国際総合研究学会NL(ニュースレター)第76号

国際総合研究学会NL(ニュースレター)第76号
2015年7月14日発行
【会長退任のご挨拶(平田光弘〔中央学院大学・経営学博士〕)
】
2010 年 6 月の会員総会において思いがけなく会長職を仰せつかり、本年 6 月の会員総会
をもって会長職から退きました。瞬く間の 5 か年でしたが、古賀昭弘副会長、吉田敦事務
局長、辻井清吾総務・会計担当理事はじめ会員の皆様の温かいご支援を得て、どうにかそ
の任務を終えることができました。このことを特記して、会員の皆様に衷心より御礼申し
上げます。
私の場合は、入会と同時に理事に、そして会長にという3段飛びの決まり方でしたから、
当学会の実状を何も知らない者がこの大役をお引き受けしてよいものか、少なからず迷い
ましたが、理事・監事はじめ会員の皆様が陰に陽に私を力強く支えてくださいましたので、
やっとの思いで向こう岸にたどり着くことができました。
会長在任中の思い出といえば、学会名が「日本国際開発学会」から「国際総合研究学会」
へ変わったこと、理事選出に選挙制が導入されたこと、Website の開設により学会の情報発
信力が高まったこと等が浮かんでまいりますが、それらにも増して思い出深いのは、創立
20 周年記念事業として、本年 3 月 28 日、日本大学において記念シンポジウムおよび祝賀会
を開催できたこと、そして記念誌『国際総合研究学会 20 年の歩み』を発行できたことです。
わけても同記念誌の編集に当たっては、山内清史理事並びに三宅蕗子元理事にご尽力を、
またその発行に際しては、株式会社アドスリー代表取締役横田節子氏にご高配を賜りまし
た。
しかしながら、菊浦重雄元会長から引き継いだ当学会の課題、なかんずく学会アイデン
ティティの確立、研究のレベルとクオリティの向上、会員数の拡充、財務の健全化などの
課題は、一部に改善の兆しが見られるものの、退任後の私の双肩にいまなお重くのしかか
っています。
岩井清治新会長は、当学会の設立時からの数少ない会員のお一人として、当学会ととも
に歩んでこられました。岩井新会長のリーダーシップのもとに、当学会が一層発展するこ
とを心から願っております。
【新会長就任のご挨拶】
『グローバル化時代における学会の課題と方向性 ―会長就任にあたって- 』
岩井
清治(桜美林大学名誉教授)
去る 6 月 21 日に開催された学会理事会および会員総会において、平田光弘前学会長によ
る議事進行のもと今期会長職を拝命致しました岩井でございます。学会運営を司どる会長
職に求められる企画能力と責任の重さに今更ながら身の引き締まる思いでございます。何
分にも浅学非才の身であり、経験、能力のいずれの面でも諸先生方、会員の皆様方の支え
なしには到底この重責を真っ当することは適いません。よろしくご支援くださいますよう
お願い申し上げます。
さて、本年はいわゆる戦後 70 年目の年、わが国の貴重な戦後の歴史をもう一度振り返る
ことの重大さは自明ですが、今学ぶべき様々な課題と方向性を見究める上でも極めて重要
な時であります。特に学会存立と密接に関わる、大学教育の抱える課題と方向性の模索は、
生き物の如くに変動を繰り返す動態的企業社会の歴史と合わせて新たな時代への問い直し
を意味します。1990 年代のグローバル化とは明白に異なる今日のグローバル化に対して、
大学や学会がどのように社会の変動を踏まえての課題解決を見出せるか、であります。少
子高齢化は必然的に高学歴化を伴いましたが、それに対するわが国の大学教育は、少なく
ともドイツとの比較でみれば、若干の改善・見直しが求められるように思われます。
グローバル化する国際社会の進行に求められるの要件は、海外各国、国際社会との積極
的な交流、積極的な相互受け入れ・相互理解の促進であります。コミュニケーション能力、
相互理解能力の構築がその土台となります。そしてその実現にはわが国大学に伝統的な教
養教育に偏りがちな教育方法の改革が大きくかかわります。大学における外国語教育の事
例がその点をよく示しています。教師としての自らの反省も踏まえてですが、外国語教育
も教養教育の重要な構成要素として設置されており、そこには残念ながら“喋る能力”、
“自
ら表現する能力”養成向き教育とは区別されております。文系科目は一般的に講義科目重
視のため受講生は自然に受身的となり、教養教育はもっぱら知識習得教育になります。つ
まり大学教育での教養教育はその内容が知識教授教育にかたより、教養教育に求められる
もう一つの重要な柱である“する・できる能力養成”は知識習得教育の隅に押しのけられ
ております。ところがこの“する・できる能力”こそ、海外各国との積極的な交流、相互
理解に密接不可分なグローバル人材能力の土台のはずです。大学教育の講義授業をできる
だけ少なくし、90分授業は45分に、一方で演習・グループ学習・フィールドワーク授
業など積極的な作業を課す授業に比重転換することは、そのまま学会における積極的な議
論の場、意見交換、討論による課題発見のための場の構築を促進します。異文化の多様性
を受け入れ、海外研究者、留学者との交流、意見交換を促進する場としての学会活動が拡
大します。本学会も大学改革同様、常にグローバルな体質化が求められます。会員の皆様
方のご支援を切にお願い申し上げる次第であります。
〔第65回(2015 年度第 2 回)研究会のご案内〕
2015 年度第 2 回研究会開催のご案内
6 月 21 日(日)定期総会にて決定致しました 2015 年度第 2 回研究会
開催要項を次期の通りご通知申し上げます。
記
日程
場所
8 月 25 日~26 日
神戸学院大学ポートアイランドキャンパス
〒650-8586
神戸市中央区港島 1-1-3
www.kobegakuin.ac.jp/
1)開催概要
8 月 25 日(火)開催時間 13 時 30 分~17 時 懇親会 18 時~
Ⅰ)13 時 30 分~14 時 30 分
Ⅱ)14 時 40 分~15 時 40 分
Ⅲ)15 時 50 分~16 時 50 分
8 月 26 日(水)開催時間 10 時~12 時 10 分
Ⅰ)10 時~11 時
Ⅱ)11 時 10 分~12 時 10 分
(共通:発表 40 分 討論者コメント 10 分 質疑応答 10 分)
2)申込先
辻井 [email protected]
本研究会に発表・参加希望者は、別紙(発表申込書・参加申込書)にて各申込
書を送信願います。
研究会が、参加者全員のご協力にて、成功致しますように宜しくお願い
申し上げます。多数のご参加を期待しております。
お知らせとお願い
●現在、2015年度第2回研究会(8月25日~26日:神戸学院大学ポートアイランドキ
ャンパス)の発表者を募集しております。ご発表希望の方は、当メールに添付して
ございます「研究会発表申込書(8月25日・26日).docx」に必要事項を記載の上、
2015年8月4日(火)までに、当事務局までお申し込み下さい。
●2015年度第2回研究会(8月25日~26日:神戸学院大学ポートアイランドキャンパ
ス)のご参加の方は、現地までの交通・宿泊施設(但し、先着順にて、ホテル予約
を先行して手配・確保と致します)に関しまして、当メールに添付してございます
「参加申込書(8月25日・26日).xlsx」に必要事項を記載の上、2015年8月4日(火)
まで、当事務局までお申し込み下さい。
●創立20周年記念記念誌『国際総合研究学会20年の歩み』の刊行にともないまして、
新入会員で御希望の方がおられましたら1部ご御送付致しますので、事務局のほう
までお知らせ下さい。
国際総合研究学会
The Japan Association for Transnational Studies (JATS)
学会事務局:明海大学永井攻冶研究室内
国際総合研究学会事務局
〒279-8550 千葉県浦安市明海1
電話 047-355-5120 ファクス 047-350-5504
Eメール [email protected]
HPアドレス http://ja-ts.sakura.ne.jp/index.html/