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IFS
CUSTOMER
STORY
株式会社 岡村製作所 様
SOAを活用したシステム基盤が支える新しいものづくり
―――「現場の力」
を
「全社の競争力」
に
オフィス家具業界のリーディングカンパニー株式会社岡村製作所
(以下、
オカムラ)。
ものづくりにこだわり、様々なプロダクトを開発、
提供しているオカムラが、
ホストコンピュータからの脱却を目指し、
株式会社 岡村製作所について
オフィス家具業界トップクラスのリーディング
カンパニー。革新的なオフィスシーティング
国内全11工場を対象に業務変革プロジェクトを立ち上げ、
ビジネス
「コンテッサ」等の製造・販売でグローバル
の変化に柔軟に対応できる
「サービス提供型」
システム基盤で新しい
に展開。
オフィス空間などの環境改善と生産
ものづくりに挑戦しています。
性の向上を目指し、快適な空間創りを企画
からレイアウト、各種インテリアの選定、
課題は硬直化したIT基盤
そして施工・搬入、アフターサービスまで、
トータルにプロデュースしています。
オカムラでは、1970年代から80年代にかけて導入したメインフレーム基盤の基幹
業務システムを使用していたため、変化の激しい経営環境に俊敏に対応できないと
いう課題を抱えていました。国内市場が成熟するにつれ、高付加価値製品のニーズが
高まり、海外進出も進みました。
その結果、製品品種は17万件を越え、
さらには全受注
の約3割が1週間という短納期に対応するために在庫が膨らむという状況が発生して
いました。
メインフレーム基盤ゆえの課題もありました。長年改修を加えてきたプログラムは、
複雑になり、開発工数が増大。バッチ処理中心のためにリアルタイムに情報を把握
できないうえに、
ホスト関連の技術者の確保が難しいという外的要因も加わりました。
まずは業務改革で全社標準を
ホストコンピュータ上で稼動している基幹システムは多岐にわたりました。そこで、
muffle
(マッフル)
2008年に、
まずは生産領域から業務改革に取り組み、従来型の「見込み生産」から
「売れたら作る」仕組みを確立し、供給リードタイムの短縮と在庫の削減を目指しました。
具体的には、在庫型の製品では、生産計画を立てた後でも、事前に設定したある
水準以上の在庫があればものを作らない、受注型の製品では、受注が入ったら製造
するという方式に変換。
オカムラでは、
この生産方式を総括して
「みこし生産」
と呼んで
います。
生産現場では、15年ほど前から、
トヨタ生産システムに倣って、
ものづくりの改善が
行われており、既にかなりの効率化が実現されていました。今回の業務改革では、
この「現場の力」
を
「全社の競争力」
に高める狙いもあり、個別最適にとどまっていた
現場での改善を、全工場で標準化して、人に依存しないものづくりへと発展させて
いきました。
株式会社 岡村製作所
http://www.okamura.co.jp/
つくば事業所
IFS
システム基盤はSOA
2010年に生産管理業務を支援するシステム構築に着手。
この新生産管理システム
STORY
導入の効果
は、
「SMAP
(Smar
t Manufac
tur
i
ngfor Advanced Produc
t
i
on-sys
t
em)」
・納期の短縮
と名づけられました。
・在庫の低減
SMAPの第一の特徴は、
そのシステム基盤にあります。
オカムラでは、
ビジネス変化へ
CUSTOMER
・生産情報の可視化
柔軟に、俊敏に対応できる情報システムを実現するために、
「サービス提供型(SOA)」
・SOAの実装
のシステム基盤を導入しました。業務プロセスと業務機能を分離して粗結合することで、
・ユーザーインターフェースによる業務効率化
業務プロセス・業務機能を柔軟に変更できる仕組みを実現。開発の生産性が向上し、
ビジネス変化のスピードに合わせて、
システムの改修ができるようになりました。
導入ソフトウェア
生産管理システムはパッケージで
IFS Manufacturing
SMAPプロジェクトは、2段階で進められました。第一フェーズでは、需要予測から
生産計画までをSOA基盤上でスクラッチで開発。業務設計担当者とIT設計担当者が
密に連携し、業務設計担当者はサービスの粒度、適用方法を決定し、IT設計担当者は
よりビジネスに近い立場でシステム設計や構築を行うよう、
システム構築のライフサイクル
を見直しました。
第二フェーズは、調達から製造、在庫管理を対象範囲としました。SOAの仕組みと
システム構築のライフサイクルを踏襲することを前提に、3社のパッケージソフトウェアを
比較検討しました。
その結果、
パッケージの標準機能で実現できる業務要件の適合率
パッケージ
が72%ともっとも高かったIFS ApplicationsTMを採用しました。構築時には、
のバージョンアップ時のことを考慮し、パッケージの外部に機能追加する
「アドオン」
と
パッケージのビジネスロジックに変更を施す「モディファイ」、それぞれを明確に定義
し、開発を進めました。
業務の効率化を意識したユーザーインターフェース
システム構成は、SOAを活用し、業務フローや業務機能とは分離した構造になってお
り、業務が変更になっても、
システム改修が大きくならないように設計されています。
また、
画面の項目配置等をユーザーが変更できるパーソナライズ機能を提供し、立場の違う
人でも、同じ画面で対応可能としています。
また、ユーザーの操作性を考慮し、Excel
ライクな使い勝手を提供しています。
サイネージシステムを導入
各工場の事務所に導入された管理モニターシステムは、
サイネージを活用し、生産現
場の状況をスタッフ全員が共有できるようになっています。生産に関わるこれらの情報
は、工場のみならず、
本社でもリアルタイムで共有できる環境を提供しています。
納期、在庫の目標はほぼ達成
今回のプロジェクトのビジネス目標は、24時間以内の納期回答、97%の応答満足率、
棚卸資産回転期間1.0か月です。
「ITによって、
これらの目標が達成できるわけではあり
ません。実際は、製造現場の改善努力で達成は可能です。ITは、
その個別の現場の力
を全社の力にし、維持し続けるためのひとつのツールです」
と、情報システム部次長の松
井憲哉氏は語ります。
生産現場では、ITを活用して、
日単位だった業務サイクルを時間単位にし、
オペレー
ション中心の業務からリアルタイムの情報を活用した、判断中心の業務へと変える事に
取り組んでいます。
今後の展開としては、
「今を知り、情報を共有し、改善を実行し、結果を見える化する」
ために、
ポータル・ダッシュボードの導入を計画しています。現在、
そのための基盤構築
やKPIの設定に向けて準備を進めています。
www.IFSWORLD.com
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