第 2 号 H27.4.24 http://www.kuki-city.ed.jp/taitou-j/ 太東中学校 『花・笑顔・歌声あふれる太東中』 日本の美 -「不足の美」の意味するものー 校 長 松 崎 直 臣 緑風、時折の冷たい風。安定した遠くの稜線と空のはざかい。忙しげに立ち働く田を造る人々。いつの 間にか、季節は一年のうちで最も変化の無い、それでいて「生」を実感させる色彩と匂いを持つ魅力ある 時になっています。やや遅めの休日の朝は、一週前のそれとは全く別の世界。鏡面のように水を湛えた格 子模様の一画、そよぐ若苗の一本一本が心地よい微風にそよいでいます。田園の喧騒は、たぶんあとわず かでの、一面の数万本のそれらのそよぎを予感させてくれます。 空は、先日までの荒れた大気のそぶりを尐しも見せず、その大地との際を幾分白みがけて見せ、その尐 し上空は、すでに次の輝ける季節を予感させるライトブルーの透度を次第に増しています。そんな空のヘ リのグラディエーションは、うっすらと一条に掃かれたような鼠色の薄い雲の流れとともに、ここでも確 実に次の季節の到来をうかがわせています。 陽炎、ゆらめき。立ち昇る豊かな水のなせる業は、呼吸の一息一息で全身に生気を漲らせてくれるよう です。そんなさわやかな気温と湿度は、五月という季節の持つ特権なのでしょう。地域、保護者の皆様に は日頃より本校の教育の推進にご協力をいただきありがとうございます。雨の日も多くなります。くれぐ れもご自愛ください。 さて、学校では、先号でもご紹介いたしましたが、本年度も「当たり前の光る太東中」のさらなる実現 に向け、サブテーマ「太東中ブランド力の向上」を目指して取り組んでまいります。一段高い「確かな学 力」の定着への取組み、生徒に「居がい、やりがい、心の居場所」を感じさせ、明るく元気に学校生活を 送らせるための、「積極的生徒指導の充実」 、「体験活動の充実」、そして、「地域、保護者」との融合を目 指した「小中一貫教育」を軸に、取り組んでまいります。加えて、「コミュニティー・スクール」の実施 のための具体的な取組をおこなってまいります。ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。 すがすがしい季節の中、4月の始業式からすでに1ヶ月。今後、校内写生会、大型連休を経て、3年生 修学旅行、3年生としては最後の、学校総合体育大会、生徒総会、中間テスト、体育祭へと諸行事が続き ます。「当たり前の光る」ことの更なる高みを目指すことを全員で誓った年度当初から、生徒会活動の充 実への取組み等により、生徒自身の「自主的・自立的」な取組の火が、そこここに灯されています。今後 は、まさに[信頼と約束]、そんな「太東中ブランド」の火を、燃え盛る渦にしたい。生徒も職員もそんな 気概であふれています。今後さらに、一段高い高みを目指した取組をおこなってまいりたいと思います。 その際は、地域や保護者の皆様のご援助をいただくことと思いますが、どうぞ変わりませぬご理解とご協 力をお願いいたします。 標題の「日本の美」 。とりわけその特徴の一つである「不足の美」について先日考える機会がありまし た。もちろんわが国の自然や文化的建造物、日本人の行動やそれらにまつわる有形無形の「美しさ」は世 界も認めるところであります。「不足の美」とは、日本の「侘(わ)び茶」の祖と言われ、一休禅師の弟 子の、村田珠光(じゅこう、1423-1502)の目指した、謂わば、日本の「美」の一つの形です。珠光は、 華美で高価な茶器より日常の茶道具の中に茶と向き合う者の精神を重視し、後の「侘び茶」へとつなげま す。彼は、 「月も雲間のなきは嫌にて候」という文章の中で、 「満月の皓々(こうこう)と輝く月よりも雲 の間に見え隠れする月の方が美しいと」述べています。こうした不足の美を楽しむ心に珠光の創造したわ び茶の主張があったようです。 また、5月12日からの3年生の修学旅行。京都西本願寺には飛雲閣という楼閣があります。金閣、銀 閣とあわせ、京都三名閣とされていますが、この飛雲閣は、金閣、銀閣とは違い、ずいぶんアンバランス な造りになっています。しかしよく見ると、それぞれの不均衡さが、実は絶妙なバランスに保たれている ことに気づきます。 一般的な建造物や特に西洋のそれは、シンメトリー(左右対称)で人工的な美しさを創造しますが、こ れはアンシンメトリー(左右非対称)。均衡でないことが、お互いの個性を強調しあったり、欠点を補っ たりするようですし、ばらばらと思われる個性の集まりが、「美」の創造という方向を目指して進むこと が、実は日本の[美]の特徴の「不足の美」の「よさ」であるのだと思います。 私たち人間社会もそうであるし、学校という社会もそうであると思います。様々な個性の集まりが、そ れぞれの個性を生かし、伸ばし、補い合う。そのことが「集団のダイナミックス」であるし、そんな良性 の集団に、本校をさらに高めていきたいと思います。 新入生125名が入学 ~ようこそ太東中へ~ 4月8日、この季節にしては珍しく、みぞれ交じりの冷たい雨が降る肌寒い日となりましたが、12 5名の新入生が元気に太東中の校門をくぐりました。初めは尐し緊張した表情でしたが、クラス発表を 見て、自分の名前や同じクラスの友達の名前を確認する頃には、安心したように笑みがこぼれ始めまし た。その後、教室に入り入学式に向けた準備をすると、 「新しい生 活が始まるぞ」という心構えができたせいか、引き締まった表情 になりました。 午後1時30分、担任の先生の先導で入場し、厳粛な雰囲気の 中で入学式が始まりました。担任の先生から呼名された時の大き な返事や来賓の方のお祝いの言葉を聞く時の態度は立派でした。 また、代表生徒の誓いの言葉 も希望に満ちあふれ、頼もしい新入 緊張した表情の入学式 生たちだと感じました。新入生の 活躍を期待しています。 ~新入生歓迎会~ 入学式の翌日、2,3年生の先輩が124名の新入生を歓迎しまし た。生徒会長の歓迎の言葉、中学校の生活の紹介、2,3年生全員に よる歓迎の呼びかけと合唱。上級生としての自覚がにじみ出ていまし た。これを見て、新入生は中学校生活における不安がかなり解消され たのではないでしょうか。新入生のみなさんは太東中学校の一員で す。一人一人が自分らしさを発揮してください。 ~新入生ガイダンス~ 先輩の呼びかけと合唱に圧倒される 入学して3日目、学校生活の中での具体的なことの説明が先生方か らありました。また、中学校に入学して初めて経験する部活動につい て、各部の先輩がパフォーマンスをしながら説明してくれました。 先輩たちの演技を、憧れの眼差しでじっと食い入るように見つめてい た姿が印象的でした。部活動も学校生活を充実させるための大切な 活動ですから、仮入部期間を利用して、ぜひ自分にふさわしい部活動 を選びましょう。 先輩が大きく見えました ******5月の行事予定****** 12日(火)3年生修学旅行1日目 25日(月)学校総合体育大会1日目 ①②③④の4時間授業 26日(火)学校総合体育大会2日目 13日(水)3年生修学旅行2日目 27日(水)学校総合体育大会3日目 14日(木)3年生修学旅行3日目 29日(金)内科検診 18日(月)授業参観 ⑤④③②①の授業 30日(土)開校記念日 PTA総会 部活動保護者会 月曜日の①②③④授業 尿検査1次1日目 生徒総会(5・6校時) 19日(火)生徒会朝会 尿検査1次2日目 22日(金)眼科検診 通信陸上大会
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