PDF1.熊本県教育委員会

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1 水俣に学ぶ学習の背景
(1)「こどもエコセミナー」
(2)「水俣に学ぶ肥後っ子教室」
2 水俣に学ぶ学習の現状
(1)「水俣に学ぶ肥後っ子教室」の目的
(2)学習全体の流れ
(3)「水俣に学ぶ肥後っ子教室」の成果と課題
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1 水俣に学ぶ学習の背景
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(1) 「こどもエコセミナー」 (平成14~22年度)
・ 県内の公立小学校5年生を対象
・ 毎年 1/3の小学校を水俣市に派遣
・ 公害被害から環境再生へと立ち上がる水俣
の姿を、環境関連施設の見学やごみ分別等の
体験を通して学ばせる。
・ 県は、経費(児童輸送費)を補助
平成14~20年度 : 1/2
平成21~22年度 : 1/3
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【成果】
・ 水俣の環境再生の取組への理解の深まり
・ 環境問題への関心の高まり
【課題】
1/3の児童が水俣市で
学ぶ機会が得られない
未実施校
指定校
自主参加校
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(2)「水俣に学ぶ肥後っ子教室」 (平成23年度~)
・ 「日本一の環境教育(水俣に学ぶ肥後っ子)
推進事業」
・ 県内全公立小学校5年生(約17,000人)対象
・ 水俣市を訪問して、水俣病についての正しい
理解を図り、環境モデル都市としての水俣市の
取組に学ぶ。
・ 県は、経費(児童輸送費)の1/2を補助
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2 水俣に学ぶ学習の現状
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(1)「水俣に学ぶ肥後っ子教室」の目的
○ 「環境立県くまもと」づくりの担い手である熊本
の子どもたちに、水俣病への正しい理解を図り、
差別や偏見を許さない心情や態度を育むととも
に、環境や環境問題への関心を高め、環境保全
や環境問題の解決に意欲的に関わろうとする態
度や能力を育成すること
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「水俣に学ぶ肥後っ子教室」
水俣病について学ぶ
環境について学ぶ
水俣病への正しい理解
環境問題への関心
差別や偏見を
許さない心情や態度
環境保全活動への
実践意欲や態度
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「水俣に学ぶ肥後っ子教室」
(2)学習の流れ
「水俣に学ぶ肥後っ子教室」
事前学習
児童 に水俣 で 学
びたいことや知り
たいことなどから
人権問題、環境
問題に関する課
題を設定させます。
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「水俣に学ぶ肥後っ子教室」
現地訪問学習
課題の設定は、個人別課題、グループ別課題、学級
別課題など様々な形が考えられます。「何を調べるの
か」を具体的に考えさせながら、課題を設定します。
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「水俣に学ぶ肥後っ子教室」
現地訪問学習
実際に訪問する中で生まれてくる課題や、訪問をし
た後に新たに生まれてくる課題も考えられます。学
習が深まったことを認め励まし、新たな課題追究の
意欲をもたせます。
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熊本県立環境センター
国立水俣病情報センター
水俣市立水俣病資料館
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「水俣に学ぶ肥後っ子教室」
事後学習
必要に応じて補足
や修正を行いながら、
児童の水俣市や水
俣病に対する正しい
理解のもと、学習内
容をまとめるよう指
導します。
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「水俣に学ぶ肥後っ子教室」
事後学習
学習の成果を深め、広げるために、家庭や地域、校種間
の連携を通した共通実践を推進します。
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(3)「水俣に学ぶ肥後っ子教室」の成果と課題
【成果】
○ 県教育委員会及び市町村教育委員会の連携
のもと、事業の安定が図られている。
参加校及び参加児童数
17,284人
16,952人
16,727人
16,306人
389校
382校
368校
358校
H23
H24
H25
H26
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【成果】
○ 各小学校の環境教育と人権教育の年間指導
計画に、中心的な取組として位置付けられ、学習
成果を地域に発信している学校が増えている。
学習成果を地域に発信している学校の割合
94%
92%
89%
H23
H24
H25
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【成果】
○ 水俣病に苦しむ人たちの思いや願いに触れ、
自分の生き方を振り返り、差別や偏見を許さない
心情や態度を育成する機会となっている。
学んだことを活かして、学校や学年の中のおかしいこ
とに気付き、みんなが楽しく過ごすことができるように
行動している児童の割合(H25)
87.9%
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【成果】
○ 自分の身の回りの環境について考え、環境保
全活動への実践意欲や態度を育む機会となって
いる。
環境を守るための活動を学校生活以外でも心
がけている児童の割合
84.1%
85.9%
86.6%
H23
H24
H25
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【課題】
○ 県は、本事業を実施する市町村に対して経費
(児童輸送費)の1/2を補助しているが、貸し切
りバス経費の高騰により補助額の大幅な増額が
必要。
○ 児童だけでなく、保護者や地域住民の水俣病
の正しい理解と環境問題への関心、課題解決に
向けた実践的な態度の育成を図ることが重要。
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