資料-2 産卵床の復元について

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第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
資料-2
産卵床の復元について
旭川開発建設部 治水課
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第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
現状のサケ産卵床状況
【産卵床の現状】
サケの産卵床は河床低下対策区間の上下流の砂礫床箇所には多数存在しているが、
河床低下対策区間については点在する砂礫床に僅かに産卵している状況である。
秋月橋
花
咲
大
橋
金
星
橋
旭
橋
永
山
橋
:露岩箇所
※産卵床箇所は平成24年度調査結果による
(基図:国土地理院発行「数値地図25000」)
北
旭
川
大
橋
:露岩箇所
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
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サケの産卵に適した条件
【サケの産卵に適した条件】
サケの産卵に適した河道内の条件は1)、2)、3)に示す研究を参考にすると以下のとおりである
項目
指標
河床材料
砂泥を含まない砂礫・石礫の底質
(50%粒径が80mm以下)
流速
20cm/s程度
水深
30cm程度
その他
伏流水・湧水のある場所
参考文献
1)佐野誠三:北日本産サケ属の生態と蕃殖について、北海道さけ・ます・ふ化場研究業績、第152号、1955
2)小林哲夫:サケとカラフトマスの産卵状況、北海道さけ・ます・ふ化場研究業績、第22号、1968
3)鈴木俊哉:遊楽部川におけるサケの自然産卵環境調査、さけ・ます資源管理センターニュース№4、1999
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対策工完成後
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
対策工完成後の効果確認実験【概要】
•
•
対策工完成後を想定し、渇水時の流況や大規模な洪水が対策工に与える影響を確認する
通水流量は融雪(H24)、渇水流量、整備計画目標流量の1サイクルを想定しています
2,000
ピークQ=1,777.7m3/s
流量(m3/s)
1,500
流
況
観
察
水
み
ち
形
成
1,000
ピークQ=614.5m3/s
500
渇水流量 (Q=23m3/s)
H24年融雪洪水
整備計画目標流量
0
0.0
10.0
20.0
30.0
河
床
計
測
河
床
計
測
40.0
実験時間
各流量の想定通水時間:
・融雪出水程度 → 平成24年融雪洪水(350[m3/s]以上)の流量を想定しフルード相似則で換算
・渇水流量
→ 水みちが確保できると考えられる24時間(現地で約7日間)
・整備計画目標 → 流砂が活発に移動を始める400[m3/s]以上の流量を想定しフルード相似則で換算
50.0
河岸際対策工配置
河岸際対策:河岸際の幅30mに巨礫35%を混合し敷設する。左右岸で重複する区間は左岸側の巨礫敷設幅を20mとする。
懸 念 事 項:覆礫厚が薄い箇所が露岩し洗掘する?
KP162.0
露岩箇所(本実験:H23洪水後)
128
KP162.0
巨礫敷設幅20m
126
30m
巨礫敷設範囲
標高(m)
124
拡幅後横断
122
拡幅・固定砂州
120
岩盤被覆
118
岩盤高
【KP161.5~163.5】
巨礫敷設幅30m
116
予想される断面
114
112
0
50
100
150
200
距離(m)
250
300
350
400
北
旭
川
大
橋
秋
月
橋
【KP161.5~162.4】
巨礫敷設幅20m
【KP160.3~161.4】
巨礫敷設幅30m
【KP161.4~161.5】
巨礫敷設幅20~30m
KP163.0
KP161.0
124
標高(m)
KP161.0
巨礫敷設幅30m
122
120
標高(m)
•
•
5
対策工完成後
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
118
116
拡幅後横断
拡幅前
岩盤被覆
岩盤高
114
112
予想される断面
110
0
50
100
150
200
距離(m)
250
300
132
130
128
126
124
122
120
118
116
114
112
110
KP163.0
巨礫敷設幅30m
拡幅・固定砂州
予想される断面
0
350
400
拡幅後横断
岩盤高
50
100
150
200
距離(m)
250
300
岩盤被覆
350
400
対策工完成後
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
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実験条件
•
本実験では、H24融雪洪水流量、渇水流量および整備計画目標流量を通水し、対策工完成後の効果を確認する。
■実験条件表
条 件 項 目
初期条件
上流端条件
条 件
河床形状
H23年9月洪水後河床(H23.9~H25.7測量)
河床材料
H8年、H23年
流況
対策工条件
その他
非定常流
H24融雪洪水流量⇒ 渇水流量⇒ 整備計画目標流量
流量観測所
旭橋(KP157.1)
給砂量
動的平衡(芦田・道上式)
対策工
低水路拡幅+岩盤被覆(=岩盤高+50cm)
岩盤掘削(KP160.7~161.5)
河岸際対策
①巨礫(予備実験で効果が確認された35%混合)
支川合流
あり
河道内構造物
永山床止、橋脚、高水敷上樹林帯模型
145
標高(m)
122
標高(m)
H23,24平均河床高
135
KP161.4
巨礫35%混合
拡幅後横断
拡幅前
岩盤被覆
岩盤高
118
116
秋月橋
KP161.08
H23.24最深河床高
130
覆礫高
125
岩盤掘削高(KP160.7~161.5)
120
花咲大橋
KP159.42
金星橋
KP158.1
旭橋
KP157.27
115
105
100
低水路拡幅区間
覆礫区間(KP159.2~KP164.4)
95
112
50
100
150
距離(m)
200
250
300
北旭川大橋
KP163.01
110
114
0
永山橋
KP164.58
永山サイフォン
KP164.1
岩盤線(H19・20ボーリング調査より)
140
126
120
非定常流
流量
■初期断面(岩盤被覆高=岩盤高+50cm)
124
⇒ 定常流 ⇒
350
90
157
158
159
160
161
162
キロポスト
163
164
165
166
7
対策工完成後
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
実験終了後の河床材料と渇水期(Q=23m3/s)の流況スケッチ図
•
•
渇水期には水深0.5m以上の水みちが確認された
実験終了後の河床材料は60%粒径で38~64㎜でありサケの産卵床に適していると考えられる
KP163
100
通
過
質
量
百
分
率
(
%
)
80
初期河床材料
60
KP163センター
40
20
0
1
10
粒径(mm)
100
:巨礫敷設箇所
:露岩箇所
:砂州
1000
KP164
100
通
過
質
量
百
分
率
(
%
)
80
初期河床材料
通
過
質
量
百
分
率
(
%
)
KP164右岸
60
40
20
0
1
10
粒径(mm)
KP165
100
初期河床材料
100
1000
80
KP165左岸
KP165右岸
60
40
20
0
1
10
粒径(mm)
100
1000
対策工完成後
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
8
露岩の乾燥
露岩の乾燥
通
過
質
量
百
分
率
(
%
)
露岩の乾燥
露岩の乾燥
100
初期河床材料
通 80
過
質 60
量
百 40
分
率 20
(
%
) 0
KP162
100
初期河床材料
通 80
過
質 60
量
百 40
分
率 20
(
%
) 0
KP161
KP163
100
80
初期河床材料
60
KP163センター
40
20
0
1
10
粒径(mm)
100
KP162左岸
右岸は露岩
1
10
粒径(mm)
100
1000
KP161センター
:巨礫敷設箇所
:露岩箇所
1
10
粒径(mm)
100
1000
:砂州
1000
対策工完成後
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
KP160
100
通
過
質
量
百
分
率
(
%
)
初期河床材料
80
KP159左岸
60
初期河床材料
通 80
過
質 60
量
百 40
分
率 20
(
%
) 0
KP159
100
KP159右岸
40
KP160左岸
1
10
粒径(mm)
100
1000
20
KP161
100
0
1
10
粒径(mm)
:巨礫敷設箇所
:露岩箇所
:砂州
100
1000
9
初期河床材料
通 80
過
質 60
量
百 40
分
率 20
(
%
) 0
KP161センター
1
10
粒径(mm)
100
1000
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
対策工完成後
渇水期の流況
KP164.5
KP164.0
瀬
瀬
淵
KP164.5
KP164.0
淵
KP163.5
KP163.0
瀬
KP163.5
KP163.0
淵
瀬
10
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
対策工完成後
渇水期の流況
KP162.5
KP162.0
瀬
KP162.5
KP162.0
淵
淵
瀬
KP161.5
KP161.0
瀬
淵
KP161.0
KP161.5
淵
11
第1回 石狩川上流河道管理ワーキング
平成27年1月23日
対策工完成後
渇水期の流況
KP160.5
KP160.0
瀬
KP160.0
瀬
KP160.5
KP159.5
KP159.0
瀬
淵
KP159.0
KP159.5
瀬
淵
12