「高齢者と対話する」(廣瀬幸子 浜松市立はまゆう図書館館長)

高齢者と対話する
~よみがたりとききとり~
浜松市立はまゆう図書館
館長 廣瀬 幸子
はまゆう図書館の概要
静岡県浜松市 12市町村合併 平成19年4月 政令指定都市
全国で2番目に広い市町村
浜松市立図書館 22館1分室(うち指定管理16館)
はまゆう図書館
所在地 浜松市西区大人見町1750の394
駐車場 100台
床面積 2,258㎡
蔵書 約8,5000冊
平成16年7月に10番目の図書館として開館
閑静な新興住宅地の街並みに調和した
郊外型・滞在型図書館
2
はまゆう図書館の地域背景
サービス対象人口 約33,000人
貸出点数 約320,000点(平成26年度)
人口年齢構成(表)
登録者数
約15,000人
(サービス対象人口の約1/2)
*30代~70代の利用は、人口より多くの利用者がある
(駐車場が100台あり、週末は家族連れが多い)
*70代を含め高齢者の利用比率は人口比率に比べると低くなる
*近隣の古人見団地では、高齢化が進んでいる
などの点から、地域の高齢者への働きかけが、今後の利用向上への道
3
はまゆう図書館の利用人口(年齢別)
16,000
14,000
12,000
295%
301%
254%
306%
10,000
8,000
6,000
70代以降、利用比率が
下がっている。
233%
168%
171%
81%
4,000
34%
2,000
3%
0
サービス対象人口
利用者数
人口に対する利用比率
4
高齢者施設との交流
問い合わせ回答
よみがたり
5
ある日のおはなし会
実施内容 毎月1回 30分程度
昔話絵本や大型絵本・紙芝居などのよみがたり
童謡・手遊び
絵本『まんまるおつきさまをおいかけて』
絵本『お月さまってどんなあじ?』
絵本『おつきさまこんばんは』
歌 『12ヶ月のうたのえほん』から童謡
大型絵本 『すてきな三にんぐみ』
6
高齢者へのよみがたり
「回想法」
による認知機能の改善
*「回想法」とは、アメリカの精神科医ロバート・バトラー氏が提唱した心理療法
過去の懐かしい思い出を語りあったり、誰かに話したりすることで脳が刺激さ
れ、精神状態を安定させる効果が期待されるといわれている。長く続けることで
認知機能が改善されることも明らかになり、日本でも認知症患者のリハビリテー
ションに利用されるようになった(認知症フォーラム.Comホームページより)
期待される効果
知的好奇心の向上・五感への刺激など 認知的予備力が高まる等
読み聞かせを通して、コミュニケーションを図りそこから話題を広げる。
昔の生活や、子供のころ楽しかったことなどを思い出す
7
これからの展望
よみがたりとききとり
地域の高齢者の方が知っている昔話や、
歴史などの聞き取りをして、地域史に
つながるような情報を収集し、
それを地域の人々に伝えられるような仕組みを考える
また、読み手についても、
地域の中高生などのボランティアを施設に派遣し、
異世代間交流のお手伝いを
8
最後に
やらまいか
図書館は情報源(=資料)の宝庫
その情報を活用してもらい、地域住民
の生活を豊かに(夢の実現)するため、
図書館から情報発信することが大切
“浜松の「やらまいか」スピリッツ”
私たちも、この精神で地域の利用者に
役立つ図書館づくりを進めていきます
9