「おおさか環境科」 出前授業

「おおさか環境科」
出前授業
平成27年8月1日と2日の2日間、大阪南港ATCグリーンエコプラザ11階
にて「おおさか環境科」の出張授業を行いました。このイベントは環境教育の
観点から、小学生の子どもたちが抱える夏休みの自由研究を手助けすることを
目的としたイベントであり、NPO法人のなにわエコ会議と共同2日間で開催し
たものです。今年は「酸性雨調査」、「川の中の生き物」
、
「へらそうごみ」
、
「さ
まざまな電気」の4つの授業を開講し、合計30人の子どもたちに受講してい
ただき、昨年と同様に「来年もぜひ開催してほしい」など、子どもたちだけで
なく保護者の皆様にも好評のイベントとなりました。
1:酸性雨調査
8月1日 10:00~12:00
初日の午前中のテーマは「酸性雨」。人体と水の間にある関係や地球上の水、
酸性雨がもたらす悪影響などについて学んだあと、ムラサキキャベツを使って
作った試薬を用いてさまざまな液体の液性を調べました。
試薬はスーパーマーケットなどでも手に入るムラサキキャベツをすりつぶし、
水で色素を抽出して作ります。また、液性を調べるにあたってもただ液体に試
薬を混ぜるのではなく、試薬を浸した紙を使ってpH試験花を作り、液体で花
を着色していきました。身近に手に入るものを使い、創造性もあるということ
で、ただ実験するだけよりももっと自由研究らしい実習になったのではないか
と思います。
2:川の中の生き物を調べよう
8月1日 13:30~15:30
続く午後のテーマは「川の中の生き物」
。下図のように水質によって生息す
る生き物の種類は異なります。その生き物たちの標本を子どもたちに見てもら
いながら講義を行いました。普段きれいな川を見る機会が少ない子どもたちは、
特にきれいな水に生息する生き物に興味津々の様子でした。
講義の後には生き物たちの標本をルーペで観察し、スケッチしてもらいまし
た。スケッチしたイラストはそれぞれ水質別に分けて紙に貼ることで宿題は完
了。子どもたちはどの生き物をスケッチしようか迷っていましたが、終始楽し
そうにしており、川遊びに行った時にもっと川の中の生き物も気を付けて見た
いといった感想もありました。
生き物の分類
(左上から順に)
1:きれいな水にすむ生き物
2:きれい、またはややきれいな水にす
む生き物
3:ややきれいな水にすむ生き物
4:きたない水にすむ生き物、とてもき
たない水にすむ生き物
5:その他
3:へらそうごみ
8月2日 10:00~12:00
2日目午前のテーマは「へらそうごみ」
。生物が生活するうえでどうしても
出てしまうごみについて、その種類から処理方法、行方を学び、へらす方法に
ついて講義しました。
講義の後は子どもたちにソーラーライトキーホルダーの廃棄方法について実
践してもらいました。具体的にはキーホルダーを各部品に分解し、それぞれど
のごみに分類されるかを分けて、紙にまとめるという作業で、この紙が自由研
究の一部となるわけです。このような時でないと大っぴらにものを分解するこ
とはなかなかできないため、子どもたちは嬉しそうにキーホルダーを分解して
いました。
4:さまざまな発電
8月2日 13:30~15:30
そして大盛況だった2日目午後は「さまざまな発電」。環境問題の中でも近
年地球温暖化と密接にかかわっているとされ、特に世間的に注目を集めている
話題のひとつ、「エネルギー・電力」について扱ったこの回では、なぜ発電と
地球温暖化が関係するのか、そもそもどのようにして電気は生まれるのかと
いったことを講義しました。
講義の後には自由研究の定番ともいえる工作。電気の仕組みを学んだあとと
いうことで、ブザーをつないだ回路と針金でイライラ棒を作ってもらいました。
簡単な形であってもなかなか成形するのは難しく、子どもたちもかなり苦戦し
ていたようでした。