IDF事務総長のメッセージ

今号の特集記事
IDF事務総長のメッ
セージ
世界牛乳の日、20
15年6月1日
第7回綿羊乳、山羊
乳および牛以外の家
畜乳に関するIDF
国際シンポジウム
IDF/ISO分析
ウィーク2015、
ナムール開催
もっと持続可能な酪
農乳業界の新しい分
析機器
酪農政策・経済常設
委員会
第83回OIE総会
家畜産業の持続可能
性に関する最近の行
事
今後の行事
IDF事務総長のメッセージ
持続可能な開発目標(SDG)が2015年9月
に国連で最終的な取り纏め段階に入っていること
はお聞き及びかと思います。本末に期限を迎える
1000年開発目標(MDG)に取って代わるも
のです。
目標の数(8つのMDGに対して、現在17のS
DG案があり、各案にそれぞれ19までの下位目
標がある)を増やすことが効果的な戦略になるか
どうかは歴史が判断してくれます。すでに明らか
な点は、IDFのような非政府組織の活動が、「2015持続可能な
開発」後の目標実現のために背中を押していること、SDGを達成す
ることに政府間組織や各国政府が興味を示していることです。
したがって、SDGは、有益な枠組みを提供して、酪農乳業界が食糧
と栄養の確保、ヘルシーな食事、貧困の削減、持続可能な農業、気候
変動の緩和および農村地方の生計を含む経済的な発展に貢献する姿を
示しています。IDFは本件について、FAOやFAOの会員国代表
者、酪農以外の畜産業界や市民社会のステークホールダーとも議論し
ています。国内委員会各位におかれまして、IDFとしても各国のレ
ベルでSDGと方向を合わせ、その活動を盛り上げる機会を持ってい
ただくようお願いする次第です。
この紙面をお借りして、2015年6月1日にあたり、2015年世
界の牛乳の日をお祝いしたいと存じます。
IDF事務総長
ニコ・ヴァン・ベルゼン
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2015年6月1日 世界の牛乳の日
世界の牛乳の日は、健康的でバランスのとれた食事の重要な部分として牛乳の情報を一般に広め
る絶好の機会です。
国際連合食糧農業機関(FAO)は、毎日の食事の重要な部分として、乳および乳製品の消費を
積極的に促すために、2001年以来、毎年6月1日を「世界の牛乳の日」と定め、関連する活
動を始めました。世界の多数の国で乳および乳製品をお祝いしていますが、年々参加国が増え、
活動内容も増しています。
世界中のIDF会員国による取組み情況の一端を整理しました。IDF栄養ウェブサイト
http://www.idfdairynutrition.org/を参照ください。
第7回綿羊乳、山羊乳、牛以外の家畜乳に関するIDF国際シンポジウム
キプロス、リマソル、2015年3月23-25日
16カ国から130名以上の専門家がキプロスのリマソルで、第7回綿羊乳、山羊乳および牛以外
の家畜乳に関するIDF国際シンポジウムに集い、綿羊乳、山羊乳および牛以外の家畜乳に関する
最新の発展情況を討論しました。
畜産技術、生乳生産、技術、化学、物理学、微生物学および栄養学を含む幅広い課題に関する講演
があり、最新鋭の研究成果が披露されました。また、牛以外の家畜乳の乳製品加工技術、栄養面に
おける革新技術を強調しました。
セッションⅠでは、綿羊乳/山羊乳の酪農政策、経済および社会的側面を取り上げました。G
Giraud 教授は、綿羊乳/羊乳の乳および乳製品の付加価値を強調しました。また保護原産地呼称
(PDO)や保護地理的表示(PGI)の資格を得た時に、対象となる乳製品の価格がどのような
影響を受けるかを強調しました。生乳生産を最大にするため、的確な酪農用綿羊業の重要性と乳の
品質パラメーター(体細胞数など)についても強調されました。キプロスの綿羊乳/山羊乳セクタ
ーに関する統計数字や地中海における驢馬乳の新興セクターについて、その概況も紹介されました。
セッションⅡでは、酪農技術と人の健康に実際に与える影響との間に溝があり、この溝を埋める方
策を心得ているように思われますが、人の栄養に有益な影響を与える可能性がある乳成分と独特な
細菌群に焦点が当たりました。
セッションⅢでは、基調講演者の K. Papadimitriou 博士が、乳および乳製品から分離した細菌の
ゲノム解析が、潜在的なスターターカルチャーとして乳酸菌を安全に利用するための科学的証拠と
なることを詳細に解説しました。たんぱく質分析の分析技術や高山の製品を証明するバイオマーカ
ーについても披露しました。
本シンポジウムの4番目のセッションでは、基調講演者(T. Huppertz 氏と B. Malmgren 氏)が、
牛以外の家畜乳(駱駝、水牛もしくは驢馬など)の独特な成分組成とそれゆえに、これらの乳のロ
ングライフ製品を製造するには革新的な技術が必要であると訴えました。
最後のセッションでは、綿羊乳と山羊乳の一次的生産システムが徹底的に提示され、乳の品質と乳
生産量について、家畜の餌、異なる畜種、同種内育種、異種交配の重要性が強調されました。
組織委員会と科学委員会の委員長、Photis Papademas 博士は、「このシンポジウムに海外の専門家
をお招きできて大変光栄です。講演者と一般的な組織運営についての素晴らしい反響が届いていま
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す。」と発言しました。さらに、「シンポジウムの社交的な側面も大変前向きな反響をいただいて
います。参加者がプレゼンテーションや他者から学びながら、キプロスの生活を楽しむことができ
たのは大変いいことです。」と続けました。
IDF/ISO分析ウィーク2015、ナミュール会議
IDF/ISO分析ウィーク2015がベルギーのナミュールで4月13日から17日まで開催さ
れました。
スタンダードの開発は、IDFの重要な優先事項のひとつです。OptiMIR 最終科学専門家会議と連
動して開催された今回のIDF/ISO分析ウィークは、酪農乳業界に従事する分析およびサンプ
リング法において、世界の先端を走る専門家同士が交流する場を提供しました。
会議の初めには、IDFのビジネス会議に異なる20か国から140名を超える分析専門家がID
F/ISO分析ウィークのプログラムを評価し、前進させるために集結しました。「持続可能性あ
る酪農乳業界の新しい分析機器」を紹介した OptiMIR シンポジウムには220名の酪農乳業専門家
が参加しました。
新規作業に参加するには?
実際に活動している分析専門家が新規作業項目の大半を提案します。この分析専門家が酪農乳業
界の分析およびサンプリングにおいて、国際的に認められた方法の開発を主導します。これらの
新規提案は、IDF国内委員会とISO会員組織による承認が必要です。
IDFとしては、いつも新しい専門家が作業に参加することを望んでいます。この分野に興味を
抱く専門家はIDF国内委員会に問い合わせ、1つ以上の分析関連の常設委員会に指名されなけ
ればなりません。詳細は http://www.fil-idf.org/Public/を参照ください。
IDFの分析規格ステアリンググループ(MSSG)、ISOTC34/SC5の新しい委員長、
Harrie van den Bijgaart 氏は挨拶の中で、IDFとISOの長きに渡る共同作業がスタンダード
法を開発する上で重要であると述べました。世界の乳製品貿易の障害物を減らすために、これらの
作業が不可欠で、「一緒に前向きに作業することが我々の一番のモットーです。所属する組織だけ
なく自分のためにも、分析ウィークでの交流が真の価値を生みます。将来もお互い手を携えて行き
ましょう」と述べました。
もっと持続可能な酪農乳業界の新しい分析機器
最後の OptiMIR 科学専門家会議は、デーリーバリューチェーンに従事する科学研究の専門家、異な
るタイプの団体組織の専門家、世界中の分析法専門家を集めました。酪農乳業界のために参考とな
る道具を開発することを目途に、最近の進歩情況と将来への展望を紹介し、それらを討議しました。
この会議では、OptiMIR の枠組みのなかで得られた結果だけでなく、OptiMIR プロジェクトの最先
端分野の垣根を超えた知識の交流を確保するために、他の場所で得られた結果も提供しました。
OptiMIR プロジェクトには、欧州の INTERREG IVB が資金提供しています。シンポジウムの全てのポ
スターとプレゼンテーション-乳の分析から助言の道具まで-はウェブサイト www.namur2015.be
から入手できます。
当シンポジウムの6つのセッションでは、「酪農生産者が儲かる判断の手助けに、乳の中間赤外分
析(MIR)から得た追加情報をどのように活用しますか?」という課題に焦点が当たりました。
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過去30年間、MIR分光分析は、主な乳成分の測定、乳の記録、農家への乳代支払、乳業工場の
工程管理のための大切な技術でした。技術進歩により、最新では「乳の指紋」となる波長全体への
踏込が可能になりました。今までのように、単に脂肪、たんぱく質、乳糖および尿素のような成分
パラメーターを超えた情報の抽出が可能になりました。MIRベースの応用技術の新しいリストが
急速に拡大しています。
最初のセッションでは、参加者は、OptiMIR で開発されたスペクトル標準化の解決法について学び
ました。スペクトル標準化は、異なる機器を用いても互換性のある結果を確実に出す点で重要です。
2回目のセッションと3回目のセッションでは、乳のMIR分析が、表現型ツール(乳牛からのメ
タン排出や体エネルギーの特徴に関する情報を提供するなど)としての用途に貴重な洞察を与えて
くれました。既に農場管理の指標として既に統合されているMIRベースの機器がある一方で、現
地データとバリデーションをいまだ要するものもあります。MIRベースの機器をさらに研究開発
するには、家畜の健康状態、繁殖力およびエネルギーバランスの指標を手に入れることが求められ
ています。
牛個体または牛群において、それらの表現型の特徴を予想すること以上に、MIR乳分析は、育種
全般の目的を達成することができます。またゲノム選別を促進する可能性もあります。5番目のセ
ッションではこの分野で、新しい革新的な進歩の情況が紹介されました。
サテライトセッションでは、新しい分析機器、特に農場で効果的に用いる機器に焦点が当たりまし
た。農家とその特異な環境のニーズに基づいた農場管理の機器であるべきという点で、招待された
8人の専門家が一致しました。農場管理の機器として採用するには、価値/価格比率が魅力的であ
ることが決定打となります。酪農乳業界の研究者、農家およびステークホールダーが揃って、デー
タに価値を認めることが重要です。開発段階のみならず新製品の運転期間においても異なる関係者
同士のコミュニケーションが重要となることがサテライトセッションでの討議のなかで指摘されま
した。
「トップクラスの酪農科学者が約220名、世界中から集まりIDF/ISO分析ウィークと
OptiMIR シンポジウムに参加しました。講演者、提出された論文および研究成果へのフィードバッ
クも素晴らしいものでした。参加者は、ベルギーのアルデンヌ県への入り口となるワロニア地方の
首都ナミュールの高度な文化活動、レストランやお城を楽しむことができました。この行事の社交
的な側面も大変好意的なものでした。参加者は、自分のプレゼンテーションや他者の研究から学ぶ
一方で、ベルギー生活の一端に触れて楽しむことができました。」と、ベルギー組織委員会のフデ
レリック・デハレンク氏(ワロン農業研究センター)が語りました。
「会議、専門的な意見交換、社交的な交歓もあり大変ワクワクする1週間でした。」と、IDF事
務総長のニコ・ヴァン・ベルゼン氏はまとめました。「本会議が成功裏に終えたのは組織委員会の
仕事だけではありません。会議に出席した全ての参加者、講演者、専門家が会議を作り上げました。
またスポンサーや展示業者もこの行事を真の成功に導いた立役者です。」
酪農政策・経済常設委員会(SCDPE)
Milchindustrie Verband の Eckhard Heuser 氏とIDFドイツ国内委員会が主催者となり、酪農政
策・経済常設委員会がドイツのベルリンで5月12日と13日に春季会議を行いました。Gilles
Froment 氏(カナダ)が議長となり21名の委員とオブザーバーが、全日の会議に参加しました。
翌日はテクニカルツアーが催されました。
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酪農政策・経済常設委員会と栄養・健康常設委員会から一定の貢献があったものの、新しいカーボ
ン割振り法に関して環境常設委員会から提起された問題が中断されたことを知らされました。
EDA、IFCNおよびOECD代表のお蔭で、定例に従い国際組織の活動に関する情報が更新さ
れました。同様に、ヴェロニク・ピレ氏(フランス)が世界の酪農情況2015の準備状況を説明
しました。今年の目標は世界の酪農情況ブリテンの販売と配布部数の増加です。今回の酪農政策・
経済常設委員会が開催される前に、各国が作成し、ピーター・ドーソン氏(英国)にまとめていた
だいた恒例のカントリーレポートを基に、各国の市場情況に関する討論が進みました。これらのカ
ントリーレポートはファクトシートに要約されています。そのファクトシートはIDFイントラネ
ットから入手できます。
「グローバルな市場トレンド」に関してマーケティング常設委員会が行った作業が紹介されました。
この作業に情報がもっと集まれば、さらに現在の乳および乳製品の消費傾向の展望を与えてくれま
す。会議参加者はこのような研究調査に興味を示しましたが、なかには参加国以外の国からも情報
を集めてはどうかとの意見もありました。
ワールドデイリーサミットの経済関連特別講演会については、リトアニア組織委員会から酪農政
策・経済常設委員会の準備が進んでいることにお祝いの言葉がありました。また、2016年ロッ
テルダムサミットに向けて新しいアクションチームが立ち上がりました。
会議の2日目は、ポーランド国境から遠くはないブランデンブルクのヘンメ牛乳社 Hemme Milch
Dairy を訪問しました。ヘンメ家族が近隣農家から集めた牛乳を処理しています。
http://www.hemme-milch.de を参照ください。この訪問には、ドイツ農家協会の副会長で当地区の
酪農家でもあるウド・フォルガルト Udo Folgart 氏が同行しました。
第83回国際獣疫事務局OIE総会
フランス、パリ、2015年5月24-29日
FAO、OIEおよびWHOの3者が、抗菌抵抗を優先事項として対処するために結んだ契約を考
慮して、第83回国際獣疫事務局OIE総会は、乳肉用家畜に抗菌剤を用いることについてOIE
会員国から毎年、データを集めて試験法やスタンダードを開発する決議を採択しました。これは世
界の家畜健康情報システム(WAHIS)と並行して管理するデータベースにもなります。これら
のデータを準備するために、OIE会員国は、OIEのスタンダードに基づき、乳肉用家畜に抗菌
剤を用いることについてデータ収集とAMRの監視のために公的なハーモニゼーションを国が定め
るシステムを確立することになります。家畜にワクチンを投与することを含めて抗生剤に代わる方
法を開発することが求められます。OIEの活動はAMRに関するWHOのアクションプランが勧
める事項をサポートします。このアクションプランは2015年、世界保健総会で採択されました。
そこではWHOの加盟各国が、2017年5月までにAMRについて国がアクションプランを定め
るように要請します。
第83回OIE総会は、OIE陸上家畜健康コード7.X章、「アニマルウェルフェアと酪農家畜
生産システム」を採択し、そのなかでIDFはドラフト作成作業全般に渡り、IDFの意見をだし
ました。特に、2014年および2015年、IDF家畜の健康・福祉常設委員会のアニマルウェ
ルフェア・アクションチームのメンバーがドラフト作成、レビュー手続きに積極的に参画し、科学
事実に基づいた意見を提案しました。採択されたスタンダードは比較的、詳細に乳牛の育成と管理
に関わる全ての段階を記載しています。本スタンダードは結果に基づいたスタンダードであり、公
的組織と民間組織に、乳牛のウェルフェアを確保するための適正基準を施行し、活動を監視する枠
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組みを提供するものです。第83回OIE総会で表明された所見を追跡確認するために、6月に開
催予定のOIEアニマルウェルフェア・ワーキンググループで当該の条文が討議される予定です。
本文は、7月中旬、OIEの3つの公用語で発表される予定です。「アニマルウェルフェアに関す
るIDFの指針(2008年)」をIDFの専門家が改訂する際に、このスタンダードを参考にす
る予定です。
家畜産業の持続可能性に関する最近の行事
IDFは、在ローマのFAO本部でグローバルな酪農乳業界を代表して、畜産環境評価性能(LE
AP)パートナーシップと持続可能な畜産のグローバルな行動計画(GASL)会議に参加しまし
た。環境評価方法の拡散により生じた混乱を避けるために、これらの多重ステークホールダーパー
トナーシップは、統合調整(ハーモニゼーション)した手法を開発し、畜産分野の環境的性能を改
善するために作業しています。
2015年4月23日に開催されたLEAPの年次会議において、小型の反芻動物、家禽および飼
料の方針書1.0版、大型の反芻動物の方針書、生物多様性を評価する原理原則について、パブリ
ックレビューを公表しました(http://www.fao.org/partnerships/leap/resources/resources/en/)。
飼料と反芻動物の方針書は、IDFがまもなく出版する酪農乳業界のライフサイクルアセスメント
(IDFブリテン445/2010)の改訂版と整合性を取っています。この改訂版は2015年
6月に出版予定です。飼料から出る温室効果ガスの排出量に対するLEAPのデータベース案に関
して(http://www.fao.org/partnerships/leap/ activities/ghg-feed-database/ghg-crops/en)、
その内容と使い勝手の意見および感想が求められています。
4月24日、LEAPステアリンググループは、LEAPを潜在的に追跡調査する議案を討議し、
統治に関する事項と2015年12月に終わるLEAP後継計画への資金調達についてLEAP事
務局に作業を指示しました。
GASLは4月27-28日に、2015年、初期段階を終えた後のGASLの将来を討議するた
め、ワークショップ(http://www.livestockdialogue.org/)を開催しました。前進の一歩と言えば、
畜産に関連してそれらの目標に焦点を当てた2015年SDG後の実行について、GASLが多重
ステークホールダープロセスの一つになるということです。4月29日のGASL方針グループ会
議は、ワークショップの成果を作業計画の中に織り込むことに合意しました。
畜産業に踏み込まないグローバルな食糧確保は有り得ません。IDFは、安全で持続可能な酪農乳
業を通して、栄養供給に貢献するために、FAOやその他の政府間組織との共同作業を継続してゆ
く予定です。
今後の行事
IDFワールドデイリーサミット2015
「持続可能な酪農で栄養の溝を埋める」というテーマの下、今年のサミットは9本の科学特別講演
会を立てています。それぞれの特別講演会は、酪農生産者、乳業者、科学者、政策立案者およびそ
の他の専門家に関連した最重要課題を扱っています。特別講演会のプログラムについては
http://idfwds2015.com/september-19-2015-saturday/を参照ください。
酪農政策・経済特別講演会
デイリーサプライチェーンの経済的な持続可能性に対するグローバルな課題と地域の課題
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2015年9月22日、火曜日
この特別講演会はグローバルな視点と地域的な視点から第一級酪農乳業界の事例を提供します。経
済および政策面から持続可能性という文脈で、酪農政策、業界の再編およびその他の手法について
討論し、生乳生産の傾向と予測を示します。
栄養・健康特別講演会
乳および乳製品と健康-関連性
2015年9月22日、火曜日
この特別講演会では、栄養確保の点で乳および乳製品が果たす極めて重要な役割について討議しま
す。さらに、乳および乳製品の生物活性物質に関する最新の研究活動とこれらの生物活性物質が人
の栄養と健康にどのように貢献するかを討議します。
家畜の健康・ウェルフェア特別講演会
2015年9月22日、火曜日
乳生産において家畜の健康・ウェルフェアを支える
この特別講演会では、家畜の健康・ウェルフェアに関連してグローバルレベル、地域レベルの乳生
産を増やすために現在と未来の課題を示します。関連する管理戦略とアクションプランを討議しま
す。
農場管理特別講演会
2015年9月23日、水曜日
農場管理-課題とリスク管理
この暫定プログラムでは、農場管理特別講演会:農場管理-課題とリスク管理の全体的なテーマと
セッションを概観します。
乳業科学・技術特別講演会
2015年9月23日、水曜日
乳製品中の生物学的活性成分:技術、応用、現在、未来
この特別講演会では、乳とホエーから生物学的な活性成分(生物活性成分)を単離する最新技術を
総括的に示し、生物活性の保持に焦点を当てるとともに将来に向けた技術を展望します。現時点で
予想される生物活性成分の特徴とその応用事例も当特別講演会の特色となります。実務上の技術と
その応用事例は、「乳製品由来の生物活性物:現在と未来へ(栄養・健康特別講演会の一部)」に
関する特別講演会で示される基礎科学を捕捉することになります。
マーケティング特別講演会
2015年9月23日、水曜日
現在と将来の課題、乳の価値をマーケティングする手法
この特別講演会では、現在と将来のマーケティング課題を扱い、消費者に栄養と健康を届ける乳お
よび乳製品の大切さをコミュニケーションする手段としてソーシャルメディアの活用を強調します。
分析特別講演会
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2015年9月24日、木曜日
乳管理チェーンにおける分析システムの統合
この特別講演会では、分析作業が持続可能な生乳管理チェーンに統合される方法を示し、異なる
国々で行われている適正規範がプレゼンテーションされます。基調講演では分析に先駆けて求めら
れること、その逆の事例が示され、最適な分析結果を得る方法を探ります。リトアニアを含む3つ
の異なる国が、公的管理の効率と消費者の信頼性を高めるために試験システムを適用してゆく方法
のケーススタディーを紹介します。
食品安全特別講演会
2015年9月24日、木曜日
食品安全の近代化
この特別講演会では、酪農乳業界の食品安全性を全体統合アプローチとして捉える一方、新しく台
頭するリスクと微生物学的安全性と化学的安全性の新しい側面を取り扱います。
環境特別講演会
2015年9月24日、木曜日
生乳生産における資源効率を高める:サプライチェーンによる分析
この特別講演会では、新興セクターと先進工業セクターおよび世界の異なる地域からみたデイリー
サプライチェーンに沿って環境的持続可能性を分析します。サプライチェーンに沿った廃棄物の転
換を含む、様々な側面をもつ資源効率性がこの特別講演会の同時並行的なテーマとなります。さら
に、環境的持続可能性と栄養との連関についても議論します。
翻訳:JIDF事務局
編者注:仮訳の正確性、完全性、有用性等についてはいかなる保証をするものではありません。参考資料として
扱い、内容に疑義が生じた場合は英文の原文をご確認ください。
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