HER2陽性乳癌の治療 • • • • • Case 1 69歳、女性。 2011年4月 Bt+SNB 乳頭腺管癌、NG3、ER&PgR(-)、HER2(+) 術後補助療法 低容量アンスラサイクリン、その後UFT 2014年11月 多発肺転移 肝臓転移 骨転移 副腎転移 治療は? 1. トラスツズマブ+化学療法 2. トラスツズマブ+ペルツズマブ+化学療法 3. T-DM1 4. ラパチニブ+化学療法 5. 抗HER2剤の併用(化学療法なし) 6. その他 治療は? 1. トラスツズマブ+化学療法 2. トラスツズマブ+ペルツズマブ+化学療法 3. T-DM1 4. ラパチニブ+化学療法 5. 抗HER2剤の併用(化学療法なし) 6. その他 化学療法は何を選択するか? 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. ドセタキセル(TXT) パクリタキセル(PTX) アンスラサイクリン ビノレルビン ジェムシタビン エリブリン カペシタビン/TS-1 その他 化学療法は何を選択するか? 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. ドセタキセル(TXT) パクリタキセル(PTX) アンスラサイクリン ビノレルビン ジェムシタビン エリブリン カペシタビン/TS-1 その他 治 療 前 4 ヶ 月 後 以降の治療戦略 1. 効果が持続する限り同一レジメンを継続 2. 副作用が高度→抗がん剤のみ変更 3. 副作用が高度→抗がん剤のみ中止 4. 最大効果→抗がん剤のみ中止 5. その他 CLEOPATRA study ~Overall survival~ N Engl J Med 2012;366:109-19. CLEOPATRA study • ドセタキセル 75mg/m2/q3w • 主治医の判断で100mg/m2ないし 50mg/m2への変更が可能 • ドセタキセルは6コースまで必須 • 以降は、主治医の判断 • 実際の投与回数の中央値は8サイクル 治療の実際 • トラスツズマブ+ペルツズマブ +ドセタキセル 6コース(cPR) • 以降は、トラスツズマブ+ペルツズマブで維持 療法中 Case2 • 52歳、女性。 • T2N1乳癌 • 針生検 浸潤性乳管癌 NG1 ER スコア8 PgR スコア7 術前PET CT HER2 0 Ki-67 25% 方針 1. 肺腫瘤を手術的に生検する 2. 乳癌手術を先行させる(Bt+Ax) 3. 転移性乳癌として薬物療法を実施する 4. 術前治療として薬物療法を実施する 5. その他 Stage4乳癌に対する乳房手術 骨単独転移のHRは0.2 J Clin Oncol 24:2743;2006 Stage4乳癌に対するprospective study Lancet Oncology 2015 局所制御 7/173手術(-) 18/178手術(+) 遠隔制御 化学療法はA,T HER2陽性例の92% 抗HER2剤未使用 手術後病理 • • • • pT2N3a(12/30) ER スコア8, PgR スコア5 Ki-67 25% HER2 3+(針生検はHER2 0) • 術後補助療法をどうするか? HER2 3+の組織 → FISH 2.03 術後薬物療法のレジメン 1. FEC100→w-PTX+H→ホルモン療法+H 2. FEC100→q3wTXT+H→ホルモン療法+H 3. (FEC75→PTX)/H→ホルモン療法+H 4. TC(CPA)+H→ホルモン療法+H 5. TC(Carbo)H→ホルモン療法+H 5. H+P+TXT→ホルモン療法+H+P 6. その他 H: トラスツズマブ P: ペルツズマブ 術後薬物療法のレジメン 1. FEC100→w-PTX+H→ホルモン療法+H 2. FEC100→q3wTXT+H→ホルモン療法+H 3. (FEC75→PTX)/H→ホルモン療法+H 4. TC(CPA)+H→ホルモン療法+H 5. TC(Carbo)H→ホルモン療法+H 5. H+P+TXT→ホルモン療法+H+P 6. その他 H: トラスツズマブ P: ペルツズマブ E1199 trial 100mg/m2 J Clin Oncol 33:2353-2360/2015 TN乳癌 J Clin Oncol 33:2353-2360/2015 PMRTの実施時期 1. 術後化学療法開始前 2. アンスラサイクリン終了後 3. タキサン終了後 4. トラスツズマブ終了後 PMRTの照射部位 1. 胸壁 2. 胸壁+Sc 3. 胸壁+Sc+Ps 4. その他 術後1年半 化学療法前 化学療法後 治療の実際 • 手術先行 (Bt+Ax) • 術後 FEC100*4 →wPTX*12+トラスツズマブ(1年) →PMRT+レトロゾール • • • • Case3 48歳、閉経前女性 右乳房CとBD領域に腫瘤2個 腋窩リンパ節腫大(クラス5) 針生検 浸潤性乳管癌 核異型度2 ER & PgR (-) HER2 2+ FISH 2.19 C領域の腫瘤 腋窩リンパ節 BD領域の腫瘤 治療は? 1. Bt+Ax後に補助化学療法+抗HER2療法 2. 抗HER2剤を併用しない術前化学療法 3. 抗HER2剤を併用する術前化学療法 4. その他 化学療法のレジメンは? 1. アンスラサイクリン→タキサン+H 2. タキサン+H→アンスラサイクリン 3. H+P+タキサン 4. TC(Carbo)H 5. T-DM1 6. ラパチニブ+カペシタビン 7. その他 H: トラスツズマブ P: ペルツズマブ T: ドセタキセル 術前化学療法後に手術 • • • • DCIS成分のみ ER,PgR,HER2は全て陰性 術後補助療法としてトラスツズマブ投与 トラスツズマブ投与中、肺転移出現 方針は? 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. H+P+TXT H+P+TXT以外の抗がん剤 H+化学療法 T-DM1 ラパチニブ+カペシタビン 抗HER2剤を含まない化学療法 Re-biopsy その他 H: トラスツズマブ P: ペルツズマブ 実際の治療 • 肺転移巣のre-biopsy→TN乳がんと判明 • 治療は? ベバシズマブ+パクリタキセル 治療開始後2ヶ月
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