ドナルド・マクドナルド・ハウスふくおか 5月1日オープン! ●骨形成不全症と軟骨無形成症 の難病指定について 整形・脊椎外科 高村 和幸 厚生労働省が医療費助成を行う指定難病を増やす計画を発表し、昨年より検討が繰 り返されていました。それぞれの学会に答申し指定候補を提出するという方針で行わ れていました。それぞれの学会が多くの疾患を提出し、約600の疾患が検討対象とな り厚生労働省から発表されました。その中に骨形成不全症と軟骨無形成症が入ってい ないことを日本整形外科学会の会員の方が気付き学会に連絡されました。日本整形外 科学会は日本内分泌学会の共同提案という形式にて厚生労働省に難病指定候補に採用 していただくように要請し、指定難病になることになりました。骨形成不全症と軟骨 無形成症は小児慢性特定疾患であり小児期には医療費助成があります。しかし成人に なると治療が必要にもかかわらず助成がなくなる為、患者家族の方々からは難病指定 の要望が寄せられていました。疾患の特徴から整形外科と小児科の両方の診療科の対 象疾患になっていたため、指定候補からもれてしまったと考えられます。このような 状況のため厚生労働省と検討委員会の配慮で、骨形成不全症と軟骨無形成症が指定難 病に採用されることになりました。難病指定により負担の軽減ばかりでなく、さらに 治療法の研究が進み患者や家族に福音をもたらすのではないかと期待されます。 ●小児の在宅医療 小児神経科 吉良 龍太郎 高齢化社会を迎え、「在宅医療」という文字を新聞等でしばしば見かけるようにな りました。実は、新生児医療、救急医療、そして障害児医療の進歩によって、気管切 開や経管栄養などの医療的ケアを必要としながら自宅で生活している子どもたち、つ まり在宅医療が必要な子どもたちも年々増えてきています。在宅医療の必要な子ども は、成人と比べて一般的に重症なことが多く、手厚いケアを必要とし、さらに家族の 一員として生活しながらも地域社会の一員として発育するチャンス(例えば、教育) を与えられなければなりません。子どもの在宅医療を行うためには、単に家族への医 学的ケアとしての手技手法の伝達だけでなく、福祉、行政、教育に関する情報の提 供、さらに家族への肉体的・精神的支援が欠かせません。さらに高齢者向けの在宅医 療に関する政策が次々と変化するのに応じて、多角的に対応する方法をアレンジして いく必要があります。これまで子どもの在宅医療が十分な支援の元に行われていると は言いがたい状況でしたが、この一年で、福岡県のいくつかの病院を中心に、医療機 関や職種を超えて意見交換し、問題解決を図ろうとする動きが出てきました。こども 病院においても、通院してくる子どもたちが安心して暮らせるよう、在宅医療を推進 していく予定です。 ●NEW生理検査室案内 検査部 瓜生 佳世 生理検査室では、心電図や心エコーなどの循環器系検査、脳波などの神経機能検査 や肺機能検査を行っています。動いたり泣いたりすると検査に影響があり、安静が必 要です。そこで、検査室の内装等を工夫し、DVDやおもちゃを使用するなど、お子様 が少しでも不安なく検査を受けられるように努めています。 小さなお子様や安静での検査が難しい場合は、ミルクや睡眠剤を使用して、眠って から検査をすることがあります。新しく「入眠室」を作りましたので、周りが気に なってなかなか眠れないお子様は「入眠室」をご利用ください。 また、検査室前には、検査案内も掲示しています。お子様と一緒に読んでいただく と、より安心して検査ができるのではないでしょうか。「どんなお部屋で、どんな検 査をするの?」心配なお子様は、ぜひ事前に見学にいらしてください。 ●5階西病棟 看護師 篠津 幸紀 一次救命処置、二次救命処置といった言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いま す。 一次救命処置(BLS:Basic Life Support)とは 、急に倒れたりした人に対して、その場に 居合わせた人が、救急隊や医師に引継ぐまでの間に行う心肺蘇生などの応急手当のこと、小 児二次救命処置(PALS:Pediatric Advanced Life Support)とは、病院などで、医師、看護 師などにより行われる救命処置のことを言います。救急処置は知識はもちろんのこと、命を 救うためにはトレーニングが必要だと言われています。 5階西病棟は、今年度から救急病棟が併設されたことにより、予期しなかった事態に迅速に 的確に対応できるよう、医師と看護師のチームで臨場感溢れる急変シミュレーションを行 いっています。自分の行動を振り返るため、シミュレーションはビデオ撮影し、実際の急変 時にどのように備え対応すれば良いか、個人にフィードバックし、より良い行動に繋がるよ う評価します。 また、BLSの有資格者6名、PALSの有資格者4名と救急処置の資格取得にも力を入れ、質 の高い看護を目指し研鑽努力しています。こどもは病状を上手く表現することが出来ませ ん。「いつもと違う、何か違う」この気付きが何より大切であり、見逃さないよう、より一 層チームで連携しトレーニングしたいと思っています。 ●5階東 看護師 市川 雅子 5階東病棟は、主に小児外科、整形・脊椎外科のこどもたちが入院しており、ほぼ毎日入退 院、手術が行われています。3日間ほどの短期間の入院から手術後の安静やリハビリが必要な 場合は2~3ヶ月と長期間となる場合まで、病気や手術の種類は多岐に渡っています。私たち 看護師は手術前後の処置や医師に指示された治療の確実な実施を行っていくと共に、手術後 の安静等で自由に身体を動かせない患者さんに食事・清潔・排泄などの日常生活の援助を 行っています。リハビリの介助を行うこともあります。時には看護師数名で援助を行うこと もありますが、「手伝ってください」と声を掛けるとすぐに集まってくるチームワークの良 さは病棟の自慢です。 そして手術直後は全身麻酔後の不快感や創の痛みで辛そうにしていたこどもたちが、日に 日に回復し元気になっていく姿にはいつも驚かせられますし、私たちも元気をもらっていま す。5階東病棟が明るい雰囲気であるのは、前向きに治療をしているこどもたちやそれを支え ているご家族のおかげだと思います。日々成長・発達する存在であるこどもたちが、病気や 入院のためにそれが阻まれることがないよう、医師、OT、病棟保育士、院内学級教諭、その 他医療スタッフと協力し合って患者さん、ご家族に満足して頂ける医療を目指したいと思い ます。 池田小児科内科クリニック 【住所】 〒813-0043 福岡市東区名島2丁目22-10 【電話】 092-681-0017 【登録医名】 池田整昭 院長 【診療科】 小児科、内科、消化器科 【診療時間】 診察時間 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 日曜日 8:30~12:30 〇 〇 〇 〇 〇 〇 × 14:00~18:00 〇 〇 ○ 〇 〇 ○ × ※日曜日、祝日 8/13~8/15 12/31~1/3 【先生より一言】 東区名島で小児科内科クリニックを開業しています。大学では、小児の血 液・腫瘍を専門としていましたが、父が当地で内科小児科医院を開業して いた関係で、開業前の6年間内科医のトレーニングを受け、小児科内科と して医院を継承し現在に至っています。 地域の高齢化のため、最近は成人の患者さんを診る機会が増え、主たる 診療科が内科だと思っておられるお母様方も多いようですが、それは気に せず3世代診る家庭医として診療しています。しかしながら、一応小児科専 門医であり、気持ちも小児科医ですので、これからも家庭医として小児医 療にも力を注ぎたいと思っています。今後も、こども病院には何かとお世話 になるかと思いますので、宜しくお願い致します。 木元小児科医院 【住所】 〒811-0213 福岡市東区和白丘3丁目22-53 【電話】 092-606-3100 【登録医名】 木元美子 院長 【診療科】 小児科 【診療時間】 診察時間 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 日・祝際日 9:00~12:00 〇 〇 〇 〇 〇 〇 × 14:00~18:00 〇 〇 〇 〇 〇 × × 【先生より一言】 当院は昭和50年に開業し、平成25年に先代よりバトンタッチしました。こ ども病院には平成14年からの10年間勤務させていただきました。今はなき 一般小児科(懐かしい!)での診療でしたが、全ての科の先生に沢山相談さ せていただきました。専門の先生方はお忙しいにもかかわらず、いつも親 切に助けて下さったこと改めて感謝申し上げます。 こども病院が東区に移転となってからは、ご家族からもこども病院を希望 される事が増え、紹介させていただく機会が多くなりました。いつも快く引き 受けて下さり有難うございます。こども病院の高度な医療による砦で地域 の子供達は守られており、私たち開業医は毎日安心して診療させていただ いています。 編集・発行 〒813-0017 福岡市東区香椎照葉5-1-1 TEL:092-682-7000 FAX:092-682-7300 HP:http://www.fcho.jp/childhp/
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