平成27年度事業計画 <はじめに> 京都府域の観光を振興することにより交流人口を増やし、地域の活性化に寄与するため、① 歴史・文化・自然・景観をいかした各地域の取組を広域的に結ぶ取組を進め、②各主体と協働 して広域的、全国的な情報提供・発信に取り組み、③当連盟会員へのサービスを充実させるこ とをベースに事業を展開する。 そのため、京都府をはじめ京都市・京都市観光協会、府内市町村・観光協会、交通・旅行事 業者、宿泊施設、観光関連団体、社寺、観光・文化施設、商工・金融関係など様々な団体・企 業と連携した事業に取り組むことにより、当連盟の活動を顕在化させ、観光をいかした地域活 性化を図る。 【京都縦貫自動車道全線開通など人とモノの交流基盤整備】 京都府域の均衡ある発展のために長年の悲願であった京都縦貫自動車道が本年 7 月に全線開 通し、高速道路の整備が大きな節目を迎える。また、京都舞鶴港の整備や JR 奈良線の複線化 事業などの基盤整備も大きな成果を上げつつある。人とモノの交流基盤の整備が進む機会をと らえて、広域的な観点で観光振興に取り組む。 【「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」】 「海の京都」については、府北部地域を“住んでよし、訪れてよし”の滞在型交流型の魅力 ある観光圏とするため、総合的に実施されている観光関連事業と協働した事業展開を図るとと もに、海の京都の観光地域づくりの成果を全国に発信し、国内外からの観光誘客を促進するた め、7月から11月にかけて企画される「海の京都博」を京都府や地域と一体となって開催する。 京都府中部地域の「森の京都」及び山城地域のお茶の魅力をいかした「お茶の京都」につい ては、京都駅からひと足のばしの地域でもあり、観光プロモーションなどを実施し、地名度ア ップを図り、ブランドイメージの形成により観光誘客を促進する京都府の事業に協力する。 【京都の観光情報の提供・発信】 これまでから府域観光情報の発信について積極的に取り組んできたところであるが、Web サ イト観光情報データベースの蓄積、スマートフォンなどの利用者の立場に立った検索しやすい 注目・季節情報の提供、京都総合観光案内所(京なび)を活用した府域情報の発信、国際観光 の振興などに取り組む。 1 【京都府観光連盟のあり方検討】 京都府を取り巻く観光の状況をみると、国際観光をはじめ、大きく動いている。こうした状 況の中で、これら状況に対応していくには、当連盟のあり方についても、抜本的に見直してい くことが求められる。 京都府と一体的に観光振興を推進していく上で、どういう観光連盟が必要とされるのか、有 識者により設置される「あり方検討会」における検討作業に協力していく。 <取組事業> 1 組織活動の強化 京都観光の活性化と観光関連産業の振興を図るため、会員の拡大と関係事業者などとの連 携を深め、当連盟の運営基盤の強化に努める。 2 観光情報発信機能の強化 (1) 京都総合観光案内所(京なび)での情報提供・発信 京都府と京都市が共同で設置し、当連盟も参画する「京都総合観光案内所運営協議会」に より運営される京都総合観光案内所(京都駅ビル2階南北自由通路沿い)において、府域の 観光情報を提供するとともに、時節に応じた府内各市町村の企画展示などを実施することに より、府域への観光誘客を促進する。 (2) 丹後観光情報センターでの情報提供 丹後観光情報センター(KTR 天橋立駅1階)において、来訪者及び電話などでの問い合 わせに対し、観光情報を提供する。 (3) 観光情報データベースの整備と管理 利用者の立場に立った検索しやすい Web サイトとなるようさらに努めるとともに、観光 情報をタイムリーに効果的に発信できるよう Web サイトの維持管理を行う。提供する観光 情報データベースの更新とフォトライブラリーの充実を図る。 また、4 か国語(英語、中国語(繁体字、簡体字)、ハングル)Web サイトにおいて、 観光情報を提供する。 (4) 観光宣伝物作成による広報宣伝の強化 各市町村、観光協会等の協力を得て、季節のパンフレット・チラシなどの宣伝物を作成し、 府域観光情報の提供と誘客促進に活用する。 2 3 観光客誘致対策の強化 (1) 広域観光誘客促進事業の推進 JR 沿線の府域への観光誘客を促進する「京都府・JR 西日本観光連携協議会」(事務局: 当連盟)において、京都府、JR 西日本、沿線の府内各市町村と連携して、京都駅からひ と足のばし観光の魅力を紹介する。 (2) 広域観光案内連携事業の推進 京都市内宿泊施設のコンシェルジュ等に対し、府域の観光地の魅力を紹介する機会を設 け、宿泊施設関係者との観光案内の連携を強化することにより、府域への観光誘客を図る。 (3) 京都・西の観光の推進 京都市西部から乙訓・南丹地域を西の京都観光エリアと位置づけ、京都府、関係市町、 観光事業者、交通事業者などで構成する「京都・西の観光推進協議会」(事務局:当連盟) において、創意工夫をこらした新しい観光メニューの造成、Web サイトでの情報発信な どを行う。 (4)「海の京都」観光推進事業 平成 26 年 7 月に、国(観光庁)から観光圏整備法に基づく観光圏に認定された「海 の京都観光圏」の事業を推進するため、海の京都観光推進協議会(事務局:当連盟北京都 事務局)として、計画に沿った地域主導の周遊・滞在プログラムの構築や地域資源等の開 発、プロモーション活動など滞在型交流型観光事業などを戦略的・一体的に実施し、日本 の顔となるブランド観光地域をめざした取り組みを進める。 今年度は「平成 27 年度観光地域ブランド確立支援事業」として補助金を受け、構成市 町において、滞在プログラムを実施するための課題解決に向けた事業を実施する。 4 戦略的な観光プロモーションの強化 (1) メディアとの連携 情報発信力の強いメディアを活用し、新聞・雑誌などに府域情報の掲載依頼や編集タイ アップを行うことにより、京都の旬の魅力を全国に発信する。 (2) 旅行会社などとの連携 旅行会社や鉄道会社などに対して、各観光協会とともに情報提供を積極的に行い、府域 の新しい魅力ある観光資源などをまとめて紹介することにより、府域観光地を巡る商品造 成に結びつくよう働きかける。 (3) 鴨川納涼の開催 京都の夏の風物詩として親しまれている「鴨川納涼」は、平成 26 年度から京都府を中 心とする「鴨川納涼実行委員会」(事務局:当連盟)が開催しており、 「京の七夕」事業と も連携を図りながら、真夏の夜の賑わいを創出する。 (4) 観光展などを活用した広報宣伝 物産団体や日本観光振興協会などと連携した事業や、各関係団体との協力による観光展 への出展により、京都の魅力を宣伝・紹介し、誘客を促進する。 3 5 国際観光振興対策の強化 (1) インバウンド商談会への参加 海外の訪日旅行取扱会社などと国内の観光関係事業者とのインバウンド商談会に、府内 観光協会とともに参加し、府域の観光情報を提供し、海外からの誘客を図る。 (2) 海外メディア・エージェント等の活用 京都府、滋賀県、びわこビジターズビューローと連携する「京滋国際観光誘客推進委員 会」(事務局:当連盟)や、京都府、京都市、京都市観光協会、京都文化交流コンベンシ ョンビューローと連携する「海外有力プレス関係者等招請京都委員会」(事務局:当連盟) において、京都へのインバウンドを促進する事業を行う。 (3) 海外誘客対策の実施 京都府と連携し、京都ブランドの活用と新たな魅力創造により海外からの観光誘客を推 進するため、無料公衆無線 LAN(Wi-Fi)の整備支援など外国人観光客の受入環境整備や、 海外プロモーションの実施などを行う。 6 観光振興基盤の強化 (1) 地域観光連携推進強化 府域の観光資源の魅力やおもてなし力を向上させ、観光誘客増大を図るため、当連盟 が市町村観光協会や観光団体と一体となって、観光資源の掘り起こしやブラッシュアッ プを行い、それらをつないで地域連携による誘客事業等の取組を推進する。 ① 各観光協会・団体等とのネットワーク会議の開催 海の京都、森の京都、お茶の京都の各観光協議会等において、情報共有、共同事業 の検討などを行う。 ② 拡大地域連携会議開催 府全体の観光協会・団体等による連携会議を開催する。 ③ 課題解決支援 観光の各分野専門家によるアドバイザリーバンクを設置し、地元の要望や連携会議 などで出された地域の課題を解決するための要請に応じ、専門家を派遣し、課題解決 にあたる。 ④ 観光連盟のあり方検討 京都府の観光振興を推進していく上で、どういう観光連盟が必要とされるのか、有識 者により設置される「あり方検討会」における検討作業に協力していく。 (2) 観光関連事業功労者等の表彰 府内各地域の観光振興に顕著な功績のあった関係者や団体を顕彰し、その努力を称える とともに、今後の観光における人材育成につなげる。 (3) 広報・宣伝事業の実施 各種関係団体の実施する催事の宣伝・広報に協力するため、当連盟名義による後援・協 賛を行う。 4 (4) 調査・研究事業の実施 観光振興方策の検討、広域連携の促進、団体の組織強化などに係る調査・研究を行う。 (5) 京都観光を担う人材の育成 府内各地域の観光の未来を担う人材を育成するため、「京都府観光ボランティアガイド 団体連絡協議会」の事務局を担い、研修会や活動報告会を実施する。 (6) 新・観光おもてなし未来塾事業(国の地域人づくり事業) 平成 26 年度に引き続き、観光誘客や持続的な観光地域づくりを担う人材を育成すると ともに、観光業従事者の賃金引き上げ等の処遇改善をめざして、おもてなし研修などを実 施する。 (7) 観光振興のための拠出 日本観光振興協会が実施する全国的な観光振興事業に対し、一定額の拠出を行う。 7 観光振興券発行事業 京都府では国の地方創生事業である地域住民生活等緊急支援交付金(地域消費喚起・生活支援 型交付金)を活用した「政策連携型商品券」を発行する。 当業務について当連盟が公的団体として府からの補助事業により実施する。 ○京都版プレミアム付き観光振興券の種類 ① 京もの愛用券またはお土産お買い物クーポン ② 「海の京都博」プレミアム付き宿泊券 5
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