http://utomir.lib.u-toyama.ac.jp/dspace/ Title 指物のせい‐日本の民家

 指物のせい‐日本の民家における一般的傾向と時代的変
遷
Title
Author(s)
長岡, 大樹
Citation
GEIBUN : 富山大学芸術文化学部紀要, 9: 68-81
Issue Date
2015-02-27
Type
Article
Text version
URL
publisher
http://hdl.handle.net/10110/14456
Rights
http://utomir.lib.u-toyama.ac.jp/dspace/
一般論文
平成26年11月19日受理
指物のせい
日本の民家における一般的傾向と時代的変遷
The historical prosess of the hight of sashimono (tenoned beams) in Japanese traditional
folk houses.
● 長岡大樹/富山大学芸術文化学部
NAGAOKA Daiju / Faculty of Art and Design, University of Toyama
● Key Words: Minka, Japanese traditional folk houses, Sashimono, Sashigamoi, Tenoned beams, Span of column,
Toyama, Wakunouchi-zukuri
要旨
鴨居と指物の区別はせいの違いによる。通常、せいが
日本の民家を対象にして、指物のせい(高さ)の一般
低いものが「鴨居」、高いものが「指物」と呼ばれ、そ
的傾向と時代的変遷を考察する。周知の事実として、時
の境界線は曖昧である。辞典や解説書では「指物はせい
代がくだるほど指物のせいは高くなる傾向がある。せい
が 1 尺(約 30 ㎝)以上」という記述をよくみかける。1
を高くしてより長い指物を使えば、柱を省略でき、大き
尺のせいは近世をとおしてみられるが、庶民の家で一般
な柱間をつくることができる。またせいのある指物は意
的となるのは江戸末期から明治初頭にかけてである。本
匠的にも見映えする。主にこの二つの動機から、指物の
研究は、江戸時代初期からの指物の発達を問題としてい
せいは近世以降発達してきた。
る。そのため指物をせいが 1 尺以上と定義するわけには
本研究は全国の建築年が判明している民家だけを対象
いかない。本研究では「せいが 6 寸(約 18 ㎝)以上あ
とする。そして指物を建築年順にならべてせいの分析を
る鴨居(状の部材)」を指物と定義したうえで考察をす
おこなう。分析をすすめる際は、指物の長さや家格の違
すめる。
いといった「せいを決定する際に影響を与える条件」を
日本の民家は骨組に筋交い(斜材)を用いない。その
考慮する。同時代の指物との類似性、異なる時代の指物
ため建物がねじれたり、傾いたりするのを垂直材と水平
との相違性を探ることで、指物のせいの一般的傾向と時
材だけで防いでいる。
指物は構造上有効な水平材であり、
代的変遷を明らかにする。
せいが高いほど傾きやねじれに強い。またせいが高い指
物ほど見映えし、囲われるような、対面するような空間
1.序
的体験をもたらす。こうした構造的・意匠的側面にくわ
1.1.指物の特徴とその定義
えて、指物のせいは、家格を誇示することもある。また
指物とは、せい(成)のある鴨居のことである。両端
指物が位置する部屋や場所の格式をあらわすこともあ
を柱に枘差にし柱を固める。特に柱間が一間半以上ある
る。このように指物は、日本の民家のなかで大きな意味
場合、横架材としての役割を果たす。指物によって柱を
をもつ建築要素といえる。
省略でき大きな柱間をつくることができる。また指物は
せいがあると見映えする。そのため指物は構造材である
1.2.研究の目的と方法
と同時に、人の目にふれる化粧材・意匠材でもある。
ここでは日本の民家を対象にして、指物のせいの一般
指物は、指鴨居・指木・長物(ちょうもん)
・平物(ひ
的傾向と時代的変遷を考察する。周知の事実として、時
らもん)とも呼ばれ、いずれも同じ部材の地方的名称で
代がくだるほど指物のせいは高くなる傾向がある。これ
ある。指物や指鴨居の呼び方がもっとも一般的で、差物
まで全国の民家を対象にして、指物のせいを追跡した研
や差鴨居と表記することもある。
究はない。民家の様相は方言とおなじで地方ごとに異な
富山県の特色ある民家形式「枠内造(わくのうちづく
る。ここではその地方色をいったん留保し、民家の多様
り)」では、ヒロマと呼ばれる主室の三面または四面に
性ではなく同質性を問題とする。異なる地方、異なる時
指物を配する(富山では指物を「平物(ひらもん)」と
代の指物を共通平面にのせて分析する。
呼ぶ)。指物がヒロマをとり囲むさまは、枠内造の特徴
本研究では民家を正確に建築年順にならべることを分
であり見所である。指物のせいは家の格式(家格)をあ
析の前提とする。ところが民家のおおくは建築年が特定
らわすと言われており、富山県ではせいのある指物が好
されていない。建築様式の違いや風蝕ぐあい、編年様式
んで使われてきた。全国的にもみても家格の高い家で、
の考察に基づいた推定建設年代を根拠にすると、どうし
せいのある指物をよくみかける。
ても分析の過程や結果に曖昧さが残ってしまう。そのた
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めここでは「建築年が判明している民家」だけをとりあ
1.3.分析の対象民家
げる。
昭和 41 年度から、全国の各都道府県で「民家緊急調
全国の建築年が判明している民家(指物)だけを対象
査」が実施された。調査報告書は調査終了後、各都道府
とし、指物を建築年順にならべ、そのせいを分析する。
県から出版された。それらすべてを集めたのが『日本の
分析をすすめる際は、指物の長さ(柱間の間数)や家格
』*1 である。この『調査
民家 調査報告書集成(全 16 巻)
の違いといった「せいを決定する際に影響を与える条件」
報告書集成』から分析の対象となる民家を抽出した。
を考慮する。同時代の指物との類似性、異なる時代の指
抽出の第一条件は、
建築年が判明していることである。
物との相違性を探ることで、指物のせいの一般的傾向と
「棟札や墨書、普請書」の記録から建築年が判明してい
る家、および建築年が代々言い伝えられている家を選ん
時代的変遷を明らかにする。
だ。また「○○年」と特定できなくとも、3 ∼ 4 年の幅
表1 分析の対象民家
所在地
秋田県
民家
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
青森県
10
11
宮城県
12
13
14
15
16
山形県
17
18
福島県
19
20
21
22
23
茨城県
24
25
26
27
栃木県
28
29
30
31
32
群馬県
33
埼玉県
34
35
36
37
38
39
40
41
千葉県
42
東京都
43
44
神奈川県 45
46
47
48
49
新潟県
50
51
52
53
54
55
指物番号
1
2
3∼4
5
6∼7
8
9 ∼ 10
11 ∼ 12
13 ∼ 15
16 ∼ 17
18
19
20 ∼ 23
24 ∼ 25
26 ∼ 27
28 ∼ 32
33 ∼ 34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44 ∼ 45
46
47
48
49 ∼ 50
51
52
53 ∼ 54
55 ∼ 56
57
58
59 ∼ 60
61 ∼ 63
64
65 ∼ 67
68
69
70
71
72 ∼ 74
75
76
77 ∼ 78
79
80 ∼ 83
84
85 ∼ 86
87
88
民家名称
金倉蔵家
鷲谷嘉兵衛家
長岐イエ家
加藤与八郎家
高橋義己家
折原良輔家
藤原貞一家
鎌田フユ家
田口広志家
高橋家
最上三郎家
高橋平左ェ門家
我妻信一家
高野豊二家
西城誠一家
佐藤作治郎家
尾形宗一家
佐竹信一家
五十嵐智信家
二瓶八郎家
星喜一家
渡部家
鈴木伝家
土肥彦助家
高田治夫家
大和田元也家
仙波和雄家
羽石家
手塚勇造家
大島孝一家
小松原ヤス家
荒井壮家
茂木六次家
荒井正之家
関口まつ家
大谷太一家
大沢貞治家
山口亨家
三上睦雄家
足立正路家
岡本照司家
大沢茂樹家
大場家
宍戸幸七家
北村家
小沼俊二家
山口和彦家
小沢信次家
諸星源之助家
長谷川赳夫家
佐藤清一家
大窪栄悦家
山口九平治家
竹内茂雄家
星野総左衛門家
民家
実測
所在地
新潟県
富山県
福井県
山梨県
*
長野県
岐阜県
*
静岡県
愛知県
京都府
民家
No
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
指物番号
89
90
91
92 ∼ 94
95
96 ∼ 97
98
99
100
101 ∼ 103
104
105
106 ∼ 108
109 ∼ 110
111 ∼ 113
114 ∼ 116
117
118 ∼ 120
121 ∼ 122
123 ∼ 125
126 ∼ 128
129
130 ∼ 131
132 ∼ 133
134 ∼ 137
138
139
140
141
142 ∼ 143
144 ∼ 145
146
147
148 ∼ 149
150 ∼ 151
152
153 ∼ 154
155 ∼ 156
157
158
159
160
161
162 ∼ 165
166
167 ∼ 170
171
172
173 ∼ 174
175
176
177
178
179
180
民家名称
高橋仁太郎家
難波定吉家
知野美比古家
中村竹四郎家
菊池良作家
大蔵英昭家
星名四郎家
本間敏晴家
本間秋太郎家
永橋保夫家
羽鳥一義家
渋谷来介家
浮田総英家
安川弘家
入道忠靖家
中島金二郎家
城戸六郎家
金岡正平家
黒瀬泰男家
舟戸公明家
芳里三治家
桜井志郎家
野上与五郎家
菅野淳一家
瓜生守邦家
小俣徳家
安藤勢ん家
大庭忠茂家
高野正根家
市川孟家
内藤義清家
中村恭敬家
風間巖家
内田正明家
三井元昭家
小佐野倍彦家
I 氏家
長田仁家
守重郁夫家
佐々木家
竹村源吉家
原六郎家
古畑美佐吉家
若山家
高橋正明家
大戸家
平口五和夫家
後藤二郎家
林英太郎家
村田義忠家
颯田正家
石田弘家
岡花金五郎家
伊佐慎吾家
沢井公雄家
民家
実測
所在地
京都府
民家
No
111
112
113
114
115
116
117
118
119
120
121
122
*
123
滋賀県
124
* 兵庫県
125
* 奈良県
126
127
*
128
129
*
130
*
131
*
132
*
133
* 和歌山県 134
* 大阪府
135
136
137
鳥取県
138
139
140
141
142
島根県
143
144
広島県
145
徳島県
146
147
148
149
150
151
152
153
154
*
155
156
*
157
高知県
158
福岡県
159
160
佐賀県
161
162
*
163
164
長崎県
165
民家
実測
指物番号
民家名称
181
182
183
184
185
186
187
188
189
190
191
192
193
194 ∼ 195
196 ∼ 197
198
199 ∼ 202
203 ∼ 205
206 ∼ 208
209
210
211
212
213
214
215
216
217
218
219
220
221
222 ∼ 223
224
225 ∼ 227
228
229
230
231
232
233
234
235
236
237
238
239 ∼ 240
241 ∼ 242
243
244
245
246
247
248
249
徳永長太郎家
松井数馬家
荒木舜太郎家
鳥原正夫家
岩波光二家
小林親三家
行永勲家
永島保家
小林喜一郎家
大槻啓吉家
高尾俊郎家
井上秀夫家
福谷俊重家
宮地重造家
永富ゆきゑ家
栗山家
中村家
今西家
豊田家
玉井家
吉川(楨)家
村井家
北浦家
久保田武一家
山口進家
三田実家
広海惣太郎家
三百田和雄家
門脇卓爾家
森田みえ家
小木岩次郎家
原田米造家
木幡久右衛門家
小笠原稔家
木原家
三木寛人家
安芸守家
木村巧家
栗飯原厚治家
長岡弥平家
中村宝求太家
笠松瀧夫家
谷澄家
奥森卓家
春石実家
東岡正晃家
田中筆三郎家
竹内家
永沼昌弘家
野上堅五郎家
藤井理重郎家
納富義則家
内川栄家
白浜和七家
山崎重祐家
注 1 )*印は筆者が実測した民家、無印は『日本の民家 調査報告書集成』から抽出した民家をあらわす。
Bulletin of the Faculty of Art and Design, University of Toyama, Vol. 9, February 2015
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*
*
*
*
*
*
*
*
で、建築年が判明している家も選んだ。たとえば「火災
ここでは農家と町屋の区別だけを問題とする。
の直後」に建てられたことが判明している家や、
「慶応
家格は、上層民家と一般民家に大別できた。上層民家
年間( 1865 ∼ 1867 )
」に建てられたことが判明してい
と判断した基準は次の三つである。①庄屋・名主・肝煎
る家がそうである。こうした場合は、便宜的に火災の翌
(地方的名称の違いでいずれも村の長)をはじめとする
年や、各元号年間の真ん中を建築年とした。そもそも棟
村役職をつとめた家柄である。②立地する地域で豪商・
札や墨書、普請書で建築年があきらかな家も、その年が
豪農・大地主と称されたことのある富裕な家柄である。
着工年なのか竣工年なのか定かでないこともある。当時
③立地する地域や地方のなかで特に大規模な屋敷や建物
の家は建設に 2 年は要したであろうから、これくらいの
である。
振れ幅は建築年が明確といって差しつかえない。
①②③の内容が、
『調査報告書集成』や個別の解説・
抽出の第二条件は、指物のせいが読みとれることであ
案内掲示からひとつでも読みとることができれば、その
る。
せいの「数値」だけでなく、
「指物の長さ
(柱間の間数)
」
家は「上層民家」とした。同時に上層民家に該当しない
や間取り上の「位置」もわかる指物だけを抽出した。さ
家はすべて「一般民家」とした。ここで注意すべきなの
らにその指物が建築年に存在していたかどうか、すなわ
は、
「一般民家」があくまで遺構の範囲内で一般的とい
ち「当初材」であるかも吟味した。改造時の「後補材」
うことである。というのも当時の家の多くは、長年の風
と判断できる場合、その指物は対象から除外した。ただ
雪に耐え生きのびてきた遺構よりも、みすぼらしいもの
し後補材でも改造年が明らかなものは対象に含めた。
であったからである。
そのためここでいう
「一般民家」
は、
あわせて『調査報告書集成』への掲載有無にかかわら
当時の一般的な民家であるはずがなく、ほとんどが「中
ず、筆者が実測した民家のなかから、上記の抽出条件に
の上」クラスの家と考えられる。
あうものは分析対象に含めた。その結果、36 都道府県、
165 軒の民家のなかから、249 本の指物を抽出すること
2.3.指物の長さ
できた(表 1 )
。一軒の家のなかでも長さ・位置の種類
指物の長さは、1 間、1 間 ¼、1 間半、2 間、2 間半、3 間、
が異なる指物は、別個の指物として抽出した。そのため
3 間半がみられた。それぞれに該当する本数は、1 間:
民家数よりも指物数が多くなっている。長さ・位置の種
14 本、1 間 ¼:6 本、1 間半:35 本、2 間:116 本、2
類が同一で、複数のせいがみられた場合は、せいが最大
間半:46 本、3 間:14 本、3 間半:1 本である( 3 間半
の指物を抽出した。
。2 間
は 1 本だけなので今後は 3 間のグループに含める)
の指物がもっとも多く、次が 2 間半であった。また指物
2.指物の性格
が使われていない家が 17 軒みられた。こうした家は柱
2.1.所在地
と柱を指物ではなく貫や敷梁によって緊結している。
各指物の性格として次の項目があげられる。
①所在地、
指物を使用することで 1 間ごとにならんでいる柱を抜
②建物種別と家格、③指物の長さ(柱間間数)
、④指物
くことができる。室境にある柱は出入りのさい邪魔とな
のせい、⑤指物の位置、である(表 3 ∼ 6、表 7 )
。
るし、庭に面した中柱は目障りだからできればなくした
①の所在地は原則として問題としない。ここでは指物
い。そんな動機から指物はおおむね長いものほど重用さ
の地方色ではなく全国的な傾向を探る。所在地で一点だ
れてきた。長さがあるほど見映えするし室境を開放的に
け問題とするのは、その民家が「畿内(五か国)に所在
できる。しかし長大な指物ほど入手困難であったろう。
するかどうか」である。畿内五か国は、山城(京都府)
、
そのことは 3 間の指物が上層民家でしか使用されていな
、河内(大阪府)
、和泉(大阪府)
、摂津(大
大和(奈良県)
いことから伺える。
*2
阪府と兵庫県の一部)である 。指物は畿内で早くから存
指物は建物のねじれを防ぐとともに、横架材の役割を
在していたことが知られている。こうした先進的事例は、
果たしている。構造力学的にみて長い梁、長い指物ほど
指物が発生する様相をとらえるうえで重要である。と同時
せいを必要とする。そのためせいの比較分析は、同一条
に全国の一般傾向からは一線を画するので注意を要する。
件のもとで、すなわち指物の長さ(間数)ごとにおこな
うのが妥当である。
2.2.建物種別と家格
なお 21 本の指物は、指物の途中を中柱が受けていて、
建物種別は農家と町屋に大別できた。分析対象 165
実際の柱間の長さは指物の長さよりも短い。たとえば指
軒の内訳は、農家 141 軒、町屋 21 軒、在郷武士の家 2 軒、
物の長さは 2 間だが、中央に中柱があれば実際の長さは
漁家 1 軒である。建物形式からみると在郷武士の家は農
1 間である。このような指物もみられたが、おおむね「指
家、漁家は町屋と変わりなかった。またわずかにみられ
物の長さ=柱間の長さ」である。
た社家(神主の家)も農家と変わりなかった。そのため
70
GE I B UN 0 0 9 : 富山大学 芸術文化学部紀要 第9巻 平成27年2月
2.
4.指物のせい
表2 指物のせいの平均値
指物の長さごと、家格ごとにせいの平均値を算出した
(表 2 )。分析対象としたすべての指物の平均値は 35.3
長さ
家格
㎝( 1.17 尺)である。全国の民家遺構における指物の
(スパン)
上層民家
せいの平均値は約 1.2 尺といえる。最小値は指物番号
1間
全体平均 35.3( 1.17 )
1間半
30.8
35.7
( 1.02 ) ( 1.18 )
35.1( 1.16 )
38、星喜一家(福島県)と指物番号 241、242、竹内家(高
知県)の 18.0 ㎝(約 6 寸)である。最大値は指物番号
一般民家
26.1
33.1
( 1.09 ) ( 0.86 )
30.0( 0.99 )
196、永富ゆきゑ家(兵庫県)の 59.0 ㎝( 1.95 尺)で
ある。
上層+一般
1 間半と 2 間の長さでは差がみられないが、概して長
2間
2間半
3間
37.7
46.5
35.2
( 1.16 ) ( 1.24 ) ( 1.53 )
34.9
26.9
( 0.89 ) ( 1.15 )
該当
なし
33.8
33.7
37.1
46.5
31.0
( 1.02 ) ( 1.12 ) ( 1.11 ) ( 1.22 ) ( 1.53 )
い指物ほどせいが高い。2 間半の長さまでは、半間長く
注 1 )数値の単位は㎝、括弧内は尺
なるごとにとせいが 1 寸(約 3 ㎝)ずつ高くなる傾向が
注 2 )1 間と 1 間半を合わせた平均値は、長さ 1 間 ¼ の指物も含め算出。
みてとれる。長さ 3 間の指物は 2 間半の指物より 3 寸(約
まず指物が使われていない家をみていく(表 3 )。上
9 ㎝)も高い。
層民家では、1527 年から 1737 年の範囲で指物のない
指物の長さが同じ場合、上層民家のほうが一般民家よ
家がみられた。一般民家では、1699 年から 1851 年の
りもせいが 1 ∼ 3 寸ほど高い。2 間以下の指物ではその
範囲で指物のない家がみられた。
差が 2 ∼ 3 寸と大きく、2 間半の指物ではその差が 1 寸
上 層 民 家 の な か で、 指 物 を 最 初 に 使 用 し た の は、
ほどである。3 間の指物は上層民家に限って使われてい
No.126 の栗山家で 1607 年(慶長 12 )の建築である。
た。このように指物は、せいが 1 寸(約 3 ㎝)違えばそ
江戸時代のごく初期、奈良県には指物が存在していた。
の意味が大きく変わる部材といえる。農家の指物の平均
建築年が判明していて指物のない最古の(上層)民家は、
、町屋の指物の平均値は 36.0 ㎝
値は 35.2 ㎝( 1.16 尺)
群馬県にある No.33 の茂木家で 1527 年(大永 7 )の建
( 1.19 尺)で大きな違いはなかった。
築である。茂木家と同時代の上層民家も指物を使って
いないなら、室町時代の 16 世紀前半に指物は存在しな
2.
5.指物の位置
い *5。栗山家には 1.3 尺もある指物が存在するのだから、
指物の間取り上での位置は、
「土間と室の境」にある
16 世紀後半の桃山時代には、すでに民家で指物が使わ
場合と「室と室の境」にある場合の二種類に大別できた。
れていたであろう*6。
これからは前者を「土間境」
、後者を「室境」と略称す
指物が使われていない上層民家は、17 世紀後半(特
る。土間境にある指物は 132/232 本、室境にある指物
に 1665 年以降)に集中してみられる。そして 18 世紀
は 100/232 本である*3。土間は作業場(仕事場)であり、
初頭(特に 1710 年以降)徐々に減少し、1737 年(元
屋外から各室へのアプローチでもある。人の出入りや物
文 2 )を最後になくなる。長さ 2 間や 2 間半のグループ
の出し入れが多いので、土間境には柱が少ないと都合が
をみると、17 世紀後半は、畿内の上層民家の指物で占
*4
よい。そのためか土間境に指物が多くみられた 。
められている(表 4、表 5 )。この二つの事実から、上
3.指物のせいの一般的傾向と時代的変遷
ら始まり、1700 年頃に本格化、そして 1737 年頃( 18
3.
1.指物のない民家と指物の普及
世紀前半)に完了したことがわかる。
指物のせいをみていく。
まず分析するすべての指物を、
一般民家で最初に指物を使用した家は、長さ 2 間のグ
指物の長さの違いから、指物なし、1 間から 1 間半、2 間、
ループ、No.24 の土肥家で 1706 年の建築である(表 4 )。
2 間半、3 間のグループにわけた。さらに各グループ内
これは早い使用例のようで、1760 年(宝暦 10 )の前
を上層民家と一般民家に分け、最後に建築年が古いもの
後 10 年ぐらいから一般民家でまとまってみられるよう
から順にならべた(表 3 ∼ 6、表 7 )。
になる。指物が使われていない一般民家は 1751 年以
江戸時代の時代区分は、前期( 1603-1703 )、中期
降しだいに減少し、1815 年(文化 12 )に途切れかけ、
、後期( 1751-1829 )
、末期( 1830-1867 )
( 1704-1750 )
1851 年(嘉永 4 )を最後になくなる。このことから一
とし、あらかじめ目安をたてた。元禄時代は近世住居の
般民家への指物の普及は、1700 年頃からゆるやかに始
完成期と捉えられるので、前期は元禄のおわりまでとや
まり、1760 年頃に本格化、そして早い場合で 19 世紀
や長めにとった。この点以外は通例どおりの区分といえ
初頭の文化年間( 1804 ∼ 1818 )、遅い場合で 19 世紀
る。中期は元禄の直後から宝暦の前まで、後期は宝暦か
中頃の嘉永年間( 1848 ∼ 1853 )に完了したことがわ
ら文政まで、末期は天保からである。
かる。上層民家に浸透した指物が、全国の一般民家にく
層民家への指物の普及は、1665 年頃( 17 世紀後半)か
Bulletin of the Faculty of Art and Design, University of Toyama, Vol. 9, February 2015
71
まなく行きわたるまでには、約 70 年から 110 年を要し
のせいがみられる。No.132 村井家(奈良県)の指物(指
たことになる。
物番号 211 )と、No.110 沢井公雄家(京都府)の指物(指
物番号 180 )がそれである。このように畿内では、江
3.2.長さ 1 間から 1 間半の指物のせい
戸中期にしてせいの高い指物がみられる。
指物の長さが 1 間から 1 間半のグループをみていく
こうした先進地の指物をひとまず棚上げにし、グラ
(表 3 )。上層民家では、18 世紀前半にして 1.3 ∼ 1.4 尺
フ全体の推移をたどった。上層民家のせいは 1810 年
表3 指物が使われていない民家、および長さ1間から1間半の指物のせい
表4 長さ2間の指物のせい
72
GE I B UN 0 0 9 : 富山大学 芸術文化学部紀要 第9巻 平成27年2月
( 文 化 7 ) 頃 を 境目にして、1810 年以 前は 1.2 尺( 約
物が存在しているため、長さが 1 間から 1 間半、せいが
36cm )以下である。特に 1700 年以前は、1.0 尺以下で
1.3 ∼ 1.5 尺の指物は、約 100 年を経て畿内から全国の
ある。これに対して 1810 年以後は下限が 1.0 尺、上限
上層民家に普及した。
が 1.3 ∼ 1.5 尺( 39.4 ∼ 45.5 ㎝)となる。特に 1849 年
長 さ 1 間 か ら 1 間 半 の 指 物 は、 一 般 民 家 で は 1754
(嘉永 2 )以後は下限が上昇し、せいは 1.2 ∼ 1.5 尺とな
年(宝暦 4 )建築の No.124、宮地家(滋賀県)で初め
る。畿内の上層民家では 18 世紀前半に 1.3 ∼ 1.5 尺の指
てみられる。せいは 0.9 ∼ 1.0 尺で当時の上層民家と変
表5 長さ2間半の指物のせい
表6 長さ3間の指物のせい
Bulletin of the Faculty of Art and Design, University of Toyama, Vol. 9, February 2015
73
わらない。次の 1767 年建築の竹内家(高知県)は 0.6
年間( 1804 ∼ 1817 )頃に普及が進んだと推定される。
尺( 18.0cm )である。長さ 2 間の指物の動向も参照す
一般民家のせいは、初出の 1791 年( 18 世紀末)から
ると(表 4 )
、一般民家のせいは、初出の 1754 年以後、
1867 年(幕末)まで、下限 0.8 上限 1.1 尺で、おおむね 0.9
おおむね 0.6 ∼ 0.8 尺、大きい場合で 0.9 ∼ 1.1 尺と考え
∼ 1.1 尺である。1868 年の明治に入ったとたんにせい
られる。1877 年(明治 10 )に 1.4 尺のせいがあらわれ、
が急増し、下限 1.2 上限 1.5 尺となる。
以後のせいはすべて 1.0 尺以上である。
3.5.長さ 3 間の指物のせい
3.3.長さ 2 間の指物のせい
長さ 3 間のグループをみていく(表 6 )
。長さ 3 間の
長さ 2 間のグループをみていく(表 4 )
。17 世紀、畿
指物は上層民家に限って使用されている。一般民家での
内の町屋ではすでにせいが 1.3 ∼ 1.5 尺の指物が存在す
使用は皆無である。また畿内の民家での使用も皆無であ
る。その後、上層民家、一般民家とも 1810 年(文化 7 )
る。該当する 15 本の立地は、3 本が岐阜県の山間部、5
頃にせいの底上げがみられる。同時に上層民家のせい
本が富山県(北陸地方)、7 本が東北地方である。いず
の上限も押し上げられている。上層民家では 1810 年以
れも積雪の多い地方なので、その民家形式や生活・気候
前は、畿内を除くと、下限 0.7 上限 1.3 尺の範囲で大き
風土と 3 間指物の使用は無関係でなかろう。
く変動している。1810 年になると、せいの下限が 0.9
1808 年(文化 5 )以前、上層民家のせいは下限 1.0
∼ 1.0 尺に上昇し、1.5 尺( 45.5 ㎝)の指物があらわれ
上限 1.5 尺である。分析対象としていないが、1768 年(明
る。1810 年以後は下限 0.9 ∼ 1.0、上限 1.5 ∼ 1.7 尺の
和 5 )に他所から移築された佐伯家(富山県・十村(大
範囲でおおむね推移している。特に 1820 年(文政 3 )
庄屋)の家・重要文化財)は 3 間の指物をもち、そのせ
以後は 1 尺を下回るせいが消滅している。また嘉永年間
いは 46.5 ㎝( 1.53 尺)である。1768 年にはすでに 1.5
(1848 ∼ 1853) に 1.3 尺 前 後( 1.2 ∼ 1.4 尺 ) の せ い が
尺のせいが存在していた。江戸中期の初頭( 1710 ∼
集中してみられる。
1720 年頃)は 1.3 尺ほどであったせいは 18 世紀中頃に
一般民家のせいは、1810 年以前は下限 0.6 上限 0.8
1.5 尺になったと考えられる。
尺である。1810 年に 1.0 尺にとどき、その後はほぼ安
1824 年( 文 政 7 ) 以 後、 上 層 民 家 の せ い は 1.4 ∼
定して 0.9 ∼ 1.0 尺で推移している。1880 年(明治 13 )
1.9 尺となる。下限の 1.4 尺は 1808 年(文化 5 )以前
になると 1.3 尺があらわれる。
では上限に近い。このように文化・文政年間( 1804 ∼
1830 )に大きな変化がみられる。つづく天保年間( 1830
3.4.長さ 2 間半の指物のせい
∼ 1843 )には、1.9 尺の 2 尺近い指物があらわれる。
長さ 2 間半のグループをみていく(表 5 )
。2 間半の
なお他のグループと違って、3 間指物は、17 世紀の
指物は、17、18 世紀をとおして上層民家だけで使用さ
記録が少なく 1689 年(元禄 2 )の一例のみである。こ
れている。1618 年にはすでに 1.5 尺のせい(指物番号
のことから 3 間指物の上層民家への普及は、他の長さの
214 )が畿内に存在している。次に 1.5 尺のせいがみら
指物より約 25 ∼ 35 年ほど遅れて 1690 ∼ 1700 年頃か
れるのは 1850 年(嘉永 3 )である。このように畿内で
ら始まると推定される。
は 17 世紀前半にして全国的傾向からは外れたせいの高
い指物がみられる。
4.結
こうした特例は棚上げしておくと、上層民家では、
4.1.指物のせいの一般的傾向
1804 年(文化 1 )頃にせいの底上げがみられる。1804
以上の考察から、本研究では次のような指物のせいの
年以前は、せいの下限は 0.7 尺、上限は 1.4 尺である。
一般的傾向が明らかとなった。
なかでも 1738 年(元文 3 )以後は、1.3 尺以上の指物
がみられる。
( 1 )せいと家格の関係
○上層民家と一般民家のせいの違いは顕著であった。同
1804 年以後は、せいの底上げの結果、下限が 0.9 ∼ 1.0
時代の上層民家と一般民家を比較すると、おおむね上
尺となる。1868 年の明治に入ると、さらにせいの底上
層民家のせいが一般民家のせいを上回っている。
げがおき、1.2 ∼ 1.5 尺が一般的となる。1894 年(明治
27 )以後は、1.7 尺以上の 2.0 尺(約 60 ㎝)にとどこ
うかという指物があらわれる。
○上層民家のせいの変動と一般民家のせいの変動はおお
むね同調している。
○時代がくだるほど上層民家のせいの下限と一般民家の
一般民家では、2 間半の指物は 10 例だけであった。
せいが近接している。特にその傾向は、1810 年頃(文
初出は 1791 年(寛政 3 )建築の No.55 星野家(新潟県)
化年間の前半)以後に顕著である。
である。2 例目が 1811 年(文化 8 )であるから、文化
74
GE I B UN 0 0 9 : 富山大学 芸術文化学部紀要 第9巻 平成27年2月
( 2 )せいの指標となる値
○ 分 析 対 象 と し た 全 指 物 の せ い の 平 均 値 は 約 1 .2 尺
後は 1 尺を下回るせいが消滅している。また嘉永年間
( 1848 ∼ 1853 )に 1.3 尺前後のせいが集中してみら
( 35.3cm )である。
○指物のせいの歴史的展開をみていくうえで、指標とな
れる。
○一般民家のせいは、1810 年以前は下限 0.6 上限 0.8
る値は、1.0 尺、1.3 尺、1.5 尺、1.8 尺、2.0 尺である。
尺である。1810 年に 1.0 尺にとどき、その後は安定
し て 0.9 ∼ 1.0 尺 で あ る。1880 年( 明 治 13 ) に 1.3
○指物が発生した当初から一貫して、せいの高い指物に
尺のせいがあらわれる。
価値が置かれている。そのことは上層民家のせいが一
般民家のせいを全般に上回っていることから伺える。
指標となる各値に到達し、その値を上回るという段階
的な過程をたどりながら指物のせいは歴史的に展開し
( 6 )2 間半の指物
○ 2 間半の指物は、17、18 世紀をとおして上層民家だ
けで使用されている。
ている。
○上層民家のせいは、1804 年(文化 1 )にせいの底上
げがみられる。1804 年以前は下限 0.7 上限 1.4 尺で
( 3 )指物の発生とその普及
ある。なかでも 1738 年(元文 3 )以後、1.3 尺以上
○指物が民家で初めて使用されたのは、16 世紀後半の
の指物がみられる。1804 年(文化 1 )以後は、下限
桃山時代と推定される。
○指物の上層民家への普及は、1665 年頃( 17 世紀後半)
が 0.9 ∼ 1.0 尺となる。特に 1840 年(天保 11 )以後
から始まり、1700 年頃に本格化、そして 1737 年頃
は 1.0 尺を下回る指物が消滅する。1868 年の明治に
( 18 世紀前半)に完了する。普及の開始から完了まで
入ると、さらにせいの底上げがおき、1.2 ∼ 1.5 尺が
一般的となる。1894 年(明治 27 )以後は、1.7 尺以
約 70 年を要している。
上の 2 尺近い指物があらわれる。
○指物の一般民家への普及は、1700 年頃からゆるやか
に始まり、1760 年頃に本格化、そして早い場合で 19
○ 2 間半の指物の一般民家への普及は、19 世紀初頭の
、遅い場合で 19
世紀初頭の文化年間( 1804 ∼ 1818 )
文化年間( 1804 ∼ 1817 )に進んだと推定される。
世紀中頃の嘉永年間( 1848 ∼ 1853 )に完了する。普
○一般民家のせいは、初出の 1791 年( 18 世紀末)か
及の開始から完了まで約 120 ∼ 150 年を要している。
ら 1867 年(幕末)まで、下限 0.8 上限 1.1 尺で、お
○ 17 世紀から 18 世紀前半にかけて、畿内の上層民家で
おむね 0.9 ∼ 1.1 尺である。1868 年の明治に入ると
急増し、下限 1.2 上限 1.5 尺となる。
は全国的傾向からは外れたせいの高い指物がみられ
る。また 1675 年以前の指物 18 本のうち 14 本、約 8
割が畿内のものである。畿内は指物の先進地であり、
全国に先駆けてせいの高い指物が使用されている。
( 7 )3 間の指物
○長さ 3 間の指物は上層民家に限って使用されている。
○上層民家のせいは、1808 年(文化 5 )以前、下限 1.0
上限 1.5 尺である。1824 年(文政 7 )以後は、下限 1.4
( 4 )1 間から 1 間半の指物
○上層民家のせいは、1810 年(文化 7 )以前は 1.2 尺
上限 1.9 尺となるから、文化・文政年間に大きな変化
以下である。特に 1700 年以前は、1.0 尺以下である。
1810 年以後は下限 1.0 上限 1.3 ∼ 1.5 尺となる。特に
がみられる。
○天保年間( 1830 ∼ 1843 )には、1.9 尺の 2 尺近い指
1849 年(嘉永 2 )以後は、せいが 1.2 ∼ 1.5 尺となる。
物があらわれる。
○一般民家のせいは、初出の 1754 年以後、おおむね 0.6
○ 3 間指物の上層民家への普及は、他の長さの指物より
∼ 0.8 尺、大きい場合で 0.9 ∼ 1.1 尺である。1877 年
も約 25 ∼ 35 年ほど遅れて 1690 ∼ 1700 年頃から始
(明治 10 )に 1.4 尺があらわれ、以後のせいはすべて
まると推定される。
1.0 尺以上である。
4.2.指物のせいの時代的変遷
( 5 )2 間の指物
○上層民家、一般民家とも、1810 年(文化 7 )にせい
以上( 1 )から( 7 )の一般的傾向を総合すると、指
物は次のような時代的変遷をたどった。
の底上げがみられる。同時に上層民家のせいの上限も
押し上げられている。
○上層民家のせいは、畿内を除くと 1810 年以前は下限
0.7 上限 1.3 尺である。1810 年以後は下限 0.9 ∼ 1.0
① 16 世紀後半(桃山時代)
指物が民家で初めて使用されたのは、16 世紀後半の
桃山時代と推定される。
上 限 1.5 ∼ 1.7 尺 で あ る。 特 に 1820 年( 文 政 3 ) 以
Bulletin of the Faculty of Art and Design, University of Toyama, Vol. 9, February 2015
75
② 17 世紀( 1600 〜 1700 )
⑥ 19 世紀中頃/嘉永〜安政年間( 1848 〜 1859 )
指物を最初に使用した建築年が明確な民家は、1607
嘉永年間( 1848 ∼ 1853 )に一般民家への指物の普
年建築の栗山家(奈良県)である。1607 ∼ 1675 年頃、
及が完了する。一般民家でも 0.9 ∼ 1.1 尺のせいが一般
指物は京都、奈良、大阪といった畿内で主に使用された
的となる。上層民家では 1.0 尺を越えて 1.2 ∼ 1.5 尺の
いた。この頃すでに畿内ではせいの高い指物が全国に先
せいが一般的となる。つづく安政年間( 1854 ∼ 1859 )
駆けて存在している。
の終わり頃から 1867 年の江戸時代の終焉にかけて、上
こうした先進地以外の地方では、1665 年頃( 17 世紀
層民家のせいの上限と一般民家のせいが落ち込んでい
後半)に上層民家への指物の普及が始まる。畿内の特に
る。
せいの高い指物を除くと、せいは上層民家でも下限 0.7
上限 1.1 尺で、おおむね 0.7 ∼ 1.0 尺である。
⑦明治初頭から明治 10 年代( 1868 〜 1886 )
17 世紀のごく末、1700 年頃になると上層民家への指
1868 年の明治に入ると、一時的に落ちこんだ上層民
物の普及が本格化する。特に長い 3 間の指物は、他の長
家のせいが持ち直し、ふたたび 1.2 ∼ 1.5 尺のせいが一
さの指物よりも遅れて 1700 年頃から普及が始まる。一
般的となる。いっぽう 2 間の長さに限っては上層民家で
般民家への指物の普及がゆるやかに始まるのもこの頃で
もいまだ 1.0 ∼ 1.2 尺のせいがみられる。これは「長さ
ある。
2 間、せいが 1.0 ∼ 1.2 尺」の平均的な指物が明治に入
り全国に流布したことを意味しよう。
③ 18 世紀中頃/元文〜宝暦年間 (1736 〜 1763)
明治に入ると一般民家のせいはすべて 1 尺以上とな
1737 年(元文 2 )頃に上層民家への指物の普及が完
る。さらに明治 10 年代( 1877 ∼ 1886 )をとおして上
了する。また 1760 年(宝暦 10 )頃に一般民家への指
層民家だけでなく一般民家でも 1.2 ∼ 1.5 尺のせいが一
物の普及が本格化する。上層民家のせいは 17 世紀とさ
般的となる。このように明治 10 年代、上層民家と一般
ほど変わらないが、1.1 ∼ 1.3 尺のせいが畿内以外でも
民家のせいが近接する。指物のせいの封建的性格である
みられるようになる。一般民家のせいはおおむね 0.6 ∼
家格差の解消がこの頃みてとれる。
0.8 尺ほどである。
⑧明治 20 年代から 35 年( 1887 〜 1892 )
④ 19 世紀初頭/文化・文政年間( 1804 〜 1829 )
1892 年(明治 25 )頃になると、畿内以外の上層民
文化年間( 1804 ∼ 1817 )は指物の時代的変遷をと
家でも、せいが 1.8 尺、1.9 尺といった 2 尺近い指物が
らえるうえで重要な時代である。上層民家、一般民家と
みられるようになる。上層民家ではいまだ 1.0 ∼ 1.2 尺
も「文化年間の前半( 1804 ∼ 1810 )
」にせいの底上げ
のせいがみられることから、天保年間と同様、せいの上
がみられる。同時に上層民家のせいの上限が押し上げら
限と下限の開きが大きい時代といえる。
れている。1810 年(文化 7 )に上層民家のせいは下限 0.9
∼ 1.0 尺となり、文政年間( 1818 ∼ 1829 )には 1.0 尺
註
を下回る指物が消滅する。1820 年(文政 3 )には畿内
*1
『日本の民家 調査報告書集成 1 ∼ 16 』、全 16 巻、
*2
本研究では京都や奈良、大阪の市街地からずいぶ
各都道府県教育委員会、東洋書林、1998 年。
で 2 尺(約 60 ㎝)のせいが初めて登場する。
一般民家への指物の普及は文化年間に終わりかける。
文化年間の前半に一般民家でも 1.0 尺のせいがみられよ
んと離れる「京都府と兵庫県の日本海沿岸地方」
うになり、0.9 ∼ 1.0 尺のせいが定着し始める。
は畿内、指物の先進地とはみなさない。
*3
指物番号は全部で 249 である。分析の都合上、
⑤ 19 世紀前半/天保年間( 1830 〜 1843 )
17 軒の家は指物は使われていないが、それぞれ
天保年間の終わり、1840 年頃、上層民家では、すべ
の家に指物番号をわりふった。そのため実際に存
ての長さの指物で 1.0 尺を下回る指物が完全に消滅す
在する指物の数は、249 からこの 17 軒を差し引
る。このことから 1.0 尺を下回る指物(すなわち 0.9 尺
以下の指物)が使用されている上層民家は、1840 年以
いた 232 本である。
*4
一般的に土間境に指物はよく使われる。『日本の
前の建築であることがわかる。この時代、畿内以外でも
民家 調査報告書集成』も含め、民家の図面集で
1.6 ∼ 1.9 尺のせいが登場する。1.0 ∼ 1.2 尺のせいが一
は土間境の様子がわかる梁間の断面図が多く掲載
般的であるから、せいの上限と下限の開きが大きい時代
されている。この場合、土間境が多いのはこうし
といえる。
た理由もある。
*5
76
GE I B UN 0 0 9 : 富山大学 芸術文化学部紀要 第9巻 平成27年2月
室町時代の建築と考えられている千年家(箱木家
や古井家)には指物が使われていない。
*6
『中世住居史』
、伊藤ていじ、東京大学出版会、
1958 年、pp.240-242 に「今西邸( 1650 )では
納戸廻り及び出店・台所の一部をのぞけばほぼ完
成した形でこの柱抜きは行われているので、これ
より以前にかかる手法が完成していたことはたし
かである。寛永年間( 1624 ∼ 1643 )の喜多院
蔵職人尽絵の革師と縫取師の住居に二間の柱間の
ある建物がみられるし、また慶長年間( 1596 ∼
1614 )の南蛮図屏風中の町屋にも二間の柱間の
ある建物がみられるので、慶長年から寛永にかけ
ては(柱抜き、つまり指物の使用が)ある程度行
われていたもののようである。
」とある(括弧内
は筆者が補足)
。
Bulletin of the Faculty of Art and Design, University of Toyama, Vol. 9, February 2015
77
表7 建築年順にならべた指物のせいの性格
(1 )指物が使われていない民家、および1間から1間半の指物
指物
番号
52
68
229
178
159
71
138
139
231
19
230
36
232
233
234
235
236
茂木六次家
大沢茂樹家
安芸守家
岡花金五郎家
竹村源吉家
北村家
小俣徳家
安藤勢ん家
栗飯原厚治家
高橋平左ェ門家
木村巧家
五十嵐智信家
長岡弥平家
中村宝求太家
笠松瀧夫家
谷澄家
奥森卓家
199
203
206
225
134
135
211
222
69
80
212
180
53
181
20
21
85
86
162
163
26
28
92
93
94
224
95
96
72
99
167
100
111
112
101
102
103
114
115
153
9
118
119
126
127
194
195
241
109
237
191
123
124
77
193
中村家
今西家
豊田家
木原家
瓜生守邦家
瓜生守邦家
村井家
木幡久右衛門家
大場家
佐藤清一家
北浦家
沢井公雄家
荒井正之家
徳永長太郎家
我妻信一家
我妻信一家
山口九平治家
山口九平治家
若山家
若山家
西城誠一家
佐藤作治郎家
中村竹四郎家
中村竹四郎家
中村竹四郎家
小笠原稔家
菊池良作家
大蔵英昭家
小沼俊二家
本間敏晴家
大戸家
本間秋太郎家
入道忠靖家
入道忠靖家
永橋保夫家
永橋保夫家
永橋保夫家
中島金二郎家
中島金二郎家
I 氏家
藤原貞一家
金岡正平家
金岡正平家
芳里三治家
芳里三治家
宮地重造家
宮地重造家
竹内家
安川弘家
春石実家
高尾俊郎家
舟戸公明家
舟戸公明家
諸星源之助家
福谷俊重家
78
民家名称
所在地 注)◇は畿内/先進地を表す
都道府県
市町村
群馬県
富岡市
千葉県
長生村
徳島県
佐那河内村
京都府
瑞穂町◇
長野県
駒ヶ根市
神奈川県
秦野市
山梨県
上野原町
山梨県
甲西町
徳島県
神山町
宮城県
岩出山町
徳島県
東祖谷村
福島県
会津坂下町
徳島県
脇町
徳島県
半田町
徳島県
上勝町
徳島県
上那賀町
徳島県
上勝町
奈良県
奈良県
奈良県
広島県
福井県
福井県
奈良県
島根県
東京都
新潟県
奈良県
京都府
埼玉県
京都府
宮城県
宮城県
新潟県
新潟県
岐阜県
岐阜県
宮城県
宮城県
新潟県
新潟県
新潟県
島根県
新潟県
新潟県
神奈川県
新潟県
岐阜県
新潟県
富山県
富山県
新潟県
新潟県
新潟県
富山県
富山県
山梨県
秋田県
富山県
富山県
富山県
富山県
滋賀県
滋賀県
高知県
富山県
徳島県
京都府
富山県
富山県
神奈川県
京都府
御所市◇
橿原市◇
橿原市◇
東広島市
鯖江市
鯖江市
新庄町◇
宍道町
世田谷区
守門町
山添村◇
田辺町◇
野上町
舞鶴市
蔵王町
蔵王町
糸魚川市
糸魚川市
荘川村
荘川村
志津川町
川崎町
佐渡市
佐渡市
佐渡市
仁摩町
佐渡市
佐渡市
中井町
佐渡市
白川村
佐渡市
砺波市
砺波市
佐渡市
佐渡市
佐渡市
砺波市
砺波市
芦安村
雄勝町
砺波市
砺波市
砺波市
砺波市
長浜市
長浜市
大正町
福野町
日和佐町
峰山町
小矢部市
小矢部市
松田町
舞鶴市
建物
種別
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
町
町
町
町
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
家格
建築年
指物長さ(スパン)
和暦
大永 7
寛文 4
延宝 2
延宝 5 頃
貞享 1
貞享 4
元禄 1 頃
宝永 5
宝永 7
元文 2
元禄 12
享保 14
享保 20
元文 3
宝暦 1
文化 12
嘉永 4
(間)
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
西暦
1527
1664
1674
1677
1684
1687
1688
1708
1710
1737
1699
1729
1735
1738
1751
1815
1851
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
1632
1650
1662
1665
1699
1699
1712
1733
1737
1738
1740
1740
1745
1750
1753
1753
1779
1779
1797
1797
1805
1808
1813
1813
1813
1818
1824
1824
1840
1842
1846
1849
1853
1853
1855
1855
1855
1858
1858
1868
1870
1872
1872
1883
1883
1754
1754
1767
1846
1854
1862
1877
1877
1880
1884
寛永 9
慶安 3
寛文 2
寛文 5
元禄 12
元禄 12
正徳 2
享保 18
元文 2
元文 3
寛保 1
元文 5 頃
延享 2
寛延 3
宝暦 3
宝暦 3
安永 8
安永 8
寛政 9
寛政 9
文化 2
文化 5
文化 10
文化 10
文化 10
文政 1
文政 8
文政 8
天保 11
天保 13
弘化 3
嘉永 1
嘉永 6
嘉永 6
安政 2
安政 2
安政 2
安政 5
安政 5
明治 1
明治 3
明治 5
明治 5
明治 16 頃
明治 16 頃
宝暦 4
宝暦 4
明和 4 頃
弘化 3
嘉永 7
文久 2
明治 10
明治 10
明治 13
明治 17
1.0
1.5
1.5
1.5
1.0
1.5
1.5
1.5
1.5
1.5
1.0
1.5
1.0
1.5
1.0
1.5
1.0
1.0
1.0
1.5
1.5
1.5
1.0
1.5
1.5
1.5
1.5
1.5
1.0
1.5
1.0
1.5
1.5
1.5
1.0
1.5
1.5
1.5
1.5
1.5
1.0
1.25
1.25
1.25
1.25
1.5
1.5
1.5
1.0
1.5
1.5
1.25
1.25
1.5
1.5
GE I B UN 0 0 9 : 富山大学 芸術文化学部紀要 第9巻 平成27年2月
指物の位置
指物のせい
(cm )
(尺)
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
指物無
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
室境
室境
室境
土間境
室境
室境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
室境
室境
室境
室境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
室境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
25.0
31.5
27.8
22.5
20.0
26.0
43.5
32.0
29.5
35.0
27.0
40.0
29.0
25.0
24.0
23.0
31.7
31.7
36.0
36.0
35.4
28.5
38.5
38.5
38.5
33.0
33.0
37.0
30.0
41.5
28.8
41.0
47.0
46.3
37.0
37.0
37.0
47.5
47.5
40.0
42.0
45.3
45.2
45.0
44.5
31.0
27.5
18.0
33.1
22.0
21.5
41.7
42.0
33.0
30.0
0.8
1.0
0.9
0.7
0.7
0.9
1.4
1.1
1.0
1.2
0.9
1.3
1.0
0.8
0.8
0.8
1.1
1.1
1.2
1.2
1.2
0.9
1.3
1.3
1.3
1.1
1.1
1.2
1.0
1.4
1.0
1.4
1.6
1.5
1.2
1.2
1.2
1.6
1.6
1.3
1.4
1.5
1.5
1.5
1.5
1.0
0.9
0.6
1.1
0.7
0.7
1.4
1.4
1.1
1.0
(2 )2間の指物
指物
番号
198
200
201
177
205
228
204
207
208
226
227
217
136
137
210
223
179
81
35
42
55
22
140
16
17
183
215
84
141
87
58
24
184
37
164
142
143
29
213
90
166
144
145
186
196
197
97
106
107
187
246
3
219
147
5
59
60
188
243
73
6
8
168
169
44
45
249
61
245
75
65
66
148
民家名称
栗山家
中村家
中村家
石田弘家
今西家
三木寛人家
今西家
豊田家
豊田家
木原家
木原家
三百田和雄家
瓜生守邦家
瓜生守邦家
吉川(楨)家
木幡久右衛門家
伊佐慎吾家
佐藤清一家
佐竹信一家
高田治夫家
関口まつ家
我妻信一家
大庭忠茂家
高橋家
高橋家
荒木舜太郎家
三田実家
大窪栄悦家
高野正根家
竹内茂雄家
大沢貞治家
高野豊二家
鳥原正夫家
二瓶八郎家
若山家
市川孟家
市川孟家
佐藤作治郎家
久保田武一家
難波定吉家
高橋正明家
内藤義清家
内藤義清家
小林親三家
永富ゆきゑ家
永富ゆきゑ家
大蔵英昭家
浮田総英家
浮田総英家
行永勲家
納富義則家
長岐イエ家
森田みえ家
風間巖家
加藤与八郎家
山口亨家
山口亨家
永島保家
永沼昌弘家
小沼俊二家
高橋義己家
折原良輔家
大戸家
大戸家
仙波和雄家
仙波和雄家
山崎重祐家
三上睦雄家
藤井理重郎家
山口和彦家
岡本照司家
岡本照司家
内田正明家
所在地 注)◇は畿内/先進地を表す
都道府県
市町村
奈良県
五条市◇
奈良県
御所市◇
奈良県
御所市◇
京都府
美山町◇
奈良県
橿原市◇
徳島県
木屋平村
奈良県
橿原市◇
奈良県
橿原市◇
奈良県
橿原市◇
広島県
東広島市
広島県
東広島市
鳥取県
若桜町
福井県
鯖江市
福井県
鯖江市
奈良県
橿原市◇
島根県
宍道町
京都府
八幡町◇
新潟県
守門町
山形県
朝日町
茨城県
谷田部町
埼玉県
杉戸町
宮城県
蔵王町
山梨県
上野原町
青森県
黒石市
青森県
黒石市
京都府
舞鶴市
大阪府
柏原市◇
新潟県
小千谷市
山梨県
勝沼町
新潟県
柿崎町
埼玉県
川越市
宮城県
白石市
京都府
美山町◇
福島県
三島町
岐阜県
荘川村
山梨県
見延町
山梨県
見延町
宮城県
川崎町
和歌山県
御坊市
新潟県
下田村
岐阜県
久雄村
山梨県
下部町
山梨県
下部町
京都府
美山町◇
兵庫県
揖保川町◇
兵庫県
揖保川町◇
新潟県
佐渡市
富山県
富山市
富山県
富山市
京都府
舞鶴市
佐賀県
嬉野町
秋田県
北秋田郡
鳥取県
淀江町
山梨県
武川村
秋田県
協和町
埼玉県
春日部市
埼玉県
春日部市
京都府
丹後町
福岡県
犀川町
神奈川県
中井町
秋田県
東成瀬村
秋田県
皆瀬村
岐阜県
白川村
岐阜県
白川村
茨城県
協和町
茨城県
協和町
長崎県
島原市
埼玉県
志木市
佐賀県
白石町
神奈川県
西秦野町
埼玉県
美里村
埼玉県
美里村
山梨県
玉穂村
建物
種別
町
町
町
農
町
農
町
町
町
町
町
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
町
町
農
町
農
農
農
町
農
農
農
農
農
農
農
町
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
町
町
農
農
農
農
農
家格
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
Bulletin of the Faculty of Art and Design, University of Toyama, Vol. 9, February 2015
建築年
西暦
1607
1632
1632
1650
1650
1650
1650
1662
1662
1665
1665
1694
1699
1699
1703
1733
1734
1738
1740
1747
1752
1753
1757
1763
1763
1765
1768
1773
1778
1786
1794
1795
1796
1797
1797
1803
1803
1808
1808
1809
1809
1815
1815
1816
1820
1820
1824
1824
1824
1825
1828
1830
1830
1832
1832
1839
1839
1839
1839
1840
1845
1846
1846
1846
1847
1847
1848
1850
1850
1851
1852
1852
1854
和暦
慶長 12
寛永 9
寛永 9
慶安 3
慶安 3
慶安 3 頃
慶安 3
寛文 2
寛文 2
寛文 5
寛文 5
元禄 7
元禄 12
元禄 12
元禄 16
享保 18
享保 19
元文 3
元文 5 頃
延享 4
宝暦 2 頃
宝暦 3
宝暦 7
宝暦 13 頃
宝暦 13 頃
明和 2
明和 5
安永 2
安永 7
天明 6
寛政 5
寛政 7
寛政 8
寛政 9
寛政 9
享和 3
享和 3
文化 5
文化 5
文化 6
文化 6
文化 12
文化 12
文化 13
文政 3
文政 3
文政 8
文政 7
文政 7
文政 8
文政 11 頃
文政 13
天保 1
天保 3
天保 3
天保 10
天保 10
天保 10
天保 10
天保 11
弘化 2
弘化 3
弘化 3
弘化 3
弘化 4
弘化 4
弘化5
嘉永 3 頃
嘉永 3
嘉永 4
嘉永 5
嘉永 5
嘉永 7
指物長さ(スパン)
(間)
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0( 1.0 )
2.0
2 .0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0( 1.0 )
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0( 1.25 )
2.0
2.0
2.0( 1.0 )
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
指物の位置
土間境
土間境
室境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
室境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
室境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
室境
室境
土間境
室境
土間境
室境
室境
室境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
指物のせい
(cm )
(尺)
39.0
39.0
29.0
19.4
44.5
23.5
30.0
44.5
42.8
26.5
30.0
34.0
31.0
30.0
28.0
32.0
40.0
35.0
23.0
34.0
33.0
23.6
25.5
30.0
30.0
30.0
33.3
41.0
26.0
39.4
35.5
22.0
28.5
29.0
33.0
35.0
26.0
28.0
37.5
33.0
45.0
28.0
31.0
27.0
59.0
57.3
37.0
43.7
42.9
35.6
29.1
47.0
33.0
34.0
45.0
30.0
32.0
35.6
51.5
37.0
36.0
44.0
39.0
36.0
37.0
41.0
37.9
33.0
40.9
39.4
43.0
42.0
29.0
1.3
1.3
1.0
0.6
1.5
0.8
1.0
1.5
1.4
0.9
1.0
1.1
1.0
1.0
0.9
1.1
1.3
1.2
0.8
1.1
1.1
0.8
0.8
0.6
0.6
1.0
1.1
1.4
0.9
1.3
1.2
0.7
0.9
1.0
1.1
1.2
0.9
0.9
1.2
1.1
1.5
0.9
1.0
0.9
2.0
1.9
1.2
1.4
1.4
1.2
1.0
1.6
1.1
1.1
1.5
1.0
1.1
1.2
1.7
1.2
1.2
1.5
1.3
1.2
1.2
1.4
1.3
1.1
1.4
1.3
1.4
1.4
1.0
79
指物
番号
149
150
244
216
152
192
239
247
76
154
221
10
171
49
50
155
156
105
121
70
13
51
46
41
182
242
1
161
57
38
185
39
172
189
190
64
220
18
173
238
175
78
248
80
民家名称
内田正明家
三井元昭家
野上堅五郎家
広海惣太郎家
小佐野倍彦家
井上秀夫家
田中筆三郎家
内川栄家
小沢信次家
I 氏家
原田米造家
藤原貞一家
平口五和夫家
小松原ヤス家
小松原ヤス家
長田仁家
長田仁家
渋谷来介家
黒瀬泰男家
宍戸幸七家
田口広志家
荒井壮家
羽石家
土肥彦助家
松井数馬家
竹内家
金倉蔵家
古畑美佐吉家
大谷太一家
星喜一家
岩波光二家
渡部家
後藤二郎家
小林喜一郎家
大槻啓吉家
足立正路家
小木岩次郎家
最上三郎家
林英太郎家
東岡正晃家
村田義忠家
諸星源之助家
白浜和七家
所在地 注)◇は畿内/先進地を表す
都道府県
市町村
山梨県
玉穂村
山梨県
竜王町
福岡県
浮羽町
大阪府
西之町◇
山梨県
富士吉田市
京都府
山城町◇
徳島県
石井町
佐賀県
中原町
神奈川県
小田原市
山梨県
芦安村
鳥取県
東郷町
秋田県
雄勝町
静岡県
川根町
栃木県
葛生町
栃木県
葛生町
山梨県
敷島町
山梨県
敷島町
新潟県
白根市
富山県
富山市
東京都
三鷹市
秋田県
鹿角市
栃木県
矢板市
栃木県
茂木町
茨城県
新利根村
京都府
園部町◇
高知県
大正町
秋田県
羽後町
岐阜県
高山市
埼玉県
大宮市
福島県
梁川町
京都府
綾部市◇
福島県
浪江町
愛知県
豊橋市
京都府
美山町◇
京都府
綾部市◇
埼玉県
栗橋町
鳥取県
赤崎町
青森県
平館村
愛知県
鳳来町
徳島県
上勝町
愛知県
新城市
神奈川県
松田町
佐賀県
有明町
建物
種別
家格
農
農
農
町
農
農
農
町
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
町
農
町
農
農
農
農
農
町
農
農
農
農
農
農
農
町
武
町
漁
農
農
武
農
農
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
GE I B UN 0 0 9 : 富山大学 芸術文化学部紀要 第9巻 平成27年2月
建築年
西暦
1854
1854
1856
1861
1861
1863
1865
1865
1868
1868
1869
1870
1872
1873
1873
1876
1876
1877
1877
1889
1891
1900
1689
1706
1754
1767
1778
1784
1790
1803
1810
1811
1846
1846
1850
1851
1853
1855
1859
1862
1865
1880
1880
和暦
嘉永 7
嘉永 7
安政 3
文久 1
文久 1 頃
文久 3
慶応 1
慶応 1 頃
明治 1
明治 1
明治 2
明治 3
明治 5
明治 6 頃
明治 6 頃
明治 9
明治 9
明治 10
明治 10 頃
明治 20
明治 24
明治 33
元禄 2
宝永 3 頃
宝暦 4
明和 4 頃
安永 7
天明 4
寛政 2
享和 3 頃
文化 7
文化 8
弘化 3
弘化 3
嘉永 3
嘉永 4
嘉永 6
安政 2
安政 4
文久 2
元治 2
明治 13
明治 13
指物長さ(スパン)
(間)
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0( 1.0 )
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0( 1.0 )
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0( 1.5 )
2.0
2.0
2.0( 1.5 )
2.0
2.0
2.0
指物の位置
室境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
土間境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
指物のせい
(cm )
(尺)
28.0
37.0
45.5
42.4
32.0
33.8
33.0
34.5
35.0
29.5
36.0
51.0
43.5
29.0
29.0
35.0
39.0
37.9
31.3
45.5
31.0
39.5
23.0
22.0
23.5
18.0
21.0
25.0
20.0
18.0
31.5
27.0
30.0
28.0
32.0
29.0
27.0
35.0
29.0
28.0
30.0
29.0
39.7
0.9
1.2
1.5
1.4
1.1
1.1
1.1
1.1
1.2
1.0
1.2
1.7
1.4
1.0
1.0
1.2
1.3
1.3
1.0
1.5
1.0
1.3
0.8
0.7
0.8
0.6
0.7
0.8
0.7
0.6
1.0
0.9
1.0
0.9
1.1
1.0
0.9
1.2
1.0
0.9
1.0
1.0
1.3
(3 )2間半の指物
指物
番号
214
202
209
33
158
82
83
54
56
23
218
47
25
2
27
30
31
43
146
74
7
62
63
67
113
151
240
117
176
120
128
14
15
130
132
133
88
91
110
174
48
104
125
11
12
157
民家名称
山口進家
中村家
玉井家
尾形宗一家
佐々木家
佐藤清一家
佐藤清一家
荒井正之家
関口まつ家
我妻信一家
門脇卓爾家
手塚勇造家
高野豊二家
鷲谷嘉兵衛家
西城誠一家
佐藤作治郎家
佐藤作治郎家
大和田元也家
中村恭敬家
小沼俊二家
高橋義己家
三上睦雄家
三上睦雄家
岡本照司家
入道忠靖家
三井元昭家
田中筆三郎家
城戸六郎家
颯田正家
金岡正平家
芳里三治家
田口広志家
田口広志家
野上与五郎家
菅野淳一家
菅野淳一家
星野総左衛門家
知野美比古家
安川弘家
林英太郎家
大島孝一家
羽鳥一義家
舟戸公明家
鎌田フユ家
鎌田フユ家
守重郁夫家
所在地 注)◇は畿内/先進地を表す
都道府県
市町村
大阪府
堺市◇
奈良県
御所市◇
奈良県
桜井市◇
山形県
上ノ山市
長野県
八千穂村
新潟県
守門町
新潟県
守門町
埼玉県
野上町
埼玉県
杉戸町
宮城県
蔵王町
鳥取県
大山町
栃木県
塩谷町
宮城県
白石市
秋田県
井川村
宮城県
志津川町
宮城県
川崎町
宮城県
川崎町
茨城県
勝田市
山梨県
双葉町
神奈川県
中井町
秋田県
東成瀬村
埼玉県
志木市
埼玉県
志木市
埼玉県
美里村
富山県
砺波市
山梨県
竜王町
徳島県
石井町
富山県
滑川市
愛知県
一色町
富山県
砺波市
富山県
砺波市
秋田県
鹿角市
秋田県
鹿角市
富山県
富山市
富山県
高岡市
富山県
高岡市
新潟県
川口町
新潟県
田上町
富山県
福野町
愛知県
鳳来町
栃木県
今市市
新潟県
和島村
富山県
小矢部市
秋田県
秋田市
秋田県
秋田市
山梨県
小菅村
建物
種別
町
町
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
町
町
農
農
農
農
町
農
農
農
町
町
農
町
町
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
所在地 注)◇は畿内/先進地を表す
都道府県
市町村
山形県
上ノ山市
岐阜県
川上村
新潟県
越路町
岐阜県
荘川村
新潟県
松之山町
宮城県
川崎町
富山県
富山市
秋田県
北秋田郡
福島県
表郷村
新潟県
川西町
岐阜県
白川村
富山県
砺波市
富山県
富山市
富山県
砺波市
富山県
富山市
建物
種別
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
農
町
農
農
家格
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
一般
建築年
西暦
1618
1632
1673
1689
1731
1738
1738
1745
1752
1753
1769
1793
1795
1802
1805
1808
1808
1822
1830
1840
1845
1850
1850
1852
1853
1854
1865
1868
1872
1872
1883
1891
1891
1894
1902
1902
1791
1811
1846
1859
1865
1868
1877
1885
1885
1887
和暦
元和 4
寛永 9
寛文 13
元禄 2 頃
享保 16
元文 3
元文 3
延享 2
宝暦 2 頃
宝暦 3
明和 6
寛政 5 頃
寛政 7
享和 2
文化 2
文化 5
文化 5
文政 5
文政 13
天保 11
弘化 2
嘉永 3 頃
嘉永 3 頃
嘉永 5
嘉永 6
嘉永 7
慶応 1
明治 1 頃
明治 5
明治 5
明治 16 頃
明治 24
明治 24
明治 27
明治 35
明治 35
寛政 3
文化 8
弘化 3
安政 4
慶応 1
明治 1
明治 10
明治 18
明治 18
明治 20
指物長さ(スパン)
(間)
2.5
2.5( 1.0 )
2.5( 2.0 )
2.5( 1.5 )
2.5
2.5
2.5
2.5( 1.0 )
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5( 1.5 )
2.5
2.5( 1.5 )
2.5
2.5
2.5( 1.25 )
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5
2.5( 1.5 )
2.5
2.5
2.5
2.5( 1.25 )
2.5
2.5
2.5
指物の位置
土間境
土間境
土間境
土間境
土間境
土間境
室境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
室境
室境
土間境
土間境
土間境
土間境
室境
室境
土間境
室境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
室境
土間境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
室境
指物のせい
(cm )
(尺)
45.0
36.0
33.5
26.0
22.2
35.0
41.0
33.0
39.0
29.6
42.0
27.0
23.8
42.0
30.0
28.5
28.6
29.6
28.0
35.0
33.0
51.0
49.5
43.5
47.1
35.0
36.4
37.9
44.0
46.3
45.5
42.0
38.0
56.1
52.0
51.7
33.0
27.0
33.1
30.0
23.0
37.5
43.0
41.0
45.0
36.0
1.5
1.2
1.1
0.9
0.7
1.2
1.4
1.1
1.3
1.0
1.4
0.9
0.8
1.4
1.0
0.9
0.9
1.0
0.9
1.2
1.1
1.7
1.6
1.4
1.6
1.2
1.2
1.3
1.5
1.5
1.5
1.4
1.3
1.8
1.7
1.7
1.1
0.9
1.1
1.0
0.8
1.2
1.4
1.4
1.5
1.2
(4 )3間の指物
指物
番号
34
160
79
165
89
32
108
4
40
98
170
116
122
129
131
民家名称
尾形宗一家
原六郎家
長谷川赳夫家
若山家
高橋仁太郎家
佐藤作治郎家
浮田総英家
長岐イエ家
鈴木伝家
星名四郎家
大戸家
中島金二郎家
黒瀬泰男家
桜井志郎家
野上与五郎家
家格
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
上層
Bulletin of the Faculty of Art and Design, University of Toyama, Vol. 9, February 2015
建築年
西暦
1689
1708
1716
1797
1803
1808
1824
1830
1836
1841
1846
1858
1877
1884
1894
和暦
元禄 2 頃
宝永 5
享保 1
寛政 9
享和 3
文化 5
文政 7
文政 13
天保 7
天保 12
弘化 3
安政 5
明治 10 頃
明治 17
明治 27
指物長さ(スパン)
(間)
3.0( 2.0 )
3.0( 2.0 )
3.0
3.0
3.0
3.0
3.0
3.0( 2.0 )
3.5
3.0
3.0
3.0
3.0
3.0( 2.0 )
3.0
指物の位置
室境
土間境
土間境
室境
土間境
室境
室境
室境
土間境
土間境
室境
室境
土間境
室境
室境
指物のせい
(cm )
(尺)
30.0
38.0
39.4
42.5
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