LAN インタフェースカードのファームウェア・アップデート手順

LAN インタフェースカードのファームウェア・アップデート手順
更新日:2015 年 1 月 15 日
この手順書は、LAN インタフェースカード「PRLANIF003/PRLANIF004/PRLANIF005/PRLANIF006」
、
および LAN ADAPTER「PRLANADP001」のファームウェアをアップデートするための手順説明資料
です。
(以降、LAN インタフェースカード、LAN ADAPTER を LAN カード製品とします)
お使いの製品が該当機種か確認の上、更新作業を行ってください。
ファームウェアをアップデートすることにより、お使いの LAN カード製品に対し、機能改善等
が行われます。
変更内容については、ホームページ上の「更新履歴」のページをご確認ください。
また、ファームウェアのアップデートにより既に設定されている情報が書き換わることはあり
ません。
1.ファームウェアのアップデートについて
LAN カード製品のファームウェアのアップデートは、以下の手順で行います。
①「プログラム更新ツール」のダウンロード、インストール(※)
②アップデート用ファイルのダウンロード、展開
③LAN カード製品へのプログラムのアップデート
(※)既にインストールされている場合は、必要ありません。
アップデート作業については、この手順書の記述に従い、行ってください。
<ファームウェア・アップデートを行う環境について>
「プログラム更新ツール」は、Windows 専用のツールです。プログラムの更新作業には、
Windows が動作するコンピュータが必要です。
また、プログラムの更新は、ネットワークを経由して行いますので、LAN カード製品とプログ
ラム更新ツールが動作するコンピュータは、同じネットワーク上に接続されている必要があ
ります。
【更新作業について】
この記述に無い方法でのアップデートによる動作不具合については、責任を負いません。
また、お使いの LAN カード製品のファームウェアをバージョンダウンする使い方は保証い
たしておりませんので、行わないでください。
2.プログラム更新ツールのダウンロード
はじめに山洋電気の製品ホームページから以下のファイルをダウンロードしてください。
・プログラム更新ツール
このファイルは、圧縮形式(zip 圧縮形式、または自己解凍形式)ファイルになっています。
既に「プログラム更新ツール」をインストールされている場合は、「プログラム更新ツー
ル」のダウンロードの必要はありませんが、最新の「プログラム更新ツール」を使用して
ください。
この「プログラム更新ツール」は、NetworkPowerManager、または、IT Monitor のアップ
デート・ページからダウンロードできるものと同じ物です。
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3.プログラム更新ツールのインストール
既に「プログラム更新ツール」をインストールされている場合は、この作業は必要あり
ません。次項の操作を行ってください。
(1) ファイルの展開(解凍)を行う。
ダウンロードした「プログラム更新ツール」ファイルは、圧縮形式ファイルになって
います。
zip 圧縮形式ファイルをダウンロードした場合は、zip 圧縮形式ファイルを解凍するソ
フトウェアを使用して解凍を行います。
自己解凍形式ファイルをダウンロードした場合は、そのファイルをエクスプローラか
らダブルクリックし実行すると、自己解凍が行われます。
いずれの場合も「update_tool」フォルダーが作成され、そのフォルダー内にファイル
が解凍されます。
(2) 「プログラム更新ツール」のインストールを行う。
上記(1)において展開されたファイル中の「Setup.exe」を実行します。
(図1)エクスプローラからファイル展開先フォルダー中の「Setup.exe」を選択。
「Setup.exe」ファイルをダブルクリック(「Setup.exe」を実行)すると、インストー
ラが起動します。
インストールメッセージに従い、インストールを行います。
(
「次へ」ボタンを押していくだけで、インストールできます)
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4.ファームウェア更新の準備
(1) 使用製品のプログラムバージョン確認
お使いの LAN カード製品のプログラムバージョンを確認します。
以下のいずれかの方法でバージョン確認を行います。
・Web ツールからの確認
Web ブラウザを使用し、LAN カード製品にアクセスし Web ツールを表示します。
ログイン後、以下の画面が表示され、プログラムバージョンが確認できます。
ROM プログラムと WEB プロ
グラム(Management)のバー
ジョンが確認できます。
上図は「管理ツール」の画面です。
「表示ツール」でも同様に確認できます。
・ターミナル機能による確認
LAN カード製品に Telnet(SSH)ログイン、またはシリアルケーブルを接続して、ター
ミナルログインします。
「Main Menu」から「4.Display」を選択します。
「Display Menu」から「2.LAN Board Information」を選択します。
以下の画面になります。
ROM プログラムと WEB プログラムのバー
ジョンが確認できます。
ターミナル機能では、
「Web(Viewer)」の
バージョンもあわせて確認できます。
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(2) ファイルのダウンロードと展開
山洋電気の製品ホームページから該当製品の「最新版プログラムファイル」をダウンロー
ドします。
ダウンロードファイルには、自己解凍形式ファイルと zip 圧縮形式ファイルの 2 種類があ
りますので、どちらかのファイルをダウンロードします。
zip 圧縮形式ファイルを使用する場合は、別途、zip 解凍ソフトウェアを使用して解凍(展
開)してください。
自己解凍形式ファイルを使用する場合は、ダウンロードした「最新版プログラムファイル」
をエクスプローラなどからダブルクリックすると、自己解凍が行われます。
いずれの場合も、フォルダー付でファイルが解凍されます。
(3) 解凍ファイルについて
「最新版プログラムファイル」を解凍すると、「ROM_G_WEB_D」フォルダーが作成され、
その中にファイルが展開されます。
以下は展開(解凍)されるファイル例です。
(2015 年 1 月時点)
(ROM プログラム用アップデートファイル)
P0010187G.UPM
(※)
P0010188D_D.mot (WEB プログラム用アップデートファイル)
LANIF_UPD_GD.inf (定義ファイル)
(*)WEB プログラム用のファイルには、「管理ツール(Management)」、「表示ツール
(Viewer)」が含まれています。
アップデートファイル名の最後に付いているアルファベット文字がバージョン番号にな
ります。
(上記の場合は、
「P0010187G」なので「G」バージョンになります)
バージョンは、アルファベット文字が大きいほど、新しいバージョンになります。
ダウンロードした「最新版プログラムファイル」と使用している LAN カード製品のプロ
グラムバージョンが同じ場合は、更新作業は必要ありません。
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5.ファームウェアの更新
【更新作業をはじめる前に】
ファームウェアの更新処理を行う場合は、Web ツールを使用している、または Telnet な
どでターミナル機能を使用している場合、それらの処理を終了してから行ってください。
【重要:更新時の注意】
プログラム更新後、プログラムリセット処理が行われます。LAN カードのシリアルポートに
「PC(LANI/F カード接点接続)」が登録されている場合は、接点信号からの情報が一時的に変
化する場合があります。
「PC(LANI/F カード接点接続)」登録されている場合は、
「8.プログラム更新時の注意につい
て」をお読みいただき、更新作業を行ってください。
登録装置がネットワーク接続装置の場合は、影響ありません。
」
(1) プログラム更新ツールを起動します。
Windows の「スタート」ボタンなどから、
「プログラム更新ツール」を起動します。
(2) 更新ファイルの読み込みを行います。
「更新ファイル」ボタンを押します。(一番左のボタンを押します)
「参照」ボタンを押すと、
「更新ファイル設定」の
画面が表示されます。
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「4.ファームウェア更新の準備」の項でダウンロード、ファイル展開した場所に移
動します。
LANIF_UPD_GD.inf を選択
し、
「開く」をクリック
一覧に表示されている「LANIF_UPD_GD.inf」を選び、「開く」ボタンを押します。
「ファイルを開く」の画面が消え、以下の画面になります。
「OK」ボタンを押すと、
「更新ファイル設定」の画面が消え、以下の画面になります。
「WEB:」表示が P0010188D_D.mot
「ROM:」表示が P0010187G.UPM
(最新版)であることを確認します。
今回更新するファイル名を確認します。
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(3) 「単体登録」を行います。
ここでは、アップデートを行う LAN カード製品の IP アドレスを設定します。
画面上の「単体登録」ボタンを押します。(左から2番目のボタン)
LAN カード製品の IP アドレスを
入力します。
アドレス入力後、
「OK」ボタンを押します。以下のような画面になります。
「ネットワーク名」には、LAN
カードのネットワークアド
レスが表示されます。
「プログラムバージョン」には、現
在の LAN カードの ROM プログラム
バージョンが表示されます。
「装置種別」には、
「UPS」が表示されていることを確認します。
(この部分の表示が「UPS」でない場合は、この装置へのプログラムアップデート処
理は行えません。正しい装置を再選択してください。)
【注意】プログラムバージョンの確認
プログラムバージョン(P の後ろの7桁の数字)と
ROM ファイル名(P の後ろの7桁の数字部分)が
同じであるか確認してください。
違う場合は、該当製品のアップデートファイルではあ
りません。
更新ファイルとプログラムバージョンが異なる場合は、該当するアップデートファイ
ルを新たに準備して、再度「ファームウェアの更新」手順を行ってください。
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(4) 更新の開始
画面上の「更新開始」ボタンを押します。(右から2番目のボタンを押します)
LAN カードのアカウント情報を入力します。
(Web ツールまたは、Telnet でアクセスしたときに入力するアカウント情報です。
)
入力後、
「OK」ボタンを押します。
入力したアカウント情報が正しい場合は、プログラムの更新を開始します。
転送状況が100%になるまで少し時間がかかります。
「プログラム更新が正常終了しました」のメッセージが表示されるまで、
そのままお待ち下さい。
「OK」ボタンを押す
と更新は完了です。
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【Windows Firewall が有効になっている場合】
お使いの環境において、Windows Firewall が有効になっている場合、更新作業中に下
記の画面が表示される場合があります。下記の画面が表示された場合は、
「アクセスを
許可する」をクリックして、プログラム更新ツールを使用可能にしてください。
(5) 更新の確認
更新後、プログラムバージョンの表示が更新したプログラムバージョン
に変わります。
更新したプログラムバージョンになったか、必ず確認してください。
【更新失敗メッセージが表示された場合】
上記の正常終了メッセージ表示前に、ネットワーク通信の負荷状態により通信異常とな
り、更新が失敗することがあります。プログラム更新の失敗が発生した場合、LAN カード
は、更新前のプログラムのまま動作します。再実行する場合は、時間を空けてから、再
度、上記のプログラム更新作業を実施してください。
6.プログラム更新の確認
プログラムの更新処理が完了した後で Web ツールまたは、Telnet などを使ったターミナル機
能を使い、プログラムバージョンを確認し、プログラムの更新状況を確認してください。
【Telnet などのターミナルの場合】
ログイン後、
[Main Menu]→[4.Display]→[2.LAN Board Information]から確認が行え
ます。
【Web ツールの場合】
ログインすると、画面右上部分にプログラム・バージョンが表示されます。
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7.続けて別の LAN カードのプログラム更新を行う場合
複数の LAN カードを続けて更新処理を行う場合は、
一枚のカードの更新処理が終わったら、
「削
除」ボタンを押して登録されている LAN カードを削除してから、再登録を行ってください。
8.プログラム更新時の注意について
接続装置に「PC(LAN I/F カード接点接続)」を登録している場合、その装置が対象になります。
プログラム(ROM プログラム)更新処理後、LAN カードは更新プログラムで再起動するため、
リセット処理が行われます。
その際、LAN カードのシリアルポートに「PC(LAN I/F カード接点接続)
」装置を接続してい
る場合、出力接点信号の極性が「正」→「負」へ一時的に変化する(長くて数秒間)場合が
あります。
接点信号の極性設定(「停電信号」、「バッテリ電圧低下」)を「負」に設定している場合は、
以下の事象が起こる可能性あります。
「PC(接点接続)」の極性設定値
接続コンピュータ側の動作
停電:負、バッテリ電圧低下:正 の場合 → 停電発生メッセージの表示(※1)
停電:負、バッテリ電圧低下:負 の場合 → コンピュータのシャットダウン(※2)
(※1)PC 側で「停電」信号による停電確認時間を短い時間に設定していると、シャットダ
ウンが開始される場合があります。
この場合、PC 側の設定時間(停電確認時間)を 20 秒以上に変更する、または(停
電確認時間を使用せずに)バッテリ電圧低下が発生したらシャットダウンを行う設
定にすることで、プログラム更新処理による一時的な信号極性変化によるシャット
ダウンは行われなくなります。
(※2)
「バッテリ電圧低下」
「停電」が共に発生状態の時、シャットダウンが行われます。
PC 側のシャットダウンソフトを停止、または PC 本体を停止して、更新を実施して
下さい。
(※3)上記以外の極性設定の場合、プログラム更新作業による影響はありません。
また、シリアルポートに「WS(LAN I/F カードログイン接続)」装置が接続・登録され
ている場合もプログラム更新作業による影響はありません。
(※4)
「WS(Telnet 接続)」装置、
「WS(SSH 接続)」装置、SANUPS SOFTWARE などのシャットダ
ウン用ソフトウェアを導入しネットワーク接続している装置においては、プログラ
ム更新作業による影響はありません。
-―以上―
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