SF-2

ウールマーク品質基準
品質基準 SF-2: 2016
平織り、パイル織り
圧縮フェルトアパレル生地
生地
ウールマーク、ウールマークブレンド、またはウールブレンドのラベルは、織物に適用される。
ウールマークブレンドまたはウールブレンドのラベルは、以下に適用してはならない。
 パイル衣類シェル
 圧縮フェルト生地
ウールマークの承認を受けた生地を使用しても、最終製品にマークを使用できる権利が付与されるわ
けではない。
品質基準




ウールマークブレンド・ラベルは、圧縮フェルト(織物または編物をフェルト化するのではなく、
繊維から直接作られる生地)やパイル衣類シェルで使用してはならない。
ウールマークブレンドおよびウールブレンド生地の品質基準は、記載されている場合を除き、ウ
ールマークと同じである。
品質基準で使用される「ブレンド」という用語には、ウールマークブレンドとウールブレンドの
両方が含まれる。
生地の取扱表示(言葉またはシンボル)で「ドライクリーニング」および「手洗い」の両方を示
す場合、その生地は両方の表示要件を満たさなければならない。
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
1/11 ページ
すべての生地
平織りまたは圧縮フェルト生地
特性
試験方法
1
スーツ
スラックス
ウールマーク
羊毛繊維混用率(%:以上)
155
非毛繊維混用率
(%:以下)
表面パイル質量
2
(g/m :以上)
引張強さ(N:以上)
耐光堅牢度:
ブルー基準(級:以上)
155
生地タイプ
2
3
コート
ジャケット
コスチューム
シャツ
スカート
ブラウス
ドレス
ナイトウェア
着物
ガウン
アクセサリー

衣類シェル
新毛 50%
なし
新毛 30%
ウールマークブレンド
F-5
50%
ウールブレンド
品質基準 F-7
70%
品質基準
なし
15
4
5
220
196
(>150g/m²)
98
147
177
(<150g/m²)
標準濃度の 1/12 より暗い色
標準濃度の 1/12 より明るいか、または同じ色
なし
4
3
鮮やかなパステルカラー:
標準濃度の 1/12 より暗い色
標準濃度の 1/12 より明るいか、または同じ色
摩擦堅牢度: 乾
汚染(級:以上)
4
新毛 100%
ウールマークブレンド
ウールブレンド
織パイル生地
165
3
2–3
3–4
この表は、必ず下記の注と併せて読むこと。
注
1. ウールマーク TM155:羊毛混用率
ウールマーク・ラベル生地の羊毛混用率は、品質基準 F-1~F-4 に詳しく記載されている。
ウールマークブレンド・ラベル生地の羊毛混用率は、品質基準 F-5 に詳しく記載されている。
ウールブレンド・ラベル生地の羊毛混用率は、品質基準 F-7 に詳しく記載されている。
すべてのパイル生地には、ピュアウールパイルが含まれなければならないが、裏当ての材料
は、別の材料から製造されたものでもよい。
2.
ウールマーク TM15:表面パイル質量
この特性は、パイル生地でのみ測定される。
3.
ウールマーク TM04:引張強さ
経緯の両方向で品質基準を満たさなければならない。
引張強さの測定は、アクセサリー用に製造された生地では要求されない。
4. ウールマーク TWC-TM5:耐光堅牢度

未染色の漂白生地については評価しない。

オーストラリアおよび南アフリカで販売される生地では、耐光堅牢度のブルー基準級は、標
準濃度の 1/3 より暗い色については 5 級、標準濃度の 1/3~1/12 の色については 4 級が要求
される。

天然色の羊毛
そのような羊毛は、耐光堅牢度が低い可能性があるが、以下の(または類似の)テキストを
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
2/11 ページ
札に記載すれば、生地にウールマークまたはウールマークブレンドを表記することができる。
「天然色の羊毛の特徴として、色あせることがあります。」

5.
鮮やかなパステルカラー
ザ・ウールマーク・カンパニーの濃度参照カードの記載された濃度(鮮やかなパステルカラ
ー)および以下明度での中間階調だけが含まれる。その他の色相は、Woolmark
Management Group の事前承認を得ない限り、明るいパステル色相に分類されない。
ウールマーク TM165:摩擦堅牢度
標準濃度の 1/12 より薄い色の生地には、この試験は必要ない。
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
3/11 ページ
特性
寸法変化率(%)
サイクル数
水堅牢度(未染色、漂白生地を除
く)
変退色(以上)
羊毛汚染(級:以上)
綿汚染(級:以上)
試験方法
「ドライクリーニングのみ」取扱表示の生地
ISO
3175
平織りまたはプレスフェルト生地
生地タイプ
1
2
3
コート
ジャケット
コスチューム
シャツ
スーツ
スカート
ブラウス
スラックス
ドレス
ナイトウェア
着物
ガウン
アクセサリー
–3% < DC < 3% 経糸および緯糸
3×ノーマル
織パイル生地
4
衣類シェル
3–4
3
3
6
ブレンド生地のみ
他繊維汚染(以上)

なし
3
この表は、必ず下記の注と併せて読むこと。
注
1. ISO 3175:ドライクリーニング時の寸法安定性
ISO 3175 標準サイクル試験用の装置を使用できない場合は、商業ドライクリーニング 3 サイ
クルが適切な代替法となる。
すべての寸法安定性試験では、「縮み」はマイナス(-)値、「伸び」はプラス(+)値で表
記される。
-3% < DC < 3%は、縮みが 3%未満、伸びが 3%未満でなければならないことを示す。
2. ウールマーク TWC-TM6:水堅牢度
未染色の漂白生地については評価しない。
「他繊維汚染」は、隣接する生地の中で最もひどく汚染した繊維として定義される。
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
4/11 ページ
「手洗い」または「手洗いまたはドライクリーニング」取扱表示の生地
平織りまたは圧縮フェルト生地
特性
寸法変化率-緩和(%)
巾
丈
洗濯サイクルの回数およびタイプ
寸法変化率-フェルト(%)
巾
丈
エッジ差
洗濯サイクルの回数およびタイプ
寸法変化率-合計(%)
巾
丈
手洗い堅牢度(未染色、漂白生地を除
く)
変退色(級:以上)
羊毛汚染(級:以上)
他繊維汚染(級:以上)
湿潤アルカリ堅牢度(単色を除く)
変退色(級:以上)
羊毛汚染(級:以上)
試験方法
1
31
31
31
スーツ
スラックス
生地タイプ
2
3
コート
ジャケット
コスチューム
シャツ
スカート
ブラウス
ドレス
ナイトウェア
着物
ガウン
アクセサリー
4
衣類シェル
-3 < DC
-3 < DC
1 x 7A
-3 < DC
-3 < DC
1 x 7A
-3 < DC
-3 < DC
1 x 7A
-3 < DC
-3 < DC
1 x 7A
–
–
–1 < DC < +1
1 x 7A
–
–
–1 < DC < +1
1 x 7A
–
–
–1 < DC < +1
1 x 5A
–
–
–1 < DC < +1
1 x 7A
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
250
174
他繊維汚染(級:以上)

織パイル生地
3–4
4
3~4(ブレンド生地のみ)
単色を除く
3–4
4
なし
3~4(ブレンド生地のみ)
なし
この表は、必ず下記の注と併せて読むこと。
注
1. ウールマーク TM31:寸法安定性
-3 < DC は洗濯に対して生地が 3%以上縮んではならないことを示す。
-1 < DC < +1 は製品が 1%以上伸びてはならず、また 1%以上縮んではならないことを示す。
2. ウールマーク TWC TM-250:手洗い堅牢度
未染色の漂白生地については評価しない。
「他繊維汚染」は、隣接する生地の中で最もひどく汚染した繊維として定義される。
3. ウールマーク TM174:湿潤アルカリ堅牢度
単色を除く
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
5/11 ページ
特性
試験方法
「機械洗濯」取扱表示の生地
寸法変化率-緩和(%)
巾
丈
洗濯サイクルの回数およびタイプ
31
寸法変化率-フェルト(%)
巾
丈
エッジ差
洗濯サイクルの回数およびタイプ
31
寸法変化率-合計(%)
巾
丈
機械洗濯堅牢度(未染色、漂白生地を除
く)(A・B 法とも)
変退色(級:以上)
羊毛およびナイロン汚染(級:以上)
他繊維汚染(級:以上)
湿潤アルカリ堅牢度(単色を除く)
変退色(級:以上)
羊毛およびナイロン汚染(級:以上)
他繊維汚染(級:以上)

31
平織りまたは圧縮フェルト生地
生地タイプ
1
2
3
スーツ
コート
シャツ
スラックス
ジャケット
ブラウス
コスチューム
ナイトウェア
スカート
ドレス
着物
ガウン
アクセサリー
織パイル生地
4
衣類シェル
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
1  7A
1  7A
1  7A
1  7A
–
–1 < DC < +1
–
–
–1 < DC < +1
–
–
–1 < DC < +1
–
–
–1 < DC < +1
3  5A
3  5A
5  5A
3  5A
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
193
174
3–4
4
3–4
単色を除く
3–4
4
3–4
この表は、必ず下記の注と併せて読むこと。
注
1. ウールマーク TM31:寸法安定性
-3 < DC は洗濯に対して生地が 3%以上縮んではならないことを示す。
–1 < DC < +1は製品が1%以上伸びてはならず、また1%以上縮んではならないことを示す。
アクセサリー(帽子、ショール、スカーフ、手袋、またはネクタイ)用に設計された生地で
は、17A + 15A 洗濯サイクルのみが要求される。
2. ウールマーク TM193:洗濯機洗い堅牢度
本試験は、2 つの部分に分かれている。
パート A
過ホウ酸塩の入っていない標準的な洗剤
パート B
過ホウ酸塩入りの標準的な洗剤
両試験方法を実施し、両方の結果を報告しなければならない。
生地がパート B では不合格であったが、パート A には合格した場合、追加的なラベル要件を
遵守し、洗濯で漂白剤を含む洗剤を使用する場合に発生しうる問題を防止しなければならな
い。この場合、衣類に添付するすべてのラベルおよび札に、以下の表記を行わなければなら
ない。「ウールマーク承認洗剤を使用して洗濯すること」(またはこれに類似する内容)。
これらの追加要件の詳細は、ザ・ウールマーク・カンパニーから入手できる。
未染色の漂白生地については評価しない。
3. ウールマーク TM174:湿潤アルカリ堅牢度
品質基準は、単色を除く生地のみに適用される。
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
6/11 ページ
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
7/11 ページ
特性
寸法変化率-緩和(%)
巾
丈
洗濯および乾燥サイクルの回数と種類
寸法変化率-フェルト(%)
巾
丈
エッジ差
洗濯および乾燥サイクルの回数と種類
寸法変化率-合計(%)
巾
丈
洗濯機洗い堅牢度(未染色、漂白生地を
除く)(A・B 法とも)
変退色(級:以上)
羊毛およびナイロン汚染(級:以上)
他繊維汚染(級:以上)
湿潤アルカリ堅牢度(未染色、漂白生地
を除く)
変退色(級:以上)
羊毛およびナイロン汚染(級:以上)
他繊維汚染(級:以上)

試験方法
「洗濯機洗いおよびタンブル乾燥」取扱表示の生地
31
31
31
平織りまたは圧縮フェルト生地
生地タイプ
1
2
3
コート
ジャケット
コスチューム
シャツ
スーツ
スカート
ブラウス
スラックス
ドレス
ナイトウェア
着物
ガウン
アクセサリー
織パイル生地
-3 < DC
-3 < DC
1  [7A + TD]
-3 < DC
-3 < DC
1  [7A + TD]
-3 < DC
-3 < DC
1  [7A + TD]
-3 < DC
-3 < DC
1  [7A + TD]
–
–
–1 < DC < +1
5  [5A + TD]
–
–
–1 < DC < +1
5  [5A + TD]
–
–
–1 < DC < +1
5  [5A + TD]
–
–
–1 < DC < +1
5  [5A + TD]
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
-3 < DC
193
174
4
衣類シェル
3–4
4
3–4
単色を除く
3–4
4
3–4
この表は、必ず下記の注と併せて読むこと。
注
1. ウールマーク TWC-TM193:洗濯機洗い堅牢度
未染色の漂白生地については評価しない。
本試験は、2 つの部分に分かれている。
パート A:過ホウ酸塩の入っていない標準的な洗剤
パート B:過ホウ酸塩入りの標準的な洗剤
両試験方法を実施し、両方の結果を報告しなければならない。
製品がパート B では不合格であったが、パート A には合格した場合、追加のラベル要件を厳
密に守り、洗濯で漂白剤を含む洗剤を使用する場合に発生しうる問題を防止しなければなら
ないこの場合、衣類に添付するすべてのラベルおよび札に、以下の表記を行わなければなら
ない。「ウールマーク承認洗剤を使用して洗濯すること」(またはこれに類似する内容)。
これらの追加要件の詳細は、ザ・ウールマーク・カンパニーから入手できる。
未染色の漂白生地については評価しない。
2.
ウールマーク TWC-TM31:洗濯および乾燥後の外観
アイロン後に評価を実施する。
生地は、生地に関連する外観保持性条件に加え、消費者苦情となるような衣類装飾品に関す
る問題を呈してはならない(ベルト装飾品からのブリードがない、ジッパーが機能する、ボ
タンが緩まない、ベルト通しが外れたり歪んだりしないなど)。
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
8/11 ページ
3. ウールマーク TWC-TM174:湿潤アルカリ堅牢度
未染色の漂白生地については評価しない。
「他繊維汚染」は、隣接する生地の中で最もひどく汚染した繊維として定義される。
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
9/11 ページ
テストアンドレポートの基準
以下の表に記載された試験方法を使用して、すべての試料を試験しなければならない。ただし、試
験対象の特性には、合格または不合格の条件はない。ライセンシーは、適切な方法に応じてすべて
の試料を試験し、結果を顧客に報告する。
生地がガイドライン性能水準に達しなかった場合は、主要アカウント管理者からライセンシーに強
調しなければならない。要求があった場合、ザ・ウールマーク・カンパニーはライセンシーに、通
常の商業コンサルタント業務として、生地の性能を向上させるための助言または支援を提供するこ
とができる。特定の生地を承認または拒否する決定は、生地の製造者と顧客との合意に基づく。
ザ・ウールマーク・カンパニーは、そのような問題を巡って両者の仲裁を行うことはない。
ウールマーク TM13 単位面積当たり質量
この測定は、すべての生地で行わなければならない。
ウールマーク TWC-TM112:摩擦
試験を実施し、結果を報告しなければならない。
生地の耐摩耗性は、多くの要因に関連しており(繊維の細さ、糸の番手、糸のタイプ、織り方な
ど)、摩耗には多くの側面があるため、着用時の生地の摩耗状況を試験結果と関連づけることは
困難である。個別試験では、生地の摩耗寿命を正確に予測することはできず、特定の生地につい
て以前の経験と比較することしかできない。ただし、生地は、ウールマーク TWC-TM112 に従っ
て試験しなければならず、以下の表に記載されたガイドライン性能を達成することを推奨する。
織パイル生
地
特性


試験方法
平織りまたは圧縮フェルト生地
1
スーツ
スラックス
摩耗(摩擦 1,000 回:以上)
112
20
縫目滑脱(mm 幅:以下)
117
6
ピリング
196
3–4
ガイドライン性能レベル
2
3
コート
シャツ
ジャケット
ブラウス
コスチューム
ナイトウェ
スカート
ア
ドレス
着物
ガウン
アクセサリー
10
15
10
6
4
衣類シェル
10
10
この表は、必ず下記の注と併せて読むこと。
アクセサリー類には適用されない。
1. ウールマーク TWC-TM117:縫い目滑脱
試験を実施し、結果を報告しなければならない。
特別な縫い目技術によって縫い目の滑脱傾向を軽減できることが分かっているが、生地はウ
ールマーク TWC-TM117 に従って試験しなければならず、上記の表に記載されたガイドライ
ン性能を達成することを推奨する。
2. ウールマーク TWC-TM196:ピリング傾向の兆候
試験を実施し、結果を報告しなければならない。
多くの要素がピリングに影響を及ぼすため、生地の使用中に毛玉ができる傾向を正確に予測
する一般的な試験方法といったものはない。ただし、生地は、ウールマーク TWC-TM196 に
従って試験しなければならない。
備考:
衣類のピリングは、非常に差が激しい。ある生地を同じ状況で別の人が着用した場合
のピリング傾向は、大きく異なる場合がある。さらに、許容範囲も個人間で異なる。
ザ・ウールマーク・カンパニーのピリング試験は、大部分の生地のピリング特性を示
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
10/11 ページ
すシンプルな方法である。ただし、ピリングは一定期間後に評価されるため、必ずし
も実際の生地間の差を表したものではないピリングは動的性質であり、ピリング率は
時間と摩耗に応じて変わることが多い。ピリングの傾向に影響を及ぼす最も重要な要
素には、以下のものがある。
 繊維直径
繊維長さ
 ねじりレベル
生地構造
ウールマーク品質基準
SF-2 平織り、パイル織り、圧縮フェルトアパレル生地
11/11 ページ