡
調理担当と配
喫
食
時と
のの
子連
ど絡
も
対象児への保
声護
掛者
喫食時の子ども
の
観
察
け
の観察
喫食時の子声
ど掛
も
調理担当対
と象
配児への
対象児への声掛 の観
け察
膳担当の声掛け
け 対象児への声掛
膳担当の声掛け
調理担当と膳
配担当け
の声掛け
膳担当の声掛
調け
理担当と配
その他
その
保育士 担,任
等他
その他
との連絡
保の
育他
士 担,任等
そ
との連絡
保護者との連絡
保保
育護
士者
担と
等連絡
,任の
との連絡保育士 担,任等
保護
と絡
の連絡
と者
の連
喫食時の子ども
保護者の
と観
の察
連
喫絡
食時の子ども
担当の声掛け
対象児への声掛の観察
喫食時の子ども
け 喫食時の子ども
の観察 対象児への声掛
の観
け察
調理担当と配膳
対象児への声掛
声配
掛膳
担当の声対
掛象
け児へ
当の
と
け 調理担け
調理担当と配理
膳担当と配膳
調
担当の声掛担
け当の声掛け
14
3-2 を横並びに入れる)
4
33-1,図
(図 3-1,図
3-2 を横並びに入れる)
5
5
10(図1 の施設で実施されていた。家庭的保育でも,喫食時の子どもの観察,保育士等との連絡の実施
14
4 4
13
5
5
1
1
10
4
10
11
4
4
10
2
3
率はそれぞれ高く,保護者との連絡,対象児への声掛けも2/3の施設で行われていた。
5
7
6
2
6
3
15
15 5
1
4
7
4
0
14 14
0 13
4
5
5
4
0
10
5
5
10 0 1 3
1
1
1
1
4
4
4
4
10 10
2
32
5
3
5
7
7
1
1
4
4
0
0
0
0
図 3-2 配膳にあたっての注意点 家庭的保育
図 3-1 配膳にあたっての注意点 保育園等
図 3-2 配膳にあたっての注意点 家庭的保育
図 3-1 配膳にあたっての注意点 保育園等
- -
144
*n=6,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
図 3-1 図
配膳にあたっての注意点
保育園等
3-1 配膳にあたっての注意点
保育園等
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
2
図 3-2 図
配膳にあたっての注意点
家庭的保育
3-2 配膳にあたっての注意点
家庭的保育
*n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
2
*n=14,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
(図 3-1,図
3-2 を横並びに入れる)
(図 3-1,図
3-2 を横並びに入れる)
15
15
10
1 310
6
4
4
5
4
3
5
5
4
4
5
4
32
0
1
1
その他
0
その
保
育他
士 担,任等
との連絡
保育士 担,任等
と者
のと
連の
絡連絡
保護
その他
2
保食
護時
者の
と子
のど
喫
連も
絡
の観察
喫食時の子ども
対象児への声掛
の観察
け
対象児への声掛
調理担当と配
膳担当け
の声掛け
調理担当と配
膳担当の声掛け
4
保
育他
士 担,任等
その
との連絡
保育士 担,任等
保護者との
連絡
との連絡
喫食時の子ども
保護者との連絡
の観察
0
14
4
対
の
喫象
食児
時へ
の
子声
ど掛も
のけ
観察
0
7
14
11
11 10
10
7
調
と声
配掛
膳
対理
象担
児当
への
担当の
声掛け
け
5
調理担当と配膳
担当の声掛け
5
13
6
3-2 配膳にあたっての注意点
家庭的保育
図3-2 配膳にあたっての注意点 家庭的保育
図 3-2 図配膳にあたっての注意点
家庭的保育
* n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
図 3-1 配膳にあたっての注意点
保育園等
図 3-1図3-1 配膳にあたっての注意点 保育園等
配膳にあたっての注意点
保育園等
* n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
2
食物アレルギーの対応で困っていることについて,図4-1に保育園等の結果を,図4-2に 2
家庭的保育の結果を示した。保育園等では保護者との関係,その他が多かったが,その他の内
容としては保護者への説明等,保護者に関連するものが4施設みられた。具体的には,保育園
での対応方針が変更になった際(個人対応がなくなり対応が統一された時)の説明の難しさや,
保護者に園での食事に意識を持ってもらうことの難しさ,除去食品の曖昧さ等のコメントがみ
られた。家庭的保育の回答は各項目に分散したが,その他には「食するという事に対する根本
的な見方の勉強を保育士もしたい」や「食品添加物が複雑で判断し難い」の意見がみられた。
(図 4-1,図 4-2 を横並びに入れる)
(図 4-1,図 4-2 を横並びに入れる)
10
4
10
4
5
5
2
2
2
2
1
2
2
2
2
2
1
無回答
1
無回答
2
その他
12
診断された原
の品
他の多さ
因そ食
1
情合
報せ技
/術
問
に
対不
応
足
し辛い
0
0
問合せに対応
し辛い
無回答
無回答
1
その他
その他
診断された原
因診食
断品
さの
れ多
たさ
原
品と
のの
多関
さ
保因
護食者
保護者
係との関
係
情報 技/術不
2
6
6
保診護
断者
さと
れの
た関
原
係の多さ
因食品
2
情報足
技/術不
足
問合せに対応
2
6
保報
護者
関
技/と
術の不
情
係
足
2
問合せに対応
し辛い
し辛い
00
2
6
図 4-2 図
困っていること
家庭的保育
図4-2 困っていること 家庭的保育
4-2 困っていること
家庭的保育
* n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
図図
4-1
保育園等
図4-1 困っていること 保育園等
4-1困っていること
困っていること
保育園等
* n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
アレルギー対応食において,安全性以外に大切だと思うことについて,選択肢の中から最大
3つまで選択してもらう回答法で,図5-1に保育園等の結果を,図5-2に家庭的保育の結果
(図
5-1,図 5-2 を横並びに入れる)
(図 5-1,図 5-2 を横並びに入れる)
5
2
2
価格
図 5-2 安全性以外に大切だと思うこと 家庭的保育
2
味
簡便さ
価格
味
栄養量の確保
普通食と遜色
簡便さ
2
の確
な保
い量
栄養量の
普通普
食通
と遜
食色
に類似
のない量
図 5-1 安全性以外に大切だと思うこと 保育園等
0
り類
、見
普通彩
食に
似 た目
- -
145
彩り、見た目
4
価格
味
簡便さ
価格
4
味
栄養量の確保
簡便さ
普通食と遜色
栄養量の確保
普通食に類似
彩り、見た目
0
普通食と
の遜
な色
い量
のない量
3
普通食に類似
彩り、見た目
を示した。保育園等で最も多かったのは「味」であり,これは家庭的保育でも同様であった。
6
15
次いで,保育園等では栄養量の確保が多かったが,家庭的保育では彩り等の見た目や普通食と
6
15
4
5
10
遜色のない量が多かった。
11
44
4
10
10
8
11
34
2
5
4
10
6
2 3
3
2
4
4
8
2
5
0
0
6
5
6 保育園等
6
図 4-15図困っていること
4-1 困っていること
保育園等
6
6
2 *n=14,重複回答含む
2 *n=14,重複回答含む
2
1
2
2
2
1
0
0
2
(図 (図
5-1,図
5-1,図
5-2 を横並びに入れる)
5-2 を横並びに入れる)
15
15
10
10
10
11
10
4
4
4
5
価格
4
4
5
価格
価格
味
味
簡便さ
簡便さ
栄養量の確保
栄養量の確保
普通食と遜色
量色
普通の
食な
とい
遜
のない量
普通食に類似
普通食に類似
3
2
3
2
2
2
2
2 家庭的保育
2
2
図5-2 安全性以外に大切だと思うこと家庭的保育
図
5-2
図
安全性以外に大切だと思うこと
5-2
安全性以外に大切だと思うこと
家庭的保育
0
0
* n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
彩り、見た目
彩り、見た目
価格
価格
味
味
簡便さ
簡便さ
栄養量の確保
栄養量の確保
普通食と遜色
量色
普通の
食な
とい
遜
のない量
普通食に類似
普通食に類似
彩り、見た目
彩り、見た目
5
8 6
5
3
4
4
6
3
4
図5-1 安全性以外に大切だと思うこと保育園等
図 5-1
5-1 安全性以外に大切だと思うこと
保育園等
保育園等4
0 図安全性以外に大切だと思うこと
0
* n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
4
2
価格
味
4
11
2
味
簡便さ
6
4
2
簡便さ
栄養量の確保
6
2
栄
普養
通量
食の
と確
遜保
色
のない量
普通食と遜色
の食
なに
い量
普通
類似
0
3
2
普通食に類似
彩り、見た目
0
5
4
3
2
彩り、見た目
11
10
2
価格
8
10
4
2
4
価格
味
10
味
簡便さ
15
簡便さ
栄養量の確保
10
栄
普養
通量
食の
と確
遜保
色
のない量
普通食と遜色
の食
なに
い量
普通
類似
15
普通食に類似
彩り、見た目
彩り、見た目
0
図 4-2 困っていること 家庭的保育
図 4-2 困っていること 家庭的保育
*n=6,重複回答含む
4
*n=6,重複回答含む 5
4
11
8
8
5
6
3(図35-1,図65-2 を横並びに入れる)
4
4
4
0 (図 5-1,図 5-2 を横並びに入れる)
5
6
6
図 4-1 困っていること 保育園等
図 4-1 困っていること 保育園等
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
無回答
無回答
その他
その他
診断された原
のた
多原
さ
診因
断食
さ品
れ
因食品の多さ
保護者との関
係の関
保護者と
係
情報 技/術不
足術不
情報 技
/
足
問合せに対応
しに
辛対
い応
問合せ
し辛い
無回答
無回答
その他
その他
診断された原
多原
さ
診因
断食
さ品
れの
た
因
保食
護品
者の
と多
のさ
関
係の関
保護者と
情報係技/術不
足術不
情報 技
/
問合足
せに対応
しに
辛対
い応
問合せ
し辛い
4-2 困っていること
家庭的保育
家庭的保育
2 図 4-2図困っていること
2
2
2
2
2 1
2 *n=6,重複回答含む
2
2 1
*n=6,重複回答含む
1
1
0
0
教育研究機関等に期待することについて,図6-1に保育園等の結果を,図6-2に家庭的保
(図 (図
6-1,図
6-1,図
6-2 を横並びに入れる)
6-2 を横並びに入れる)
育の結果を示した。保育園等で最も多かったのは「他施設での取組みや具体例の紹介」であり,
図 5-2 安全性以外に大切だと思うこと 家庭的保育
図 5-1 安全性以外に大切だと思うこと 保育園等
10
4
4
図 5-2 安全性以外に大切だと思うこと 家庭的保育
図 5-1 安全性以外に大切だと思うこと 保育園等
これは家庭的保育でも同様であった。次いで,保育園等では「食物アレルギーの基礎知識に関
*n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
する講話」や「施策,ガイドライン等に関する情報提供」を求める意見も多かったが,家庭的
3
3
5
5
0
4
0 10
10
7
6
6
4
7
2
2
0
0
40
4
(図
6-1,図
6-26-2
を横並びに入れる)
保育ではこれらの意見は少なく,
「他施設との情報交換の場の機会の提供」等がみられた。
2
2
2
22
(図
6-1,図
を横並びに入れる)
2
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0
0
0
0
1
1
2
2
2
2
無回答
図 6-2図教育研究機関に期待すること
6-2 教育研究機関に期待すること
家庭的保育
家庭的保育
ー
゙
キ
ル
レ
ア
ー
゙
キ
ル
レ
ア
ン
イ
ラ
゙
ト
イ
゙
カ
等
ン
イ
ラ
゙
ト
イ
゙
カ
ー
゙
キ
ル
レ
ア
ー
゙
キ
ル
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ア
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゙
キ
ル
レ
ア
ン
イ
ー
゙
ラ
キ
゙
ト
ル
イ
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゙
カ
ア
ン
イ
ラ
゙
ト
イ
゙
カ
ー
゙
キ
ル
レ
ア
ー
゙
キ
ル
レ
ア
ー
゙
キ
ル
レ
ア
ー
゙
キ
ル
レ
ア
ン
イ
ラ
゙
ト
イ
゙
カ
ン
イ
ラ
゙
ト
イ
゙
カ
図 6-1 教育研究機関に期待すること 保育園等
図6-1 教育研究機関に期待すること 保育園等
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
* n=14,重複回答含む
1
無回答
0
1
無回答
その他
0
0
無
回他
答
その
*n=14,重複回答含む
*n=14,重複回答含む
図 6-1 教育研究機関に期待すること 保育園等
0
施策礎知識
無回答
0
図 6-1図教育研究機関に期待すること
6-1 教育研究機関に期待すること
保育園等
保育園等
2
3
保
護他
者も交えた その他
その
保護者も交えた
講話等
1
2
2
1
保護者講
も話
交等
えた
講話等
用食品の
情報
用提
食供
品の
2
1
3
01
保護者も
たの
用交
食え
品
講報
話提
等供
情
3
2
2
00
対応食の調理実
1
3
2
0
用
対応食の
調食
理品
実の 対情
供理実
応報
食提
の調
情報
習提供
習
1
1
1
対
理報
実 他施設
他応
施食
設の
と調
の情
習との情報
習の場
交換
の情
場報
他施交
設換
との
他施
施設
設で
との
の取
情組
報 他交
換の場
他
, 施設での取組 ,
交具
換体
の例
場
他施設具
で体
の例
取組 ,
具体例 の基
他物
施設での取の
組
基 ,食物
食
具
食物 礎知識の基
礎体
知例
識
1
01
の基
食物
,
施
策
等
,
等
礎報
知提
識供 施策の情, 報提供
の情
の情報提供
施策 ,
等
の情報提供
7
無回答
その他
その他
保護者も交えた
4
7
6
無回答
4
6
保護者講
も話
交等
えた
講話用
等食品
の情報
用提
食供
品
対
応報
食提
の調
の情
供理実
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調理実
他施設
習との情報
の情
場報
他施交
設換
との
他施設での取組 ,
交
換
の
場
他施設具
で体
の例
取組 ,
具体例 の
,食物
食物基礎知識の
,施基策礎知, 識 等
報提供
施策の情
等
,
の情報提供
0
5
無
回他
答
その
保の
護他
者も交えた
そ
講話等
保護者も
用交
食え
品た
講報
話提
等供
の情
用調
食理
品実
対応食の
の情報
習提供
対
理報
実
他応
施食
設の
と調
の情
習の場
交換
他施
施設
との
の情
報
他
設で
取組
交具
換体
の例
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他物
施設での取の
組
食
基具
礎体
知例
識
食策
物
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施
,
基情
礎報
知提
識供
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施策 ,
等
の情報提供
5
2
ー
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キ
ル
レ
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12
ー
゙
キ
ル
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21
ン
イ
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゙
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イ
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カ
32
ン
ー
イ
゙
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ト
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ー
゙
キ
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ア
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ー
゙
キ
ル
レ
ア
1
ー
゙
キ
ル
レ
ア
10
*n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
3
3
図 6-2 教育研究機関に期待すること 家庭的保育
図6-2 教育研究機関に期待すること家庭的保育
図 6-2 教育研究機関に期待すること 家庭的保育
* n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
*n=6,重複回答含む
3 3
4.考察
今回,食物栄養学科において食物アレルギーに特化した科目を開講するにあたり,現場の実
態をふまえた実社会で役立つ教育内容とするために,また,食物アレルギーに対する食教育の
一端を担う教育研究機関として社会貢献につなげる基礎資料を得るために,保育園・幼稚園だ
けでなく,家庭的保育施設も対象とした食物アレルギー対策等に関するアンケート調査を行い,
検討を行った。
2)
平成23年の保育所給食におけるアレルギー対応ガイドライン
では,保育所での食物アレ
ルギー対応に関する現状及び問題点として,標準的な診断・治療を受けていない子どもも多く
みられることを挙げ,食物経口負荷試験未実施例も多く,間違った知識や指示に基づいて過剰
2,3)
な食物除去をしていることも多いことを指摘している。近年の食物アレルギー児の増加
4)
や,
食物アレルギー誤食の現状 ,死亡事故の発生等から,国や地方自治体等による食物アレルギー
- -
146
対策はより高められ,講習会の開催等による啓発普及活動が活発に行われている。今後,これ
らの取組みが,各施設での食物アレルギー対策に反映しているか否かを評価することが重要で
あろう。
本調査の結果では,食物アレルギーの対応にあたって,医師の診断に基づいて行われるか否
かについて(表2-1,2-2),家庭的保育の1施設のみ保護者の申告によるもので対応してい
たが,他の19施設は医師の診断に基づいて実施していた。この結果は,従来から国のガイドラ
2)
イン
に明記されていた,「食物除去の申請には医師の診断に基づいた生活管理表が必要であ
る」という食物アレルギー対応における第一のステップとも言うべき事項が,前述の地方自治
体等による取組みによって周知されてきたことを示唆する結果とも考えられる。
次に,食物アレルギーの有病率と原因食品について(表3),有病率は各施設で差があるものの,
保育園等の平均が8%に対し,家庭的保育が16%と高かった。家庭的保育では受け入れ定員数
が少ない上に,乳幼児は低年齢層が多いことが関係していると思われた。全体でみると有病率
は10%であったが,本邦の疫学調査による食物アレルギーの有病率:乳児で約5~10%,幼児
5)
で約5%との報告
に対し,若干高い傾向のように思われた。原因食品について,保育園等,
家庭的保育の両者とも鶏卵が最も多く,両者を合わせた全体では鶏卵が原因食品の42%を占め
5)
た。本邦の調査結果として鶏卵は38.3%と報告されており ,本研究の結果とほぼ類似していた。
鶏卵,牛乳,小麦は本邦の3大原因食品とされているが,本研究結果でも次いで高率の牛乳が
該当していた。小麦も少なく無かったが,2,3歳で有病率の増加が報告されている種実類(ピー
ナッツ)や甲殻類が比較的多くを占めていたことがわかった。
次に,アレルギー対応食の内容について(図1-1,1-2),原因食品を除去するのみの除去
食と,原因食品を除去し,かつ代わりとなる食品を入れる代替食がある。代替食の実施に当たっ
ては,代替献立の作成や代替食品の確保(発注業務),代替食品の調理等の作業量が増えるが,
食事としては見た目のボリュームや栄養面等をカバーできるというメリットがある。今回の調
査対象施設では,保育園等および家庭的保育においても,時々または常時代替食を提供してい
る施設が殆どであり,アレルギー対応食で安全性以外に大切だと思うこと(図5-1,5-2)
で比較的多くを占めた項目:栄養量の確保や普通食に類似していること,普通食と遜色のない
量等に一致していると考えられた。なお,保育園等および家庭的保育の両者に最も多かった意
見に「味」があったが,「味」は食事の雰囲気等と並んでおいしさを構成する要素の一つであり,
乳幼児期の食育において“おいしく食べる”ために,食事の「味」にも配慮した対応がとられ
ていることが推察された。
調理時の注意点について具体的な内容をみてみると(図2-1,2-2),保育園等に比べ家庭
的保育でやや対応項目が少ないように思われるが,家庭的保育は自宅のような家庭的な環境下
での保育が一般的であるため,設備面での限界等が理由として考えられる。また,これらの施
設では具体的な対応がまだ広く周知されていない可能性もある。図6-2に示したように,家
- -
147
庭的保育から教育研究機関等に期待することとして,他施設での取組みや具体例を紹介して欲
しい意見が半数みられたこともふまえ,より安全性の高い食事対応のために様々な情報提供を
していく必要性が示唆された。一方,配膳にあたっての注意点については(図3-1,3-2),
保育園等,家庭的保育も多項目にわたって対策がとられていた。家庭的保育では喫食時の子ど
もの観察や声掛けなど,対象児に関わる項目についても該当が多く,少人数制ゆえの目が届き
やすい環境であることも示唆された。
食物アレルギーの対応で困っていることをみると(図4-1,4-2),特に保育園等で「保護
者との関係」が多くみられ,集団保育において保護者との相互連絡や施設方針等に関する説明,
理解等について,家庭的保育よりも難しい一面が示唆された。
教育研究機関に期待することとして(図6-1,6-2),家庭的保育では,前述のように他施
設での取組みや,他施設との情報交換の場の提供など,他の施設に関わる項目へのニーズが高
かった。これらの施設では人員的な問題により特に平日の研修会は参加し難い等の理由で,他
施設との交流の機会が得られ難い状況を反映していると思われた。保育園等でも他施設での取
組み・具体例の紹介に対するニーズは高く,具体性のある情報提供が求められていることがわ
かった。また保育園等では,ガイドラインや食物アレルギーの基礎知識に関する情報提供への
ニーズも比較的多く,専門性の高い食物アレルギー情報への関心の高さが伺われた。
今回の調査結果の検討における限界について,第一に,回答者の職種によるバイアスが考え
られる。すなわち,他職種の仕事内容を十分に把握していなければ回答し難い項目があった可
能性や,職種によって回答に違い(差)があった可能性が考えられる。第二に,今回の調査対
象施設(35施設)は無作為抽出の施設ではなく,調査者らが選択した施設であったり,「家庭
的保育を考える会」主催の研修会に参加した施設であり,これらの施設は保育を始め様々な取
組みに関心の高い施設であった可能性がある。これらの選択バイアスを考慮し,一般的な保育
園等や家庭的保育施設を代表する結果とは言えないことをふまえた上で,今回の結果を解釈す
べきである。
以上,今回の調査結果も参考にしつつ,食物アレルギーに対し具体的な対応がとれる即戦力
のある栄養士育成に努めると共に,食物アレルギー教育の一端を担う教育研究機関として,多
職種連携が必要である食物アレルギー対策において,保育や教育の現場のニーズもふまえて今
後の研究を進めることが重要であると考える。
参考文献
1)小規模保育事業について,子ども・子育て会議基準検討部会(第4回)資料1(平成25年8月):
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/b_4/pdf/s1.pdf
2)保育所におけるアレルギー対応ガイドライン,厚生労働省(平成23年3月):
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03.pdf
3)今後の学校給食における食物アレルギー対応について 最終報告,文部科学省 学校給食における食物
- -
148
アレルギー対応に関する調査研究協力者会議(平成26年3月),
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/__icsFiles/afieldfile/2014/03/27/1345963_2.pdf
4)保育所におけるアレルギー対応にかかわる研究調査,財団法人こども未来財団(平成22年3月)
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb16GS70.nsf/0/49fbd5a66ef7eb4b49257761000452fb/$FILE/20
100715_1sankou1_1.pdf
5)食物アレルギー診療ガイドライン2012,日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会,協和企画(2011)
- -
149