マイナンバー(社会保障・税番号)制度について(№2)

マイナンバー(社会保障・税番号)制度について(№2)
1 事業所の法人番号
国民一人一人に付与されるマイナンバーの通知が平成27年10月からスタートしま
すが、併せて、事業所(設立登記法人)や国の機関等にも法人番号が国税庁長官から書面
で通知され、名称・所在地、法人番号はインターネットを通じて公表されることになって
います。
法人番号は、商業登記法に基づく「会社法人等番号」
(12桁)の前に1桁加えた13
桁の番号になります。なお、法人番号は一法人に対して一番号のみ指定されることになっ
ていますので、法人の支店等には法人番号は指定されません。
2 マイナンバーの取得
事業所は「税」や「社会保障」の手続きで、マイナンバーを取り扱うこととなりますが、
マイナンバーを従業員などから取得するときは、利用目的の明示と厳格な本人確認が必
要になります。
① 利用目的の明示(本人の判断の機会を確保)
(明示例)
「健康保険・厚生年金保険届出事務」
「源泉徴収票作成事務」に利用
※ 明示とは、その利用目的を明確に示すことをいい、口頭や書面で行うことになって
います。
② 本人確認(他人の成りすまし防止)
ア.番号確認・・・正しい番号であることの確認
・個人番号カードor通知カードor住民票(番号付き)等
イ.身元確認・・・手続きを行っている者が番号の正しい持ち主であることの確認
・個人番号カードもしくは運転免許証やパスポートと通知カード等との組合せ等
※ 被保険者の本人確認は事業主、被扶養者の本人確認は、原則被保険者が行います。
3 マイナンバーの利用制限等
マイナンバーには利用、提供、収集についての制限があります。
① 利用の制限
利用範囲は、法律に規定された社会保障・税・災害対策に関する事務に限定されてい
ます。本人の同意があったとしても、法律で認められる場合以外でマイナンバーの提
供や利用はできません。
② 提供の要求
上記の事務手続きで書類作成に必要な場合に限って本人などに提供を求めることが
できますが、法律で限定的に明記された場合を除いて提供を求めてはならないこと
になっています。
③
収集の制限
法律で限定的に明記された場合を除いて、特定個人情報を収集してはならないこと
になっています。
4 個人情報保護
個人情報の外部への漏えいや他人の成りすましの懸念を払拭するために、制度・システ
ムの両面から個人情報保護の措置が講じられています。
① 制度面の措置
法律に定めがある場合を除き、マイナンバーを含む特定個人情報の収集・保管を禁止
しており、特定個人情報保護委員会という第三者機関が監視・監督を行うほか、法律
違反の罰則も重くなっています。
② システム面の措置
個人情報は一元管理せず、従来どおり、年金の情報は年金事務所、税の情報は税務署
といったように分散して管理します。また、行政機関間での情報のやりとりもマイナ
ンバーを直接用いず、符号化して使用し、アクセスできる人も制限することになって
います。
今後、事業主の皆様におかれましては、従業員に対してマイナンバーの利用目的を明示
し、本人確認を行ったうえで提供を受け、必要に応じてマイナンバーを書類に記載、提出
し、不要になったマイナンバーは廃棄するという業務を実施する体制を構築する必要が
あります。特に、特定個人情報の漏えい防止のために、従業員への周知、教育など万全の
対策を講じることが大切です。
その他、マイナンバーについての詳細は以下のホームページをご覧ください。
内閣官房のマイナンバーのホームページ
「http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/index.html」