USER S VOICE 定寸ポイントを大幅に増やし (オプション) 、 シングル段取りで多様なシャフトの外・端面同時研削を可能にした 「GA-26T」。 ◀ 製造工程の多くが自動化されている。ローダ&ロボットおよび制御システムは 自社製。円筒研削盤は生産形「GA-25T」。 シャフト 表 面に砥 石 の 引 き 目 が あ る と 油 が 外へ 滲 み 出 す こ と が あ り、寸 法 精 度 を 超 え た 仕 上 げ が要求される。 公差5μm以内を要求される研削工程では、 シングル段取りで64種類のシャフト研削を実現 高精度加工と省段取りの両立に向けて オークマ研削盤の能力を最大限に引き出す ポンプの世界も研削加工も奥が深い、 創意工夫を駆使して 『始まりつくるヒト!』 へ 山形工場では各種ポンプを製造していますが、 トロコイド®ポンプ 対摩耗性を高めるため金属 だけで8,000品目 (月産2万台) あり、内蔵するシャフトの長さも多種 シャフトの一部にセラミックを溶 多様です。いま 「品質・コスト・納期で業界ナンバーワン」 を目指して 射する部品もあり、異素材を1 進めている製造プロセス改革を加速するには、研削工程の「省段取 枚の砥石で研削するのは容 り化」 が重要な課題でした。 各種ポンプ用シャフトの精密仕上げに円筒研削盤をご活用 易ではありません。 また、 シャフ そこで検討したのが、円筒研削盤GA-26Tでの心押しポイントの多 トに砥石の引き目が出ると、 シ 段化によるシングル段取りです。 シャフトの長さが変われば心押し位 ール部から油が滲み出る場合 置も変わるので、 そのつどポイントの調整が必要ですが、長ストローク もあるので、寸法精度だけでな 芯押し台に多数のポジションを読み込ませて加工プログラムと連動 く人の目でも光り具合を確認し させ、 ワークを変えても心押し位置の調整を不要にするアイデアです。 ています。自動化が進んでいる 最近、培った技術を応用してマシニングセンタのクーラント周りの 設定した心押しポイントは64種類。初の試みでしたが、 オークマの ため、 1本でも不具合を見つけ 部品 (供給ポンプ・サイクロンフィルター・クリーンタンク) を小型クー サービス部門に心間の精度も微調整してもらい、芯押しストローク内 た時、 どこに原因があるのか早 ラントポンプ1台に集約した 「ボルテックス」 を開発し、戦略商品とし での加工誤差2∼3μmを実現しました。心出しをはじめ研削盤の微 く的確に突きとめることが重要 て販売に注力しているところです。 調整は、旋盤とは比べものにならないレベルを要求されますが、想定 です。砥石の特性も多種多様 械の潤滑・冷却用ギヤポンプで約7割のシェアを占めています。構造 以上の精度を確保できたのは、 オークマの研削盤には研削盤の基盤 で、実際に研削してみないと素材との相性は把握できません。 クーラ がシンプルで摩耗が少なく低騒音・長寿命のため、他にも船舶・建 となる高い剛性があったからこそと ントも単に切削性が良いだけでなく、機械やワークのサビ発生、作業 設機械・食品機械・印刷機械・風力発電など幅広い用途に使われ、 実感しています。 この取り組みで、 者の手荒れや匂いに注意する必要もあり、研削というのは本当に奥 油の流量・粘度・温度に適した8,000種以上の製品を揃えています。 従来は研削盤1台で8機種分の が深い世界です。 歯と歯の噛み合いで生じるムラを極限まで低減することが重要なの シャフト対応だったのが、 1段取り ただ、当社は伝統的に創意工夫の気風が強く、 ローダやロボット、 マテハン制御システムを自社開発して多くの工程を自動化し、 日常 トロコイド®ポンプからクーラントポンプまで 独創的な製品を幅広い産業分野へ提供 当社は日本で初めてトロコイド®ポンプを製品化し、今では工作機 精密加工されたシャフトは、 ポンプ組立工程へ。 で、緻密な設計や特殊な熱処理に加え、主要部品のローターをミク で64機種分の対応が可能になり ロン単位で研削加工しています。 ました。現在、 8台のGA-Tシリーズ 的にあらゆる部署で改善・改良を重ねています。いま 『始まりつくるヒ また、 ドリンクサーバーなどの飲料機器から医療用機器・水質浄化 が稼働していますが、今回をモデ ト!』 というスローガンのもとで、他社より先に、誰もやっていないことに ルケースにさらなる省段取りや自 チャレンジしようと製品開発や製造改革を加速する中で、研削工程 動化を促進します。 もさらなるレベルアップが必要と考えています。 システムなどに使われている高圧・静音の「水ポンプ」、建機や土木 機械などに使われている小型・高トルクの内接ギヤ型「油圧モータ」 など、独創的な製品を提供しています。 大きなクーラント供給ポンプやタンク (左)を一体型ポンプに置き換えた 「ボルテックス」 (2011年グッドデザイン賞 受賞) 製造部 工場長 広瀬 敏彦 様 日本オイルポンプ 株式会社 シンボルはトロコイド®ポ ンプの原理図。 外歯車と内 歯車の間に油を取り込み、 歯車の回転で移送する。 トロコイド®ポンプ 水ポンプ 00 油圧モータ 製造部 生産技術グループ グループ責任者補佐 村山 繁男 様 本社・本社工場:埼玉県熊谷市久保島634 TEL 048-532-5411 山 形 工 場:山形県南陽市漆山825 TEL 0238-47-5484 ホームページ:http://www.nopgroup.com/ 創 立:1919年3月 事 業 内 容:油圧・燃焼・水用ポンプ、油圧モータ及び関連製品の 設計・開発・製造及び付帯サービス 製造部 山形製造第一グループ グループ責任者補佐 鈴木 孝徳 様 00
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