第94期 事業報告書

株主のみなさまへ
第94期 事業報告書
2014.4.1 2015.3.31
CONTENTS
トップインタビュー
1
事業別営業概況
5
トピックス
7
新製品のご紹介
9
連結財務諸表
12
会社案内
13
株主メモ
14
音を科学する
裏表紙
証券コード:6823
トップ インタビュー
Top Interview
当社は2015年4月1日に清水健一を社長に迎え、新体制となりました。
皆様に新社長の声をお届けします。
当社が国内で長年にわたり蓄積してきた音響、振動の技術
は、必ず海外においても必要とされるはずです。特に、こ
れから社会インフラの整備が進むであろう地域には、騒音や
振動を計測し、人々の安寧な暮らしに貢献できる余地がたく
さん残されていると思います。また、聴力障害に対する対応
が未整備な地域では、当社の技術力を必要とされる方々が
Q ご自身の経歴と、今後の意気込みをお
1
Q 創立71周年を迎えたリオンにとって、
大勢いらっしゃるはずです。
聞かせください。
一番の強みは何だとお考えでしょうか。
ですから、今後海外への比重を上げていくことで、この課
A. 私は、アマチュア無線が趣味で、これまでに地球上の
A. 当社の一番の強みは、何といっても国内トップの「シェ
きたいと思っています。
300を超える国や地域と交信してきましたが、夢はカリブ
ア」だと思います。1948年に販売を開始した補聴器は、
「リ
海の島々から自分のコールサインを使って世界中に電波を
オネット補聴器」のブランドで国内市場の先頭を走り続けて
発信することです。学生時代の就職活動で、屋上に大き
まいりました。また、オージオメータ、騒音計、微粒子計
なアンテナを見つけたことが、リオン株式会社との出会い
といった他の主要な製品群はいずれも50%を超える国内シ
です。趣味が、私とリオンを結んでくれました。
ェアを有し、トップブランドの地位をゆるぎないものにして
1978年に入社後、主に経理・人事・企画などの管理
います。当社はもともと、音響物理学の権威である小林理
部門で仕事をしてきましたが、中でも印象深いことは、未
学研究所(現・一般財団法人)の研究成果を製品化するた
公開会社だった当社が東証一部上場を果たすまでの変化
めに生まれた会社ですので、音響に関する技術には定評
を体験できたことです。当社は1996年に株式を店頭公開
があるのです。
し、2000年に東証二部へ上場後、2011年に東証一部
もう一つの強みは、当社を支えてくださる人々の存在だと
銘柄へ指定されましたが、私はその時々の証券取引所の
思います。当社は、戦後間もない時期から高度成長期を経
審査を経験し、上場会社に求められる制度や仕組みの整
て、現在まで一貫して社会のニーズに応えることをめざし、
備に携わってきました。
人に寄り添う形で事業を展開してまいりました。このことが、
この経験を通じて、投資家様への説明の重要性や株主
お客様を始め、販売店様、納入業者様等と幅広い層の
様と会社との関係について、多くのことを学びました。今年
方々から支持をいただけた理由と考えております。関係各
は、コーポレートガバンス・コードが制定されるなど、上場
位の長年のご愛顧に対し、感謝の気持ちでいっぱいです。
会社の在り方が改めて市場に問われています。 私は、株
一方で今後の課題としては、当社はこれまで国内に軸足
主様、投資家様との多様な対話の機会を通じてリオン株式
を置いて事業展開を続けてまいりましたが、海外において
会社のますますの発展に寄与できればと考えております。
は、まだまだ“Who is RION?”という状況が見られます。
第94期 事業報告書
題を「海外展開の余地がたくさんある」という強みに変えてい
新社長プロフィール
職歴
1978年 4月
当社入社
2003年 4月
当社経営管理統括部経理部長
2003年 6月
当社取締役経営管理統括部長
2004年 4月
当社取締役管理統括部長
2006年 7月
当社常務取締役管理統括部長
2007年 6月
当社常務取締役経営企画統括部長
2009年 6月
当社取締役常務執行役員経営企画統括部長
2010年 4月
当社取締役常務執行役員グループ経営戦略室長
2011年 6月
当社取締役常務執行役員
管理支援本部長兼グループ経営戦略室長
2012年 4月
当社取締役常務執行役員事業支援本部長
2013年 6月
当社取締役専務執行役員事業支援本部長
2015年 4月
当社代表取締役社長
現在に至る
代表取締役社長
し
み
ず
け
ん
い
ち
2
トップ インタビュー
Top Interview
Q 今のお話を踏まえ、これからのリオン
を持っていると考えています。
次期
(2016年3月期)については個人消費マインドが
の長期ビジョンをお聞かせください。
私は、その第一歩として中国の上海に設けた子会社、
回復するほか、各市場での設備投資意欲も継続するも
上海理音科技有限公司の今後の伸長が大きなカギを握
のと予想しており、医療機器、環境機器の両事業で増
A. これからのリオンを想像してみると、海外に子会社
っていると思っています。
収増益となる見通しです。連結の業績は売上高191億
円(当期比1.8%増)
、営業利益25億円
(同7.2%増)、経
が増えていると思います。
Q 当期
(2015年3月期)
の業績と、
当社は4つの製品群を持っていますが、ひとつの子
会社が複数の製品群を扱う状態が望ましいと思います。
常利益25億円(同3.6%増)、当期純利益17億円(同19.1
次期の見通しについてはいかがでしょうか?
また、将来的には5つ以上の製品群を扱っていることも
%増)
を見込んでおります。
Q 最後に、株主の皆様へのメッセージ
考えられます。なぜなら、技術開発の結果、既存の製
A. 当期は消費増税の影響を受けて、補聴器の売上がや
品群の一部から全く別の市場が生み出されることも想
や減少しましたが、他の製品群が好調であったため全
定できるからです。さらに、海外展開の手法のひとつ
体では増収となりました。特に環境機器事業において、
に、M&Aということも考えられます。M&Aにおい
音響・振動計測器と微粒子計測器の関連市場の設備投
A. 当社は株主様への利益還元を重要な経営課題のひと
ては、事業シナジーを考慮し、同業者を買収するケー
資が活発だったこともあり、売上、利益共に前年比で
つとして認識しております。平成25年3月期に過去最
また、株主様との対話の機会を増やし、経営に生か
スが多いのですが、すでに営業中の現地の会社の場合、
大きく増加しております。
高の当期純利益を更新いたしましたが、それ以来3期連
す努力を今後も続けてまいる所存であります。ご好評
当社の事業分野とは異なる事業を併設している場合も
連結の業績としては、売上高が187億5,847万円
(前
続で最高益を更新中でございます。これに伴い、年間
いただいております、株主様向け会社見学会は今年も
考えられます。もし、その事業が当社にとって魅力的
期比1.3%増)
、営業利益23億3,200万円(同6.4%増)、
配当金につきましても平成24年3月期の20円から、22
開催を予定しております。当社への理解をより深めて
だとしたら、当社の取扱い製品が増える要因になりま
経常利益24億1,388万円
(同7.7%増)
、当期純利益14
円、25円と毎年増配を続け、現在の年間配当は28円と
いただく場として、是非、多くの株主様のご参加をお
す。このように、これからのリオンは海外展開によっ
億2,704万円(同8.4%増)となり、3期連続で過去最高
なっております。平成28年3月期にはこれを30円とす
待ちしております。今後とも、当社への一層のご支援
て、事業分野や事業規模も大きく変わっていく可能性
益を更新いたしました。
る予定であり、自己資本を増強しながらも配当性向は
を賜りますようお願い申し上げます。
をお願いいたします。
常に20%以上を維持するように努めております。
連 結 財 務 ハ イライト
本資料に掲載されている業績見通し等の将来に関する記述は、
当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、
実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
売上高
■ 医療機器 ■ 環境機器
(百万円)
20,000
15,000
営業利益
17,212
6,502
18,510
7,216
18,758
7,636
0
3
■ 営業利益 ● 売上高営業利益率
(%)
2,400
1,800
10.1
11.8
12.4
(百万円)
1,500
■ 当期純利益 ● 自己資本当期純利益率
(%)
(ROE)
15
9.1
12
9.8
10,709
11,293
11,121
13/3
14/3
15/3
600
0
9.5
1,731
2,191
2,332
13/3
14/3
15/3
4
0
500
0
1,061
1,316
1,427
13/3
14/3
15/3
5
0
12,220
14,619
60
10,000
40
5,000
20
0
30
80
15,685
■ 中間 ■ 期末
(円)
(%)
20,000
15,000
配当金
自己資本比率
(百万円)
10
8
1,200
第94期 事業報告書
16
1,000
10,000
5,000
(百万円)
純資産
当期純利益
52.0
58.4
61.0
22
20
25
14
28
16
10
13/3
14/3
15/3
0
13/3
14/3
15/3
0
13/3
11
12
14/3
15/3
4
事業別営業概況
Review of Operations
医療機器事業
医用検査機器、音響・振動計測器
並びに微粒子計測器が好調に推移。
利益率の向上により、3期連続で
過去最高益を更新。
当社グループの業績につきましては、補聴器が消費税
率引き上げによる個人消費マインド低下の影響を受けて
減収となったものの、医用検査機器、音響・振動計測器並
びに微粒子計測器が好調に推移したことから、全体では
前期と比べて増収となりました。また、営業利益・経常利
益・当期純利益は、いずれも利益率の向上により過去最高
益を更新しております。
環境機器事業
売上高
40.7
7,636百万円
%
売上高
18,758
百万円
(連結)
医療機器事業
売上高
59.3
11,121百万円
5
第94期 事業報告書
%
補聴器では、
防水耳かけ型補聴器「SPLASH
(スプラッシュ)
」や
超小型オーダーメイド補聴器「スーパーミニカナール極
(きわみ)
」
のラインナップを拡充したほか、
普及価格帯の新シリーズ「リオネット
クラッセ」を投入しました。
また、
補聴器販売店の新規出店による販
売網の拡充に努めましたが、消費税率引き上げによる個人消費マ
インドの低下が長引き、
売上高は減少しました。医用検査機器では、
耳鼻咽喉科市場における設備投資意欲が依然として旺盛であり、
大学・総合病院へのオージオメータの最上位機種や大型聴力検査
室に加え、
開業医に向けたオージオメータやインピーダンスオージオ
メータの買替需要により販売が好調に推移しました。
また、産科・周
産期市場における新生児聴覚スクリーニング装置の販売が好調で
あったことから、
売上高は増加しました。
これらの結果、
医用検査機器が前期に引き続き堅調であったもの
の、
医療機器事業全体では減収減益となりました。
売上高
12,000
10,709
主力製品“リオネット補聴器”のほか、
(百 万円)
11,293
聴力検査に用いられるオージオメータ
(聴力検査器)
や聴力検査室など、耳
11,121
鼻咽喉科領域を中心に各種医療機器
を展開しています。
9,000
オージオメータ
6,000
3,000
0
13/3
14/3
15/3
リオネット補聴器
聴力検査室
環境機器事業
音響・振動計測器では、環境計測市場において、騒音計を中心
としたシステム製品の販売が好調であったほか、高速道路やダム
等のインフラ関連の活発な設備投資により地震計の販売が堅調
に推移しました。
また、産業計測市場において、平成26年10月に
発売したタブレット型多機能計測システム「SA-A1」の拡販に努
めた結果、売上高は増加しました。微粒子計測器では、電子デバ
イス関連市場において、
スマートフォンや自動車関連産業の需要
増加に伴い、海外での設備投資が前期に引き続き継続したことか
ら、液中微粒子計の販売が増加しました。
また、医薬関連市場に
おいて、短時間での空気清浄度評価要求が国内で高まったことか
ら、大流量対応の気中微粒子計の需要が増加し、売上高は増加
しました。
これらの結果、環境機器事業全体では大幅な増収増益
となりました。
売上高
8,000
6,502
(百 万円)
7,216
7,636
環境騒音等を測定する騒音計、設備
診断等に用いられる振動計のほか、
電子デバイス工場等の清浄度管理に
使用するパーティクルカウンタ
(微粒
子計)
などの製品があります。
パーティクルカウンタ
6,000
4,000
2,000
振動計
0
13/3
14/3
15/3
地震計
騒音計
6
トピック ス
Topics
O
O
九州リオン株式会社の新社屋が完成
P
P
3
I
I
より見やすいデザインを追求し
会社Webサイトをリニューアル
T
T
1
C
C
S
S
当社の情報を皆様によりわかり易くお届けするため、
2014年11月に
九州地区における当社製品の販売、
ならびに補聴器の製造を担当す
る九州リオン株式会社の新社屋が、
2015年3月1日に完成しました。同
Webサイト
(http://www.rion.co.jp/)
のリニューアルを行いました。
社の本社社屋は1982年11月に博多区冷泉町から博多区店屋町に移
ページの構成を見直すことで、
製品をはじめとする各種情報にアクセス
転した経緯がありますが、
今回は33 年ぶりに冷泉町へと戻ることとなり
しやすいよう工夫したほか、
文字サイズを読みやすい大きさに調整でき
ました。
るようになっております。
また当社について、簡単にかつ深く知っていた
5 階建ての自社ビルに、
これまで別々のビルに入居していた事業所が
だけるよう、
「リオン早わかり」、
「最先端レポート」、
「技術革新の歩み」
集約されることで、
九州地区におけるリオングループの事業のさらなる
といった新しいコンテンツを追加しました。
充実と企業価値向上に貢献することが期待されます。
今後も皆様にとってより見やすいWebサイトを心がけてまいります。
新社屋の外観
新Webサイトのトップページ
O
O
P
P
4
I
I
“世界の子ども達に補聴器を”
テレビ東京「ガイアの夜明け」に登場
T
T
2
C
C
S
S
2015年2月24日、経済の最前線で奮闘する人々にスポットを当てる
当社は、
個人投資家の皆様とのコミュニケーションをはかり、
新たに株
ドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」
(テレビ東京系列)
で、
当社の
主様としてご支援をいただくべく、定期的にIRセミナー
(個人投資家の
補聴器に関する取り組みが紹介されました。
「世界を駆ける!ニッポンの
皆様への会社説明会)
を開催しています。当期は東京都内で2件開催
“医療技術”」というタイトルで、
当社の最新の補聴器が紹介されたほ
したほか、
大阪の会場でも説明会を行いました。
か、枯葉剤の影響で先天性難聴の子どもを多く抱えているベトナムで
毎回多くの個人投資家の皆様にお越しいただき、
当社の事業内容と
の活動が取り上げられました。
成長戦略に高い関心をお寄せいただいております。今後も都内を始め
多くの方に番組をご視聴いただき、
放送後には当社補聴器に対する
各地方において、
定期的なIRセミナーを開催する予定でおります。
問い合わせが多数入るなど、
大きな反響がありました。
7
IR活動のさらなる充実に向けて
会社説明会を各地で積極開催
第94期 事業報告書
大阪会場の様子
当社での撮影の様子
8
新製品のご紹介
New Products
臨床・研究用に最 適な多 機 能タイプ
病室でも使いやすいコンパクト設計
インピ ー ダ ンスオ ー ジ オメー タ「 R S - H 1 」
電 気 味 覚 計「 T R - 0 6 A 」
中耳の伝音障害や神経疾患の診断に使われるインピーダンスオージ
電気味覚計は、舌に微弱な電流の刺激を与えた時に生じる感覚によ
オメータの新機種「RS-H1」を2014年12月に発売しました。新生児に
り、味覚神経機能を検査するものです。当社は、味覚障害や顔面神
適した検査が可能な1,000Hzのプローブ音を搭載するなど、臨床・研
経麻痺、聴神経腫瘍の診断・研究用に、電気味覚計の新機種「TR-
究用に最適な多くの機能を備えています。
06A」を開発し、2015年3月に発売しました。
検査は、自動スタート・手動スタートを選択でき、チンパノメトリー
「TR-06A」は、短時間で迅速な検査を実現し、医療の現場をサ
(鼓膜聴力検査)
とレフレックス
(耳小骨筋反射検査)の自動測定を連
ポートしてきた旧機種「TR-06」の主要機能を受け継ぎながら、容積を
続実施。測定の圧力を設定できる外付けのメカニカルポンプも標準で
約50%、重さを約40%低減しました。このコンパクト化により、病室内
付属しています。また従来機種と比べ、さらなる小型化・省スペース
への持ち込みや収納が一層容易になっています。また、環境にやさし
化と、タッチパネルの採用による操作性の向上を実現しました。
いニッケル水素電池でも使用可能になっています。
RS-H1
性能と使いやすさを追求
耳 か け 型 デ ジ タ ル 補 聴 器「 ハ イ パ ワ ー シリー ズⅡ」
様々な計測システムの構築が可能
多 チャンネ ル 強 震 計 測 装 置「 S M - 2 9 」
耳かけ型デジタル補聴器「ハイパワーシリーズ」に新たな機能を搭載
当社は、ダムや橋梁、交通機関、電力施設、防潮水門などの重要な
した「ハイパワーシリーズⅡ」を2015年2月に発売しました。ハイグレー
構造物に地震監視・防災システムを納入し、過去の地震発生時におい
ドモデル/ベーシックモデル/シンプルモデルの3機種を用意しており、
て、その機能性と安定性の高さを発揮してきました。
機能・価格などから選択していただけます。
そして今回新たに、大地震の発生にも対応する
「強震計測機能」と、
「ハイパワーシリーズⅡ」の新機能は、衝撃音を抑制する「パルス
地震動以外の振動を72日間記録する
「常時振動波形収録機能」
を搭載し
ノイズサプレッサー」と、音のメリハリを調整する「サウンド・スペクト
た多チャンネル強震計測装置「SM-29」を開発し、2014年12月に発売し
ル・シェイピング」です。また、汗や湿気などから補聴器を守る「耐汗
ました。「SM-29」は、
FTPサーバーとイーサネットポートの標準装備により、
コート」を採用しました。ハウリングキャンセラーやノイズリダクションな
Web上でのデータ収集や設定変更が可能で、震度情報ネットワークにも
ど、従来からの機能も強化しています。
対応します。
ハイパワーシリーズ Ⅱ
9
TR-06A
第94期 事業報告書
SM-29
10
新製品のご紹介
連結財務諸表
New Products
Financial Statements
連結貸借対照表
軽量化と現場での使いやすさを追 求
(単位 : 百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
ハンディタイ プ 汎 用 振 動 計「 V M - 8 2 A 」
科目
汎用振動計は、産業用機械の保守・点検に用いられ、機械の振動
流動資産
2014年3月31日現在
2015年3月31日現在
13,149
13,241
9,433
9,687
資産の部
固定資産
状態を評価するものです。当社は、主力製品の1つであるハンディタイ
有形固定資産
プの汎用振動計「VM-82」の後継機として、さらなる軽量化と現場で
無形固定資産
の使いやすさを追求した「VM-82A」を開発し、2015年2月に発売しま
投資その他の資産
資産合計
した。加速度や速度、変位を確実に測定する「VM-82」の諸機能を
11,850
505
1,911
流動負債
用し、利便性を一層高めています。
「VM-82A」の優れた機能と可搬性は、現場での品質管理と安全
1
性の確保に大きく貢献していくものと期待されます。
VM-82A
固定負債
負債合計
株主資本
その他の包括利益累計額
負債純資産合計
多 点 監 視 用 パ ー ティクル セン サ「 K A - 0 5 」
空気中の微粒子を計測するパーティクルセンサは、無菌環境を絶
1 負債の部
対条件とする医薬品製造現場に必要不可欠なものです。そのニーズ
流量により、短時間計測を可能とした多点監視用パーティクルセンサ
10
14,619
25,000
6
15,685
25,691
POINT
長期借入金の返済と社債の償還として12億1,060万円を
支出し、長期借入れによる新たに9億円の資金調達を行いま
した。
小型化・軽量化を果たし、さらに筐体にステンレスを採用することで
KA-05
7,567
7,669
営業利益
2,191
2,332
営業外収益
105
133
営業外費用
56
51
2,241
2,413
17
40
法人税等
3 財務活動によるキャッシュ・フロー
「KA-05」を開発し、2015年3月に発売しました。 大流量と同時に
10,001
11,837
有形固定資産の取得として8億3,710万円、無形固定資産
の取得として2億5,223万円などの支出がありました。
そこで当社は、従来品の約10倍となる定格流量28.3L/minの大
9,759
販売費及び一般管理費
10,975
2 投資活動によるキュッシュ・フロー
を同時に監視できる機器が求められていました。
売上総利益
特別損失
有利子負債の減少3億591万円などがありました。
として、より短時間で精密な計測を行うため、吸引流量が多く、多点
8,756
10,005
3,842
2014年4月 1日から
2015年3月31日まで
18,758
10,381
3,632
2013年4月 1日から
2014年3月31日まで
8,750
4,225
5,779
前連結会計年度 当連結会計年度
18,510
4,672
5,709
(単位 : 百万円)
売上原価
売上高
25,691
純資産の部
純資産合計
無菌医薬品製 造区 域のニーズに対 応
第94期 事業報告書
2,191
科目
25,000
新株予約権
11
571
負債の部
継承しつつ、測定モードや設定の切り替えがしやすい操作パネルを採
耐薬品性を向上しています。
12,450
連結損益計算書
経常利益
特別利益
税金等調整前当期純利益
14
6
2,243
2,448
927
1,021
少数株主損益調整前当期純利益
1,316
1,427
当期純利益
1,316
1,427
連結キャッシュ・フロー計算書 科目
営業活動による
キャッシュ・フロー
(単位 : 百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
2013年4月 1日から
2014年3月31日まで
2014年4月 1日から
2015年3月31日まで
1,678
1,457
△827
△1,183
△451
△588
現金及び現金同等物の
増減額
399
△314
現金及び現金同等物の
期首残高
2,381
2,781
現金及び現金同等物の
期末残高
2,781
2,466
2 投資活動による
キャッシュ・フロー
財務活動による
3 キャッシュ・フロー
詳しい財務情報は当社 IR ホームページをご覧ください。 http://www.rion.co.jp/ir
12
会 社 案 内(2015年3月31日現在)
株 主メモ
Corporate Data
Stock Information
会社概 要
取 締 役 及 び 監 査 役(2015年6月24日現在)
商
号
リオン株式会社
代表取締役社長
清水 健一
本
社
〒185-8533
東京都国分寺市東元町三丁目20番41号
取 締 役 会 長
井上 清恆
創
立
1944年6月21日
常 務 取 締 役
大内 武彦
資 本 金
19億9,152万円
取
締
役
岩橋 清勝
従業員数
連結757名、単体476名
取
締
役
若林 友晴
事業内容
○ 医療機器 ・ 補聴器
・ 医用検査機器
○ 環境機器 ・ 音響・振動計測器
・ 微粒子計測器
株式情 報
発行可能株式総数
32,000,000株
発行済株式総数
12,214,400株
5,825名
総株主数
一般財団法人小林理学研究所
25.67
日本トラスティ・サービス信託銀行
株式会社(信託口)
935,800
7.67
リオン取引先持株会
株式会社みずほ銀行
550,800
490,000
4.52
4.02
BNP-PARIBAS SECURITIES SERVICES
LUXEMBOURG/JASDEC/FIM/
LUXEMBOURG FUNDS
384,000
3.15
築野 元則
常 勤 監 査 役
山内 和臣
社外監査役(独立役員)
石谷
社外監査役(独立役員)
佐久間 善弘
株式分布状況
その他国内法人
30名
70名
株主数別分布
5,825名
5,613名
外国人
1,401,506株
その他国内法人
3,876,204株
141,625株
12,214,400株
株主名簿管理人
東京都千代田区丸の内一丁目4番1号
三井住友信託銀行株式会社
郵便物送付先
(電話照会先)
毎年3月31日
毎年9月30日
〒168-0063 東京都杉並区和泉二丁目8番4号
三井住友信託銀行株式会社 証券代行部 電話 0120-782-031(フリーダイヤル)
取次事務は三井住友信託銀行株式会社の本店および全国各支店で行っております。
住所変更、単元未満株式の
買取等のお申出先について
株主様の口座のある証券会社にお申し出ください。
なお、株券電子化の際、株券を証券会社の口座に入庫しなかったなどの理由により、特別口座に
おいて管理されている株式につきましては、三井住友信託銀行株式会社にお申し出ください。
未払配当金の支払について
株主名簿管理人である三井住友信託銀行株式会社にお申出ください。
個人・その他
3,898,165株
金融機関
アンケート結果のご報告
Q
リオンの風
(第94期第2四半期事業報告書)
にて、株主アンケートを実施いたしました結果、
合計1,132通のご回答をお寄せいただきました。ご協力いただきありがとうございました。
A
800
499
400
当社株式を保有された
理由は何ですか?
0
685
444
356
その他
・ 地元の企業だから
・ 製品を利用しているから
283
その他
証券会社
株式数別分布
定時株主総会・期末配当
中間配当
個人・その他
金融機関
28名
基準日
配当
2.01
2.00
1.64
1.43
1.23
外国人
84名
毎年6月下旬
株主優待
245,500
244,200
200,000
175,000
150,000
勉
定時株主総会
成長性
第94期 事業報告書
社外取締役(独立役員)
毎年4月1日から翌年3月31日まで
事業内容
JP MORGAN CHASE BANK 385181
三井住友信託銀行株式会社
株式会社三菱東京UFJ銀行
株式会社三井住友銀行
13
所有株数(株) 持株比率
(%)
3,130,700
リオン従業員持株会
山下 充康
証券会社
大株主
株主名
社外取締役(独立役員)
事業年度
・ 補聴器を購入するため
※ この他にも多くの貴重なご意見をい
ただきました。今後の当社の経営の
参考とさせていただきます。
2,896,900株
14
音 を 放 出 す る 蓄 音 機 の ラッパ
発明王と讃えられるトーマス・エジソン。その数々の発明品の中で、特によく知られて
いるものに蓄音機があります。 1876年、エジソンが試作した録音装置は、 錫で表面処
理した円筒を手回しで回転させ、その表面に針で音の波形を刻み付け、その波形を辿り
返すことで音が再生される仕組みでした。発明当初はもっぱら声を録音し、聴診器のよう
な道具を用いて、微かな再生音に聞き耳を立てていたようです。
今日、 私たちが西洋骨董品として目にする蓄音機の多くには「ラッパ」が取り付けられ
ています。これは、 音溝に刻まれた波形を辿る針の振動を、 音として空気中に効率よく
放射するためのものです。アサガオ型のラッパが持つ音の放出効果は、スポーツスタジ
アムでの応援などで使うメガホンの機能からも想像できます。
蓄 音 機の中には簡易型のものもあり、 小
「 音 」を科学することで
様 々な製品を
生み出してきたリオン。
このコー ナーでは
「 音 」の 不思議な力 、
素 朴な疑問を
紐 解 いていきます。
株主優待制度 のご案内
さなサイズのラッパが使われていますが、そ
うしたものは低 音 成 分が乏しく、うわずった
ような音しか聴こえません。 アンティークの
蓄音機が十分な低音を放射するには、 大き
なラッパが必要なのです。
監修:工学博士 山下充康
出典:謎解き音響学(丸善)
期末配当基準日
(3月31日)現在の株主様を対象に株主優待を実施しております。
ジェフグルメカード(食事券)
リオネット補聴器購入割引券
100株以上▶
500円分
500株以上▶ 1,500円分
1,000株以上▶ 3,000円分
5,000株以上▶ 5,000円分
10,000株以上▶10,000円分
100株以上
※メーカー希望小売価格の10%割引
(片耳購入の場合は1台分)
(両耳同時購入の場合は2台分)
有効期間:1年間
リオン株式会社 〒185-8533 東京都国分寺市東元町3-20-41
TEL.042-359-7830(リオン株式会社 IR広報部)
http://www.rion.co.jp
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