1 明海歯学(J Meikai Dent Med )44(1) , 1−8, 2015 各種病変における podoplanin 発現とその意義 井上ハルミ1§ 宮崎 裕司1 2 星野 坂下 都2 英明2 菊池建太郎1 草間 薫1 1 明海大学歯学部病態診断治療学講座病理学分野 明海大学歯学部病態診断治療学講座口腔顎顔面外科学分野Ⅱ 要旨:Podoplanin はⅠ型膜貫通型糖タンパク質であり,リンパ管内皮細胞に特異的に発現することから,リンパ管のマ ーカーとして汎用されてきている.また,本タンパク質は,種々の炎症性病変および腫瘍性病変においてその発現が確認 され,特に癌の予後,治療への臨床応用のターゲットとして注目を集めてきている.著者らにおいても,それら病変にお ける本タンパク質の発現動態に関する研究を一貫して行ってきており,本タンパク質は炎症や組織の修復・再生において 発現することに加え,良性腫瘍でありながら局所侵襲性を示すエナメル上皮腫,角化嚢胞性歯原性腫瘍などに強く発現す ること,また本タンパク質の発現が,口腔の dysplasia-carcinoma sequence において癌進展と深く関与することなどを明ら かにしてきた.さらに,近年の癌関連線維芽細胞(cancer-associated fibroblast : CAF)が癌進展に関与するとの研究が注 目を浴びていることから,CAF が筋線維芽細胞として本タンパク質を発現し,口腔癌における微小環境において癌進展 に重要な役割を担うなどの著者らの最近の知見を含めて,今後の臨床応用に向けたさらなる研究が期待される. 索引用語:podoplanin,炎症,歯原性腫瘍,口腔扁平上皮癌,癌関連線維芽細胞 Significance of Podoplanin Expression in Various Lesions Harumi INOUE1§, Miyako HOSHINO2, Kentaro KIKUCHI1, Yuji MIYAZAKI1, Hideaki SAKASHITA2 and Kaoru KUSAMA1 1 Division of Pathology, Department of Diagnostic & Therapeutic Sciences, Meikai University School of Dentistry 2 Division 2 of Oral and Maxillofacial Surgery, Meikai University School of Dentistry Abstract : Podoplanin, a type I transmembrane glycoprotein, has been widely used as a marker of lymphatic vessels because of its specific expression in lymphatic endothelial cells. The protein also expressed in various inflamed and neoplastic lesions. Since podoplanin has recently attracted attention as a clinical tool for cancer prognosis and treatment, our group have been conducting a series of studies on the expression of the protein in various lesions. These studies have shown that the protein may be associated with tissue remodeling and repair in inflammatory lesions, and that its expression is increased in the tumor cells of benign odontogenic tumors such as ameloblastoma and keratocystic odontogenic tumor, which are characterized as benign but locally invasive. In addition, we have demonstrated that the protein is associated with tumor development via the oral dysplasia-carcinoma sequence. Recent studies have identified podoplanin as a marker of cancerassociated fibroblasts(CAFs)in various malignancies and its expression in these cells has been shown to influence cancer progression. Our resent study has suggested that podoplanin-positive CAFs can be considered as myofibroblasts that may contribute to progression of oral cancer. Further studies based on these new findings are expected to lead to clinical applications in the near future. Key words : podoplanin, inflammation, odontogenic tumor, oral squamous cell carcinoma (OSCC),cancer-associated fibroblast(CAF) 2 井上ハルミ・星野 都・菊池建太郎ほか 緒 言 Podoplanin は従来リンパ管マーカーとして汎用されて 1) 明海歯学 44 2015 し,血小板凝集活性がある糖タンパク質として見い出さ れた.その後,1996 年に Wetterwald ら2)によりラット の腎臓の podocyte(タコ足細胞)に発現することが示さ きた が,研究が進むにつれ,炎症や組織修復において れたことに続き,翌年に Breiteneder ら27)により,puromy- 細胞骨格系の再構成に関与することが明らかにされてき cin によって誘導されるネフローゼのラットモデルにお 2, 3) た .その細胞移動能を有するという観点から,腫瘍 細胞の浸潤・転移における podoplanin の関与が注目さ いて,本タンパク質の発現の減少と podocyte の足が扁 平になることから,podoplanin と命名された. れ,種々の腫瘍での本タンパク質発現に関する研究が多 数報告されるに至り,現在では一部の腫瘍の特異的マー カーとして信頼を得るようにまでなってきている4−10). 本分野においても唾液腺炎11),炎症性歯肉3),局所侵 襲性を示す歯原性腫瘍12−14)および口腔癌15, 16)における本 タンパク質の発現に関する研究を次々と発表してきてい る.最近では癌細胞と間質の相互作用に着目し,癌細胞 そのものではなく CAF における本タンパク質発現の役 割を問う研究が行われるようになってきた17−23).本総説 では,最近の動向を踏まえ,臨床応用のターゲットとし て注目されている本タンパク質の各種病変における発現 意義などについて解説する. 1.Podoplanin とは Podoplanin とは,C 末端に膜貫通部位を有した 1 型糖 タンパク質で,ヒトでは 162 個のアミノ酸から作られて おり,38∼43 kDa の分子量を持つ.N 末端に近い部分 に血小板凝集活性に重要な PLAG domain を持ち(Fig 1),血小板の受容体である CLEC-2 と N 末端で結合す ることが知られている1, 24, 25).1988 年に渡辺ら26)によっ て本タンパク質が gp44 としてマウス結腸癌に高発現 Fig 1 Structure of podoplanin. Podoplanin is a type I transmembrane sialomucin-like glycoprotein consisting of 162 amino acids with a plate aggregation stimulating(PLAG)domain at the N-terminal and a transmembrane domain at the C-terminal(ref.1) . Fig 2 Representative immunohistochemical staining for podoplanin in normal tissues.(A)In normal salivary glands, only myoepithelial cells express podoplanin(ref.11).(B)Podoplanin positivity is evident in basal cell extensions in gingival epithelium(ref.3) . The arrows indicate podoplanin-positive cells. Original magnification ×100 both cases. ───────────────────────────── §別刷請求先:井上ハルミ,〒350-0283 埼玉県坂戸市けやき台 1-1 明海大学歯学部病態診断治療学講座病理学分野 各種病変における podoplanin 発現とその意義 2.正常組織における podoplanin 発現とその意義 3 質はより強く発現し,特に再発をした全症例において強 い陽性反応がみられることが示されている29).肺癌では Podoplanin はリンパ管内皮細胞に発現し,血管内皮細 陽性反応を示すと予後は良好8)という一方で,食道癌で 胞に発現していないことから,リンパ管を血管と区別す は強陽性反応は予後不良という報告がある10).子宮頸癌 1) る特異的なマーカーとして汎用されている .本タンパ では陽性反応が弱いほどリンパ管への侵襲がみられ30), ク質は正常細胞では,骨細胞,筋線維芽細胞,濾胞樹状 喉頭癌では初期において強陽性を示し,転移例ではその 細胞,乳腺の筋上皮細胞,Ⅰ型肺胞上皮細胞などでもそ 発現が弱いとの報告がある9).このように臓器によって の発現が認められており,リンパ管形成,細胞形態の維 podoplanin 発現と予後についての関連は一様ではない. 持および細胞収縮に関連すると考えられている2).本分 本分野では,主として口腔領域における podoplanin 11) 野では,正常唾液腺の筋上皮細胞 や歯肉に特徴的な ba- 発現について検索してきたが,良性腫瘍では,唾液腺腫 sal cell extension3)において本タンパク質が発現すること 瘍の代表である多形腺腫における類上皮細胞型および紡 を示している(Fig 2A, B). 錘細胞型の腫瘍性筋上皮細胞11),歯原性腫瘍の代表であ 3.炎症性病変における podoplanin 発現とその意義 11) 本分野の研究では,これまで唾液腺炎 や炎症歯肉, 3) るエナメル上皮腫12),角化嚢胞性歯原性腫瘍13),石灰化 嚢胞性歯原性腫瘍14)などに本タンパク質の強い発現と局 所侵襲性との関連を見い出している(Fig 4A−D). 特に歯周病の接合上皮 における本タンパク質発現の増 口 腔 扁 平 上 皮 癌 ( oral squamous cell carcinoma : 強を報告している(Fig 3).本タンパク質は炎症に随伴 OSCC)については,Yuan ら10)が podoplanin の強発現 して創傷治癒に際しても強い発現を示し,組織の修復・ と予後不良との相関性を最初に報告したが,その後 再生において細胞骨格系の再構成に関与している可能性 Kawaguchi ら31)により白板症などの前癌病変でもその発 が示唆される.また,歯周病においては,根尖方向への 現が認められ,本タンパク質が癌化のリスクファクター 移動に関与していることが考えられる. の 1 つとして紹介されている.さらに,著者らの最近の 4.腫瘍における podoplanin 発現とその意義 4) 5) 研究により,口腔の dysplasia-carcinoma sequence での上 皮性異形成の程度が増加するに伴い podoplanin の発現 腫瘍では,良性腫瘍のリンパ管腫 の他,卵巣癌 ,精 増強が認められた.また,低分化型の OSCC において 巣腫瘍28),脳腫瘍6),血管肉腫7)などの種々の悪性腫瘍に は強発現を認め,さらに転移巣では発現が強まることが おいても本タンパク質の強い発現が報告されている.扁 明らかとなり15),in vivo において podoplanin 発現は口 平上皮癌については,数多くの研究が行われており,皮 腔癌では癌の予後あるいは進展に関与していることが示 膚扁平上皮癌では病理学的分化度が下がると本タンパク 唆された(Fig 5A−C). 以上のことから,podoplanin が扁平上皮癌で発現して いることはよく知られるようになったが,その機能につ いては不明な点が多い.その分子メカニズムを解明する 最初の契機となったのが podoplanin と血小板との関係 に関する論文で,Suzuki-Inoue ら24)によると podoplanin は血小板にその受容体 CLEC-2 を有し,癌細胞が血管に 侵入した際に血小板を凝集させて,宿主の免疫系から癌 細胞を逃れさせて血行性転移を促すという報告をしてい る.その一方で,癌腫の浸潤や転移は,癌胞巣から癌細 胞が離れ,周囲の間質を破壊しつつ,移動,浸潤し,リ ンパ管に侵入,遠隔部位で定着,増殖するという上皮間 葉転換(epithelial-mesenchymal transition : EMT)で説明 され,癌進展の大きな要因の 1 つと考えられている32). Fig 3 Representative immunohistochemical staining for podoplanin in chronic periodontitis. Podoplanin is expressed in layers of oral sulcular and junctional epithelia(ref.3) . D : dentin, C : cementum, P : periodontal pocket. Original magnification×100. しかし,癌浸潤に関しての podoplanin と EMT との関係 については相反する研究報告も出されている.MartinVillar ら33)によると,アクチンフィラメントと細胞膜の 4 井上ハルミ・星野 都・菊池建太郎ほか 明海歯学 44 2015 Fig 4 Representative immunohistochemical staining for podoplanin in benign but aggressive tumors of the oral cavity.(A)Epithelioid-type of pleomorphic adenomas(ref.11) .(B)Ameloblastoma(ref.12) .(C)Keratocystic odontogenic tumor(ref.13) .(D)Calcifying cystic odontogenic tumor. Immunohistochemical double staining for hard α -keratin(brown)and podoplanin(blue) (ref.14) . Original magnification×200 each case. Fig 5 Representative immunohistochemical staining for podoplanin in the dysplasia-carcinoma sequence in the oral cavity. (A)Severe dysplasia.(B)Poorly differentiated OSCC.(C)Metastatic lesion of OSCC(ref.15). Original magnifications ×100,×40 and×12.5 respectively. タンパク質のインターフェースとして機能する ERM Martin-Villar らの報告とは相反するものである.その (Ezrin/Radixin/Moesin)タンパク質が podoplanin と直接 後,podoplanin 発現と癌細胞の進展に関する分子生物学 結合し,Rho A を活性化することにより EMT を引き起 的研究が進み,Shen ら35)によって本タンパク質は Src こし,それが細胞の運動,浸潤を増加させるという報告 と Cas の下流にあり,Src は Cas を介して podoplanin 34) である.それに対し Wicki ら の報告は Rho A を不活 発現を誘導し,細胞の移動能を促進するということが発 化し,それが癌胞巣を形成しながらの collective cell inva- 表された.続いて,最近,著者らは口腔癌由来細胞株に sion に関与し,癌の局所でみる浸潤様式は EMT でみら おいて podoplanin 依存性に細胞移動能が促進し,epider- れ る single cell invasion と は 別 の 機 構 で あ る と し , mal growth factor(EGF)などの増殖因子の刺激が Src, 各種病変における podoplanin 発現とその意義 5 Cas のリン酸化により podoplanin に伝達されることを見 態度に対して影響を及ぼす癌関連線維芽細胞(cancer- い出し,RhoA を介した細胞骨格の再構成に関与する可 associated fibroblast : CAF)と癌進展の関与を示す研究 能性を示している16)(Figs 6, 7A−C) . が頭頸部領域を含めて報告されている36−38).Podoplanin 癌細胞をとりまく微小環境においては,癌の生物学的 が fibroblast に発現していることは,以前より報告され ており39),また,fibrosarcoma 細胞の HT1080 にも発現 が報告されている40).その後,CAF における podoplanin 発現と予後との関連を示す最初の論文が出され,その中 で,特に肺癌組織の CAF に発現している podoplanin が 予後診断に役立つことが報告された17).それ以降,CAF と podoplanin 発現の関与に関する報告が増え41),肺腺 癌19, 42, 43),肺扁平上皮癌20),乳癌21, 44),食道癌22)において は podoplanin が発現している CAF を認める症例は予後 不良であるのに対して,大腸癌においては予後良好とい う報告がなされている45).口腔癌における CAF と podoplanin 発現の関連については著者らが最初に報告してい る.原発巣,転移巣ともに,podoplanin 陽性線維芽細胞 の多くに筋線維芽細胞のマーカーである α -smooth mus- Fig 6 Chart of the EGF-Src-Cas-Podoplanin pathway. The EGFSrc-Cas pathway in OSCC cell lines is related to cytoskeletal reorganization, resulting in enhancement of cell migration(ref.16). EGF : epidermal growth factors, EGFR : epidermal growth factor receptor, Y-527 : the 527th tyrosine, SH2 : Src homology 2, SH 3 : Src homology 3, ERM : ERM proteins such as ezrin, radixin and moesin. cle actin( α -SMA)が陽性反応を示し,その両者の陽性 反応の強度に相関関係を認め,podoplanin 陽性 CAF は, 筋線維芽細胞として癌を進展させる促進力を担っている 可能性を示唆した23)(Fig 8A, B). Fig 7 Effects of Src and Cas on podoplanin expression.(A)p130 Cas activity in OSCC cell lines pretreated with EGF and p130 Cas-specific siRNA, and its effect on podoplanin expression.(B)The expression of p130 Cas and β -actin was examined by Western blot analysis in 4 OSCC cell lines. The expression of podoplanin mRNA was detected by real-time RT-PCR.(C)The expression of p130 Cas, podoplanin, and GAPDH was examined by Western blot analysis(ref.16) . 6 井上ハルミ・星野 都・菊池建太郎ほか 明海歯学 44 2015 Fig 8 Associations between expression of podoplanin and that of α -SMA in CAFs in metastatic lesions.(A)Immunohistochemical staining for podoplanin(a)and α -SMA(b) . Original magnification ×100 both cases. The arrowheads indicate CAFs and the asterisks indicate cancer nests.(B)Scatter plot shows statistically significant associations between intensity of α -SMA(Y axis)and podoplanin expression in CAFs(X axis)in the 29 metastatic lesions. Each number marked with a black dot, the diameter of which reflects the total number of cases, represents the α -SMA score versus podoplanin score of CAFs based on the criteria for scoring of intensity ; 0∼3(ref.23) . 5.今後の展望 告49)があることから,正常歯肉線維芽細胞を用いた分子 病理学的検索が必要と考えられる.現在,著者らの研究 以上のように,in vivo における podoplanin 陽性 CAF では,口腔扁平上皮癌由来株の上清で培養した正常歯肉 と予後との関係について種々の癌で報告はあるが,CAF 線維芽細胞株に増殖因子を作用させると podoplanin 発 と podoplanin 発現の関係を分子生物学的アプローチで 現が顕著に増強する細胞株があることを見い出している 試みた in vitro での研究は少なく46, 47),その分子メカニ (未発表).今後,癌の進展における podoplanin 発現の ズムは未だ不明である.今後の課題として,CAF にお 意義を分子レベルで検索し,臨床応用に向けたさらなる ける podoplanin 発現と癌の進展について,RhoA の活性 模索が必要と考える. 化に関連した検索を進める必要があると考えられる.癌 組織における筋線維芽細胞の由来は,原発部位の線維芽 細胞,血管周皮細胞,血管内皮細胞,骨髄由来の線維芽 細胞,非癌部上皮細胞など報告があるが,中でも既存の 間質線維芽細胞が最も有力とされている48).さらに筋線 維 芽 細 胞 の マ ー カ ー で あ る α -SMA は transforming growth factor-β (TGF-β )によ り 誘 導 さ れ る と いう報 引用文献 1) Schacht V, Ramirez MI, Hong YK, Hirakawa S, Feng D, Harvey N, Williams M, Dvorak AM, Dvorak HF, Oliver G and Detmar M : T1 α /podoplanin deficiency disrupts normal lymphatic vasculature formation and causes lymphedema. 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