肝細胞癌の臨床病理学的検討に関する研究のお知らせ 研究に関する

肝細胞癌の臨床病理学的検討に関する研究のお知らせ
研究に関するお知らせ
虎の門病院と帝京大学医学部附属病院では以下の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療で
得られた過去の記録や既存の手術検体を用いるものです。この案内をお読みになり、ご自身がこの研究の対
象者にあたると思われる方の中で、ご質問がある場合、またはこの研究に「自分の情報を使ってほしくない」と
お思いになりましたら、遠慮なく下記の担当者までご連絡ください。
本研究は、倫理委員会の審査を受け承認された後に、関連の研究倫理指針に従って実施されるものです。
研究期間:平成 27 年 10 月 22 日~ 平成 29 年 6 月 1 日
〔研究課題〕
肝細胞癌における serum amyloid A (SAA)蛋白の発現の意義についての臨床病理学的検討
〔研究目的〕
SAA は、免疫組織学的に炎症性肝細胞腺腫(良性の肝腫瘍の一つ、以下 I-HCA)で高発現を示す分子で、腫
瘍の診断にも用いられています。I-HCA では gp130 や stat3 などの SAA 関連遺伝子異常を伴うことが明らかに
されています。しかし、肝細胞癌での SAA の発現やその臨床病理学的意義についての検討は少ないのが現状
です。今回の研究は SAA 高発現を示す肝細胞癌の臨床的、組織学的、免疫組織学的、分子生物学的な特徴
を明らかにし、肝細胞癌での特徴的な亜型との関連や I-HCA との相違を検索することを目的としています。
〔研究意義〕
研究の意義としては、肝細胞癌の亜型診断に関して診断上の有用性が期待され、これまで明らかにされてい
ない病変の特徴を調べることにより、学問的に病変の本質および類縁疾患との関連を探求することができると
考えています。
〔対象・研究方法〕
平成 15 年 1 月 1 日〜平成 19 年 12 月 31 日の間に、肝細胞がんのために虎の門病院に入院し、手術を受け
られた方のうち、以前の研究でホルマリン固定後パラフィン包埋された肝切除検体を用いて行った免疫染色で
明らかとなった SAA 高発現を示す肝細胞癌症例を対象とします。SAA 高発現肝細胞癌症例において、ホルマ
リン固定パラフィン包埋腫瘍組織切片より DNA を抽出し、PCR、ダイレクトシーケンス法により gp130、stat3 など
の SAA に関連した遺伝子の変異解析を行います。
〔研究機関名〕 虎の門病院病理診断科・虎の門病院消化器外科、帝京大学医学部病理学講座
〔利用するカルテ情報〕 性別、年齢、糖尿病・高血圧・肥満、肝炎ウイルス感染の有無、血中 AFP/PIVKA-II 値
〔個人情報の取り扱い〕 お名前、住所などの個人を特定する情報につきましては厳重に管理を行い、学会や
学術雑誌等で公表する際には、個人が特定できないような形で使用いたします。情報は虎の門病院で匿名化
されたうえで、帝京大学医学部病理学講座へ提供されます。また、本研究に関わる記録・資料は研究終了後
10 年間保存いたします。
〔この研究に関する情報の提供について〕 研究計画や関係する資料をお知りになりたい場合は、他の患者さ
んの個人情報や研究全体に支障となる事項以外はお知らせすることができます。
〔その他〕 健康保険・謝金等は、診断後の試料を用いるためありません。
本研究に関する質問、お問い合わせがある場合、または御自身の診療情報につき、開示または訂正のご
希望がある場合には、下記までお問い合わせください。御自身の情報が研究に使用されることについてご了
承いただけない場合には研究対象としませんので、平成 27 年 12 月 31 日までの間に下記の連絡先までお申
出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。
ご協力よろしくお願い申し上げます。
問 い 合 わ せ 先
虎の門病院 病理診断科 藤井丈士
住所〒105-8470 港区虎ノ門 2-2-2 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院 病理診断科
03-3588-1111(代表) 〔内線 3530〕
帝京大学
研究責任者:高橋芳久
研究分担者: 井上雅文、福里利夫、近藤福雄、宇於崎宏、熊谷有紗、木脇圭一、藤井丈士、橋本雅司
住所:〒173-8605
東京都板橋区加賀 2-11-1 帝京大学医学部病理学講座
TEL:03-3964-1211 (代表) 〔内線 48210〕