概要 2015 年 6 月 IT@Intel インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーで半導体設計を迅速化 半導体設計はインテルにとって最も重要な部門の 1 つであり、大量のコンピューティング・ リソースを必要とします。設計ジョブの規模が大きくなり、演算量が多くなるにつれて、 • 前世代のインテル® Xeon® プロセッサー E7-4800 v2 製品 ファミリーと比べて スループットが 1.18 倍に向上 • インテル® Xeon® プロセッサー 7100 番台と比べて スループットが 17.04 倍に向上 4-way サーバーの必要性は増しています。処理能力とメモリー容量が拡張された 4-way サーバーは、実行に長時間かかるジョブを、遅れが許されない設計スケジュールどおりに確 (HPC)半導体設計環境にお 実に完了します。インテル IT 部門の高性能コンピューティング いて、大容量メモリーを搭載した 4-way サーバーは必要不可欠な構成要素となっています。 先頃、インテル IT 部門は、インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーを 搭載した 4-way サーバーが半導体設計にもたらすメリットの評価テストを実施しました。 これらのサーバーは、プロセッサー当たり最大 18 コア、45 MB L3 キャッシュを搭載可 能で、前世代の製品と比べてコア数が 20% 増加しています。また、64GB DIMM 1 のサポー トによって、大容量のメモリーを必要とするアプリケーションのワークロードにも対応し ます。このテストでは、大規模なマルチスレッド Electronic Design Automation(EDA) アプリケーションを使用して、実際のインテル半導体設計データセットを処理しました。 新しいサーバーで複雑な半導体設計ワークロードを処理した結果、図 1 に示すように、前 世代のインテル® Xeon® プロセッサー E7-4800 v2 製品ファミリーと比べて 1.18 倍の 速さ、インテル® Xeon® プロセッサー 7100 番台と比べて 17.04 倍の速さで処理が完了 しました。 テストの結果から、インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーは、従来 製品に比べてスループットが大幅に向上していることが分かります。これにより、実行に 長時間かかる半導体設計ジョブを迅速化し、新しい半導体製品の開発サイクルを短縮す ることが可能になります。 テスト・ワークロード 45nm CPU のデザイン・ルール・チェック・ツール C 2006-Rev 20 Shesha Krishnapura インテル IT 部門 シニア・プリンシパル・エンジニア Ty Tang インテル IT 部門 シニア・プリンシパル・エンジニア Shaji Achuthan インテル IT 部門 シニア・スタッフ・エンジニア 17.04 15 スループット Vipul Lal インテル IT 部門 シニア・プリンシパル・エンジニア 高いほど良好 14.40 インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3 18 コア、8 ジョブ x 16 スレッド インテル® Xeon® プロセッサー E7-4890 v2 15 コア、7 ジョブ x 16 スレッド インテル® Xeon® プロセッサー E7-4870 10 コア、5 ジョブ x 16 スレッド 10 7.81 5.76 5 2.72 1.00 3.49 インテル® Xeon® プロセッサー X7560 8 コア、4 ジョブ x 16 スレッド インテル® Xeon® プロセッサー X7460 6 コア、3 ジョブ x 8 スレッド インテル® Xeon® プロセッサー X7350 4 コア、2 ジョブ x 8 スレッド インテル® Xeon® プロセッサー 7140M 2 コア、1 ジョブ x 16 スレッド 図 1. インテル IT 部門のテストでは、インテル ® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーを搭載した 4-way サーバーは、インテル ® Xeon® プロセッサー 7100 番台を搭載したサーバーと比べて半導体設計ワークロードを 17.04 倍の速さで完了しました。インテル社内での測定値(2015 年 2 月) 。 IT@Intel 概要 : インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーで半導体設計を迅速化 目次 2 ビジネス課題 4 テスト手法 5 結果 5 まとめ 2 of 6 ビジネス課題 インテルの半導体チップ設計技術者は、ムーアの法則を実現し続けるために、ますます小 型化する半導体チップへ多くの機能を統合したり、製品の開発サイクルを短縮したり、設 計エンジニアリング / 製造コストを抑制するといった課題に直面しています。このように 設計の複雑性が増すにつれて、システムの処理能力への要求も増大しています。サーバー をより高速なシステムに更新することにより、高い費用対効果を期待でき、チップ設計が スピードアップされて競争力も強化されます。 非常に大規模かつ演算量が多いバックエンド設計ジョブには、大きな処理能力、メモリー 容量、メモリー帯域幅を備えたサーバーが必要です。また、実行に長時間かかるジョブを 遅れが許されない設計スケジュールどおりに確実に完了するには、高い可用性を備え、 大容量ローカル・ディスク・ドライブをサポートしているサーバーを使用する必要があり ます。 インテル IT 部門では、EDA アプリケーションと実際の半導体設計ワークロードを使って、 性能比較テストを実施しました。そして、旧世代のプロセッサーを搭載したサーバーと比 べて、インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリー搭載サーバーが半導 体設計をどの程度迅速化できるかを評価しました。 インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーは、最大 18 コア、最大 45MB % 20 コア数が増加 インテル ® Xeon® E7-8800 v3 製品ファミリーは、最大 18 個のコア、 最大 45MB の L3 キャッシュを 搭載しています。 の L3 キャッシュ (前世代の製品と比べてコア数が 20% 増加)など、EDA のスループットを 向上させる最新の機能を搭載しています。これらのプロセッサーを搭載した 4-way サー バーは、最大 72 個の物理コアを搭載可能で、インテル® ハイパースレッディング・テクノ 2 ® HT テクノロジー)を使用して最大 144 スレッドを同時に実行できます。 ロジー(インテル また、64GB と容量の増えた DIMM により、サーバー当たり最大 6TB の大容量メモリーを サポートします。図 2 は、比較のために、インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品 ファミリーを搭載した 4-way プラットフォームと旧世代の製品の構成を示しています。 インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーは、旧世代の製品と比べて 電力効率が向上しており、22nm プロセス技術の採用や、インテル® インテリジェント・ 2 CPU とメモリーをより消費電力の少ない電力ステートに自動的 パワー・テクノロジー ( に移行する技術)などの機能により、消費電力はそのままで、さらに高いパフォーマンスを 発揮します。 このテストの目的は、コア数の多いインテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファ ミリー搭載サーバーを使用することで、EDA アプリケーションのスループットがどれだけ 向上するかを測定することです。EDA のスループットが向上すれば、主要な設計作業をス ピードアップして、製品の開発サイクルを短縮することができます。 www.intel.co.jp/itatintel IT@Intel 概要 : インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーで半導体設計を迅速化 コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 24MB 共有 L3 キャッシュ 24MB 共有 L3 キャッシュ インテル® 7500 SMB 24MB 共有 L3 キャッシュ 24MB 共有 L3 キャッシュ インテル® 7500 SMB インテル® 7500 SMB インテル® 7500 SMB インテル® 7500 SMB 8 個の DIMM スロット インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB 30MB 共有 L3 キャッシュ コア 15 コア 14 コア 13 コア 12 コア 11 コア 9 コア 10 コア 8 コア 7 コア 6 コア 5 コア 4 コア 3 コア 2 コア 1 コア 15 コア 14 コア 13 コア 12 コア 11 コア 10 コア 9 コア 8 コア 7 コア 6 コア 4 コア 5 コア 15 コア 14 コア 13 コア 12 コア 11 コア 9 コア 10 コア 8 コア 7 コア 6 コア 5 コア 4 コア 3 コア 2 コア 1 コア 14 コア 13 37.5MB 共有 L3 キャッシュ コア 12 コア 11 コア 10 コア 9 コア 8 コア 7 コア 6 インテル® C104 SMB コア 5 6 個の DIMM スロット コア 4 インテル® C104 SMB 37.5MB 共有 L3 キャッシュ コア 3 6 個の DIMM スロット インテル® C104 SMB インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C112 / C114 SMB 45MB 共有 L3 キャッシュ 6 個の DIMM スロット インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C112 / C114 SMB インテル® C112 / C114 SMB 45MB 共有 L3 キャッシュ 45MB 共有 L3 キャッシュ インテル® QPI:インテル® QuickPath インターコネクト、SMB:スケーラブル・メモリー・バッファー、XMB:外部のメモリーブリッジ 図 2. 各世代のインテル ® Xeon® プロセッサーを搭載した 4-way サーバー www.intel.co.jp/itatintel コア 5 コア 6 コア 3 コア 4 コア 1 コア 2 コア 5 コア 6 コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® 7500 チップセット 30MB 共有 L3 キャッシュ インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® 7510 SMB インテル® C104 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C104 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C104 SMB 6 個の DIMM スロット 6 個の DIMM スロット インテル® C104 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C104 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C104 SMB インテル® C104 SMB 6 個の DIMM スロット 6 個の DIMM スロット インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C112 / C114 SMB インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット 6 個の DIMM スロット インテル® C602J チップセット インテル® QPI 9.6 GT/s コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 コア 9 コア 10 コア 11 コア 12 コア 13 コア 14 コア 15 コア 16 コア 17 コア 18 インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット 45MB 共有 L3 キャッシュ インテル® QPI 9.6 GT/s インテル® C602J チップセット 6 個の DIMM スロット コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 コア 9 コア 10 コア 11 コア 12 コア 13 コア 14 コア 15 コア 16 コア 17 コア 18 6 個の DIMM スロット インテル® C112 / C114 SMB コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 コア 9 コア 10 コア 11 コア 12 コア 13 コア 14 コア 15 コア 16 コア 17 コア 18 インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 コア 9 コア 10 コア 11 コア 12 コア 13 コア 14 コア 15 コア 16 コア 17 コア 18 インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーとインテル® C602J チップセットを搭載した 4-way サーバー 6 個の DIMM スロット インテル® 7510 SMB インテル® C602 チップセット インテル® QPI 8.0 GT/s コア 2 インテル® C104 SMB 6 個の DIMM スロット 30MB 共有 L3 キャッシュ インテル® C104 SMB インテル® QPI 8.0 GT/s コア 1 6 個の DIMM スロット 8 個の DIMM スロット インテル® QPI 6.4 GT/s 37.5MB 共有 L3 キャッシュ インテル® C602 チップセット 8 個の DIMM スロット インテル® QPI 6.4 GT/s インテル® 7510 SMB 37.5MB 共有 L3 キャッシュ インテル® C104 SMB 64MB スヌープフィルター 30MB 共有 L3 キャッシュ インテル® 7500 チップセット コア 15 6 個の DIMM スロット コア 3 インテル® C104 SMB コア 2 6 個の DIMM スロット インテル® C104 SMB コア 1 インテル® C104 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® 7300 チップセット 16MB 共有 L3 キャッシュ 1066 MHz DHSI インテル® Xeon® プロセッサー E7-4800 製品ファミリーと インテル® 7500 チップセットを搭載した 4-way サーバー インテル® Xeon® プロセッサー E7-4800 v2 製品ファミリーとインテル® C602 チップセットを搭載した 4-way サーバー 6 個の DIMM スロット コア 5 コア 6 コア 3 コア 4 コア 1 コア 2 コア 5 コア 6 コア 3 コア 4 コア 3 コア 4 コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 8 個の DIMM スロット インテル® 7500 チップセット コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 インテル® 7500 SMB インテル® 7500 SMB インテル® QPI コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 ノード当たり 4 個の DIMM スロット インテル® 7500 SMB インテル® 7500 SMB インテル® QPI インテル® 7500 チップセット インテル® 7500 SMB インテル® 7500 SMB 8 個の DIMM スロット 1066 MHz DHSI 3MB L2 3MB L2 3MB L2 キャッシュ キャッシュ キャッシュ ノード当たり 4 個の DIMM スロット コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 ノード当たり 4 個の DIMM スロット インテル® 7500 SMB インテル® 7500 SMB 8 個の DIMM スロット 16MB 共有 L3 キャッシュ ノード当たり 4 個の DIMM スロット 8 個の DIMM スロット 1066 MHz DHSI 3MB L2 3MB L2 3MB L2 キャッシュ キャッシュ キャッシュ コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 コア 9 コア 10 4 個の DIMM スロット 64MB スヌープフィルター 16MB 共有 L3 キャッシュ 1066 MHz DHSI 1066 MHz DHSI インテル® 7300 チップセット 3MB L2 3MB L2 3MB L2 キャッシュ キャッシュ キャッシュ コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 コア 9 コア 10 XMB 16MB 共有 L3 キャッシュ コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 コア 9 コア 10 8 個の DIMM スロット インテル® 7500 SMB インテル® 7500 SMB コア 1 コア 2 コア 1 コア 2 4 個の DIMM スロット インテル® Xeon® プロセッサー 7500 番台と インテル® 7500 チップセットを搭載した 4-way サーバー インテル® 7500 SMB コア 3 コア 4 コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 XMB 1066 MHz DHSI 3MB L2 3MB L2 3MB L2 キャッシュ キャッシュ キャッシュ コア 1 コア 2 コア 3 コア 4 コア 5 コア 6 コア 7 コア 8 コア 9 コア 10 4 個の DIMM スロット XMB 1066 MHz DHSI 800 MHz FSB インテル® E8501 チップセット 1066 MHz DHSI ノード当たり 4 個の DIMM スロット 4 個の DIMM スロット XMB 4MB L2 4MB L2 4MB L2 4MB L2 4MB L2 4MB L2 4MB L2 4MB L2 キャッシュ キャッシュ キャッシュ キャッシュ キャッシュ キャッシュ キャッシュ キャッシュ 16MB 共有 L3 キャッシュ ノード当たり 4 個の DIMM スロット 800 MHz FSB 16MB 共有 L3 キャッシュ コア 1 コア 2 コア 2 コア 1 コア 2 コア 1 1MB L2 1MB L2 1MB L2 1MB L2 1MB L2 1MB L2 キャッシュ キャッシュ キャッシュ キャッシュ キャッシュ キャッシュ 16MB 共有 L3 キャッシュ インテル® Xeon® プロセッサー 7400 番台と インテル® 7300 チップセットを搭載した 4-way サーバー ノード当たり 4 個の DIMM スロット 16MB 共有 L3 キャッシュ インテル® Xeon® プロセッサー 7300 番台と インテル® 7300 チップセットを搭載した 4-way サーバー ノード当たり 4 個の DIMM スロット 1MB L2 1MB L2 キャッシュ キャッシュ コア 2 コア 1 コア 2 コア 1 インテル® Xeon® プロセッサー 7100 番台と インテル® E8501 チップセットを搭載した 4-way サーバー 3 of 6 インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット インテル® C112 / C114 SMB インテル® C112 / C114 SMB 6 個の DIMM スロット 6 個の DIMM スロット IT@Intel 概要 : インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーで半導体設計を迅速化 4 of 6 テスト手法 このテストでは、業界トップレベルのデザイン・ルール・チェック (DRC)EDA アプリケーションを使用して、以下の各世代のインテル® プ ロセッサーを搭載した 4-way サーバー上で半導体設計ワークロードを処理しました。 • • • • • • • インテル® Xeon® プロセッサー 7140M(2 コア) インテル® Xeon® プロセッサー X7350(4 コア) インテル® Xeon® プロセッサー X7460(6 コア) インテル® Xeon® プロセッサー X7560(8 コア) インテル® Xeon® プロセッサー E7-4870(10 コア) インテル® Xeon® プロセッサー E7-4890 v2(15 コア) インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3(18 コア) 表 1 にテスト構成を示します。 ここでは、それぞれのプラットフォームごとに特定の数の設計ワークロードが完了するまでの時間を測定して比較し、スループットを記録 しました。スループットを最大限に高めるため、利用可能なコアのほとんどを利用するようにアプリケーションを設定しています。その結 果、表 2 に示すように、各プラットフォーム上で複数のジョブが同時に処理されました。インテル ® HT テクノロジーを可能な限り有効にし たことで、インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3 搭載サーバー上では 144 個の論理コアが利用可能となり、8 個の 16 スレッドジョ ブを同時に実行できました。 表 1. テストシステムの仕様 インテル® Xeon® プロセッサー 7140M インテル® Xeon® プロセッサー X7350 インテル® Xeon® プロセッサー X7460 インテル® Xeon® プロセッサー X7560 インテル® Xeon® プロセッサー E7-4870 インテル® Xeon® プロセッサー E7-4890 v2 インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3 2 4 6 8 10 15 18 動作周波数 3.40GHz 2.93GHz 2.66GHz 2.26GHz 2.40GHz 2.80GHz 2.50GHz プロセッサー当たりの L3キャッシュ容量 65nm 65nm 45nm 45nm 32nm 22nm 22nm 16MB 2x4MB 16MB 24MB 30MB 37.5MB 45MB なし なし なし 有効 有効 有効 有効 なし なし なし 有効 有効 有効 有効 プロセッサー当たりの コア数 プロセス技術 インテル® ターボ・ ブースト・テクノロジー ハイパースレッディング 有効 チップセット インテル® E8501 NUMAモード フロント・サイド・バス/ インテル® QPIの速度 RAM RAMタイプ ハードディスク・ドライブ 800MHz デュアル共有 64GB(16x4GB) なし インテル® 7300 1066MHz DHSI なし インテル® 7300 1066MHz DHSI 有効 インテル® 7500 6.4GT/s インテル® QPI 有効 インテル® 7500 6.4GT/s インテル® QPI 有効 インテル® C602 8.0GT/s インテル® QPI 有効 インテル® C602J 9.6GT/s インテル® QPI 128GB(32x4GB) 128GB(32x4GB) 256GB(64x4GB) 512GB(64x8GB) 512GB(64x8GB) 512GB(64x8GB) DDR2-400 FB-DIMM-667 FB-DIMM-667 DDR3-1333 DDR3-1333 DDR3-1600 DDR3-1600 2x73GB 10K RPM SCSI 2x73GB 10K RPM SAS 2x73GB 10K RPM SAS 2x146GB 10K RPM SAS 2x146GB 10K RPM SAS 2x300GB 15K RPM SAS 1x1.2TB 10K RPM SAS インテル ® QPI:インテル ® QuickPath インターコネクト 表 2. インテル IT 部門のテストで、EDA アプリケーションを実行する 4-way サーバーのスループットを比較した結果。 デザイン・ルール・チェック・アプリケーション:45nm CPU の設計テストケース、ジョブ当たり 43GB のピークメモリー ジョブ数 反復ごとのスレッド数 インテル® Xeon® プロセッサー 7140M インテル® Xeon® プロセッサー X7350 インテル® Xeon® プロセッサー X7460 インテル® Xeon® プロセッサー X7560 インテル® Xeon® プロセッサー E7-4870 インテル® Xeon® プロセッサー E7-4890 v2 インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3 1 2 3 4 5 7 8 16 8 8 16 16 16 16 420 280 210 168 120 105 3072:18:00 2394:37:20 1451:35:45 1071:24:05 580:50:34 490:43:06 2.72 3.49 5.76 7.81 14.40 17.04 840ジョブを完了するのに 840 必要な総反復回数 840ジョブを完了するまで 8364:04:00 の合計時間 相対スループット 1.00 www.intel.co.jp/itatintel IT@Intel 概要 : インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーで半導体設計を迅速化 結果 インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3 搭載サーバーは、 インテル® Xeon® プロセッ コア数が 20% 増えており、 ワー サー E7-4890 v2 を搭載した前世代のシステムと比べて、 クロードは 1.18 倍の速さで完了しました。また、インテル® Xeon® プロセッサー 7140M との比較では 17.04 倍の速さでした。表 2 および図 1 に結果を示します。 まとめ インテル ® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーは、インテルの半導体設 計プロセスを大きく進化させる可能性を秘めています。今回のテストの結果、インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリー搭載サーバーは、インテルの大規模な メモリー設計ワークロード向けの効率的なプラットフォームになり得ることが分かりまし た。この製品ファミリーを搭載したサーバーは、インテル® Xeon® プロセッサー E7-4800 v2 製品ファミリーを搭載した前世代のサーバーと比べて、コア数とキャッシュサイズの増 加およびアーキテクチャーの改善によってスループットの向上を達成しました。 スループットの向上は、インテルの HPC 環境における主要タスクである大容量メモリー 設計作業をより多く並列化することを可能にし、製品の開発サイクルの短縮に貢献するこ とが予想されます。 この結果は、大容量メモリーを必要とする他の科学技術アプリケーション (自動車、航空、 石油&ガス、ライフサイエンスの各業界におけるシミュレーションや検証アプリケーション など)でも、それぞれのワークロードの特徴に応じて、同じような効果が期待できることを 示唆しています。 また、インテル® Xeon® プロセッサー E7-8800 v3 製品ファミリーを搭載したシステム は、旧世代のプロセッサーよりも少ないシステムでより高いスループットを実現できるた め、運用コストとソフトウェア・ライセンス・コストの削減にも貢献することが期待されます。 テスト結果によると、インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3 を搭載した新しいサー バー 1 台で、インテル® Xeon® プロセッサー 7140M を搭載した古いサーバー約 17 台分 を置き換えることができます。 こうした評価に基づき、インテル IT 部門は今後、インテル ® Xeon® プロセッサー E7- 8800 v3 製品ファミリーを搭載したシステムの導入を推進し、今回紹介したさまざまなメ リットをインテルの半導体設計チームおよびインテル IT 部門に提供する予定です。 最新トピックに関するインテルの IT リーダーのコメントについては、 http://www.intel.co.jp/itatintel/ を参照してください。 www.intel.co.jp/itatintel 5 of 6 IT@Intel IT@Intel は IT プロフェッショナル、マネー ジャー、エグゼクティブが、インテル IT 部門の スタッフや数多くの業界 IT リーダーを通じ、 今日の困難な IT 課題に対して成果を発揮し てきたツール、手法、戦略、ベスト・プラクティ スについて詳しく知るための情報源です。詳 細については、http://www.intel.co.jp/ itatintel/ を参照してください。あるいは インテルまでお問い合わせください。 1 2 インテル IT 部門のテストでは 8GB DIMM を使用しました。 インテル® テクノロジーの機能と利点はシステム構成によって異なり、対応するハードウェアやソフトウェア、またはサービスの有効化が必要と なる場合があります。実際の性能はシステム構成によって異なります。詳細については、各システムメーカーまたは販売店にお問い合わせい ただくか、http://www.intel.co.jp/ を参照してください。 性能に関するテストに使用されるソフトウェアとワークロードは、性能がインテル® マイクロプロセッサー用に最適化されていることがあります。 SYSmark* や MobileMark* などの性能テストは、特定のコンピューター・システム、コンポーネント、ソフトウェア、操作、機能に基づいて行っ たものです。結果はこれらの要因によって異なります。製品の購入を検討される場合は、他の製品と組み合わせた場合の本製品の性能など、 ほかの情報や性能テストも参考にして、パフォーマンスを総合的に評価することをお勧めします。 システム構成:システム構成と実施されたパフォーマンス・テストについては、 この概要の本文で詳しく説明しています。 インテル・プロセッサー・ナンバーはパフォーマンスの指標ではありません。プロセッサー・ナンバーは同一プロセッサー・ファミリー内の製 品の機能を区別します。異なるプロセッサー・ファミリー間の機能の区別には用いません。詳細については、インテルのプロセッサー・ナンバー を参照してください。 本資料に掲載されている情報は、インテルの製品およびサービスの概要説明を目的としたものです。本資料は、明示されているか否かにかか わらず、また禁反言によるとよらずにかかわらず、いかなる知的財産権のライセンスも許諾するものではありません。製品に付属の売買契約書 『Intel's Terms and Conditions of Sale』に規定されている場合を除き、インテルはいかなる責任を負うものではなく、またインテルの製品 およびサービスの販売や使用に関する明示または黙示の保証(特定目的への適合性、商品適格性、あらゆる特許権、著作権、その他知的財産 権の非侵害性への保証を含む)に関してもいかなる責任も負いません。 Intel、インテル、Intel ロゴ、Xeon は、アメリカ合衆国および / またはその他の国における Intel Corporation の商標です。 * その他の社名、製品名などは、一般に各社の表示、商標または登録商標です。 インテル株式会社 〒 100-0005 東京都千代田区丸の内 3-1-1 http://www.intel.co.jp/ ©2015 Intel Corporation. 無断での引用、転載を禁じます。 2015 年 10 月 330116-002JA JPN/1510/PDF/SE/IT/TC
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